EQとは?己と人を鼓舞する起業家やリーダーにEQが求められる訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 企業インタビュー   パーマリンク

IQと並んでビジネスの世界で活躍する経営者や人の上に立つリーダーが持つべき大事な能力の一つに「EQ」があります。

EQは、スタートアップのCEOや組織を牽引するCXOには、必須のスキルになります。

その理由としては、新規事業を立ち上げでは、どんなに優秀な起業家でも一人だけで大きなビジネスを遂行することは難しく、従業員に権限を委譲したり、外部の企業と連携し、要所要所で内外の人を動かして行くことが必要不可欠になるからです。

起業家として大勢のステークホルダーにビジョンに共感して貰い、革新的な事業を成功に導くためには、社長を含めた経営陣のEQを高めていくことが非常に重要になります。

そこで今回、EQとは、己と人を鼓舞する起業家やリーダーにEQが求められる訳について解説します。

■EQとは?
EQとは、仕事の遂行に必要となる人間関係を形成する際に、自分自身の感情をTPOに合わせてコントロールしながら、サポーターとなる人々の感情を効果的にマネジメントする「対人能力」を指します。

EQは、英語で「Emotional Intelligence Quotient」の略になりますが、日本語では「心の知能指数」という意味を持ちます。

特定の目標を達成するためにEQが高いリーダーは、チームの状態や周りの感情を察知し、同時に自身の感情をも認識するヒューマンスキルを持ち合わせています。

EQのベースとなる考え方は、自分と他者の感情を深く理解し、感情の種類を認識することで、激しい衝動に駆られることなく冷静に考え、正しい行動に繋がるよう制御することができる能力になります。

人間には、「喜び」、「悲しみ」、「怒り」、「驚き」、「恐れ」、「嫌悪」の6種類の基本感情があると言われています。

組織を牽引するCEOがリーダーシップを発揮する上では、価値観や考え方が異なる人も存在していることを知ることが欠かせません。

起業家にとって、会社を取り巻く様々な利害関係者が抱いている、基本感情を良く理解した上で「和合の精神」を持って、人間関係を良好に発展させる基礎能力がビジネスの飛躍の鍵になります。

なぜなら、リーダーには、ビジネスを推進する原動力となる高い志を持ち、事業の発展に必要となる人間関係を形成し、ステークフォルダーとのパートナーシップに基づき、共感をベースに人を動かすことが、重要成功要因となる「Key Success Factor」になるからです。

EQが高い経営者には、相手の気持ちを敏感に察しながら、自分の気持ちをコントロールして人に接するため、他人と無用な衝突を生むことはなく、良好な人間関係を円滑に育むという特徴があります。

スタートアップの起業家の場合、革新的なビジネスを成功に導くためには、事業計画書を策定し、様々な人や会社をビジネスに巻き込み、ビジネスプランに賛同を得て、具体的に応援して貰うことが必要になります。

そのため、崇高なビジョン掲げ、高いエネルギーを持ちながら、自身の感情をコントロールし、前向きな原動力として応用できるEQのスキルを養うことが成功のマスターキーになると言えます。

■EQとIQとの違い
EQとIQ(知能指数)との違いとしては、先天的な要素が強いIQと違い、EQは訓練により鍛えることで身に付きます。

IQ:頭の回転の速さや知頭の良さ。偏差値や知能の発達を測定する指標。
EQ:他者の感情を察知し理解する能力。自分の感情をコントロールする力。

IQが高い人は、頭の回転が速く記憶力も良いため、学業において高い成績を残すことが多いとされます。

一方で、EQが高い人は、人間関係の形成スキルが高いため、人脈を豊富に保有している人が多いです。

また、ビジネスの課題に対する対応する能力に長け、協議や交渉のスキルが高く、問題解決に対して前向きに取り組むことができます。

人や会社とのトラブルを円満に解決したり、仕事の成果を上げるために合理的思考を持って対応できる特徴もあります。

IQ:先天的な要素による部分が大きく、訓練によって飛躍的に高めることは難しい
EQ:対人関係の形成における日々の心掛けや、トレーニングで高めることが可能

EQを高めるためには、人の感情の動きを知り、自他のマインドが高まる要素の元となる考え方や、人がなぜ動くのか?という行動理論を理解することが基本になります。

その上で、日常の行動から意識的に自身の感情を制御できるように自己啓発書を読んだり、メンターを見つけコーチングを受けることも効果的です。

EQの高いリーダーになるためには、過去・現在・未来の取り組みに向けて、思考と行動を一致させることを時間を掛けて養うことが必要になります。

■EQの起源
EQは、1990年にアメリカの心理学者ピーター・サロベイとジョン・メイヤーにより研究された理論になります。

ビジネスマンを対象にした研究と調査を行い、導き出した答えが「ビジネスで成功した人は、ほぼ例外なく、対人関係能力に優れている」ということでした。

つまり、EQの基本的な考え方は、IQとは異なる視点を持ち、人の感情にスポットライトを当てます。

仕事で成果を上げる人は、自分の感情の状態を把握し、効果的にコントロールした上で、周囲の人の気持ちにも働きかける能力が高いことを発見し、新たな指標として指し示したものが「Emotional Intelligence Quotient」になります。

EQは、その人の人格のレベルや対人関係を築き上げる教養度を測る上で、一つの正確なバロメーターとなる考え方として認知されるようになりました。

EQが日本に広まった経緯としては、心理学者ダニエル・ゴールマンが、『EQ こころの知能指数』という本が欧米でベストセラーとなったことで、日本でも1996年に翻訳本が出版されました。

ゴールマンは、ビジネスで成功する要因のうち、75%もがEQに占められていると断言しています。

その後、日本ではEQの重要性が社会的に認知され、コーチングの概念とも重なったことで、ビジネスシーンでエポックメイキングとなり、一大ブームとなりました。

心理学者の間では、知性を判別する「IQ=知能指数」だけでは、その人が潜在的に持つ本当の知能やポテンシャルは、判別できないと以前から問題視されていました。

高学歴で大手企業に入社したエリート社員であっても、自身と一緒に働くメンバーの感情を上手に扱うことができなければ、人の上に立つ経営幹部やマネージャーにはなれまぜん。

その理由としては、事業に関わるステークホルダーが増え、ビジネスの規模が大きくなると、社内や社外を問わず人間関係を構築する必要性が拡大するため、人を動かすEQのスキルに乏しいと仕事が円滑に進まなくなってしまうからです。

EQが高いビジネスマンは、企業同士のアライアンスの推進する際にも大きな能力を発揮するため、組織を飛躍的に成長させる需要人物として見なされます。

心の知能指数であるEQを備えた人は、人身掌握術に精通しており、人脈という人的資産を豊富に築き上げることができるため、スタートアップの起業家やフリーランスのプロ人材として活躍する優秀な人が多いと言えます。

■EQに繋がるアリストテレスの「人を動かす三原則」
情報技術の進化が進んだ今、リーダーにとって最も備えるべきスキルでかつ、大事な場面で発揮が求められる能力は、人を動かす武器となる「信頼力」「コミュニケーション力」そして、「共感力」になります。

その理由としては、様々な経歴や価値観を持つビジネスマンが所属する組織では、そこにリーダーがおらず方向性が定まっていないと、烏合の衆になってしまうからです。

経営者がビジョンを掲げない限り、組織として目指す場所が分からず、それぞれが努力する分野が定まりません。

そのような際にフォーカスする領域が明確で、組織が一丸となり事業に取り組む大義名分があれば、個々の成果が分散することなく、チームとしての力を発揮することが可能になります。

一つの目標に向かってEQをベースに「人を動かす」ことが実現できれば、組織の活性化に繋がる重要な成長ドライバーになります。

アリストテレスは、「弁論術」の中で「人を動かす三原則」として、以下の三つを挙げています。

1、「エトス」(信頼)
エトスとは、ギリシア語で、信頼して貰い相手を説得することを意味します。個人の人柄、品性、気風、倫理性、信頼のことで「仁徳」のニュアンスもあります。

目の前の一人もしく大勢を相手に演説する際に「この人の言うことなら、聞く価値があるだろう」と思わせる力です。

どんなに分かりやすい説明を情熱的に行ったとしても、その人が信頼される人柄でなくては、納得して貰うことは難しいです。

そもそも人は信頼できないと感じる人の話には聞く耳を持ちません。何を言ったのかではなく、誰が言ったのかも重要なのです。

初対面の企業に営業提案を行う場合でも、まずラポールを形成し、EQを元に信頼関係を築けなければ、何を言っても相手には届かないのです。

2、「パトス」(共感)
パトスとは、情熱をベースに、その人の考え方に共感したり、ストーリーに感情移入して貰えるかを意味します。

情熱、熱意、感動など心情的に聞く人が共感できる気分を指します。

どんなに正しいことだとわかっていても、感情的に納得できないと人は、素直に受け入れることはできません。

パトスには、「憧れ」「笑い」「喜び」「愛」といったポジティブな面と、「恐怖」「不安」などのネガティブな訴求する側面もあります。

本当に共感力があるリーダーは、EQがズバ抜けて高いため、相手が抱いている感情が手にとるように分かるのです。

3、「ロゴス」(論理)
ロゴスとは、理論や論理展開で納得して貰えるかの意味を持ちます。

論理、ロジック、言語のことで、相手に「なるほど、もっともだ」と納得させることが出来る力、話の内容の正しさです。

営業やマーケティングでは、論理(ロゴス)ばかりに気を使って、信頼(エトス)と情熱(パトス)の側面を軽視してしまいがちです。

ですが、機能面を訴求するだけでは、人を説得し購買行動に動かすことはできません。

リーダーのスキルとして最も大事なスキルは、EQをベースに人と人の関わり合いを良くし、チームメンバーが互いに協力し合い、1つの目標に向かって行動するよう仕向ける「統率力」になると言えます。

EQの高いリーダーが健全なマインドで組織を率いることで、チームワークが力が高まり、生産性向上や利益向上が期待できます。

■EQとメンタルヘルスの関係
EQは、他人の感情を感じ取る能力と、自分の感情を上手くコントロールし利用する能力の両輪が軸になります。

そのため、起業家がEQを高め、自身のマインドを向上させると、企業経営におけるメンタルヘルスの問題を根本から解決できると言われています。

メンタルヘルスとは、「精神面における健康」や「心の健康状態」を表す言葉になります。

厚生労働省は、メンタルヘルスの不調を以下のように定義しています。

『精神および行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活および生活の質に影響を与える可能性のある精神的および行動上の問題を幅広く含むものをいう。』

メンタルヘルスの観点からも競争社会にあってもEQを高めるには、以下のような姿勢を持つことが、組織人の教養にとっては欠かせないと言えます。

・人間に対して好き嫌いを無くし、敵を作らないこと。
・常に和合の精神を持って人や会社、社会と接すること。
・人を認め、誰からも何かを謙虚に学ぼうとすること。

メンタルヘルスのケアは、従業員一人ひとりの心の健康状態にとどまらず、経営のリスクマネジメントの一種と捉えるべき大事な取り組みになります。

EQは、「心の知能指数」と呼ばれるように、人の感情に寄り添い、メンタルの部分にフォーカスした心の在り方を表します。

組織としてESの高い従業員を増やすことは、そこで働くビジネスパーソンの健全な心を養い、仕事におけるパフォーマンスを高め、社会性の高いビジネスを実現する健康経営にも繋がります。

■EQを構成する4つの要素
人間の脳には、「感情」と「理性」を司る部位があります。

人の脳は、いま自分が体験していることに対し、感情と経験で培った価値観から判断して、それが自分を変革するきっかけとなるかどうかを察知します。

これは人間が脳を進化させることで、生き延びてきた生存本能に由来するものです。

EQが低い人は、「理性」を司る部位の活動が活発的でないと言われています。

自分の感情の気持ち悪さを早く取り除こうとするために、自分の感情がすぐ表情や態度に出たり、思い通りにならないと他者のせいにしたりする傾向があります。

EQが高い人は、人間関係においての姿勢に重要な「感情の知能を測る指標」として、以下の4つの効力を備えています。

1、感情を識別すること。
心の知能指数が高いリーダーは、自分の心の持ちようや、相手の気持ちなどの感情を即座に読み取ります。

相手の感情を察しつつ、同時に自分の感情も敏感に捉えています。

仕事で成果を上げる起業家やビジネスマンは、EQをベースに感情を上手くコントロールするので、ストレス耐性が高く保たれています。

人はそれぞれの個性を持っていることや、性格も違うことを受け入れることで共感へと繋げます。

2、感情を利用すること。
EQを備えたリーダーは、ビジネスの課題や目標に対して、自分と周囲の感情を高めていくことができます。

あらゆる人の行動は、感情の動きの方程式によって、その後の行動がプラスがマイナスかいずれかのアクションに転換されます。

自分の行動を変革したいと思い立った際には、その行動や選択をした時に頂いた感情を思い起こします。

起業家精神を持ったアントレプレナーは、自身の心の中にあるEQの知力を活かし、簡単には解決することが困難な課題に遭遇した場合でも、決して諦めることなく集中力を発揮します。

想いを原動力にコツコツと粘り強く物事に取り組み、大きな成果へと繋げていくことができます。

3、感情を理解すること。
物事を良い方向に変えるためには、原因と結果の元となる感情の動きを理解することが必要です。

EQが高い人は、自身の感情を把握すると同時に、相手の話にじっくり耳を傾け、感情を察知しようとします。

互いの意見を受容することで、対人関係のコミュニケーションが活性していきます。

人と人との対話により最後まで相手の考えや主張を聞き入れ、相手が言わんとすることを探索します。

その際、EQを持つ人はまず、自分の感情は脇に置きながら、客観的に相手の想いや感情を理解することができます。

4、感情を調整すること。
EQが高いリーダーは、自分の感情をコントロールし、発言を理解し、行動する事柄を調整していくことに秀でています。

行動を決め、実践し続けることから発生した変化について、自身やチーム全体の状態を振り返り、その成果をチェックします。

思いもよらない出来事や理不尽さなどに直面しても、自分の感情を的確にコントロールし、問題解決に向けて適切に処理することができます。

良い変化となったことは継続し、良くない事象については、原因を分析しながら仮説を検証し、改善に向けて前向きなアクションに移します。

■企業や組織にEQを高めることが必要な理由
仕事での人間関係は、理性に基づく信頼が基本になるため、衝動的な怒りに任せた言動や軽率な行動により、良い結果を得られることは少ないです。

1、感情のコントロールにより物事を良い方向に導くことができる
人を動かすのが上手い経営者ほど、良好な人間関係や人脈を形成したり、維持するのがうまく、結果的にビジネスにおいても成功しやすくなると考えられています。

その理由としては、EQの高い人は、共感力が際立って高い傾向にあり、他者の感情を理解したり、寄り添ったりすることが得意だからです。

人心掌握に長けた起業家は、EQをベースに周囲の人々の感情と自分自身の感情を知覚し、その感情が発生する原因を知ろうとします。

原因が分かれば対処できるため、自分と周囲の人々の感情をうまくコントロールし物事を良い方向に進められます。

自分自身が困難なミッションを遂行しなければならない時には、それを達成した自分をイメージを描き、実行に移すことができます。

2、組織に自律性が生まれる
組織には、他者の感情を読み取りながら自分の感情をコントロールできる、EQ能力の高いリーダーが必要です。

優秀なリーダーは、無理に人に合わせて自分を疲弊させるのではなく、周囲をうまく巻き込みながら働くことで、自他ともに成果を上げることができます。

企業が環境整備を行い、EQスキルの高いリーダーが活躍する土台を作り上げる取り組みを推し進めると、組織内のコミュニケーションが円滑になります。

目標達成に向けた意欲的な行動力を高めるために、感情のコントロールするEQの大切さを組織文化として根づかせることも大事です。

EQを大事にするマインドを持った従業員が増えれば、組織全体の「心の知能指数」の向上に繋がり、そこで働くモチベーションを高めることが実現します。

従業員が物事の解決に向けた方法を自発的に考える習慣ができれば、部下が悩みや相談などをしやすい雰囲気へ変化していき、組織に自律性が生まれるようになるのです。

3、生産性の向上に繋がる
EQが高い起業家の多くは、自身の事業に情熱を持って取り組んでいるため、上手く行かない時があっても周囲に負の感情を表に出しません。

相手の立場を考えて物事を進めるので、思いやりのある人だと認識されます。EQの高い人は、周りからの評判も高いことが多いでしょう。

自分の態度が周囲にどんな影響を与えるのかよく理解しており、湧き起こった感情を自制する術も心得ていると考えられます。

EQの向上は経営陣や人をマネジメントする管理職にとって欠かせないスキルで、組織運営における人事問題の解決にも効果が期待されています。

従業員の気持ちを読み取って理解し、従業員のモチベーションアップや心のケアと課題解決方法をあわせて考えられるようになるためです。

組織文化でもEQの大切さを示し、従業員に共有することより若手の早期退職や上司によるハラスメントの防止、生産性向上など課題解決へ繋がります。

■EQの高い組織のリーダーの特徴
スタートアップの起業家や大手企業の役員クラスには、部下のモチベーションを高めるマネジメント能力、組織内の人間関係を円滑に改善していくコミュニケーション能力が重要になります。

1、自身と人の感情に向き合うことができる
EQの高さは、組織においてリーダーシップを発揮するための重要な要素であると言えます。

なぜなら、人をマネジメントするポジションにあるCXOは、部下や組織内の人間関係など、様々な人の感情に向き合っていかなければならないからです。

EQが高い起業家は、自分の感情をよく理解できているため、ビジネスの成功に向けて、素直に自分を表現することができます。

自分の目標や相手の本心を把握することが得意なため、自信と誠実さを兼ね備え、インテグリティに溢れた振る舞いをすることが可能です。

ビジネスを推進する上で、判断ミスにより失敗したり、対応を間違えたりした場合も、きちんと非を認められることができます。

2、リーダーとして傾聴力が高く、聞き上手である
EQが高い起業家の多くは、共感力に優れ「相手の立場に立って、自分に何ができるかを考える」傾聴力を持っています。

顧客が抱えている課題にもよく耳を傾けるスキルが高いです。優れた傾聴力で相手の意図をヒアリングし、深く理解しようと努めるため、クライアントからの相談にしっかりと対応することができます。

たとえ相談内容が仕事依頼に繋がらないような相談であっても、その話の中から相手の頑張っている姿勢や誠意を肯定的に読み取り、温かみのある姿勢で相手の感情に寄り添います。

人間的な魅力を兼ね備えたリーダーは、基本的に聞き上手なので、沢山の部下からも仕事における報告・連絡・相談が寄せら、効果的なマネジメントが実現します。

EQの向上によって自身の感情をコントロールし、顧客の感情を理解することができれば、新規開拓に繋がるチャンスが増え、右肩上がりで売り上げを上げることが実現できるでしょう。

3、粘り強く仕事に取り組める
EQが高い人は、物事を一時的な感情で判断するのではなく、目的を明確にしながら取り組みます。

情熱を持った起業家は、粘り強く商いに取り組むことができます。商いは、「飽きない=飽きがこない商売」に通じます。

顧客にとっても飽きが来ない商いを継続するためには、日々の仕事を通じて目の前の顧客の「嬉しい」を想像し、創意工夫をすることが求められます。

同じ仕事を何年も続けていくと、ビジネスにも飽きが生じて意欲を失いがちになるものです。

不屈の精神を持ったリーダーは、どのような危機に遭遇してもストレスにも強く、簡単には失敗にめげない胆力を持っています。

常に新しい目標を見つけ、目の前の目標を達成することを楽しみにしながら、前向きな気持ちで仕事を続けていくことができます。

■EQが高い起業家でもトラブル時には専門家に相談することが必要
中小企業の社長やスタートアップの起業家の仕事のトラブルは、いつどのようなシーンで起こるか予測できないものです。

会社経営者として、EQが高くても一人で全ての事柄を解決しようと努力をしようとしても限界があることもあります。

起業家を問わず、ビジネス上で何らかの課題がある際には、その道のプロへの相談したり、専門家への実行サポートを依頼することも必要です。

互いに解決策を持ち寄ることによって、柔軟で高度な対応方法を見出し、難易度の高い問題に対してもブレイクスルーを起こすことが可能になります。

CEOや経営幹部がコーチングを受けることで、自身の感情の扱いをマスターし、より的確な意思決定をすることも実現します。

経営の方向性の意思決定を一時の感情に左右されないためには、コンプライアンスを意識することでトラブルを未然に防ぐことも可能です。

EQの資質が高く「和合の精神」を持った経営者でも、「聖人君子」ではありません。

企業防衛のためには、第三者から法的に考えて理不尽な行為を受けた場合には、直接の対話を避け、警察に相談することも時には必要です。

また、違法行為によりトラブルに巻き込まれた際には、弁護士に相談したり訴訟を起こし、裁判で解決する選択肢も処世術の一つになります。

豊かな人間性を兼ね備え、卓越したEQを持つ経営者や組織のリーダーは、従業員など周りの関係者だけでなく、外部の助っ人となるサポーターとなるプ人材と日頃から親交を深め、コミュニケーションを取ることを大事にしています。

人と人との信頼関係を築くよう心掛けていれば、会社経営をする上で何らかのトラブルが発生した際にも、素早く専門家と連携し、より良い解決策を見つけることが可能になると知っているからです。

自他の感情の状態を把握し、的確にコントロールし意思決定するEQが、ビジネスの分野を問わず、大事だと言われる所以は、正にそこにあります。

■まとめ
EQとは、感情の知性と呼ばれるもので、自他の感情をよく理解した上で、感情を上手に扱いながらセルフマネジメントを行い、対人関係を円滑に進めるの能力を意味します。

組織をマネジメントとするCEOには、部下を問わず、パートナーの関係性を含めて、様々な利害関係者のモチベーションの管理と指導を行う立場にあり、これらの能力の基盤となるEQが必要だとされています。

EQの高さは、起業家であるかを問わず、人を動かす立場にある人がリーダーシップを発揮する際にも非常に良い影響を与えます。

起業家の多くはプライドが高く、自信過剰な人も多いですが、EQが高いアントレプレナーは、人を動かす共感力を持ち合わせ、人間関係における失敗やビジネスの判断の間違いは素直に反省します。

そのため、自社の従業員のコンプライアンス違反が発覚した際には、会社の発展のために「正すべきもの」として真摯に受け止め、再発防止に取り組みます。

間違いを指摘した相手を逆恨みしたりすることはなく、真っすぐに過ちを認め、自身の考え方と行動を正すことができます。

EQが高い経営者やマネージャーは、相手の感情をよく理解できるため、メンバーが困っている時には、声を掛けてサポートします。

そして、メンバーが困難を乗り越えた時には、ねぎらいと称賛の言葉を掛けて、更なる挑戦意欲を引き出すことができます。

EQが高いCEOは、会社が一人一人の前向きな感情によって支えられ、運営されていることをよく理解しているため、CXOやメンバーから慕われ、人として尊敬されます。

組織のリーダーが持つEQに支えられた共感力は、困難に対してブレイクスルーをもたらす強力な武器になります。

社長だけでなく、経営陣のEQが向上すれば、組織的に自己認識力や自己管理力、共感力やモチベーション管理、指導能力や社会対応力を高めることが可能になります。

EQの知力が旺盛なリーダーがいる会社は、内外のステークフォルダーの気持ちを察しつつ、組織を正しい方向に導くコントロールができるため、チームとして高い成果を上げ続けることが可能になると言えます。

「私たちは聖者と違って、自分の敵を愛するのは無理かもしれない。けれども、自分自身の健康と幸せのために、少なくとも敵を許し、忘れてしまおう。これこそ賢明というものだ。」

<デール・カーネギー>

■最後に
経営層やCEO、CXOを含めたエクゼクティブ人材のEQを伸ばせば、組織的な判断力やビジネスの推理力が高まり、論理的な思考力に基づいた経営判断が可能になります。

EQが高いリーダーは、初対面の商談では、商品やサービスを売り込むことよりも、まずラポールを形成することで、ビジネスへの共感をして貰い、良好な対人関係を効果的に構築することを非常に大切にしています

ビジネスの施策に失敗した際に、人から方向性の間違いや判断ミスを指摘された場合にも感情的にならず、アドバイスを素直に受け入れ、問題点を改善することに切り替えることができるのも、リーダーとしてのEQの高さによるものです。

ピンチに遭遇した際や意見の対立に直面しても冷静さを失わない起業家は、知的で理性が強いと評価されます。

スタートアップのCEOの場合、イノベーションを起こし、革新的なプロダクトを開発し、顧客に届けることが責務になりますが、経営資源の限られたスタートアップの場合、沢山の営業マンを正社員として雇用することは難しいです。

特に大手企業を対象とした商品やサービスを提供するBtoBのビジネスモデルの場合、新規開拓のハードルが高いです。

そのような際には、経営者や営業マネージャーがEQのスキルを発揮し、トップセールスとして活躍した実績を持つプロ人材やCNOとして機能する外部人材とのパートナーシップを活用すると新規開拓にレバレッジが掛かります。

新規開拓を推進する上では、信頼できる人物からのリファラル紹介は、新たなリード顧客への提案する機会を増やし、スピーディな信頼の獲得にも繋がります。

日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」では、業界トップクラスの知識・経験・人脈・スキル・ノウハウを持つ、フリーランスの顧問やハイクラスな副業のプロを5000人以上、ネットワークししています。

その中で、新規開拓の課題解決に向けて、人脈を豊富に持つ営業顧問やセールスのプロ人材をアサインし、「顧客の創造」というゴールに向けて、帆走型で日本企業や海外企業を問わず、販路拡大の実行支援を展開しています。

KENJINSは、スタートアップの起業家が抱えている経営課題を解決に導くべく、上場企業のCEO経験者や元代表取締役、取締役の経験者や特定分野の専門家など、IQとEQの領域で卓越した人的資産を駆使し、単なる人材紹介に留まらず、帆走型のサポートを行っています。

世の中に創造的破壊をもたらすような事業を作り上げるために、スタートアップ企業としての成長と、起業家としての個人的な成長をEQとリンクさせることで、企業価値の向上に向けた発展をサポートします。

顧問契約をベースに経営者の懐カとしてビジネスの課題を解決に導き、売上を上げる成長ドライバーとして、新規事業のセンターピンを打ち抜く武器となる、KENJINSの顧問を活用した新規開拓のセールス支援プログラムを是非、ご検討ください。

【人数無制限】EQの高い営業顧問による新規開拓の実行支援ならKENJINS
https://kenjins.jp/lp/saleslep/

本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

経営者・採用担当者の皆様へ 日本最大級の顧問契約マッチングサイトのKENJINSでは、年収700万年収1500万クラスのハイクラス人材を、正社員採用よりも低価格で活用可能です。顧問のチカラで圧倒的な成果をコミットします。

この記事にコメントする


この記事の関連記事

御用聞き営業とは何か?販路拡大に営業スタイルの選択が必要な訳

「売上が伸びないけどどうしたら良いのか分からない」というお悩みの中小企業の経営者やベンチャー企業の起業家は、少なくないのではないでしょうか? そう悩んでいる方は、御用聞き営業を含め、会社としての営業スタイルを一度、確認して見ることをオススメします。 なぜなら、業界、カテゴリー...[続きを読む]

ファウンダーとは?複数のファウンダーが成功確率を高める訳

日本の中小企業の経営者の場合、シリコンバレーのITベンチャーのように第三者割当増資による直接金融を行う会社は、非常に少なく、そのほとんどが間接金融で銀行からの融資を受けます。 アメリカのベンチャーキャピタルの業界では、会社設立時の段階でファウンダーが1名ではなく、共同創業者が2...[続きを読む]

営業のナレッジマネジメントとは?共有化で営業力を高めるコツ

営業マンは、個々のスキルが顕著に成績に表れる職種だと言われています。その理由としては、個人のスキルや経験によって、成績に大きな差が付くことも珍しく無いからです。 そのため、トップセールスを目指す営業マンは、商談を成功に導くべく、自腹で営業力の向上に関する書籍を購入したり、セミナ...[続きを読む]

売上とは?中小企業が商品やサービスを販売して売上を上げる方法

会社の売上を上げるためには、売上がどのような構成要素から成り立っているのかを理解し、どの指標の改善が必要なのかを考える必要があります。 スタートアップの起業家や中小企業の社業がビジネスを成長させるためには、売上を作る基本的な考え方やマーケティングの基本を理解し、様々な施策を講じ...[続きを読む]

パーパスとは?持続的経営を行うために企業の存在意義が大事な訳

現在、ビジネス環境や経済の変動を背景に、世界的な潮流として「パーパス経営」による利害関係の枠を超えたエンゲージメントを強化する取り組みが広がっています。 その理由としては、企業経営を行うに際しては、「ステークホルダー」となる、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会、地域住民 、金...[続きを読む]