社長向け1on1ミーティングとは?1on1が行動改革に効果的な訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 専門家インタビュー   パーマリンク

現在、上司から部下への一方的なコミュニケーションではなく、時には上司が部下に教えを乞えるような、対話するコミュニケーションが組織として必要になっています。そのやめ、多くの企業では、部下との定期面談の機会を設けています。

しかし、面談の目的が十分に理解されず、雑談や当たり障りのない話で終えているケースも多いようです。人材育成を進める上では、1on1で定期的に部下と面談を実施することが効果的です。

同じく会社経営者である社長でも、1on1ミーティングの意味や目的、進め方を理解すると劇的な行動変革が起こります。

そこで今回、社長向け1on1ミーティングとは、1on1が行動改革に効果的な訳について解説します。

■1on1とは?
1on1ミーティングとは、短いサイクルで定期的に行うもので、部下が仕事で得た体験や失敗談、課題や悩みを上司と共有する、あくまでも部下を中心としたミーティングのことです。

これまで主流だった人事評価の面談とは大きく違います。評価や管理のための人事面談とは異なり、部下の成長をサポートするための時間が1on1です。

1on1を通じて上司は、部下がどういうキャリアを考えているのか、どういう悩みを持っているのかということを把握し、部下のサポートを行います。

人事面談が、評価者である上司から部下への一方的なコミュニケーションになりがちなのに比べて、 1on1は「対話型のコミュニケーション」になります。

時には上司も自分のことをオープンに話したり、部下から気づいた点を共有してもらったりするような「対話」の場なのです。

特徴は下記の通りです。

・部下と上司が1対1で行うミーティング
・週1回、月1回といった定期的なペースで行う
・1回のミーティングは30分程度
・話す内容は自由
・部下個人を中心としたミーティング

■1on1が必要とされている背景
部下と上司が1対1で話し合う1on1ミーティングの必要性を、なぜ今の時代、多くの企業が感じているのでしょうか。

その答えは混乱する現代社会の背景から見えてきます。

・過労死、サービス残業、長時間労働が当たり前のブラック企業の社会問題化
・心の病を抱える人の増加
・家庭内での複雑化(親の介護、男性の育児参加、女性の働き方、保育園事情など)
・世代を問わず転職することが当たり前になり、退職しやすい環境になっている
・納得しないと動かず、働くモチベーションの低い若年層の増加
・社内で同僚や上司、部下とお酒を飲みに行く機会が減少している
・職場でのハラスメント(セクハラ、パワハラ、モラハラ)
・先の見えない時代にキャリアをどう構築や将来に悩む若手社員の増加
・仕事の分業化、失敗しない仕組みづくりによって部下を育成する機会が減少した
・副業やパラレルワーカーとして仕事をする社ビジネスマンの増加

こうした時代背景から、会社という組織には、1対1で会話するコミュケーションが必要となっているのです。

■1on1ミーティングのメリット、期待できる4つの効果
1on1ミーティングによって、定期的に上司と部下が面談することでどんな効果があるのでしょうか。

1、部下の成長
1on1は目標達成だけではなく成長支援を目指すものでもあります。多くの企業では、OJTなど、実際の仕事を通して最低限の業務の内容を教えた後は、仕事に慣れて自分で成長して貰うというスタンスがとられています。

つまり、仕事の内容は教えてもらえても、どのようにして業務を振り返り、改善していくかは全く教えられていないケースがほとんどなのです。

1on1は部下に振り返りの習慣をつけてもらう機会としても有効です。

1on1で業務改善をサポートすることで、すぐではないかもしれませんが、いずれ自立して良い業績を生み出せるようになるでしょう。

2、上司と部下の相互理解による信頼関係の構築
近年、「優秀な部下の思いもよらない退社」が増えていると言われています。上司と部下のコミュニケーションが不足していると、部下は誰にも相談できずに悩み続け、ある日急に辞める決断をしてしまいます。

1on1は信頼をつくる場であり、コミュニケーションの時間です。

そして、情報共有ではなく対話です。

対話とはつまり「体調はどう?」「今後のキャリアの上で今の仕事をどんな想いでやっているのか?」などを親身になって話し合うことです。

1on1を通じて相互理解を深めることによって、悩みを相談しやすい関係性を構築することができます。

3、部下に対する理解度向上
マネジメントする立場になると、現場の理解はつい観念的になりがちです。そしてときにはかつての経験を尺度に的外れな指示を出し、それが部下との間に齟齬を起こす原因にもなります。

上司が1on1ミーティングで、日々変化している現場の状況を直接聞き取れば、現場への理解を深めることができるでしょう。

また、1on1ミーティングの場面で、普段の業務中にはわからない部下の性格や健康状態、家庭の事情を知ることもあり、結果、部下そのものや仕事のパフォーマンスに対する理解度が向上します。

4、部下のモチベーション向上
ある企業においては、チームの離職率が1年で20%から0%に低下しました。1on1の実施で従業員から挙げられた課題(仕事に対するモチベーションを落としていた要因)を改善したからです。

これは、1on1ミーティングによって部下の意見が上司に伝わり、それが部下の待遇に反映されてモチベーションアップした好例といえるでしょう。

このように上司が部下の声をしっかり聞いて応えてくれるという信頼感は、部下のモチベーション向上に反映します。

■具体的な1on1の実施方法
では、実際に1on1はどのように行っていくのかを4ステップでご紹介します。

ステップ1:目的を定め、周知する
いきなり1on1を実施する、と言われただけでは、何をどこまで話せばいいのか、評価に影響するのではないか、など不安になる部下もいるでしょう。

そのため、はじめに「1on1は部下の成長のための時間である」ことを伝えることが大切です。

また、意欲的に取り組んでくれる部下がいる一方で、「忙しいから時間が取れない」「面倒だ」「何も分かっていない」などと反発をする部下もいます。確かに短期的にみると、時間をとられる活動であり、効果が分かりづらい面もあるでしょう。

そのためにも、中長期的な視点で意義があり、部下にどのように成長していってほしいのか、と伝える必要があります。

ステップ2:会議を設定する
会議は上司が自ら設定しても、部下に設定してもらうようにしてもどちらでも構いません。ただし、都度設定する形にすると、どうしても業務の関係で優先度が下がりがちになります。

やると決めたら、定期的な予定として組み込み、どうしても都合がつかない場合は必ず日程変更するというルールを徹底することをおすすめします。

ステップ3:1on1の実施と記録
人の成長には、継続性・連続性があることが大切です。毎回同じ話題を話す必要はありませんが、一度話した内容に対して、上司がその内容を忘れてしまっては、信頼関係の構築することはできません。

そのため、1on1で話した内容を記録し、忘れないようにすることが大切です。上司が自分用のメモを取るだけでも良いですが、上司・部下お互いが見ることができるようにメモを残す方が、認識の齟齬を防げるため効果的です。

ステップ4:継続的な1on1の実施
最初は1on1の効果を上司側も疑問を持つことがあるかもしれません。しかし続けていくことで、日常のコミュニケーションの量や質が変わってくることを実感できるはずです。

継続させるためにも、必ず1on1の最後には1on1を振り返る時間をもち、有意義な時間にすることを心がけましょう。

また、わざわざ時間を決めなくても「何かあったら声をかけてくれるはず」と上司は思いがちですが、部下からすると忙しい上司に気軽に声をかけられない場合も多くあります。

1on1を継続的に行うことで、部下から上司へのコミュニケーションがしやすくなり、なにか問題が起こった際にすぐに対処することができるというメリットもあります。

■1on1で部下の本音を聞き出すコツ
1on1を実りあるものにするためには、しっかりと本音を聞き出せるコミュニケーションを取ることが重要です。相手の本音を聞き出すために意識すべきことは大きく分けて二つあります。「傾聴」と「自己開示」です。

1、傾聴
傾聴とは、相手に「あなたの話をしっかり聞いていますよ」「興味がありますよ」と示す聞き方です。傾聴にはたくさんのコツやスキルが必要とされますが、すぐに実施できる簡単なテクニックも多くあります。

その一つが、うなずくなどのボディランゲージや、相手の目を見ることです。相手の目を見ることに慣れていなければ、相手のほほを見るだけでも目を見ることと同じくらいの効果がありますので試してみましょう。

また、上司は部下が話し出す悩みに対して、すぐに答えを出さないことが重要です。まずは相手の言葉にじっくりと耳を傾けましょう。

部下は自分の言葉で話しきることで、自分の思考の整理をすることができますし、話をしっかり聞いてもらえることで、上司に対して安心感と信頼感を抱きます。

2、自己開示
相手に心を開いてもらうためには、自分から自己開示をした上で心を開かなければいけません。

その理由としては、「昔こういう大失敗をしたんだよね〜」「最近息子が2歳になって」など、自分の話をすることで、部下も自分の話をしやすくなるからです。

ですが、上司が話しすぎてしまっては本末転倒です。上司が話す時間は30分の 1on1なら、多くても合計5分程度におさえましょう。

価値観や本音は失敗や不満、もしくは成功経験の裏に隠されています。

部下の経験や意見を共有するだけでなく、裏にある価値観をいかに引き出せるかは、上司の質問力にかかっています。価値観を部下の口から引き出す上手な質問をしましょう。

■まとめ
1on1ミーティングを導入する企業が増えていることから、上司と部下の間に信頼関係が構築されるたびに部下の成長が促され、上司、企業側にも大きなメリットがもたらされると分かります。

人材不足といわれる現代において、人が集まる会社とは、社員一人ひとりの事情に耳を傾け、理解してくれる会社のこと。

そして、社員の悩みや課題、今後のキャリアの希望や方向性などをしっかりとヒアリングした上で、個人の能力レベルに合わせた支援でさらに自分を成長させてくれる、そのような会社が求められているのです。

個人を大切にする、そうした会社であれば、優秀な人材の流出も食い止められるはずです。

社員も、自分の発した言葉で組織が変わり、活性化することで、働きがいのある会社、やりがいが見つけられる会社だと、さらに情熱を持って仕事に打ち込めるでしょう。

■社長向け1on1ミーティングとは?
社長向け1on1ミーティングとは、エグゼクテイブコーチングに近い形で企業トップである経営者を対象とした定期的なミーテイングを行うことを指します。

中小・ベンチャー企業の社長には、毎日様々な課題が押し寄せてきます。そのなかで優先順位を決めて、具体的な方策を取っていかなけらばなりません。

しかし、多くの経営者の場合、従業員に相談するのは難しく、様々な能力が高いために悩みや課題をほとんど誰にも打ち明けずに、自分一人で独りで考え、独りで決断し独りで実行することが多いものです。

社長に限らず人は、悩み事だけでなく自慢話や素晴らしいアイデアなど、誰かに話をすると頭が整理されて、脳に「新たに使える新鮮な部分」ができると言われています。

実はこの脳の「新たに使える新鮮な部分」こそが、困難な状況を打開するブレイクスルーに繋がる画期的な発想や、会社を飛躍させる新たなアイデアを生み出す源泉となるです。

だから、「社長向け1on1ミーティング」を通じて社長の“アタマ”と“ココロ”を最高の状態に保つことが、社員全員の生産性向上に取り組むことと同じくらい、会社の利益の向上や成長の加速に影響するのは当然のことです。

社長は課題を見つけ、判断し、決断することが大きな仕事で、それが連続するわけですから大変な重圧の中で日々仕事をされているので、本業以外の課題解決や悩みについては、経営顧問のような立場の誰かのアドバイスが大変助けになるのは確かでしょう。

そのため、占いに頼ったり高級クラブなどを利用する社長が多いです。

占い師などの場合には、職業柄「経営の専門知識」を、多くの経営者と接する中で身に付けている場合はあっても、経営を体系的に学び、さらに経営を実践した経験がある人は少ないのが現実です。

「命令を質問の形に変えると、気持ちよく受け入れられるばかりか、相手に創造性を発揮させることもある。」

<デール・カーネギー>

■最後に
全ての責任を背負って、誰よりも会社のことを思い、一番会社のために時間を使っている社長には、質の良い相談相手が必要です。しかし、経営者には従業員や家庭では話したくても話せない理由もたくさんあります。

その問題を解決するための有効な手段が「社長専門の壁打ち相手となる「社長向け1on1ミーティング」なのです。

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顧問契約をベースに経営の経験が豊富な対話の専門家が、定期的に社長の話を傾聴し、エグゼクティブコーチングを行うことで、思考と感情が整理されてアタマとココロに余裕が生れます。

社長とは孤独な職業ですが、軍師や参謀となる良き相談相手を得ることで、マインドとビジネスが飛躍を遂げた事例も沢山あります。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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