取締役とは?取締役に期待される役割と仕事内容・役員になる方法

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 働き方改革   パーマリンク

会社経営の中で社長にとって非常に重要度が高い事柄の一つが、「誰を取締役にするか」ではないでしょうか?

上場を目指すスタートアップの場合には、常勤の取締役を誰にするかということは、ファイナンスや上場審査にも大きな影響を及ぼすため、非常に難しい意思決定になります。

なぜなら、優れた取締役を任命することは会社が飛躍する原動力になるからです。

そこで今回、取締役とは何か、取締役に期待される役割と仕事内容・役員になる方法について解説します。

■取締役とは?
取締役とは、会社運営が確り行われるように意思決定・監督する人物です。取締役は会社法で定められている役員を指します。

会社法では、「取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、株式会社の業務を執行する」とあり、会社の業務執行に関する意思決定を行う者で、経営に関して重要事項を決定する権利を持つ人物であることを意味しています。

取締役は、経営に関する重要事項を決定する立場にあるため、株主総会の決議により選任されます。

会社法では、取締役は最低1名以上必要とされていますが、取締役会を設置している場合、最低3名の取締役が必要になります。

一般社員が会社と雇用契約を結ぶのに対し、取締役は委任契約であり、一般社員とは様々な面で大きく異なります。

取締役を決めるということは、会社経営に必要な「ボードメンバー」を決めることになります。

■ボードメンバーとは?
ボードメンバーとは、社外取締役を含めて取締役会に参加する経営幹部となる役員のことを意味します。

16世紀頃、経営における重要なメンバーが集まるミーティングでは、大きなテーブルを囲んで経営会議を推進していたことから「ボードメンバー」と呼ばれるようになりました。

取締役会は英語で、「ボード・オブ・ディレクターズ」「Board of directors」と表記されます。

スタートアップにとって社外取締役をボードメンバーとして迎い入れ、豊富な経験を持つ顧問を登用することで外部の知見と第三者視点を活用しながら、遠慮なく率直な議論を交わすことも大事な取り組みになります。

代表取締役には、素早く意思決定を行い、日々の経営に活かすために、意思決定を助けてくれるボードメンバーを募り、取締役会を作り上げることは、経営陣やCXOというポジションと同等に重要です。

ビジネスの飛躍を実現するためには、取締役の任命を含めて最強のボードメンバーを集め、動かすことが出来るかは、代表取締役の考え方と手腕次第になります。

■取締役が存在する理由
取締役は株式総会の決議により選任されます。取締役が存在する理由として大きなものとして社長の独断による経営を避けることがあります。

多くの株主から共通して認められた存在であるため、社長のワンマン経営を牽制する役割も担っています。

取締役の存在については会社法で定められており、会社法第348条では、「取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、株式会社(取締役会設置会社を除く。)の業務を執行する」と明記されています。

取締役に期待される役割は主に以下の通りです。

・会社の進む方向性を定める「決定機能」
・決定したことを各部門などに指示し、実行に移す「執行機能」
・執行が滞りなくされているかを確認する「監督機能」
・不祥事などが起こらないように監視する「監査機能」

会社の業務執行の決定は、取締役会が行うのが原則です。法や定款と照らして適正な執行であるのか、さらには、会社の発展に寄与する妥当なものなのかを監査し、不適切であることが明らかな場合には是正を求めます。

すべての業務執行を取締役会で決定しなければならないとすると大変なので、重要事項以外は取締役に委任することができます。

■取締役会とは?
取締役会とは、株主総会で選任された取締役3名以上で構成される、会社の業務執行の意思決定をする機関です。

取締役の執行を監督し、代表取締役の選定を行う機関でもあります。

取締役会を設置することで会社の意思決定と業務遂行を迅速に行うという目的もあります。最近では、スタートアップでは、年齢を問わず20代の若手人材をボードメンバーとして取締役として迎い入れるケースも増えています。

取締役会を設置するかしないかは自由です。ただし、公開会社、委員会設置会社、そして監査役会の設置会社に関しては、取締役会の設置が義務付けられています。

また、上場企業では、社外取締役の設置が義務付けられております。未上場会社でも、社外取締役がいることで経営の透明性をアピールできます。

■取締役会の設置会社のメリット
取締役会を設置すると、業務執行の決定は取締役会ですることになるので、株主総会を開催する必要がなくなります。

その結果、迅速に会社経営をすることができるようになります。また、取締役会があると対外的に信用度が高まり、融資や取引において有利になります。

公開会社の場合には、取締役会の設置は必須なので、公開会社を目指しているような会社では、移行がスムーズに行われるというメリットがあります。

また、取締役の競業取引と利益相反取引を行う場合の承認が株主総会ではなく、取締役会で済むようになります。

■取締役と代表取締役・社外取締役・従業員との違い
取締役とその他の役職や一般従業員との違いを紹介します。

1、代表取締役との違い
代表取締役とは、会社法上で定められた企業の最高責任者のことです。代表取締役は、会社法上で定められた会社の最高責任者のことです。

取締役の中から選出されますが、1人の場合もあれば、複数人が代表取締役となる場合もあります。例えば、2人で起業した場合には2人それぞれが代表取締役になることもあります。

会社法第349条において、「取締役は、株式会社を代表する」という記載があり、「社長」とは社内の役職名ですが、「社長=代表取締役」になることが一般的です。

代表取締役は取締役の代表ですので、取締役から代表取締役に就任することがほとんどです。代表取締役を選出する際には取締役会にて話し合って決めます。

一般的には社長=代表取締役となることが多いですが、そうではない場合もあります。そもそも代表取締役は法的に定められていますが、社長は社内の役職名です。

2、常務取締役と専務取締役の違い
常務取締役や専務取締役は、取締役の中の役職の一つです。大手企業の場合には、取締役を多く選任し、その中で序列をつけることが一般的です。

取締役の中の序列としては代表取締役、専務取締役、常務取締役、役のない取締役(平取締役)という順番になります。

専務(取締役):取締役の中で社長を補佐して会社の全般的な管理業務を担当
常務(取締役):取締役の中で社長を補佐して会社の日常の業務を担当する役職

※取締役であることが前提になっていますが、会社によっては執行役員でも専務や常務が付く場合もあります。

専務の方が経営の意思決定寄り、常務はオペレーションの統括寄り、というイメージが近いと思います。最近は「COO」を置く会社も増えていますが、これは従来の「常務」に近いのかもしれません。

専務でも常務でも平取締役でも「取締役」であれば法律上は同じ立場です。これらはあくまでも社内での序列や役割の明確化、人事制度上の呼称ということになります。

3、社外取締役との違い
取締役は通常は社内で出世を重ねて就任することが多いので、内部事情に精通している一方、他の会社の事情や世間の状況を正確に捉えづらいという弱点もあります。

また、上司的な立場である代表取締役に対して強くものを言えない場合もあるでしょう。そういった点をカバーできるのが社外取締役です。

企業の不祥事を防ぎ、ステークホルダーを守るといったコーポレート・ガバナンスの観点から、2021年3月より上場企業の社外取締役の設置は義務となりました。

社外取締役には、就任する企業とは利害関係のない人物が株主に代わり企業を監督する役割されています。

社内取締役は、企業内で出世を重ねた生え抜きであることが多いので、内部事情に精通していますが、客観的な見方ができない・上司的な立場の代表取締役に強くものを言えないという弱点もあります。

そこを補強できるのが社外取締役です。

社外取締役はその名の通り社外出身者から選任される取締役で会社の不祥事を防いだり、内部統制を強化するという役割を担っています。

2021年3月より上場企業は社外取締役を必ず設置しなければならなくなりました。社外取締役は常勤ではなく、数社を掛け持ちできる点も社内取締役とは異なります。

4、執行役員との違い
執行役員は役員という表記はあるものの、会社法上の役員ではありません。執行役員も役員がつくので紛らわしいですが、法律上は役員ではありません。

部長や課長と同じく、その会社内の人事制度上の役職です。執行役員はあくまでも会社内の役職名に過ぎないため、扱いとしては一般社員と同様です。

執行役員は「役員」という記載はありますが社内の役職名になります。社員で本部長となった人の役職名として執行役員という肩書を付けることはあります。

執行役員は会社法上の役員ではないので、一般従業員にすぎず、登記なども必要ないのです。

一方、取締役は企業と委任契約になり、登記も必要という点で執行役員とは異なります。執行役員が出世して取締役に就任するというルートは充分あり得るでしょう。

5、一般従業員との違い
取締役と一般従業員は契約形態が異なります。会社と一般従業員との契約が「雇用契約」であるのに対し、会社と取締役との契約は「委任契約」です。

社内取締役は、企業内で出世を重ねて取締役に選ばれることが多いですが、その場合は雇用契約から委任契約に切り替える必要があります。

雇用契約というのは「労務に服することを約し(民法623条)」の通り、企業の指示に従い「労働力」を提供するに過ぎません。

一方、委任契約は、普通の人ではできないような専門的な処理・難しい処理を行う際に結ぶ契約です。(民法330条)。つまり、取締役は経営の専門家として会社から経営の任されたことになります。

雇用契約では、社員などを簡単には解雇できませんが、委任契約は「相互解除の自由」という大原則があります(民法651条1項)。

「役員はいつでも株主総会の決議によって解任することができる」(民法339条1項)という明記があることから、取締役を信頼できなくなった時やスキル不足と判断した場合にはいつでも解任が可能です。

会社としては雇用契約を結んでいる一般社員は重大な就業規則違反などの理由が無い限りは簡単に解雇されません。しかし、取締役は能力不足と判断された場合には所定の条件の下、いつでも解任される可能性があります。

■取締役に期待される仕事内容
取締役は株主の期待に答えるために会社運営に大きく関わっています。その主な役割は会社の方向性の決定や監督、監査、業務の執行といったものがあります。

1、取締役会への参加
取締役会設置会社の場合は、年に4回取締役会を開催します。取締役会に参加し、企業運営の方針や業務の推進方法を決めるのが取締役には求められます。月1回以上取締役会を開催している企業が多いようです。

取締役会とは会社の意思決定を取締役で話し合う場です。取締役会を設置する会社では年4回以上開催することが会社法で定められています。

株式会社においては株主の期待に答える必要あるため、期待に沿った企業経営ができるような企業活動などについて決定していきます。

2、株主総会での対応
株主総会での対応も取締役の重要な役割です。株主総会では、前年度の事業内容の説明や今後の方針、株主からの質問に対する回答をします。

取締役の受け答えの内容が悪かったり、説明が不十分であったりすると株主が「投資する魅力がない」と判断する可能性もあります。準備をきちんとして対応する必要があるといえるでしょう。

3、経営者(代表取締役)への助言
経営者への助言を行い、ワンマン運営の防止するのも取締役の役割です。企業の運営が上手くいかなくなればステークホルダーに不利益が被ることになります。

そのため、取締役として選ばれた人は、取締役のトップである代表取締役に対しても意見する必要があるのです。

ただし、生え抜きの社内取締役の場合は、上下関係もあり現実的には意見が言いにくい環境にあります。そのため、公平で客観的な意見を求めて、元経営者などの社外取締役を外部から選任する会社も増えています。

4、顧客とのリレーション構築
取締役自ら顧客への挨拶や交渉の場に出向きリレーション構築する場合もあります。特に重要な案件では、取締役が直接入ったほうがスムーズに話がまとまることもあるでしょう。

顧客としても、「取締役が来てくれるということは、重要な顧客と思ってもらえている」という気持ちになります。このように、顧客とのリレーション構築においても取締役は重要な役割を果たすのです。

5、第三者に対する責任
取締役は第三者、いわゆるステークホルダーに対しても責任を負います。ステークホルダーとは、会社などが組織活動を行ことで影響を受ける利害関係者を指し、株主、顧客、取引先などが挙げられます。

取締役が悪意や故意、重大なミスによりステークホルダーに対して損害を発生させた場合、ステークホルダーは取締役に対して損害賠償を請求できます。

ただし、民法では株式総会の決議・定款の定めにより、取締役個人の賠償責任を限定的なものにする手段も認められています。

■取締役の給与・報酬・福利厚生に関して
役員報酬とは、取締役、監査役、執行役、会計参与などの役員に対して支給される報酬のことです。会社が自社の社員に支払うお金には、そのほかに、「従業員給与」があります。

この従業員給与と役員報酬には、大きな違いがあります。

上場企業の取締役に就任すれば、年収2,000万円以上を手にすることができる可能性があります。

国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果」によれば、取締役の報酬の相場は、資本金や会社の規模によって大幅に変動するケースが多いようです。

【資本金による役員報酬の違い】
2,000万円未満:605万円
2,000万円以上:851万円
5,000万円以上:1,094万円
1億円以上   :1,392万円
10億円以上  :1,561万円

スタートアップ企業の場合、まだ事業から利益が生まれていない状態であれば、取締役の報酬は少ないこともあり得ます。創業時には代表取締役の報酬を含め、従業員への給料を確保するために、取締役は薄給であることもあるようです。

しかし、スタートアップ企業がIPOを果たした際には取締役として、ストックオプションを貰うか、株主になっていれば莫大な金額の「キャピタルゲイン」を得られる可能性があります。

ただし、取締役に対する福利厚生制度は原則ありません。福利厚生は社員の仕事に対するモチベーションを上げるものだからです。

■取締役の任期
取締役は株主総会の決議によって選任され、会社との間で委任契約を結びます。

一般社員は雇用契約を行い会社に雇われており、会社から解雇しようとしても解雇事由制限がありますが、取締役はそのような制限はありません。ここでは取締役の任期や解任・辞任について紹介していきます。

取締役の委任契約の期間は原則2年と定められています(上場していない会社では最長10年まで延長することが可能)。

これは選任された日から2年というわけではなく、選任後2年以内に終了する事業年度の内最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。

また、委任契約であるため相互解除の自由が認められており、取締役と会社は双方において任期内でも契約を解除する自由が認められています。ちなみに、2年の任期満了で退任とはなりますが、その後株式総会の決議で再度任命されれば再任を繰り返すことも可能です。

■取締役に向いている人
取締役にはどのような人が向いているのでしょうか。

1、マネジメント能力がある
取締役は社員を動かし、会社に利益をもたらすことが求められます。そのため、マネジメント能力は重要です。マネジメントの大きな役割は、組織の「目標・案件・プロセス」を管理することで、組織の目標を達成することにあります。

組織が大きくなるに従い、適切な責任範囲を設定し、それぞれの成果に責任を負う者、つまり、取締役やマネージャーを配置していくことが必要となります。

ワンマンな運営だと人はついてきませんので、取締役には思いやりを持ちながらも社員を成長させることができるような指導ができるリーダーシップが期待されます。

2、課題解決や業務遂行のスキルが高い
経営環境はどんどん変化し、従来の目標のままで従来通りの仕事をしていては、会社の生き残りが厳しくなります。

今後のマネジメントでは、常に新しい変化をキャッチアップして、世の中の動きを踏まえた新しい事業や仕組みを自ら企画立案することが求められます。

マネジメントするべき組織に対し目標を明示しなければ、組織の向かう方向を誤りかねません。自組織の目標を明示してその目標達成のためにリソースを活用することが、経営幹部となる取締役の重要な役割です。

課題解決や業務遂行のスキルが高いことは役員の必須要件になります。プロジェクトの進捗管理や業務遂行上の課題解決、といった役割が主なもの取締役の大事な仕事となります。新規事業の創出や海外へのグローバル化対応もこの範囲です。

3、企業の成長を真剣に考え、守ろうという意識が強い
企業経営をしていると様々なことが起こります。取締役は、企業の成長を真剣に考え、なるべく長く続くように企業を守るという意識が大切です。

取締役のミッションの中で、最も重要なテーマは何でしょうか?

それは「自分の判断軸を明確にすること」です。 人は何かを判断するとき、自身の価値観や理念に左右されます。組織の管理者の判断がぶれると部下との信頼関係が築けず、戦略や方針が組織内に浸透できません。

例えば、不景気の場合にはどうすれば受注量を増やすことができるか、ニーズの落ち込みを感じた時にはどうすればその時代にあった商品を開発できるかなど真剣に考える必要があるでしょう。

また、自分が就任している時だけではなく、未来を見据えた行動をすることで会社を長く存続させることができます。

■取締役になる7つの方法
取締役になるためにはどのような方法があるのでしょうか。

1、所属企業内で昇進を重ねる
役員になるには、内部昇格するか転職するという2通りの方法があります。

所属する企業内で出世を重ね、取締役に就任するケースが一番一般的な流れと言えます。目立った実績を残し、後輩の指導を行い、会社への忠誠心を見せることができれば、取締役候補として選ばれる可能性が高いでしょう。

一般社員は与えられた職務を追求しやすいのに対して、役員は担当分野だけでなく幅広い経営スキルが求められます。役員に求められる経営スキルのうち、主なものは事業戦略、組織戦略、財務、法務などに関する能力です。

役員になりたいのなら、まず会社に自分の存在を認めさせるための多くの実績を作る必要があるでしょう。

2、子会社・グループ企業への出向
大企業では子会社やグループ会社を持つことが多いですが、親会社のノウハウを浸透させるために子会社やグループ会社の取締役に就任することもあります。

役員になるには、何よりも会社にとって利益となる人間になることが必要です。子会社でも「この人がいなければ会社が回らない」「会社の利益を高める方法を理解している」と評価されれば、役員に任命されやすくなります。

会社も事業に欠かせない人材に対しては、退職しないように役員に昇進させて重要な仕事とポジションを与えるのが基本です。

3、M&A(吸収合併)
役員は平取締役→常務取締役→専務取締役といった順で昇進するため、求めるポジションが高いほど、当然たどり着くまでに時間がかかります。

また、そこに至るまではさらに平社員→係長→課長→部長といったルートで、昇進していく必要があります。大手企業の場合には特に、一般の社員から役員になるまでに、多くの時間がかかることが分かるでしょう。

それ以外のケースとして、M&Aで合併した企業の取締役に就任することもあります。M&Aにも様々な種類がありますが、企業文化・システムを上手く統合する必要があります。

取締役として就任したら、異なる企業が上手く統合できるような監督が必要です。

4、事業承継
日本にある企業の99%以上は中小企業ですが、現在多くの中小企業で世代交代の時期になっています。事業承継により、子供や親族、従業員が取締役に就任することもあります。

事業承継とは、会社の経営を後継者に引き継ぐことをいいます。中堅・中小企業にとって、オーナー社長の経営手腕が会社の強みや存立基盤そのものになっていることが多く、「誰」を後継者にして事業を引き継ぐのかは重要な経営課題です。

事業承継は単に「次の社長を誰にするか(経営承継)」という問題ではなく、会社の経営権そのものの「自社株を誰に引き継ぐか(所有承継)」、「後継者教育をどう行うか(後継者教育)」という問題も重要になります。

5、MBO(マネジメントバイアウト)
MBOとは、株式を経営陣が買い取ることです。株式を経営陣が買い取ることにより経営陣=株主となり、企業運営を外部の株主の顔色を伺わずに自由に行えるというメリットがあります。

役員になるのなら、MBO(マネジメントバイアウト)で事業を譲り受けることも選択肢の1つです。

同じ志を持つ仲間と新たに会社を作ることで、自分自身が最初からその会社にとって欠かせない存在になれるため、そのまま役員を担うケースも考えられます。

中小企業でも事業承継として後継者(取締役)として就任する人に株式を所有させる目的で行われることがあります。

6、ヘッドハンティング
優秀な人材が取締役に就任すれば、企業の将来に期待ができ、価値も上がります。すでに取締役としての実績がある人にヘッドハンティングという形で迎えるケースもあるでしょう。

ヘッドハンティングとは、企業に勤めている人材を、その能力を求める別の企業が引き抜く(スカウトする)ことを言います。

求人を出し、集まった応募者の中から採用するよりも、既に別の企業に在籍し、活躍している人を探し出してスカウトしてくる方が、確実に有能な人材を確保することができるため、この手法を取り入れている企業は少なくありません。

従来、ヘッドハンティングは外資系企業で多く行われていました。しかし、近年では日本企業でも取り入れているところが増えつつあり、人材ビジネスの1つとしても注目されつつあります。

7、顧問紹介のエージェントに依頼
取締役には、経営陣として知識・経験・スキルが求められますが、大手上場企業の元経営者や取締役の経験者、マネジメントに精通したエグゼクティブを常勤取締役や社外取締役として迎えたいという企業は多いです。

また、年齢が若くても特定の会社で実績を上げた経験があるビジネスマンをスタートアップ企業がボードメンバーとして、常勤の取締役を求めているケースもあります。

例えば、日本最大級の契約マッチングサイト「KENJINS」でも20代のAIエンジニアが最初は副業としてエージェントに企業を紹介して貰い、技術顧問としてビジネスに参画し、技術力とポテンシャルを認められ、半年後に取締役兼CTOとして就任し、その企業が大成功を収めたケースも実際にあります。

■まとめ
社長の最も重要な仕事の一つは「方向性を決めること」です。それを実行するのは、取締役を含めた社員です。会社として何かを判断する時、創業者の価値観やビジョンを元に組織文化が形成されます。

組織の管理者である取締役の方向性が経営者の描くビジョンや組織文化とズレが生じると、部下のモチベーションが下がり、ビジネスを推進するために必要な信頼関係も築けず、経営戦略や方針が組織内に浸透できません。

取締役会で決めたことを経営陣が実行し、その結果がどうだったかで経営者は評価されます。そのためには、経営者が決めた事業計画をすぐに実行できる取締役を選んでいるかどうかは非常に大事になる言えます。

なぜなら、取締役は、会社に与える影響が多大であると同時に、一般従業員とは雇用形態、報酬や役割、責任などが大きく異なるからです。

基本的に取締役として選任されるためには、社内で長年勤務し誰もが認める実績を上げるか、もしくは他の事業会社で特定のビジネスをマネージャーとして成功に導いた実績やスキルが必要になります。

その際、マネジメント能力や業務遂行能力が際立って高いことはもちろん、人間性やを経営者との相性、自社の組織文化にカルチャーフィットするかを他の役員やステークホルダーにも認められる必要があります。

取締役の場合、一般従業員とは異なり企業と委任契約を結びます。企業が正しく機能するように、企業運営の監視・決定・監査を行います。

取締役になるためには、学歴や性別、年齢などは関係ありませんが、何か専門的な知識もしくは卓越したスキルを有し、最終的には、参画する会社の企業価値向上に対するモチベーションが高く、人として信頼できると評価されると取締役の候補者になり易いのではないでしょうか?

優れた取締役の存在は、事業の成長を導くエンジンとなります。

なぜなら、経営者が掲げるビジョンの実現に向けて、意識レベルの高さによって組織のポテンシャルをどこまで引き出せるかが大きく左右されるためです。

新たに取締役に就任したら、常に代表取締役や部下とコミュニケーションを図り、会社の目的と組織の課題を把握しましょう。その上で、経営者の右腕としてビジョンを実現するために、自身の存在価値をはっきりと打ち出し、成果を上げることにコミットましょう。

「あらゆる組織において、 共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには、「われわれの事業は何か。何であるべきかを定義することが不可欠である。」

<ピーター・ドラッカー>

■最後に
現在、1つの会社に依存することなく、将来のキャリアを築き上げることを目的として、知識・経験・人脈・スキル・ノウハウを活かし、特定分野のプロとしての副業や、外部のCXOとして活躍することに注目するビジネスパーソンが増えています。

働き方改革が推進されている今、まずは顧問として期間限定で特定のプロジェクトに顧問契約で経営に参画し、両者が合意すれば取締役として転職するワークスタイルも可能になったからです。

「プロ人材としての副業での参画」や「外部のCXOに就任すること」は、経営幹部となる取締役やCXOクラスの正社員1人を採用することのインパクトが大きい、小規模なスタートアップやベンチャー企業を中心に広がりを見せています。

「外部CXO」を推進することは、実は応募側にも採用側にもメリットがあります。

・応募側:会社の実像が、外部CXOや顧問、副業としてジョインすることで分かる。
・採用側:正式採用前に自社の組織文化に合うかどうかが、一緒に働くことで見える。

お互いに情報が見えない中で書類参考や面接を何度も繰り返し、言葉によって相手を理解するよりも、実際に仕事をして会社とのカルチャーフィットを確認したり、相手の人柄や会社の強みや得意分野を体感した方が、遥かに分かることが多いと言えます。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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