アウトバウンドとは?営業におけるアウトバウンドの意味と役割

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 企業インタビュー   パーマリンク

現在、インターネットの普及により、検索エンジンを活用し複数の会社の商品やサービスを比較することが常識となり、購買意志決定プロセスが大きく変化しています。

特に法人営業は、アフターコロナ以降、感染対策として対面型のアウトバウンドによる営業手法を歓迎しない企業が増えた影響により、営業マンの労働生産性が下がっています。

新たな双方向時代に対応するべく、営業マンの役割や仕事内容が変化し、従来のアウトバンドによるアプローチの施策も進化に迫られ、営業マンの存在意義が問われています。

そこで今回、アウトバンドとは、営業におけるアウトバウンドの意味と役割について解説します。

■アウトバウンドとは?
アウトバウンドとは、企業側から顧客へのアプローチする営業活動のことを指します。

アウトバウンドは、英語で「outbound」という表記になります。日本語では、「日本から外国へ旅行へ行くこと」「企業側から顧客に対してアプローチする」という意味があります。

対義語としては、「インバウンド」「inbound」になります。

アウトバウンドには、主に企業から新規顧客へアプローチをする営業手法になりますが、既存顧客のクロスセルやアップセル、既存顧客の維持なども含まれます。

・新規顧客への商品・サービスの営業活動。
・商品やサービスに関する疑問を解消すること。
・既存顧客へ電話し関連商品の販売対応を促す。

アウトバウンドの種類としては、 アウトバウンド営業、アウトバウンド電話、アウトバウンドマーケティングなど、法人向けのプッシュ型の営業や個人向けのダイレクトマーケティングなど、販促活動の手法として使われるケースが多いです。

■アウトバウンド営業とは?
アウトバウンド営業とは、企業側から顧客に対して積極的にアプローチする営業手法をいいます。

具体的な手法には、電話営業、訪問営業、メルマガ配信などが挙げられます。

営業活動におけるアウトバウンドの取り組みは、手当たり次第にテレアポの電話を掛けているイメージが強くコールドコールと呼ばれることもあります。

その理由としては、代表電話への荷電により実際のアポイントに繋がるのは、2%~3%程度だという統計データがあり、100件電話をしても3件程度しか商談機会を得ることができず、冷たい対応を取られることが多いからです。

新規顧客に対して、アウトバウンドによるアプローチを推進し、商品やサービスの販売に繋げるためには、購買心理を意識した営業戦略やセールス手法を練り上げ、まずはターゲットリストを作成することが必要になります。

ターゲットリストとは、対象とする企業名や連絡先などの情報がリストアップされた、アプローチ先の一覧を指します。

なお、アウトバインドによる新規開拓の際には、見込客となりそうな顧客の基本情報だけでなく、アプローチをした際の受注の確度や進捗状況を記載して置くことで、リード顧客を獲得し、効率的にクロージングに繋げる営業活動ができます。

■業界別のアウトバウンドの意味の違い
アウトバウンドは、さまざまな業界で使われる言葉になりますが、業界によって意味が異なります。

1、観光業界
観光業界では、海外旅行や海外旅行をする日本人をアウトバンドと呼ばれ、旅行自体を示す場合もあります。

・日本への外国人旅行客:インバウンド
・海外への日本人旅行客:アウトバウンド

外国人の旅行客が日本国内の消費活動を行うことを「インバウンド消費」と呼び、観光産業では頻繁に用いられている言葉になります。

2、コールセンターによるテレマーケティング
コールセンターを活用したアウトバウンドとは、企業から顧客へコールすることを指します。

連絡先を知っているがまだ成約には至っていない取引先向けに電話でアウトバウンドによるテレマーケティングを意味します。

テレマーケティングとは、自社の商品やサービスに関心を持つ個人や企業に、電話でダイレクトに、広くリーチする取り組みを指します。

商品購入や契約、申し込みなどをして顧客にお礼の連絡をしたり、新商品・サービスの案内をしたり、アンケートを行ったりと連絡内容は様々です。

アフターコロナ以降、マーケティングや施策の一環としてコールセンターを活用する企業も増えつつあります。

3、法人営業
法人営業におけるアウトバウンドには、ターゲットをリストを作成し、一度に大量のターゲットに短期間で確実にアプローチすることができます。

テストマーケティングを自社の商品やサービスにマッチする手法を見つけ、いかに効率よくユーザーとコンタクトをとるかが重要なポイントになります。

・飛び込み営業
・テレアポ
・問い合わせフォーム営業
・ダイレクトメール
・リファラル営業

ターゲットを増やせば、増やすだけリード獲得の件数や商談の件数も上がりますが、いずれの手法もそれなりの投資やリソースが掛かるため、テストマーケティングを行いながらアプローチ手法を適宜、チューニングする必要があります。

■アウトバウンドとインバウンドとの違い
テレマーケティングにおけるインバウンドとは、コールセンターでユーザーからの電話を受信することであり、アウトバウンドとコミュニケーションの方向が異なる。

・インバウンド:顧客の意思によって自ら必要な情報を探して、見つける手法
・アウトバウンド:顧客の意思とは関係なく、ダイレクトに情報を届ける手法

インバウンドの場合は、ユーザーが目的をもって能動的に企業にアプローチをしてくるが、アウトバウンドは企業から発信するため、ユーザーの状況によっては唐突に感じられることもあります。

ダイレクトマーケティングの場合、ターゲットリストの作成することと、ユーザーの興味を惹き付けるセールスレターを作成するが成果を上げる鍵になります。

電話による必要な案内やアプローチを行う前段階で、アポイントの獲得に繋がるトークスクリプトをPDCAを高速で回転させることです。

アウトバウンドのアクションプランを策定し、仮説、検証を経て、継続的な改善をし続けることが重要な要素となります。

■アウトバウンドのメリットとデメリット

1、アウトバウンドのメリット
ターゲットとするユーザーのリストをセグメントし、商品やサービスの訴求を行うことにより、ユーザーのニーズにマッチすれば高いプロモーション効果を得ることができます。

・多くの見込客に対して直接の認知獲得ができる。
・ニーズやタイミングが合った見込み客には即効性がある。
・広告を出稿することで不特定多数の人の目に触れる。
・強制的かつダイレクトに幅広く認知されやすい方法。
・ユーザーのニーズと合致すれば、購買や契約に繋がりやすい。

2、アウトバウンドのデメリット
幅広い人へ発信できる反面、アプローチするためには人件費や広告費など相当なコストが掛かる。

・興味がない顧客にとってはネガティブな印象を与える可能性がある
・広告を出稿する場合、コストが高くなりやすい傾向がある。
・コストに余裕がなければ、クオリティや狙った効果が出せない。

■アウトバウンドとインバウンドとの違い
テレマーケティングにおけるインバウンドとは、コールセンターでユーザーからの電話を受信することであり、アウトバウンドとコミュニケーションの方向が異なります。

インバウンド:顧客の意思によって自ら必要な情報を探して、見つける手法
アウトバウンド:顧客の意思とは関係なく、ダイレクトに情報を届ける手法

1、インバウンド
インバウンドとは、ユーザーや見込客が目的を持ち、企業に問い合わせや資料請求など能動的なアプローチする手法を指します。

手当たり次第に営業アプローチを行うアウトバウンドとは異なり、インサイドセールスで成約につながる見込み顧客を選定し、顧客を育てながら徐々にアプローチすることをインサイドセールスと呼ぼマス。

インバウンドは、元々、商品・サービスへの関心などがあるリード顧客へのインサイドセールによる対応になるため、リード顧客への対応となります。

興味のある見込客に対しての対話型アプローチになるため、顧客との心理的な距離は、アウトバウンドよりも近いと言えます。

2、アウトバウンド
アウトバウンドは、企業から発信するため、ユーザーの状況によっては、押し売り的な印象を持たれたり、唐突な売り込みとして感じられることもあります。

アウトバンドでは、電話を取って話を聞いてくれる人はかなり少なく、根気強さが必要となります。

コールセンターとしてアウトバンドコールを展開するためには、事前ジ準備としてリストやマニュアルがしっかりと用意します。

また、テレアポ営業に特化した形でアプローチを行う場合、アウトバンドコールの研修や質疑応答のシミュレーションを重ねることで安心して業務を行えます。

ダイレクトマーケティングによるアウトバウンドの施策を展開する際には、ターゲットリストの作成とユーザーの興味を惹き付けるセールスレターの内容が成果を上げる鍵になります。

電話によるアウトバンドで成果を上げるためには、トークスクリプトを作成すること、ターゲットリスト一覧を作成すること、顧客に対するアプローチの内容や対話の記録し、営業のPDCAを回転させることが重要な要素となります。

■まとめ
アウトバウンドとは、企業からリード顧客を獲得すべく、積極的にアプローチをする営業手法を意味します。

具体的には、飛び込み営業やテレアポ、ダイレクトメールなどになります。

アウトバウンドによる営業活動では、飛び込み営業やテレアポなどの手法が主流でした。

アウトバウンドのメリットとしては、企業側が営業の対象を選ぶことができ、ターゲット設定が明確に整っていれば、高い受注率が期待できる点になります。

一方でデメリットとして、沢山の営業マンを雇用したり、広告を行うには多額の予算が必要になり、一度に複数の顧客を相手できないため、大きな人員費や広告コストがどうしても掛かってしまう点になります。

BtoBの営業活動においては、アウトバンドは、リストの作成からアプローチ、商談~受注までの期間が長期化しやすく、なかなか売上に繋がりづらいという特徴があります。

現在、コンテンツマーケティングを駆使したインバウンドが注目を浴びる中で、自社の商品やサービスのリード顧客に繋がるようなアウトバウンドの施策を見つけ出すことができれば、競合相手が少ない状況で営業できると言えます。

「顧客は、合理的である。不合理であると考えるのは危険である。顧客の合理性に適応すること、あるいは顧客の合理性を変えようとすることが、メーカーや供給者の仕事である。そのためにはまず、顧客の合理性を理解しそれを尊重しなければならない。」

<ピーター・ドラッカー>

■最後に
アウトバウンドの営業やマーケティングの取り組みで、まず最初に獲得しなければならないのは、受注ではなくてリード顧客からの信頼です。

なぜなら、リード顧客からの信頼を獲得するまでは、サービスに興味を持って貰うことも出来ず、リードの抱える真の課題を聞き出すことも難しいと言えるからです。

ゼロベースで新規顧客に対して、初回のアウトバウンドによるアプローチを行う際には、まずラポールを形成し、顧客を育成するという意識が必要になります。

その後、定期的に有益なコンテンツを発信するなどし、関係性を維持しながら価値ある情報提供を行うことで商品やサービスを購入に至るまでの興味や関心度を高めます。

その際、顧客のコンペリングイベントを意識しながら、ニーズに合った提案活動を行い、適切なタイミングを測ることが売れる鍵になります。

テレアポなどによるセールスは、SDR「Sales Development Representative」と呼ばれ、新規開拓を行う際に直接アプローチできるメリットがある一方で、商談や成約への確度は低く、非効率になりがちだと言われています。

経営資源が限られたスタートアップが営業活動を推進する際には、インバウンドとアウトバウンドを問わず、少しでも受注できる可能性が高いプロスペクトに注力して活動をすべきと言えます。

そのような際に、法人営業の知識・経験・人脈・スキル・ノウハウを豊富に持つ営業顧問を迎い入れ、リファラル営業の仕組みを導入すれば、スタートアップは見込み顧客の獲得から商談設定までの業務から解放されます。

人脈を持つ顧問からの紹介は、営業代行の会社が行うゼロベースの営業活動とは異なり、紹介者の関係性を武器にしているため、成約率が高いのが大きな特徴になります。

競争優位性が高いプロダクトやサービスの場合、紹介者のコネクションが強力であればある程、キーマンとの繋がりが深いため、アポイントの取得から商談を経て、短期間でクロージングすることが実現します。

紹介者の太いパイプを足掛かりに、商談時のプレゼンテーションや提案活動、クロージングまでの業務に集中できるので、セールス活動の業務効率を実現し、スピーディに売上の向上に繋げて行くことが可能になります。

経営資源の限られたスタートアップの場合、ファイナンスの前段階で革新的なサービスのプロダクトマーケットフィットを証明する証となるトラクションを獲得できていることが、会社の生き残りの明暗を分けます。

いかにして新規開拓を効果的に行い、リード顧客の増加に繋がる「成功の方程式」を作り上げ、再現性を実現することができるかが、ビジネスを成長させるセンターピンになります。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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