リーダーは組織やチームの生産性や団結力を向上させる上で重要な存在です。
企業が持続的に成長していくためには、経営者や部門の責任者がリーダーシップを発揮して周囲に方向性ややるべきことを示し、着実に実行していく必要があります。
プロジェクト型の仕事が増えた今、経営者を問わず誰しもが社会で活躍するためにリーダーシップが、必要不可欠なスキルとなりました。
しかし、リーダーシップの重要性は分かっていても、リーダーシップとは何か明確に理解できていない方も少なくないでしょうか?
そこで今回、リーダーシップとは、組織を勝利に導くリーダーシップのコツについて解説します。
■リーダーシップとは?
リーダーシップとは、組織をけん引するリーダーとして資質や能力で「統率力」のことです。リーダーシップは、組織や団体、仕事を導く指導者という意味を持ちます。
リーダーシップは、チームの目標達成や課題解決に向けてかじ取りを行う人物のマインドを指します。チーム内のメンバーの能力を見極めて適切な役割を与えつつ、自ら先頭に立って業務を行うことでチーム内の士気を高め、企業の発展やプロジェクトの遂行を目指します。
メンバーは、組織のリーダーの持つリーダーシップについてきます。
リーダーは組織のミッション・ビジョンを明確に提示する必要があります。ミッションとは組織の存在意義、何のためにこの組織は存在するのかという目的、ビジョンとは組織の未来像です。
会社やチームなど、複数人数の組織で成果を上げるためは、リーダーではなくメンバーの力も必要不可欠です。リーダーは、メンバーの行動の模範となり、良い影響を与えてメンバー自らを行動させる必要があります。
優れたリーダーシップを持つリーダーは、周囲に働きかけをするだけではなく、「自身が良き模範となる」ことができる人材です。
有言実行で仕事に取り組み、部下に対し、そして組織全体に対して、自ら手本を示すことも極めて大事な要素となります。
■リーダーシップとマネジメントの違い
リーダーシップは、企業が掲げるビジョンや目標を達成するために影響力を発揮することです。マネジメントは単に計画や予算に着手することであるため、リーダーシップとは全く異なる概念です。
そのため、マネジメントだけを強化しても、目標達成を実現できません。企業が目指すゴールを達成するには、リーダーシップが不可欠だと言えます。
ドラッカーは生涯にわたって大きく以下の5つのテーマでリーダーシップを説いています。
1、リーダーの仕事は戦略を練ること。
2、経営の倫理と個人の価値観がリーダーシップに重要。
3、軍隊はリーダーシップに最も大切なことを教えてくれる。
4、人々を鼓舞するものは何かを知っているかどうかで、リーダーの影響力は決まる。
5、リーダーシップはマーケティングそのものである。
一方、マネジメントとは、目標達成のための手段をあらかじめ決め、計画や予算などをきちんと管理していくことです。決められたゴールに向かって、いかに効率的に進めていくかを重視します。
つまり、リーダーシップはメンバーや組織を導いていく力であり、目標達成のための具体的な取り組みを考え、実行・管理していくのがマネジメントです。
チームの力を最大限に活かすリーダーシップを発揮するには、時代の傾向や組織のあり方などの状況を踏まえて行動することが求められます。
■リーダーシップを発揮する3つの目的
リーダーシップの目的は、「仕事、チーム、個人のバランスを整え、タスクや目標の達成、チームの団結の維持、個人の能力開発を実現すること」になります。
1、リーダーシップはタスクや目標を達成すること
リーダーシップを発揮するための目的は目標達成にあります。
目標達成のために必要な業務を細分化し、最適なスケジュールを構築。メンバーの強みが最も活かされるように人員を配置し、効率的に仕事が回るように気を配ります。
企業側がリーダーに求めている役割が、チーム内の生産性向上です。個人ではなく複数人数で達成しなければいけない目標の場合、個々でバラバラに行動しても達成することはできません。
ゴールに到達するために、組織をけん引する必要があります。
そのためには、組織のメンバーと打ち解け、建設的で独創的な方法をともに編み出していくことも重要です。
あらゆるプロジェクトを推進する際には「SMART」が重要になります。
SMARTとは、具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、現実的(Realistic)、期限付き(Time Constrained)のことです。
2、リーダーシップはチームを作り、団結を維持すること
リーダーに対してメンバーが求めている役割が、メンバー全体がお互いを信頼し、団結して目標に迎えるチームを形成することです。
メンバーに信頼して仕事を任せるためにも、目標達成のための方向性やビジョンを明確に伝えるようにしましょう。
チームの団結力を高めるためには、リーダーの指揮管理だけでなく、スタッフ個人のセルフコントロールの双方を高めるリーダーシップが必要不可欠です。
なぜなら、それぞれのメンバーの士気やコミュニケーションの質を高めることで、それぞれの役割を全うし高い目標も達成することが出来るようになるからです。
チームメンバーが最大限力を発揮できるように環境を整え、メンバーとの信頼関係を構築していくことに注力することもリーダーの大切な役割になります。
3、リーダーシップは個人の能力を開発すること
企業側がリーダーに求めている役割が、チーム内の生産性向上です。
目標達成のために必要な業務を細分化し、最適なスケジュールを構築。メンバーの強みが最も活かされるように人員を配置し、効率的に仕事が回るように気を配ります。
リーダーシップは、個人の能力を高めるためにも必要不可欠です。部下の能力や実績を正しく見極め、適切に評価することもリーダーに欠かせない能力です。
プロジェクトが成功しても失敗してもきちんとした振り返りを行い、その後の成長や発展に向けた指示や指導が大事になります。
リーダーとしてメンバー自身に考え行動させることで、個々の能力が高まります。
■リーダーシップの7つの種類
リーダーシップには、いくつかの種類があり、その方法やスタイルによって指導方法はことなります。方法が違っても、最終的に目標が達成できれば、仕事としてのリーダーシップは成功であると言えます。
代表的なリーダーシップの種類には、以下のようなスタイルが挙げられます。
1、ビジョン型リーダーシップ(Vision Leadership)
自らが目標のビジョンを示し、ポジティブな動機づけによってメンバーのモチベーションを上げていくのがビジョン型のリーダーシップのタイプです。
経営のトップなど、ビジョン型にはいわゆるカリスマ性の高い人が多い傾向にあります。
リーダーに圧倒的なエネルギーがあり、リーダーの指示命令でメンバーを動かすスタイルです。つき従うメンバーの求心力が高い反面、ビジョンに矛盾が生じるとリーダシップも崩れがちです。
ゴールを目指してメンバーを動かしていく上では、そのゴールの置き方も大事な要素となってきます。
かつては、「収益を上げること」こそが企業にとっての最重要ミッションであり、そこを目指してメンバーをモチベートすればよかったのですが、今の時代、そこだけを見て行動させようとすると、顧客からはもちろん、メンバーからの離反も招きかねません。
2、民主型リーダーシップ(Democratic Leadership)
組織の意思決定にメンバー個々の意見を反映させ、チーム全体の合意を得た上で仕事を進めるスタイルです。結果よりも、メンバーとの合意というプロセスを重視します。
このスタイルのリーダーシップでは、複数の人が意思決定プロセスに参加できる環境を整えなくてはいけません。民主型リーダーシップは、一般的に参加型リーダーシップとも呼ばれています。
メンバーから広く意見を集めることで、実態の把握やアイデアの発掘に効果があります。また、リーダー自身が判断に迷ったり、決断しかねる場合にも有効です。
チーム内での合意を形成する過程で、議論が長引いたり衝突が発生し、結論が出にくいという懸念があります。また、全体の意見として無難なものが選ばれることが多く、劇的な変革をもたらすことは難しいでしょう。
3、関係重視型リーダーシップ(Affiliative Leadership)
メンバーの感情とメンバー間の関係性を重視するなど、信頼関係を築くことで目標達成をしやすくするリーダーシップのタイプです。
参加型とも呼ばれる関係性重視型リーダーシップは、専制型と放任型を組み合わせたスタイルです。
関係重視型のリーダーは意見を求め、決定を下す前にチームからのフィードバックを考慮します。このスタイルではメンバーの能力が確立されていて自立している必要があります。
チームメンバーは自分たちの声が届き、重要な貢献をしていると感じられるので、関係性を重視するリーダーシップスタイルは従業員のエンゲージメントと満足度の高い職場を育むことができます。
人間関係を良好な状態で維持でき心地いい環境となりますが、反面、何かあった際の原因や責任の所在が曖昧になりやすく、コミュニケーションに時間を取られ、パフォーマンスが低下する可能性があります。
4、コーチ型リーダーシップ(Coaching Leadership)
1人1人の考えや意見に耳を傾け、それぞれの個性に合わせた采配で目標達成へ導いていくのがコーチ型の特徴です。
リーダーとメンバー、1対1の関係を重要視し、リーダーがコーチ的役割を担うことでメンバー個々の目標をサポートしていくリーダーシップタイプです。
コーチング型のリーダーシップは、目標をチームで達成することにこだわり、チームのためにどのような貢献ができるかをメンバーに求めます。
リーダー自身は、メンバーをモチベートすることに意識を向け、自分自身がプレイヤーとして成果を上げることは後回しと考えます。
適材適所が行き届き、メンバーも活き活きと働くことができるため、少人数の組織では高いリーダーシップを発揮できますが、チームのメンバーが増えて大規模になってくると個別のコントロールが難しくなるというデメリットもあります。
5、強制型リーダーシップ(Commanding Leadership)
この種類のリーダーは、ほぼ結果と効率性のみを重視しており、権威型と呼ばれることもあります。
通常1人で、または信頼できる少人数のグループと決定を下し、指示したことをそのまま部下が実行するのを期待しています。
積極的な働きかけが苦手な人が多い組織や、従来の体制を大きく刷新する必要がある場面などでは活かされるますが、集団的な反発、大量退職などのリスクには充分な注意が必要です。
軍隊の司令官をイメージすると、わかりやすいかもしれません。権力や圧力といった強い強制力によって目標達成を目指すリーダーシップタイプです。
短期間での効果を求めるため、リーダーは決定権を一人で握り、メンバーへは説明などなく即座に命令に従うことを要求します。災害など危機的状況から緊急に脱したい場合に向いています。
このスタイルは、厳しいガイドラインがあったりコンプライアンスが重要な業界で効果的です。
6、ペースセッター型リーダーシップ(Pacesetting Leadership)
ペースセッター型リーダーシップは、短時間で結果を出すために最も効果的なスタイルの1つです。
難易度の高い目標を目指す場合、リーダーがPacesetter(ペースメーカー)として具体的なお手本を見せ、メンバーにどう動けばいいのか、成功イメージを与えるリーダーシップのタイプです。
ペースセッター型のリーダーシップスタイルは、チームメンバーを激励する必要があるようなペースの速い環境でモチベーションを高めるのに役立ちますが、指導やフィードバックが必要なチームメンバーにとっては、必ずしも最良の選択肢とは限りません。
リーダー個人のスキルが高く、メンバーも優秀であれば効果的ですが、リーダーが自分と同じことを求めてもメンバーができないことも考えられ、結局リーダーがなんでも自分でやってしまう可能性もあります。
7、サーバント型リーダーシップ(Servant Leadership)
従来のリーダーシップは強いパワーをもとにトップダウンで発揮されるイメージが強いものでした。
これに対してサーバントリーダーシップは、リーダーが相手に「奉仕」するような精神で周囲を導きます。
サーバントリーダーシップは、リーダーとメンバーのお互いの信頼関係の構築を最優先事項とし、部下が本音を発言しやすいように働きかけ、部下が話しかけてきたら真摯に傾聴します。
チームメンバーに協力を惜しまない態度で接し、実際にサポートしながら組織全体として最高のパフォーマンスの発揮を目指します。
指示や命令ではなく、信頼関係を重視し、メンバーの声に耳を傾けながら目標やビジョンを達成していきます。多様なメンバー一人ひとりの持ち味を生かし、それぞれが持つ専門性を伸ばしながら成果に繋げて行くためには、「サーバント型」のスタイルの方が相性が良いと言えるでしょう。
■自分に合ったリーダーシップスタイルを選ぶ方法
リーダー職に興味を持っている人や、リーダーシップのアプローチをより構造化したいと考えている人は、自分に合っていると感じるリーダーシップスタイルを選択しましょう。
どのスタイルが自分に合っているか判断するには、次のような質問を自分に問いかけるのが効果的です。
・目標と人間関係、どちらのほうが重要か?
・構造化された環境と選択の自由、どちらの価値を信じているか?
・自分1人で決断したいか、協力して決めたいか?
・短期目標と長期目標、どちらに注力しているか?
・エンパワーメントと指揮、どちらからモチベーションが生まれているか?
・自分にとって、健全なチームの力関係とはどのようなものか?
リーダーシップのスタイルは一つではなく、自分の適性やチームの状況によって目指すべきリーダーのタイプが異なります。
まずは、有名経営者や他部署の管理職など社内で既にリーダーとして力を発揮している他のリーダーを参考にし、ロールモデルを見つけてみましょう。
■まとめ
リーダーシップとは統率力や指導力を意味し、特定の目標を達成するために個人やチームの行動を引き出す力と定義されます。
リーダーは目標達成のための道筋を示し、発生する問題に対処をしながら、メンバーのモチベーションを維持していく役割を担います。
かつてのように、固定的な組織運営が中心だった頃からすると、時代は変わってきています。目指すべきゴールにたどり着くために、従来のやり方にとらわれない柔軟な対応も必要です。
現代ではプロジェクト単位で組織が組まれることが増えており、多くのビジネスパーソンにとって、リーダーとしてリーダーシップを発揮し、組織を牽引する役割を担う機会も増えているといえます。
チームとして目標を達成するには、リーダーだけが頑張るのではなく、各メンバーがどのように行動すればよいかを示すことが重要です。
個々が自主的にチームの活動に参加していく流れをつくる力がリーダーには求められます。
多様なリーダーのあり方が歓迎されている今の時代においては、「自分がリーダーに向いているかどうか」を考えるよりも、「自分はどんなリーダーを目指せばいいか」を考える方が建設的です。
リーダーシップを発揮するために必要なのは、何よりも戦略を練り上げ「行動」することです。時代や状況、自身やメンバーの特性に合わせて、チームの力を最大限に活かすために自分は何ができるのか、考え抜いて実行することこそが重要です。
「効果的なリーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に言える形で明確に定義し、確立することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持することである。」
<P.F.ドラッカー>
■最後に
リーダーシップを養うためには、組織のリーダーである起業家とってエグゼクティブ・コーチングを受けることやメンターとなり得る経営課題の解決に精通したプロ人材との1on1ミーティングを受けると絶大な効果が期待できます。
人として尊敬できる顧問との定期的なメンタリングの機会を作ることは、ビジョンの実現に向けて起業家がリーダーシップを発揮し、ビジネスの目標を達成するのに非常に役立ちます。
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