購買心理とは?営業が購買心理学を理解すると商品が売れる訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 企業インタビュー   パーマリンク

営業マンが新規開拓をしたり、プレゼンテーションから商談を経て、クロージングという成果を上げるためには、「購買心理学」を学ぶと効果的だと言われています。

なぜなら、「購買心理学」学んでいると、限られた時間の中で顧客との信頼関係を築き、販売に繋げることが可能になるからです。

購買心理学のテクニックは幾つかありますが、特に重要なのが「メタモデル」です。

そこで今回、購買心理とは何か、営業が購買心理学を理解すると商品が売れる訳について解説します。

■購買心理とは?
購買心理とは、商品やサービスを選択、使用(消費)、廃棄するプロセス、および消費者の感情的、心理的、行動プロセスを経た購買に至るまでの「心の流れ」を指します。

購買心理は英語で「buying psychology」と表記されます。日本語では、購買意思を決定するまでの段階を意味します。

トップセールスと言われる優秀な営業マンの多くは、「人間心理」や「顧客心理」を知り、相手の心に刺さる言葉、気持ちを掴むコミュニケーションを必ず行っています。

なぜなら、結果を出している営業マンほど、人が「買う」という行動を起こすための「心の動き」や「根源的な欲求」を理解し、「購買心理」に沿った営業プロセスを実践しているからだと言えます。

一般的には、購買心理のプロセスとして、「認知」「興味」「行動」「比較」「購買」「利用」「愛情」という7つの段階に分けることができます。

実際に新規のリード顧客が商品やサービスに対して「興味を持つ」「話を聞きたくなる」「欲しくなる」「購入する」など、これらは全て、購買プロセスの中で「心=気持ち」が動いた結果になります。

こうした心の動きの裏には、お客様の感情や行動を動かす「人間心理」や「顧客心理」があります。

そして「購買心理学」が大きく関係しています。

■購買心理学とは?
購買心理学とは、大まかに言うと人の心の動きや行動の仕方を研究する学問です。この心理学を知っている社会生活のあらゆる場面で役に立ちます。

急成長を成し遂げた企業は、知ってか知らずか、営業やマーケティングに購買心理学のベースとなる「購買行動モデル」が盛り込まれていることが非常に多いです。

「購買行動モデル」とは、見込客が商品やサービスを認識してから、購入・利用に至るまでのプロセスをモデルとして整理したもので、顧客の購買行動について分析するうえでのツールとして役に立ちます。

営業プロセスやマーケティング施策について検討する際に、購買行動モデルのプロセスを参考にしながら購買心理学の分析することも効果的です。

なぜなら、顧客の購買行動を促進する施策として、どのフェーズの施策が弱いのか、機能していないのかを客観的に分析できるようになるからです。

■心理学の起源
心理学の起源は、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの「霊魂論」だと言われています。

アリストテレスは、スタゲイラ生まれの哲学者です。

霊魂論とは 命、心、魂の書、生命論とも訳されることがあるアリストテレスの著書です。その多岐にわたる自然研究の業績から「万学の祖」とも呼ばれます。

心理学が誕生したのはm140年ほど前といわれ、学問としては、若い分野となります。

しかし、古くから人々の「心」への関心は高く、哲学の一領域として古代ギリシャ時代から様々な考察がされてきました。

「なぜ愛するのか?」「なぜ怒るのか?」「なぜ喜ぶのか?」「なぜ悲しむのか?」など、人間の心についての興味や関心が、古くから存在していたのは紛れもない事実です。

心理学は今も発展しており、現在では大きく3つの学派が注目されています。

・認知心理学・・・人間の認知の過程に注目
・人間性心理学・・・人間の本質的な成長に注目
・新行動主義心理学・・・人間の行動に着目

■営業活動で購買心理学を取り入れる3つのメリット
営業活動に購買心理学を取り入れると次のようなメリットがあります。購買心理学の知識を身につけ、使えそうな場面が来たらさりげなく取り入れてみましょう。

1、人間の心の動きの基本や原則が理解できる
購買心理学を学ぶと、人間の心の動きの基本や原則が理解できるようになるため、効果的なコミュニケーション、メッセージの発信、接し方が可能になります。

例えば人によって、目標達成するとさらにやる気が出るタイプの人もいれば、課題を解決したり、問題を回避することでやる気が出るタイプの人もいます。

こうしたそれぞれの人々を動かすための思考の傾向やパターンをおさえることで、顧客への最適なコミュニケーション、アプローチができるようになります。

2、説得力が向上する
丁寧に商品やサービスの紹介をしたからといって、それが確実に相手に伝わるとは限りません。

購買心理学では、時には商品にとってネガティブな要素も取り入れることで売上ではなく相手のことを第一に考えて行動しているように思わせるなど、テクニックを駆使して商談に臨むと、説得力が向上し契約に結びつく可能性が高まります。

商品の魅力も大切ではありますが、同じ商品であっても少し表現を工夫するだけで大幅に説得力が高まることはよくあるのです。

マーケターや営業マンがこの商品・サービスの認知から購入までのプロセスを知ることで、プロセスの各段階で適切なマーケティング施策の実施が可能となり、売上をより向上させることができます。

3、信頼を得ることができる
購買心理学をうまく活用することで相手からの好感度が高まり、信頼を獲得しやすくなります。

顧客が自社や自社の商品・サービスに深い理解を示してくれます。また、共感力も増すため、効果的な販売が期待できます。

日常的に誠意をもって対応するのが大前提ではありますが、購買心理学の存在は、その誠意をより相手に伝わりやすいものに変えてくれるでしょう。

そして、顧客自らがもっと話を聞きたい、この会社(人)から買いたいという気持ちを起こしやすくなり、信頼性も増すのです。

購買心理学を理解する上では、「メタモデル」を意識することで、顧客が自社に対して心を開いてくれるため、本音やニーズ&ウォンツを正直に話してくれるようになります。

■メタモデルとは?
メタモデルとは、私たちが人と話をする時に陥りがちな情報の伝え方の欠点を補う対話型のコミュニケーションを指します。人は、自分の価値観・世界観をもって周りの世界を認識しています。

そして、価値観・世界観は人ぞれぞれ異なるため、世界の見え方も変わってします。メタモデルでは、この欠落した情報が何であるのかを解明するものです。

メタモデルとは、大きく分けて一般化・歪曲・省略の3つに分類されています。

1、一般化
可能性の叙法助動詞 → 無意識のうちに限界を定めてしまう。

必要性の叙法助動詞 → 〇〇すべきだ、〇〇すべきでない、と決めつけている。

普遍的数量詞 → 全て、絶対、いつも、決して〇〇ないなど、すべての可能性を肯定するか、否定するかによって、例外を認めることがない。

2、歪曲
等価の複合観念 → 2つの別々の表現が同じ意味になっている。

前提 → 表現されていない何か前提をもとに話が進められている。
因果 → 原因と結果の関係の関係がある。
憶測 → 他人の気持ちをや考え方を決めつけている。

3、省略
不特定名詞 → 誰が?いつ?何が?どこで?誰に?などが省略されている。
不特定動詞 → 具体的にどのように行われたのかが示されていない。

比較 → 比較対象が省略されている。
判断 → 評価・判断基準が省略されている。
名詞化 → プロセスを静止した名詞化してしまう。

相手の話を聞くなかで、メタモデルで紹介したような要素が感じられれば、そのことについて相手に具体的に質問をすることにより、話をより正確に理解することができます。

■営業マンが使える購買心理学とメタモデル
営業マンが購買心理学とメタモデルを理解し、活用することによって、相手の言葉の「意味」や「言いたいこと」を明確にすることが実現できます。

なぜなら、メタモデルのテクニックを使えば、相手の話の失われた情報を明らかにして、正確なコミュニケーションをとることが可能になるからです。

相手が自分の「世界観」を客観的に理解することができ、意識の「焦点」を変え、選択肢を広げることができるようになります。

つまり、省略・脚色される前の正しい情報を理解することで、お客様に正しいアプローチをすることが可能になると言えます。

■購買心理学でメタモデルを使用する目的
メタモデルは、下記のような目的で使用します。

1.情報を集める。
2.言葉の意味を明確にする。
3.制約を認識させる。
4.選択の可能性を広げる。

質問といっても決して複雑なものではなく、「いつ?」「どこで?」「どのように?」といったシンプルな質問を適切に行っていくことが理想です。

メタモデルのスキルは、コーチやカウンセラーやコンサルタントといった特殊な職業の人だけが使うものではありません。

購買心理学に基づく、セールスや部下の育成、セールスやプレゼン、交渉などにも活用することができるコミュニケーションが生まれる場面、すべてにおいて非常に役に立つスキルなのです。

■まとめ
マーケティングにおいて活用されることが多いのが「購買心理学」です。「購買心理学」とは、人の行動に着目し、人間の行動や仕草から人の心を読み解く学問です。

購買心理学は、消費者に向けて購買を促したり、サービスの利用を促進したりするために非常に有効とされています。

ただし、法人営業の場合、顧客に支持されるように効果的な販売を行なうには、顧客の本音やニーズ&ウォンツを具体的に詳しくヒアリングする必要があります。

そのような際に、購買心理学の「メタモデル」は、顧客の心をより明確にしてくれます。

メタモデルはいたってシンプルなテクニックで、深掘りしながら質問をし、真因を探し当てることがポイントになります。

例えば、

・5W1Hに沿って質問する。
・具体的なことを聞き出す。
・比較することで程度を明確にする。
・相手のゴールイメージを明確にする。
・顧客の本音を探る。

購買心理学と併用したメタモデルを実践することで、顧客のニーズ&ウォンツと自社の商品サービスの価値を結び付けられる他、顧客の思考や感情が質問によって整理されるため、心に刺さるメッセージの発信が可能になります。

「もの不足の売り手市場の時代には、消費は経済学で考えれば良かったが、今は心理学で捉えなければならない。」

<鈴木敏文>セブン&アイ・ホールディングス 元代表取締役会長

■最後に
BtoBビジネスで営業活動を推進する際には、購買プロセスの過程で決裁権を持たない担当者と商談を行うことがあります。

その場合、購買の決定権限のある決裁者が他にいるため、担当者が上司にお伺いを立て社内で「稟議」を通す必要があります。

「稟議」と「決裁」はどちらも、所定の事項を決定する際に用いられる言葉のため混同しがちですが、異なる意味を持ちます。

まず、稟議とは、社内で決裁権を持っている人から承認を得る業務を指し、一般的には、複数の承認者から段階的に承認を得ていきます。

一方で決裁は、決定権を持つ上長が最終判断を下すことを指します。

例えば、すべての承認者から承認されている稟議でも、決裁権を持つ者が承認を拒めば、その稟議は否認されることになります。

購買プロセスが複雑な大手企業を新規開拓し、スムーズに商談を運ぶためには、決裁権を持つキーマンに直接プレゼンテーションを行うことがベストなります。

そのため、決裁権限を持つキーマンとのアポイントの獲得し、プレゼンテーションの機会を貰えるような流れを作る必要があります。

■大手企業の役員クラスとアポイントを獲得したい企業様へ
スタートアップ企業が大手企業と新規取引をしたい場合には、最短ルートがあります。

それは、業界でのネットワークや特定の会社の取締役や役員クラスとの太いパイプを持つ、営業顧問の紹介でキーマンに対してトップダウン営業を推進することです。

紹介営業のプロであり人脈を豊富に持つ顧問を活用し、思い切った「トップダウン営業」を仕掛けることで、「リードジェネレーション獲得」に信用力のレバレッジを掛けることが可能になります。

人望が厚く社会的な信用力が高く、特定の会社や業界に対してのコネクションがある顧問からの応援が得ることができれば、圧倒的なコストパフォーマンスで見込客とのアポイント件数を増やし、最短での売上アップに繋がります。

ですが、キーマンとの商談が有効だと頭では分かっていても、大手企業の最終決裁者に若手の営業マンが代表電話からアプローチしを行い役員クラスとアポイントを取得し、有効商談を行うのはなかなか難しい場合も多いでしょう。

そのような際には、大手企業の経営トップとのアポイントやキーマンとの商談設定「ミーティングアレンジメント」が可能な「営業顧問」の人脈を借りることが、限界を突破に導く大きな分岐点になります。

つまり、「購買心理学」を理解した上で、スピーディに売れる仕組みを作り上げるためには、「営業顧問」からの「トップダウン営業」を推進することが、費用対効果が圧倒的に高い営業手法だと言えるのです。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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