CROとは?CROの意味・最高レベニュー責任者の仕事内容と役割

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: プロ活用方法   パーマリンク

事業を大きく成長させるためには、PDCAを回すことで成長のキーファクターを特定し、トラクションを獲得をしながらスケールアウトを推進して行く必要があります。

欧米の企業では、B2B企業が売上収益を拡大するためには、営業部門やマーケティング部門を横断的にマネジメントする「CRO」を任命し、レベニューオペレーションに取り組むことが必要不可欠だと言われています。

コロナの影響により、訪問型のフィードセールスが減り、インサイドセールスの必要性が増した日本の法人営業でも、CROのポジションを作る必要性が増しています。

そこで今回、CROとは、CROの意味・最高レベニュー責任者の仕事内容と役割について解説します。

■CROとは?
CROは、全社的な売上を上げることを目的に「顧客創造」という企業経営で最も重要なテーマに対して、CEOが掲げたビジョンや経営戦略に基づき、売上アップの責任を担う経営幹部のCXOの一人になります。

CROとは、英語の「Chief Revenue Officer」の略語で「チーフレベニューオフィサー」を指します。日本語では「最高レベニュー責任者」を意味します。

CSOCOOCINOなどのCXOと並ぶ、CEO直属のトップマネジメント立場で、日本の会社法では、取締役に近いハイクラスな役職になります。

レベニューとは、売上や収益という意味を持ちます。

CROは会社経営の基盤となる売上や収益を向上させるためのミッションを担い、売上を上げるための事業戦略を練り上げ、様々な施策を企画立案し、実行を推進する重要なポジションになります。

主に営業部門とマーケティング部門のトップとして、売上増加の取り組みを担い、マネジメントすることで新規顧客を増やします。

更に自社商品をクロスセリングしたり、リピート受注を促進するなど、売上アップに繋がる成果を上げる責任を負います。

■CROのジョブ・ディスクリプション
CROのジョブ・ディスクリプションは、全社的なビジネス目標と整合性が取れた売上の向上に繋がるマーケティング活動とセールス活動を統合した、一気通貫型の販売戦略を策定して実行することになります。

売上を上げるためには、営業、マーケティングだけでなく、経営企戦略、事業開発、カスタマーサクセスとの部門との連携が必要不可欠になります。

売上創出にインパクトを与える全部門を横断し、売上アップに必要となる、成長ドライバーを作り上げ、効果的な施策を推進すべく社内調整を行います。

CROが、CMO「最高マーケティング責任者」の役割を兼務することもありますが、マーケティングと営業が連携して成果に繋がる仕組みを作り、部門横断的なアプローチを取り入れることで、業務プロセスを最適化し、売上拡大という目標を達成していきます。

インターネットが普及したり、コロナ以降、インサイドセールスが行うことは法人営業では、常識になりました。

時代の変化により営業マンとマーケティング担当者の役割とジョブ・ディスクリプションが大きく進化したことに伴い、部門サイロを解消の実用性が増しました。

組織として売上を上げるという目標に向けて、売上アップに関係する「直接部門」が協力する企業文化を築き上げることが大切になります、

■直接部門とは?
直接部門とは、会社の業績のベースとなる売上・利益に直結する製造や開発、営業・販売など、業務が直接売上に結びつく部門のことを指します。

直接部門の業務内容は、「新製品の開発・製造」「自社の商品・サービスの販売」など、企業の売上に直結する業務が中心になります。

そのため、直接部門は「花形部門」と称されることもあります。

営業であれば売上に反映され、工場の製造部門であれば月の商品出荷数という形で表れます。そのため、結果を出せば会社から賞賛されることも多くなります。

直接部門の特徴は主に3つです。

・常に成果を問われる。
・社内から注目されやすい。
・部署がなくなる可能性がある。

成果が目に見えやすい点は、直接部門の大きな特徴といえます。

営業や販売などの直接商品を売る部署から、商品そのものを製造・開発する部署も直接部門に分類されます。

商品には、有形のモノ以外にも顧客に提供する無形のサービスなども含まれます。

直接部門においては、その企業の商品やサービスがどれだけ売れたのか、作れたのかが最重要な事柄になります。

多くの企業では、売上を達成するために、販売数や新規顧客獲得数、製造数などの定量的な目標を掲げているケースがほとんどです。

そのため、様々なデータを分析した上で、計数管理に基づくスマートな意思決定を実現するために、CROの役割が重要になりました。

■CROと営業部長との違い
CROは、マーケティング部門と協力しながら、直接部門の要となるセールス活動を効果的にマネジメントし、営業活動を通じて新規顧客を獲得します。

CROと営業部長のミッションは、同じだと思われがちですが、両者のジョブ・ディスクリプションは異なり、区別することが重要です。

なぜなら、CROと営業部長は、どちらも売上に注目する役職ですが、機能的には全く異なるからです。

・営業部長:営業部門の監督と営業戦略の立案・営業部隊のマネジメント
・CRO:部門横断的に売上創出し管理・成長アプローチを取り入れる責務

多くの企業における主な売上推進力は、営業部門であることから、CROと営業部長が密接に連携しているケースは多いでしょう。

直接部門は、業務が直接、会社の売上をベースにした業績につながる部門を指します。

重要なポイントとして、営業や販売を通じて商品を直接売るセールスの部署だけでなく、商品を製造する部署も直接部門にあたります。

一般的に営業の仕事は単に物やサービスを売ることであり、より多くの商品を売った営業マンこそ優秀であると言われます。

CROの仕事も、営業部長と同じく、会社の売上と利益を極大化することにあります。

ですが、売上を上げるには、顧客ニーズに立脚した、売れる商品も必要になるため、積極的に自社製品となるプロダクト開発やサービス開発に関与する機会が多くなります。

また、営業部長とCROの違いとしては、営業活動のみなず、マーケティングが新規顧客をインターネットで獲得し、インサイドセールスがリード顧客からフィールドセールスに引き継く業務フリーにも関与している点になります。

更に顧客へと転換した後も、カスタマーサクセスの業務をしながらも、毎月利用された分を請求するというバリューの繋がりから継続的な売上を作り上げます。

つまり、マーケティングでリード顧客を獲得し、セールスファネルをどのように連動させれば収益が最大化されるか考えることもCROの大事な役割になると言えます。

■CROが必要になった理由
CROは、顧客と直接している直接部門を相互に調整を図り、セールスファネルを最適化することで、これらの部門の連携による効果を確保します。

セールスファネルとは、自社のビジネスに初めて触れる人が、製品・サービスを認知し、購入・契約を経て、継続的な顧客となるまでのプロセスを段階分けしたものを指します。

セールスファネルを把握すれば、各プロセスにおける顧客の離脱率を測定することができます。

なぜ、組織を横断したセールスファネルを最適化することが重要なのでしょうか?

それは、営業とマーケティングの組織の連携が取れていれば、必要な施策を講じることで、ビジネスモデルの最適化にも繋がり、大きな成長と売上を実現できるからです。

CROの大事な役割としては、以下の戦略を考え、レベニューオペレーションを実行することです。

・会社はどうやって売上や利益を立てるのか?
・利益を立てるためにはどうするべきか?
・LTV「ライフタイムバリュー」はどうか?
・新商品を開発したら収支計画は合うのか?
・今の集客やリード顧客は足りているのか?

■CROに求められる資質
世界はかつてないほど急速に変化しています。企業がこのような中で戦っていくには、俊敏性と革新性が不可欠です。

【CROに求められる主なスキル】
・ビジネスに関する深い知識
・ロジカルシンキング
・データ分析手法の知識
・統計学の知識
・データベース、データ処理の基礎知識
・マーケティング知識

テクノロジーの変革、カスタマーエクスペリエンスの最適化、強力な組織間連携を達成するためには、社内外で良好な関係を築き、管理する役割担う存在が、CROになると言えます。

顧客行動が複雑化したことも、近年データドリブンが重要視される要因の1つです。

現在、BtoBもBtoCもWEBとリアルを複雑に行き来して購買に進む形になっています。

「集客」→「見込み客化」→「顧客化」→「顧客維持」→ 優良顧客化」というフェーズそれぞれに無数の選択肢があります。

もはや、データなくしてどのアクションを選択すべきか、費用対効果を計るかが非常に困難になっているのです。

レベニューオペレーションは、新しいビジネス環境において顧客体験のシームレスな提供による収益拡大を目指す戦略なので、多くのBtoB企業にとって導入を検討する価値があるでしょう。

CROは、チャンスを見極め、変化にうまく適応できる革新的な考えを持っている人物である必要があります。

■まとめ
CROは、「Chief Revenue Officer」「最高レベニュー責任者」として、事業全体を俯瞰し、マーケティング、セールスをメインに統括するCXO人材になります。

売上拡大を使命とするトップマネジメントとして、商品やサービスを開発するシステム開発のCTOやプロダクト開発のCPOなど、様々な部門を含めて事業推進の全体最適化を図り、収益アップを担うことが主な役割になります。

CROの影響範囲は売上戦略にととまらず、未来に向けて組織の連携や協力を確保し、レベニューオペレーションを主導する組織を実現します。

企業の売上創出と成長に関わるすべての部門とプロセスを監督する役割があるため、CROには、広域にわたる部門横断的な経験と、レベニューオペレーション分野の知識が求められます。

大手企業場合には、特に役員など経営層がデジタルマーケティングを理解していないがために、CMOによる分析から導き出された効果的な施策やアクションプランを実行できないという話も良く聞かれます。

だからこそ、CROが企業全体を横断することで、レベニューオペレーションに適応していく必要があると言えます。

CROが様々な施策を推進することで、組織全体が「売上増加」という共通の上位目標を目指し、迷いなく取り組めるようになるのです。

「イノベーションに成功するには、右脳と左脳の両方を使う。数字を調べるとともに、人を見る。機会を捉えるにはいかなるイノベーションが必要かを分析をもって知る。しかる後、外に出て、顧客や利用者を見、彼らの期待、価値、ニーズを知覚をもって知る。」

<ピーター・ドラッカー>

■最後に
CROを任命することで、レベニューオペレーションを推進することが多くの企業に導入されているのは、収益の予測が容易になる点、そして、実際に導入企業の収益拡大に効果が出ているためです。

変革的なCROとは、革新的でデータドリブンなリーダーになります。

CROには、幅広い部門に関する広域なビジネスの経験と、レベニューオペレーションを実現するための確かな知見が求められるのには理由があります。

外部パートナーも含め、部門横断的に取り組み、オープンイノベーションにより、営業のプロであるセールスレップや営業顧問を活用することで売上増加を促進する必要があるからです。

BtoBの営業では、レベニューオペレーションを理解した上で、スピーディに売れる仕組みを作り上げるためには、営業顧問の人脈を借りたトップダウン営業を推進することが、コストパフォーマンスが圧倒的に高い営業手法だと言えます。

なぜなら、人望が厚く社会的な信用力が高い、特定の会社や業界に対してのコネクションが豊富な顧問からの応援が得ることができれば、見込客とのアポイント件数を増やし、最短での売上アップに繋がるからです。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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