プロボノとは?プロボノの仕事とボランティア活動の違いとは?

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 働き方改革   パーマリンク

働き方が多様化している現在、社員のスキルをいかに伸ばすかは企業にとって重要な課題となっています。もちろん上司からの教えや研修、能力による評価、資格の取得のサポートなど、企業に行えることは数多くあります。

しかし、企業内だけでサポートしていても、身に着けられる能力やスキルには限界があります。そのため、知識・経験・スキルを武器に「プロボノ」を始めることで、知見やスキルを磨くことを目指す個人のプロ人材が増えてきています。

そこで今回、プロボノとは何か、プロボノの仕事とボランティア活動の違いについて解説します。

■プロボノとは?
「プロボノ」とは、ビジネスパーソンが自分の専門知識やスキルを活かして行う社会貢献活動のことです。企業が母体となって社会貢献活動をおこなうケースや、プロ人材が自ら進んでプロボノ活動に取り組む場合など、様々なケースがあります。

プロボノは、ラテン語で「公共善のために」を意味する 「pro bono publice」 の略です。

「公共善のために」という言葉が語源となり、各分野の専門家が、自分の専門知識や経験を生かして社会貢献する活動を指します。

プロボノは社会貢献やボランティア活動の新しい手法であると同時に、物質的な利益に囚われない新しい働き方のひとつであり、新しいプロフェッショナリズムの表現であるとも言えるでしょう。

ボランティアが自分の能力やスキルに関係なく社会貢献するのに対し、プロボノは既に自分が持っているスキルや経験、人脈を生かして社会に貢献する活動を指します。

近年の傾向としては、経営顧問、中小企業診断士、弁護士、金融業、コンサルタントなど、従来のボランティア活動とは少し結びつきにくい職種の方が、自分のスキルを生かしてプロボノ活動を行っています。

現在では、多くのNPO法人などが企業と提携してプロボノを推進しており、多くのプロ人材や企業が参加しています。

■プロボノとボランティアの違いは?
プロボノによる社会貢献活動というと「ボランティア」との違いはどこにあるのか、疑問に思う方もいるでしょう。プロボノもボランティアも、無報酬で他人のために働くという意味では共通しています。では違いはどこにあるのでしょうか。

その違いは、プロボノは自分が培ってきたスキルを活かしたホワイトカラーの活動であるのに対して、ボランティアはそうでないブルカラーの活動という違いがあります。

プロボノは自らの得意分野を活かせるため生産性の高い活動ができ、自分の市場価値を知るきっかけにも繋がります。

社会人としての自らの専門知識や仕事上のスキルを社会貢献に活かす「プロボノ」は、いわば“本業の延長”であり、知識や経験、スキルを活かせるというその点で従来のボランティア活動とは大きく異なります。

言わば、これまで慣れ親しんだ仕事のフィールドで貢献活動できることから、参加のハードルが低く、継続しやすいという大きなメリットがあるのです。

2009年頃から日本でプロボノ活動に対する注目が高まり、2010年はプロボノ元年とも言われました。

それ以降、何か自分のスキルを活かして、社会貢献できるプロボノ活動に参加したいという人々が増えています。

現在は士業のほかに、マネジメント系、デザイン、クリエイティブ、システム開発、IT系、マーケット調査、分析系などさまざまな分野で、プロボノとして自分の力を試したいプロボノワーカーがその場所を探しています。

■個人のプロ人材がプロボノを始める5つのメリット
個人がプロボノを始めることで、プロボノに携わるプロフェッショナル人材は、様々なメリットを実感できるようになります。

1、楽しく社会貢献ができる
プロボノでは現在所属している会社以外で自分が持っているスキルや能力を用いた社会貢献ができます。つまり、自分の得意分野での社会貢献ができるので、楽しくプロボノに励めます。

さらに自分の会社では取り組んだことのない種類の業務をこなすこともあり、普段の業務では得られない経験をすることも可能です。

そのため、たとえ無償であっても、人に直接的に役立つことができること、社会課題に貢献できる満足感があります。

2、スキルアツプに効果的
プロボノはスキルを必要としないボランティア活動とは異なりますので、プロボノを通して新たな経験やスキルアップする機会が得られることになります。

また、同じ目的に対して、他社や異業種の人たちがチームメンバーに加わることにより、普段の自分の仕事とは 違うアプローチを学ぶ貴重な機会になります。

また、自分の仕事が社会でどの程度役に立つのか、市場ではどの程度求められて いるのか、自分の市場価値を知ることができます。

3、人脈ネットワークの構築に繋がる
プロボノでは、他業種、他職種の人々と接しますので、人脈作りも繋がることが重要なポイントです。そうした人たちと協力しながらプロジェクトを進めていくと、おのずと広い人脈を得られるのです。

異なった価値観を持つ人たちと働けば、自分の視野も広がります。通常の業務では構築できなかった人脈は、通常の業務にも生かされることでしょう。

社外の人たちと繋がる機会により、より広い視点や、ニュートラルな考えを持てるようになります。

4、会社の看板に頼らず自分の力を試せる
加えてプロボノは会社のブランド、肩書きなどを無しにして自分の力量を試すチャンスでもあります。真の実力を知ることで、モチベーションのアップが期待できるでしょう。

自身のスキルの腕試しになることはもちろんのこと、これからパラレルキャリアで活動してみたい方にもプロボノとして活動してみることで大きなチャンスとなります。

今後、複業や起業を考えている方にとっても、人生の選択肢が増える大きな“キッカケ”にもなります。

5、定年後も働きつづけるために
人生100年時代が到来した今、年金の受給開始時期も伸びる傾向にあり、様々な理由から誰もが想定以上に長く働くことになる時代になって来ることが予想できます。

早い段階から、次の仕事に繋げるストレッチとして、会社での仕事とは別の活動を始めていくことは、その後の顧問としての活躍の場を見つけやすくすることにも繋がります。

サラリーマンをしながらプロボノに従事することは、終身雇用がない時代のリスクヘッジにもなるでしょう。

■まとめ
プロボノは、自らが得意な分野の経験を活かしながら、社会貢献活動を行うことを指します。

一般的なボランティア活動とは異なり、普段は専門家として稼働しているプロ人材が、その専門スキルや経験を活かして行う活動になります。

プロボノは、元々、アメリカやイギリスの法律関連職の人々が、無報酬で行う公益事業のことを指していました。

アメリカの弁護士は、法曹協会から50時間以上のプロボノ活動をおこなうことが推奨されて、イギリスでも弁護士事務所やロースクールからプロボノ活動を推奨されています。

現在では、弁護士業界に限らず、中小企業診断士やコンサルタント、金融、営業など多岐に渡る職業のビジネスパーソンがプロボノ活動に取り組んでいます。

その理由としては、プロボノは、自らが得意な分野の経験を活かしながら、社会に貢献することができるだけでなく、自分自身の経験値の向上やスキルアップ、サポート実績にも繋がるからです。

通常のボランティア活動には、興味がないけれど、知識・経験・人脈を活かせるプロボノだったらやってみたい、というプロ人材も多いようです。

プロボノ活動には、金銭的な利益が感じられない活動と思えるかもしれません。しかし、長期的に見れば非常に多くの利益を個人のプロ人材にもたらす可能性があります。

自身のスキルアップ、モチベーションの向上、多様な人脈作りは企業内ではなかなか得ることのできないものです。

通常、多くの企業では基本的に営利活動を行う必要があるため、社会貢献と営利活動との棲み分け分けも難しい課題です。

ですが、所属会社では難しくても個人として金銭的、時間的な余裕のある方であれば、長期的な視点を持ち、プロボノ活動にも取り組んで行くことも可能だと思われます。

■最後に
プロボノ活動には、業務の改善や事業計画の立案などの依頼もあるため、専門スキルを持ったビジネスパーソンが参加できるチャンスが多岐に渡っています。

プロボノのプロジェクトにおいては、マーケッターやコピーライター、ウェブサイトを制作するクリエイティブディレクターなどの案件もあります。

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■ベンチャー企業の営業支援を行う新たなプロボノになりませんか?
プロボノ活動は異なる専門スキルを持つ人がチームを作り、依頼された課題に取り組むのが一般的です。

普段働いている会社内とは違い、新しい人たちと不慣れな環境で仕事を始めることになります。

そうした場所で自分の力を発揮するのが難しい人もいるでしょう。自分はきちんと役に立てるのかを、プロボノ活動によって試すことができます。

そこで課題が見つかれば、本業にフィードバックできますし、自分のこれまでの働き方を見つめ直すことにもつながるでしょう。

通常、プロボノ活動を行っても報酬は得られません。

しかし、営業顧問という仕事ならば、1人でもこれまでに培った人脈や業界ネットワークを活かすことができます。

特に販路開拓に課題を抱えているベンチャー企業の営業支援を行うことで、社会貢献にも繋がるという大きな遣り甲斐があります。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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