ビジネスシーンに限らず、いろいろな場所で「ポジショントーク」が使われています。
ポジショントークは、「ポジトーク」とも呼ばれ、関係者が「自らのポジションに対して利益が出て欲しい!」といった願望を含んだ会話や発言も含みます。
ただし、耳にする機会は多いものの、ポジショントークの具体的な意味や内容についてはピンと来ないという人も少なくないでしょう。
そこで今回は、ポジショントークとは、立場を理解したポジショントークの意味について解説します。
■ポジショントークとは?
ポジショントークとは、主張やポリシーに一貫性がなく、それぞれの立場から自分に都合のよいこと、自分に有利になるようなことを言うことを指します。
ポジショントークは、英語で「Position talk」と表記されます。日本語では、客観的な見方ではなく、主観的な見方や希望的観測で、自分の保有するポジションに対して、有利な方向に導くために情報を流したり、発言したりすることを意味します。
ポジショントークは、ポジション(立場)についてのトークではありません。
何らかの商品やサービスを販売している会社の営業マンが、セールスの過程で自社の立ち位置にとって有利に働くような営業トークを展開し、購買に誘導することもポジショントークに該当します。
例えば、通信販売会社がインターネット広告を駆使し、ランディングページに掲載している内容も、売主が大手企業であったとしても、発言者にとってのみが有利になる様な情報は、100%正しい情報とは限りません。
そのため、一方的な情報を鵜呑みにするのは、注意する必要があります。
ポジショントークの始まりは、株式・為替・金利先物市場です。買い持ちや売り持ちのポジションを保有している著名な市場関係者が、自分のポジションに有利な方向へ相場が動くように、市場心理を揺さぶる発言をマスメディアなどを通して行うことになります。
■ポジショントークを見極めるコツ
ポジショントークでは、あからさまな利益の誘導をするものではなく、割と中立的な立場からの分析や予測といった体裁(ていさい)をとります。
金融業界では、マスコミに登場する有名な評論家という立場でありながらも特定の上場会社の見通しについてコメントすることで、株価を合法的に操作しようとする輩もいます。
ビジネスの分野でも最近、自社のサービスを優位性があると見せるために、確認を取らず都合の良い形で業界や競合を並べた「カオスマップ」なるものを作成し、適当なプレスリリースを配信するような会社すらあります。
ポジショントーク自体は、悪いものではありませんが、中には、売り手や発信する会社の得になるようにポジションを操作しただけで、真実のポジショニングとは異なる形で訴求しているケースが増えています。
このような打ち出しにより、買い手が真に受けて選択ミスや損をする場合もあります。
そのため、情報を取捨選択する場合も、以下のような視点で本物かどうかの真贋を見極める必要があるのです。
・第三者の正当な評価によるポジショントークなのか?
・搾取されるだけのポジショントークになってないか?
・主張に対する一貫性があり、論理が保たれているか?
・長期的な視点で双方にとってプラスになるモノのか?
■ポジショングとは?
ポジショントークに似た表現として、ポジショニングという戦略があります。ポジショニングとは、日本語で「位置づける」と訳されています。
マーケティングにおけるポジショニング戦略は、競合他社と比べた時に顧客にとって自社の位置づけをどのように認知させるかを考える手法だと言えます。
ポジショニングの目的は、自社のブランドをイメージやメッセージで作り上げるとともに、そのメッセージをお客様に伝えながら他社との差別化を行うことにあります。
世界的にポジショニングを成功させている例として、ルイヴィトン(高級で持つこと自体にステータスの意味があるバッグブランド)、マクドナルド(安くて手軽な食事を提供するファストフードブランド)といったブランドが挙げられます。
他社との明確な違いを生むことで、「〇〇ブランドと言ったら〇〇」といった認識を作り上げ、ブランドとしての地位を高めることで売上アップが期待できます。
ちなみに世界的なブランド品の場合には、品質やサービスが確かなのでポジショングトークとは異なります。
■ポジショントークに陥るのを避けるために
ポジショントークに陥り、損失を避けるには、何かの購入やサービスを利用するという選択を行う前に「リテラシー」を身に付けることです。
リテラシーの意味としては、リテラシーの意味としては以下になります。
・物事を適切に理解/解釈すること
・理解/解釈したことを活用すること
・読み書き能力/知識
ビジネスでリテラシーを使うときは、「物事を適切に理解/解釈すること」と、それらを「活用すること」の意味で使われることが大半です。
「リテラシーがない」「リテラシーが低い」とは、情報を適切に理解したり、活用したりする能力がない、あるいは低いという意味で使われます。
分かり易くいえば、リテラシーとは理解力と応用力のことを指し、さらに簡単にいえば「使いこなす能力」を指しています。ポジショントークを見抜くためには、ビジネスでは「相見」を取ることも大事です。
■相見とは?
相見(あいみつ)とは、「複数の業者から同じ条件で見積書を出してもらい、料金を比較すること」を意味する「相見積もり」の略です。
一つの会社だけに見積を出させた場合、その料金は妥当かどうか、本当はもっと安い料金で注文できるかもしれない、ということまで把握できません。
そこで、一度に複数の会社に見積もりを出させることで、サービスの比較や料金も比べることができ、条件に最も合った提案・見積もりを選択することが可能になるわけです。
「ポジショントーク」に対しては、事前に複数の情報を収集することで、あくまでも客観的な視点を持てるよう意識することが大切だと言えます。
■まとめ
多かれ少なかれ営業マンであれば、どの会社でも「ポジショントーク」を使っています。
ですので、仕事を依頼する側としてもその分野に関するリテラシーが求められます。当然ですが、商品やサービスを売るのが営業マンの仕事になりますので、あの手この手で顧客に売ろうとしてきます。
営業マンの中には、他社を批判して自社のサービスを売ろうとする人もいます。
顧客に嘘を教えたり、知識のない顧客を騙して売ろうとする輩もいます。そのように騙されないためには、正しい「リテラシー」身にを付けるしかありません。
人間誰しも自分のポジションで都合のいいことを言ってしまう傾向があることは確かです。ただ、自分がクライアントになる時とそうではない時で、言っていることが全く違うというような一貫性の無い人は信頼されません。
たとえ、ライバル会社と言えども営業マンとしては、他社の悪口をばかりを言わないほうが評価が上がります。
自社の良い部分をきちんと説明し、「顧客が自分から買わせてください」と言ってくるようなプロダクト開発した上で、顧客に役立つ営業の「ポジショントーク」を行うのが理想的です。
つまり、ライフバタイムバリューという観点で立場を問わず、「メタ思考」を持ち、物事に対して俯瞰的に見る視点を持つことが会社の長期的な成長に繋がります。
マスコミに登場するような著名人だけでなく、自身の発言が他人にどのような印象を与えるかを客観的に眺め、間違えた際は改める意識を持つことが、あらゆるビジネスマンに必要であるだと言えるのです。
「自分を他の人の立場に置けば、我々がしばしば他の人に対して感ずる嫉妬や憎悪はなくなるだろう。また、他の人を自分の立場に置いたら、高慢や独りよがりは大いに減ずるだろう。」
<ゲーテ>
■最後に
会社は社長の器以上には、大きくならないと言われてます。
企業の不祥事が増え、コンプライアンスが重視されている昨今、持続的経営を目指す経営者であれば、組織のリーダーとしての考え方やビジネスの施策に対して、定期的な振り返りを行うことが欠かせません。
なぜなら、社長の人間性を高め、インテグリティが溢れる人になり、自己研磨に励むマインドが、企業経営における組織全体のパフォーマンスを高め、会社の成長に直結すると言っても過言ではないからです。
起業家としてメンターとの1on1ミーティングや、エグゼクティブコーチングを定期的に受けることは、経営者は自分の考え方や方向性を整理し、前向きな経営判断の能力を高め、エネルギー全開でビジネスを推進することが可能になるのです。
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