クロージングとは?顧客目線でクロージングの成約率を上げるコツ

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 専門家インタビュー   パーマリンク

営業活動で成約率を高めるには、商談で達成したい「目的のゴール」を顧客と共有しておき、「クロージング」をしっかりと行うことです。

なぜなら、良い提案が出来としても、商談のゴールである成約に向けて適切なタイミングでクロージングを実行しなければ、契約を取れる成功確率が下がり、ライバル他社に顧客を奪われてしまう可能性も出て来るからです。

そこで今回、クロージングとは、顧客目線でクロージングの成約率を上げるコツについて解説します。

■クロージングとは?
クロージングとは、営業において「顧客と契約を結ぶこと」を指します。クロージングで「見込み顧客」を「顧客」に変える、大事なステップです。

クロージングは、英語で「close the deal」と表記されます。日本度でビジネスにおけるクロージングは、契約を締結することを意味します。

営業活動の場合、実際には、契約書を交わす段階ではなく、商談から契約に至るまでの工程全体がクロージングというニュアンスになります。

「締めくくる」を意味する英語と同じ音なので、最後の契約締結のことだけを指すものだと思っている営業マンも多いのではないでしょうか。

クロージングという言葉は、契約締結や成約という意味で使われることが多いのですが、厳密に言うと、提案に対してYESかNOかの決断を迫るのが本質的な意味です。

成功率を上げるために、人間の購買心理に基づいたテクニックも使いながら商談を進めるのは大切です。しかし、テクニックをマスターしたからといって、顧客価値を高める企業努力をしない限り、必ずクロージングが成功する訳ではありません。

■クロージングの流れ
クロージングは、最終的な契約段階を指すものではなく、実際は「契約に至るまでのアプローチを含めた営業担当のアクションすべて」を意味しています。

この部分で勘違いを起こしていることもあります。

業種などによって営業フローは異なりますが、一般的には以下の流れです。

1.事前準備
2.アプローチ
3.アポイント
4.提案
5.クロージング
6.契約

「契約がうまくいかない」のは、コンペリングイベントを軸にユーザーが決断するきっかけを逃しているからかもしれません。

クロージングを単なる営業活動の終了だと考えず、顧客が課題解決を実現できるために必要不可欠な事柄を伝えた結果としての、集大成と考えるといいでしょう。

■クロージングの重要性
ビジネスにおけるクロージングは、営業プロセスの中で契約に直結する重要なポイントです。

なぜなら、順調にヒアリングや提案ができていても、購入に至らなければクロージングは失敗だと言えるからです。

クロージングは、営業フローの中でも契約につながる最も重要な段階となり、クロージングをしないままでは、他社に契約を取られてしまう可能性があります。

たとえば、クロージングをせずに商談を続けると、以下のようなリスクが考えられます。

・時間を置いて考えている間に空いてが契約へ消極的になる
・リサーチをしたり他の人の意見を聞いたりして競合他社を選ぶ

クロージングは、ユーザーの不安を解消し、決断してもらう段階です。適切なクロージングができるかどうかで成約率が大きく変わります。

以下の営業プロセスを意識してクロージングするといいでしょう。

■テストクロージングが大事な理由
クロージングのタイミングを間違えると、せっかく培った信頼関係が崩れたり、最悪の場合には契約を逃したりしてしまうことになります。

そんな状況を避けるために、まずは「テストクロージング」行い、購入判断の可能性をや契約に向かうかどうかの事前確認をするのがお薦めです。

例えば、テストクロージングは、下記のようなシチュエーションに適しています。

1. 自社製品やサービスのよさについて説明をした後
2. プレゼンテーションの後
3. 見込み客からの反論に対応する前
4. クロージングの直前

テストクロージングの一番のメリットは、お客様から情報を引き出すことにより、信頼関係が深まっていくことです。
質問をした後は、回答やボディランゲージなど、お客様の反応をよく観察します。

一つの質問だけで判断せず、その他の購買シグナルも含め、複数の確証を得てから次に進むことが大切です。

反応がよくない場合は、どの段階にいるかを再確認し、必要な情報やアクションを探りましょう。

■クロージングの流れ
クロージングは、契約書にサインをして貰うことだけではなく、契約に至るまでのアプローチ全体のことを表しています。クロージングを成功させるには様々なポイントや購買心理を加味したテクニックが必要となります。

1、顧客との信頼関係を作り上げる
商談をいくつかのフェーズに分けた場合、クロージングは一番最後のフェーズとなります。

商談ではまず、ヒヤリングを行い相手との信頼関係を築くことから始めます。信頼関係を築くことで、顧客の抱える課題や、ニーズを伺うことができるのです。

2、BANT条件を押さえる
BANTとは以下の4つの頭文字をとったものです。

・Budget(予算)
商品を購入する予算があるか。

・Authority(決定権)
購入の決定権、もしくは決裁者に許可を得ることができているか。

・Needs(必要性)
相手が商品を必要としているか。

・Timeframe:導入時期
導入する時期が決まっているか。

この4つは、クロージングの前にヒアリングしておくべき必須条件となります。クロージングの確度を高めるにも、全ての要素を満たしておきましょう。

3、テストクロージング
テストクロージングとは、商談の中で発見した顧客のニーズや要望を精査し、どうやったら契約締結できるかを探す手法です。

例えば、営業マンのよくある失敗例として、顧客と話が盛り上がり、信頼関係も構築できたため、「いける!」と思い、クロージングをしたら、断られたというケースがあります。

断り文句が「話を聞きにきただけ」の場合が多く、お客様の真意に気づかずに商談を進めた結果だと言えます。

このミスを防ぐためにテストクロージングを活用し、次の段階に話を進めても良いかを確認するといいでしょう。

クロージングの確実性を高めるためには、テストクロージングは、欠かせないステップになります。具体的なフレーズは次のとおりです。

【具体的なフレーズ例】
「利用したいと思っていただけましたか?」
「今なら〇〇日までに納品できます」

適切な提案ができるまでヒアリングをしていく必要があります。テストクロージングの精度を高めれば、クロージングの成約率も高くなるでしょう。

4、クロージング
適切なテストクロージングを実施した後、見込み顧客の状態を見極めてクロージングを実施します。

タイミングに関しては、お客様による部分が大きいですが、それでも営業トークの中でどのタイミングでクロージングを行うのかが肝になってきます。

具体的にはこちらの提案に対して、購買意欲があると判断できればクロージングに移っていいでしょう。ただしゴリ押しするのではなく、シンプルに「どうされますか?」と問いかける程度にするのが基本です。

顧客と会って早々にクロージングを行う営業マンはいないと思いますが、顧客はどの程度、自社の商品やサービスに対して前のめりになっているのか等、自身の経験と感覚で見極める必要があります。

5、契約
顧客側が購入を決断すれば、契約締結へと移ります。商品やサービスによりその後のアクションは異なりますが、契約書の締結や捺印をこのタイミングで顧客にしてもらいます。

契約内容の最終確認とあわせて不明点や疑問点、不安な要素がないかの確認も忘れずに行いましょう。クロージングは、営業活動において最重要なフェーズの一つです。

しっかりと、クロージングを行い契約締結をすることは、営業マンだけでなくお客様も気持ちよく締め括ることができます。

そのためには、テクニックも大事です。テクニックによって、やるべきことが明確化したら、ひたすら練習と実践を繰り返しましょう。そうすることで、経験則に基づき手持ちの武器を変えながら、臨機応変にクロージング・営業活動を行っていけるでしょう。

■クロージングのポイント
クロージングの確率を上げるためには、「なぜ必要なのか」「契約後に得られるメリットは何か」など、相手の目線に立ちながら提案を行うことが重要です。

その理由としては、ユーザーから「同じ立場で考えてくれる信頼できる担当者」となり、クロージングも成功しやすくなるからです。

成約に繋げるために必要なのが、成約への最終的なボトルネックになりそうな要素にあらかじめ見当をつけ、シナリオを描いておくことです。

つまり、決断できない理由を無くすことがクロージングの鍵となります。

相手が契約に踏み切れない主な理由として、以下の3つが挙げられます。

・もっと安いものはないか
・もっと良いものはないか
・この営業マンは信頼できるか

この3つの不安を解消してあげることで、契約への後押しとなります。一つ一つ丁寧に説明し不安解消に繋げて行きましょう。

多くの見込み顧客は、導入すればどのような問題が解決し、何が可能になるのか、という具体的なイメージが持てません。明確なビジョンが示せれば、導入の意向度が高まり、結果として成約率の向上へと繋がるはずです。

営業活動を推進する上では、最終的にクロージングをする商談の契約締結が目的ですが、たとえ断られたとしても、以下のような理由が聞けるため、次回の提案に活かすことができます。

・商品やサービスの価値が伝わっていない。
・関心はあるが時期が早い。
・相見積にて他社の企画・価格が優れていた。
・企業理解が足りない。

■まとめ
クロージングとは、営業活動におけるプレゼンテーションや提案、商談の最終段階で、顧客にサービスの利用や申込を決断して貰うために導く、成約に誘導する最後のステップのことを指します。

クロージングでは、顧客に「Yes」か「No」の決断をせまるため、営業担当者の中にはクロージングに苦手意識を持っている人も少なくないでしょう。

ですが、商品やサービスが見込み客を支援するものだと納得していれば、クロージングにもプレッシャーを感じにくくなるはずです。

クロージングで成果を得るためには、マーケティングの戦略や営業手法を熟知しているだけでなく、顧客が抱えている疑問点や不安要素の解消するコミュニケーションが重要です。

なぜなら、見込み客のニーズを十分に把握し、購買意欲を高め、ベストなタイミングで背中を押す必要があるからです。

商談を成約に繋げるには、自分本位でなく顧客の視点を第一に考えること最も大切です。

どれほど高度な営業テクニックを身に付けたとしても、顧客の視点が掛からないままの状態で、成約に結び付けるのは困難だからです。

営業担当者に求められるのは、顧客視点を忘れないことと、ヒアリングスキルになります。

その上で商品・サービスに精通しているからこそできる、課題解決に繋げるためのプロフェッショナルなソリューション提案力にあると言えます。

「企業はサービス上の問題を必ず防ぐことができなくとも、失敗をカバーする方法を学ぶことはできる。そして、うまく失敗のカバーができれば、最初からうまくいった場合より顧客の信頼や購買力を獲得できるものである。」

<フィリップ・コトラー>

■最後に
企業の営業活動において、飛び込み営業やテレアポなどの新規顧客開拓は難易度が高く、時間やコストが掛かります。

しかし、リファラル営業では、紹介者とターゲット企業と間で既に信頼関係が築けているため、商談の確度が高くクロージングに繋げやすく、成約率が高いという特徴があります。

「成約率」とは、営業におけるクロージングが成功し、契約を獲得した割合のことを言います。同義語として「商談率」「獲得率」「契約率」などが挙げられます。

「成約率」とともに「アポイント率」の結果なども合わせて可視化することで、営業におけるどのプロセスに課題があるのかを発見することができます。

例えば、「アポイント率」は高いのに「成約率」が低ければ、提案方法やクロージングに問題があることが分ります

反対に「成約率」は高いのに「アポイント率」が低ければ、クライアントへのアプローチに課題がある可能性があります。

そのような営業の課題にある際には、アポイント率を上げる施策を行えば、商談件数を増やし、売り上げの向上に繋がります。

■有効商談を増やし成約率をアップさせる秘策
成約率をアップさせるために、非所に効果的な手法だと言われているのが、大手企業の役員クラスとの有力な人脈を保有している顧問からの紹介営業を駆使した「トップダウン営業」です。

リード顧客と言える会社をトップダウン営業で紹介された場合による成約率は、一般的に30%を超えると言われています。テレアポによるアウトバウンド営業の成約率と比較すると、実に3倍~5倍ほどになります。

なぜ、このような成約率になるのかと言うと、トップダウン営業は、古くからの知り合いという人脈コネクターが介在することで、ラポール形成の時間をショートカットし、顧問の信用力のレバレッジが掛かり、クロージングまで辿り着ける可能性が劇的に高まるからです。

特に相手先企業のキーマンからの人望が厚く、特定の会社や業界に対してのコネクションが豊富な顧問からの応援が得ることができれば、見込客とのアポイント件数を増えるだけでなく、最短での売上アップに繋がります。

トップダウン営業では、紹介者の評価を前提として営業活動を行っているため、価格で他社と比較される可能性が低くなることも、成約率が高くなる要因として挙げられます。

また、通常のアウトバウンド営業では、アポイントの獲得の件数や商談後の成約率が低いため、数をこなさなければいけません。

一方でトップダウン営業は、成約率が比較的高いため、BtoBのビジネスモデルで、見込客を集客するためのインターネット広告の費用を抑えることを実現し、結果的に顧客の獲得コストを下げることができます。

日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」では、知識・経験・人脈・スキル・ノウハウを持つ5000人を超える業界トップクラスの顧問や、プロ人材を集結させることで、販路拡大に課題を持ったスタートアップに対して、人的ソリューションを武器に課題解決に導いています。

その中で業界でのネットワークや特定の会社の取締役やキーマンとの太いパイプを持つ、営業顧問からの紹介による成果報酬型の「トップダウン営業」の実行支援を得意分野にしています。

顧問契約の前に顧問候補との事前面談やサービス利用の【無料お試し】が可能ですので、まずは会社アカウントを登録し、是非、セールスの課題の相談やどのような顧問がいるか選定をしてみてください。

【人数無制限】営業顧問が大手企業の役員クラスを成果報酬型で紹介!
https://kenjins.jp/lp/saleslep/

本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

経営者・採用担当者の皆様へ 日本最大級の顧問契約マッチングサイトのKENJINSでは、年収700万年収1500万クラスのハイクラス人材を、正社員採用よりも低価格で活用可能です。顧問のチカラで圧倒的な成果をコミットします。

この記事にコメントする


この記事の関連記事

T型人材とは?T型人材やプロ人材・顧問が新時代を牽引する理由

インターネットの普及により、年々、技術革新のスピードは上がっています。AI、IoT、VRなど、数十年前では考えられなかった技術・サービスが登場しています。 専門性だけでなく、最新の情報や知見をキャッチアップできる「深く専門性を知り、広く知見を得る」、T型人材が求められています。...[続きを読む]

プロスペクトとは?リード獲得よりプロスペクト獲得が大事な訳

あらゆる企業には、顧客がおりますが、その顧客には幾つかの種類があります。 それは、潜在顧客、見込客、新規顧客、既存顧客、休眠顧客になります。 多くの会社では、一度でも契約まで進んだ相手方のことは「顧客」や「既存顧客」と呼び、見込客となるリードとは区別されてます。 マーケティ...[続きを読む]

CTOの役割とは?DX推進にエンジニア出身のCTOが必要な訳

近年、AI、ビッグデータの分析、IoTなど、新しい技術が注目されDXを推進することが企業の発展に不可欠になっています。 「CTO」は、日本では未だあまり馴染みがない役職ですが、シリコンバレーでは創立間もないスタートアップ企では、優秀なエンジニアを迎い入れCTOとして経営幹部に抜...[続きを読む]

ステークホルダーとは?企業の発展には利害関係者が大切な訳

近年、企業は株主だけではなく、あらゆるステークホルダーの利益に配慮すべきだという「ステークホルダー資本主義」の考え方が世界中に広がっています。 それに伴って、ステークホルダーにどれだけ配慮できているかが、企業を評価する指針の一つになってきました。 ステークホルダー資本主義が浸透...[続きを読む]

営業支援とは何か?営業のプロ人材から営業支援を受けるコツ

ニューノーマル時代の営業活動において、従来の対面営業を見直し訪問型の営業マンを減らす会社が増えています。反対にインターネットを活用しBtoBマーケティングに取り組み、インサイドセールスを新たに導入する会社が増加しています。 それ以外の手法として現在、外部の営業のプロ人材から営業...[続きを読む]