妬みや嫉妬は、現代人の誰もが持つ普遍的な感情だと言えます。
現在の置かれている環境に満足していない人、何らかの問題を抱えている人、他人の妬みや嫉妬に関する脳活動が強い人ほど、他人の不幸を喜びだとと感じやすいことが脳科学的に証明されています。
そのような人間心理のメカニズムを「自己評価維持モデル」と呼ばれています。
そこで今回は、自己評価維持モデルのメカニズムとは何か、身近な人の妬みや嫉妬を回避するコツについて解説します。
「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と言うんです。
一緒になって同意してくれる仲間が居れば、更に自分は安定する。
本来なら相手に学び、抜くための行動や生活を送れば、それで解決するんだ。しかし、人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな。」
<立川談志>
■自己評価維持モデルとは?
自己評価維持モデルとは、ジョージア大学の心理学名誉教授の「アブラハム・テッサー」が、提唱した自己強化の動機に焦点を当てた社会心理学の理論です。
自己表示維持モデルは、英語で「self-evaluation maintenance model 」略して「SEM model」と表記されます。日本語では、他者の優れた遂行によって、自己評価が上がる場合に、自己評価の維持に繋がるような言動や行動を起こすことを意味します。
この理論によれば、自分以外の他者が大きな成果を上げた際や高いパフォーマンスを達成した場合に、一般的な人は自身との「比較プロセス」もしくは、「反映プロセス」のいずれかのプロセスで反応するという人間心理が働くそうです。
自己評価維持モデルでは、次の3つの要因で自己評価を行うと考えます。
「他者との心理的距離」
「課題の関連性」
「他者の遂行レベル」
これらの違いが、反応の違いを生み出すのです。
つまり、身近な人間(心理的距離)が、自分が熱心に取り組んでいるもの(課題の関連性)を自分より上手くできる(他者の遂行レベル)場合、それでは自分の立場がない(自己評価を下げる)と感じるわけです。
■起業家が身近な人からの自己評価維持モデルを受ける訳
起業家やビジネスマンとして大きな成功を勝ち取るためには、ドリームキラーという存在がいることを知り、「自己評価維持モデル」が発生する心理的なメカニズムを把握することで、強いメンタルを作り上げることです。
そして、身近な人物からの悪質な言動や不当な評価を受けたことに対し、心を取り乱さず、精神力を高める高めることで、「小さなこと」に動じないことです。
なぜなら、「大谷翔平」のような世界的なスターが幼馴染であれば、自己評価が上がる自慢話になるため素直に受け入れ称賛しますが、両親でもない限り、身近な存在だと他人の良い成功を素直に受け入れることは「自己評価維持モデル」の観点から難しいからです。
「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、人よりも人気や才能があって抜きん出ている人は意図せずして憎まれてしないがちです。
目立つ取り組みをすると非難され、誹謗中傷や酷い卑劣な相手の場合には、何らかの妨害を受ける確率が高くなります。
例えば、大学時代の身近な友人が起業家になって成功したり、職場の同僚が人気者の綺麗な女性と付き合いを始めることになると、自己評価を下げるような事柄になります。
そのため、事実を拒否して相手を貶めるような悪口を言い触らしたり、意味不明な妨害行為を受け、何のメリットも無い行動をする人物がいるのが世の常なのです。
■自己評価維持モデルで周囲の人を攻撃する人へ 多くの人は、会社の同僚や身近な人や友人に不幸が起こると通常は、同情をします。
ですが、自分が不幸な人や成功体験の少ない人の中には、人の失敗を反対に喜ぶ人もおり、「他人の不幸は蜜の味」と呼ばれる非道徳な感情を持つ人間すらもいます。
あなたは、会社や私生活で以下のように嫉妬や妬みをした経験がありませんか?
・友達が起業家として成功したがその成功を素直に喜ぶことができない。
・自分を差し置いて同期入社の同僚が出世したことが面白くない。
・密かに憧れていた人と付き合いだしたアイツのことが気に入らない。
自己評価維持モデルが強くなり、自分と比較して他人に嫉妬する感情を抱くと、その嫉妬という感情により、自身が破滅する方向性に向かう可能性が高くなります。
嫉妬により犯罪行為を起こす人さえいますが、誰かを攻撃して得られるものはありません。
そのような様なリスクのある行動を取るよりも、自分が「仕事を通じて得たいもの」「他人に貢献が出来ることは何か?」を明確化にし、前向きな努力をすることが自己成長に繋がります。
自己評価維持モデルに陥りがちの人は、自身のビジネスや私生活での目標を定め、その目標を実現するために、前向きな行動にエネルギーを使う方が建設的だと言い切れます。
■まとめ
スタートアップの起業家や大手企業の経営者の多くは、「自己評価維持モデル」とは、無縁の熾烈なビジネスの世界で生きています。
スタートアップの起業家や一流のオーナー経営者の多くは、目的意識を持って会社を興し、自分が好きなビジネスを推進しているため、サラリーマンや主婦などと比較すると、逆境指数と呼ばれるAQが圧倒的に高く、「自己評価維持モデル」の暗黒面に落ちることは、まずありません。
その理由としては、ビジネスの課題に対しても正々堂々と振る舞い、人から妬まれるなくなるレベルの次元上昇の波に乗っているからです。
そして、自助努力により、自己研磨を怠らず創意工夫を重ねて行けば、パーソナルキャピタルが高まり、ビジネスの成功に近づくと知っているからです。
起業家の多くは、前向きな行動を続けることで、「ユニークな競争優位性」を手に入れ、目覚ましい飛躍を遂げる機会が巡って来ることを確信しています。
経営者としてのビジョンを描き、「利他の精神」を持ちながら、今できる最善の行動を起こし、「クライアントへの貢献活動」を積み重ねていけば、何らかの形で応援してくれる人や会社が絶対に出て来ます。
ドリームキラーという存在があっても、夢の実現に向けて、自己評価維持モデルのメカニズムを知り、心の平穏を得てますか?
■最後に
現在、海外の場合、多くの経営者がエグゼクティブコーチングを活用し、企業規模を問わず様々な分野で広く生かされています。
しかしながら、日本企業の場合には、一般向けのコーチングも含めて、経営者や経営幹部に対してのコーチングはあまり活用されていないのが現状です。
エグゼクティブ・コーチングやライフ・コーチングといった、外部の第三者からのコーチングやコンサルティングは、相性があえば非常に有効性の高いものです。
実際にアメリカでは、個人なら定年でリタイアしたビジネスマンの第二の人生についてのライフ・コーチングや管理者に対して実施するエグゼクティブコーチングなど、その需要は、非常に大きなものです。
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KENJINSでは、顧問契約をベースに、中間マージン無しの顧問料で、会社の利益や成果に責任や影響力がある経営者や経営幹部を対象に、「エグゼクティブコーチング」を行っています。
一般的なコーチングは、自己実現や自己の目標達成を主な目的とします。
しかし、エグゼクティブコーチングでは、組織の課題を解決し、ビジネス上での成果を挙げることを重視します。
クライアントが経営者や経営幹部であること、コーチングへの投資に対しのコストパフォーマンスが圧倒的に高いことが大きな特徴です。
エグゼクティブコーチングを実施するコーチは、自分自身もビジネスやマネジメントの経験が豊富な人材であり、高度なビジネス知識やコンサルティング能力、そして人間力を有していることが求められます。
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優秀なエグゼクティブコーチは、コーチング以外の様々な手法を利用し、成果を挙げることにコミットします。必要に応じ、コーチ自身の経験や知見にもとづいたアドバイスの提供を実施することもあります。
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