成功者と呼ばれる人の多くは、何かのキッカケで人生の目的に目覚め、ビジョンの実現に向けて大きな目標を掲げ、様々な行動を起こします。
目標に到達するまでのプロセスでは、成長が鈍化し、プラトーと呼ばれる停滞期が長い期間に渡って続いたり、時には途方もない困難が訪れることもあります。
ですが、困難な状況に遭遇したり、直ぐに結果がでない状況にあっても、目標に向かって前向きに努力するプロセスの中に、楽しさを感じることが出来ると、あらゆる人は成功に近づくと言われています。
そこで、今回、目標とは何か、目的に向かって目標を掲げると目標達成率が高まる訳について解説します。
■目標とは?
目標とは、理想となる姿、成し遂げたい事柄、到達したい場所に辿り着くという目的を核に、物事の実現や大願成就に向けて、その過程で設定される指標のことを指します。
目標は、英語で「Goal」と表記されます。日本語では、「目」で見える「標」を示し、「目」で見た時に、その「的」となるゴールに近づいているかの「標しるべ」となるのが「目標」の意味になります。
目標を実現するためには、具体的な数値で示すことが理想的ですが、結果を得るために、ゴールに到達するまでの道のりやイメージを明確に指す、「羅針盤」の役割を果たすものが目標になります。
目標は、個人として掲げることも効果的ですが、組織として掲げた共通の目標があることで、チームの士気を高め、目標の達成に向けて、何をどこまで頑張れば良いのか、という達成水準を打ち出すことが可能になります。
目標を掲げることは、個人の行動に対してのパフォーマンスを上げる絶大な威力がありますが、組織のリーダーとして何かを成し遂げたいという強い感情が伴うと、多くの人を動かし目標に近づけます。
もし1つの目標を掲げ、それを成し遂げようとチャレンジした結果が思うような成果が出なくても、PDCAサイクルを回転させることで、改善することが可能になるため、次に繋げることもできます。
大きな目標を達成するためには、大量行動を起こすことが基本ですが、様々な仮説を立て、施策を展開した結果に対して、しつかりと検証を行うことも大切です。
パーソナルな行動と結果に対しては、個人で定期的な振り返りを行うことも大事ですが、チームの場合には、周囲からのフィードバックを貰う仕組みを作り上げれば、目標達成のために良い方向へと導いて貰うこともできます。
■目標と目的の違い
大きな夢には必ず「目的」というミッションがあり、そのゴール到達するまでの過程に立てられるものが「目標」になります。
1、目的:最終的に成し遂げようとする事柄であり、目指すべき到達点
⇒「何のために頑張るのか?」という、「努力をする理由」を決めるのが「目的」になります。
個人では、「何の仕事で成功を勝ち取りたいのか」、「どんな家を買いたい」、「誰と結婚したい」、「家族を幸せにしたい」などが、目的にあたります。
会社においての目的は、「どんな会社にしたい」「顧客に貢献したい」「利益を上げたい」「事業を拡大したい」「上場したい」と抽象的なものになります。
2、目標:目的を成し遂げようするために設けた具体的な手段
⇒「何をどこまで頑張るのか?」という達成水準を決めるのが「目標」になります。
個人として大きな目標を達成するためには、どのような「目的」を持って自己研磨を図るのか、何のスキルを身に付け、仕事でどんな経験値を高めるのかと、より具体的な設定が求められます。
目的とは「何のために頑張るのか?」という「実現したい理由」の話であり、目標は「何をどこまで頑張るのか?」という「達成水準」を指すものだと言えます。
■目標を設定する3つのメリット
目標を設定することでどのようなメリットが期待できるのでしょうか?
ここからは、会社で要求された目標の設定によって得られる具体的なメリットを見ていきましょう。
1、大きな目的に向かって仕事に取り組める
スタートアップの起業家が組織として目標を設定すると、目標達成に必要なロードマップを作り上げ、規模感に応じて経営資源を最適化し、最適なリソースを集めることが可能になります。
その理由としては、経営者として実現したい目的を設定すれば、具体的に何をどこまで頑張れば良いかの到達点が見えてくるからです。
会社としての崇高な目的に立脚した高い目標があることで、そこで働くメンバーの帰属意識も高まり、モチベーションを高く維持しながら、仕事に取り組めます。
単に会社から与えられた仕事と捉えるのではなく、会社の成長に貢献するプロセスの中に個人の夢の実現がリンクすると、より強い達成感が得られます。
2、目標を掲げることでスキルアップに繋がる。
組織の目標が個人の目標と紐づき、ブレイクダウンされた目標がある場合には、それぞれの努力により主体的な仕事が可能になります。
会社の仕事の中に、個人として設定した目的がリンクし、複数の目標を達成した経験が積み重なると、自分の中に大きな自信が生まれ、次なる目標にも意欲的にチャレンジすることができます。
自分から進んで仕事に取り組んでいるという実感が湧くことから、前向きになるのもメリットでしょう。
努力の結果として目標が達成されると、スキルや経験が増えることから自信へと繋がります。
スキルや経験に裏付けられた自信を持って目標に取り組むと目標が達成しやすくなり、さらなる自信が得られるといった正の連鎖に繋がる成長スパイラルが生まれるのです。
3、長期的な視点でPDCAサイクルを回すことができる。
どのようなビジネスでも「やりっぱなし」では、最終的な結果やプロセスを評価することが難しくなります。
そして、途中のプロセスの善し悪しが把握できていないということは、改善すべきポイントが分からず、次のビジネス活動も「経験と勘」に頼ることになってしまいます。
そのような際に、PDCAサイクルを取り入れ、崇高な目的に向かって具体的な目標を設定することができれば、長期的な視点を持って仕事ができるようになります。
その結果、会社からも信頼され、自分の将来のキャリアパスも明確にでき、個人のステップアップへと繋がるのです。
■大きな目標を達成する5つのコツ
目標を達成するには、自身の性格を活かした習慣の仕組みをつくることも効果的です。
具体的には、「人に宣言する」「人と一緒に取り組む」「いつ・どこで・何をするかを決めるアクション・トリガーを設定する」「いつもの習慣に加える」など、仕組みを構築することをサポートするのも良い方法です。
大きな目標を達成する5つのコツについて具体的に見て行きましょう。
1、進捗具合を定期的にチェックする
決めた目標を達成するには、期間中に進捗具合を定期的にチェックしましょう。
もし順調に進んでいないようであれば、課題を克服するためにどのようなアプローチが求められているのかを考えなければなりません。
チーム内の仕事が進んでいない場合には、支援や指導をする必要もあるでしょう。
進捗状況のチェックには、タスクを一覧化して置くことが大切です。更に、タスクの優先順位を考えてスケジュールへと落とし込みます。
集中力や生産性を高めるなど、小さなことから少しずつ変えていくと取り組みやすくなります。
2、同じ目標を達成している人を参考にする 。
目標に近づくためには、すでに同じ目標を達成している人をモデリングし、参考にするのもポイントです。
なぜなら、誰かが経験した情報を参考にすると、疑似体験もでき、課題に対して対応するためにどう動くべきなのかがイメージが付きやすくなるからです。
成功の方程式だけでなく、失敗した事例なども参考にすると、避けたほうがいい内容なども分かってきます。
同じ目標をすでに達成した人が周りにいないという場合でも、ネットで検索をすると見つかるケースは多いものです。ビジネスで成功した経営者の場合、自伝としてストーリーが書籍化されている場合もありますので探してみるのがいいでしょう。
3、必要のないタスクを捨てる。
大きな目標を達成するためには、大量行動を起こさなくてはなりません。
しかし、沢山の目標を掲げても、忙しくて行動できないような状況に陥ってしまった場合には、目標の達成どころか、パフォーマンスを高め、成果を上げることも難しいでしょう。
目標の達成においては、反対に必要のないタスクを捨て、フォーカスするというのも大きなポイントになります。
最初から成果に結び付く行動のみに絞り込むことは、スタート時点では難しいですが、タスクを減らし、目標達成のために行動する分野をフォーカスすると結果が出やすくなります。
4、目標のなかに小さい目標を作っておく
長期的な目標を達成するためには、ロードマップを策定しそこに辿り付くまでに必要な、短期目標を決定します。
短期的な目標を達成するためには、物事の達成に向けて進もうとする意欲を高め、行動にプラスの変化をもたらすようなルーチンワークを日々の習慣の中に取り入れます。
習慣に組み込むタスクは、自分が定期的に行うことが想像できる内容にし、普段の生活を大幅に変更する必要がないようにすることが大切です。
設定した目標が途方もなく、大きなものであった場合でも、そのなかに小さい目標を作っておくことがポイントです。
小さい目標を達成する度に、自分へのご褒美が貰えるような仕組みを作って置くのもいいでしょう。段階的にステップアップしていくことで、大きな目標へと向かいやすくなります。
5、誰かと目標を共有する。
1人ではどうしても行き詰ってしまうという場合には、人と話したり相談をしたりしましょう。誰かと目標を共有することでも、モチベーションは維持できます。
自身の行動と結果を検証し、改善を図るためには、定期的な振り返りの場を設け、上司やチームメンバーにフィードバックを求めることをお勧めします。
チームの価値あるメンバーになるための取り組みとして、自分の仕事ぶりを普段見ている人に建設的なフィードバックを求めると、自分の強みを把握し、伸ばすべきスキルを判断することができます。
似たような経験がある人にコーチングの相談ができるのであれば、問題解決に向けてメンターに導いて貰うのもひとつの方法です。
目標管理制度(MBO)など、スキルアップや能力開発に関する目標設定の場合には、取り組みを組織として管理でき、進捗内容を確認し、マネジメントできる仕組みが必要です。
■起業家精神は目的や目標とリンクしている訳 スタートアップの起業家の多くは、目的を達成するため原動力となる何かを持っています。
その正体は、起業家精神と呼ばれ、どんな困難な状況が訪れてもビジョンを実現するまでは、消して消えることがありません。
起業家精神とは、顧客の課題を解決するという崇高な目的に向かって、全く何もないところから新たなイノベーションを起こし、顧客価値を創造する創造的破壊のプロセスのことです。
大きな夢を実現する人の多くの目標は、ミッションを帯びており、己のためでなく、世の中の課題を解決するために、全身全霊を駆けて前人未到の未踏の地に踏み込み、崇高な目的に挑みます。
起業家を問わず、大きな夢を持つ人は、目標の実現するためにエネルギーを結集させ、ゴールに到達するまでの過程を楽しいと感じています。
目標に向かって努力し続ける過程では、大きな苦労を伴いますが、時には厳しい状況に遭遇したとしても、消して消えることのない崇高な目的を持っているので、そのプロセス自体が、楽しいと感じられるのです。
■まとめ
モチベーションの維持で大切なのは、やはり「心からやりたい!」と思える気持ちです。何としてでも達成したいと感じられる目標を最初から設定することで、意欲的に目標の達成を目指せます。
そういった理由から、目標は設定が肝心だと言えるのです。
せっかく立てた目標も習慣化できずに絵に描いた餅になってしまうケースも多くあります。
目標が達成できない原因としては、
「目標が高すぎる」
「完璧にこなそうとしたりするために無理をして続かない」
「すぐに効果が出ないためモチベーションが続かない」
「そもそも心から実現したい目標ではない」といったことが挙げられます。
社員が自らスキルアップする習慣を作るためには、習慣化できなかった原因を分析して、企業として習慣化のためのサポートを行うことが大切です。
具体的には、1on1ミーティングなど対話の機会を設け、目標の内容を調整したり、習慣化する目的を明確にする取り組みなどがあげられます。
目的を明確にするために、本当の目的にたどりつくまで上司が繰り返し質問をすることで、社員のモチベーションのスイッチが入っていき、自分のこととして、本気で取り組むようになっていくようサポートをすることもひとつの方法になります。
「希望を抱いて旅をすることの方が、到着することよりもよいことだ。真の成功とは目的に向かって努力することである。」
<スティーブンソン>イギリスの小説家、冒険小説作家、詩人、エッセイスト
■最後に
日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」では、業界トップクラスの知識・経験・人脈・スキル・ノウハウを持つ5000人を超えるフリーランスの顧問や様々な分野のプロ人材をネットワークしています。
ビジネスの課題を抱えているスタートアップの起業家や中小企業の社長から歓迎され、支持される実行支援を実現するには、どのような目的で仕事をし、どのような成果を上げ、何を期待するかについて、明確に目標を設定したジョブディス・クリプションを定義しなければなりません。
例えば、営業顧問やセールスのプロ人材による営業支援とは、経営者や営業マネージャーが抱えているセールスの業務の効率化を行い、生産性の向上を図り、成果を上げることを意味します。
営業支援により成果を上げるためには、営業プロセスを分解し、可視化することで、出てきたそれぞれの課題に対して的確に解決していくことが重要です。
その結果として、企業が提案活動に専念して取り組める時間が増え、売上の拡大と収益性の向上に繋がれば、目標の達成に近づき営業支援が上手く機能していると言えます。
大手企業を対象にした商品やサービスを開発している企業における新規開拓では、ターゲットとなる企業の役員クラスや決裁権限を持つキーマンとアポイントを獲得することが課題になります。
ですが、中小企業の場合には、売り上げアップの目標があってもトップセールスを採用したり育成することも大変なため、大手企業の役員クラスとのアポイントの獲得は非常にハードルが高く、そう簡単ではありません。
そのような課題を持つ企業に対してKENJINSは、新規開拓に必要な営業活動の支援を行うことを目的に、企業毎の販路拡大の目標に対してタスクフォースを担うプロ顧問チームを作り上げます。
日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」では、顧問の持つ人脈を借り、日本の大手企業の役員クラスや海外のグローバル企業の決裁権限を持つキーマンとの「トップダウン営業」を推進することにより、新規取引に必要な営業活動の実行サポートを行っています。
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