本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「ひとこと忠告したい。後進の青年諸君。もし他人の仕事に不満だったら自分でその仕事を試みてみたまえ。他人の商売のやり方がまずいと思ったら、自分でその商売をやってみたまえ。隣家の生活がずさんに思えたら、自分の家で試してみたまえ。」
<福沢諭吉>日本の武士、蘭学者、著述家、啓蒙思想家、教育者
コロナ禍でこれまでの働き方が大きく変化し、一億総副業時代に突入した日本ですが、独立を目指している起業家予備群の人はまず、最初のステップとして副業や複業で兼務するパラレルワーカーになり、小さな商売へのチャレンジを開始して見ることです。
なぜなら、副業として自分で何らかのビジネスを始めるだけでも、それなりの知見や努力が必要になり、小さくても何らかの成果が得られると、これまでサラリーマンとして持っていた考え方や意識に大きな変化が起こり、今までの仕事に対する価値観がそれ以前とは劇的に変わって来るからです。
副業解禁のメリットは企業側にあるだけでなく、副業に従事する人にとっても大きな価値があります。
例えば、革新的なスタートアップで、イノベーションを起こし続ける取り組みに触れることで副業の体験を本業で生かすことができます。
それは自分の「ポータブルスキル」となり、今後のキャリア形成にも非常に魅力的なものになるのです。
副業として価値交換を体験することで知見に磨きを掛けてますか?
<本田季伸>
■ポータブルスキルとは?
かつての日本では、終身雇用が一般的でした。働く人が企業を移る必要があまりなかったので、持ち運び可能なスキルもそこまで重要視されてこなかったのです。
他の業界や職場、企業では役に立たないスキルでも、社内で役に立てば、出世や報酬アップにつながっていました。
しかし、近年になって、終身雇用の制度が崩れ、副業やパラレルワークに携わることが当たり前になりつつあります。
また、産業構造の変化に伴い、自らが所属する会社の産業が縮小し、成長産業に移る必要があったり、グローバル化による競争激化の影響で会社が倒産や合併をされてしまったり、というような理由で、ある日突然、会社を移らざるを得ないケースが増えてきました。
そのような環境の変化とコロナ環境が、ワークスタイルの変化に拍車を掛けたことにより、個人のキャリアの不確実性が増したことで、副業や兼業でも使えるポータブル・スキルが大切になってきた時代へ突入したのです。
厚生労働省が提唱する「ポータブルスキル」とは、「業種や職種が変わっても通用する、持ち出し可能な能力」であると定義されています。別の職場で働くことになったとしても持ち運びでき、どこでも通用する能力のことを言います。
仕事をする上で身につけられるスキルには2種類があります。
持ち運びできないスキルと持ち運び可能なスキルです。持ち運びできる/できない、の違いはどこにあるのでしょうか。
持ち運びできないスキルとは、特定の職場だけ、あるいは特定の業種・職種だけで活用可能な能力のことを指します。これに対して、持ち運びできるスキルとは普遍的な能力により近いスキルのことを指します。
■コロナショックに立ち向かうために
新型コロナウイルスの流行により、様々な業界や企業が打撃を受けました。それにより、多くの方のキャリアにも影響が及んでいます。
現在、世界的な疫病の発生や地球温暖化に伴う気候変動や異常気象、台風や自身といった災害など、予測が困難な事象が次々と起こっています。
これらのことから今は、先行きが不透明な「VUCAの時代」とも呼ばれています。たとえコロナが終息したとしても、もはや「安全地帯」と言えるような業界や企業はなく、突然のキャリアショックにあう可能性はすべてのビジネスパーソンにあります。
ビジネスにおいては、次々と画期的なサービスが生まれています。一方で、これまで想定していなかった業界の企業と競合しなければいけなくなったり、売り上げ低下の原因が全く予測できなかったりなどの事態が起こっています。
全く異なるサービスモデルが生まれると、元々の業界は、はじめなぜ売上が下がっているか分かりません。
気づいたときには、業界の概念を覆すような、新しいサービスが生まれているのです。このように、今までは自分達と同業界の競合を意識していればよかったのですが、そもそもの業界というくくりの概念自体がなくなりつつあります。
■VUCA時代を生き抜くために必要なこと
VUCAとは、社会やビジネスにおいて将来の予測が困難になっている状態を示す造語です。
VUCAは、4つの要素(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)のため、将来の予測が困難な現代の状況を表す言葉です。
テクノロジーの急激な進化によって、新しいサービスやルールが次々と生まれ、これまでは「安泰」とされていた大企業が経営危機に陥ったりと、将来の予測が困難になっています。VUCA時代は、将来を予測するのが難しく刻々と移り変わる環境へと柔軟に適応する必要があります。
ポータブルスキルは相対比較で決まるため、自社の中にだけにいては、井の中の蛙となり自分の能力を的確に分析できません。
そのため、副業に取り組むことで給料以外で稼ぐことを体験しつつ、しっかりと社内外の同世代の人と比較する癖をつけて、まずは一体自分の力がどれ位の立ち位置にあるのかを把握することが大切です。
「一億総活躍社会」に入り、若者も高齢者も、女性も男性も、障害や難病のある方々も、一度失敗を経験した人も、みんなが包摂され活躍できる社会が到来しています。
一人ひとりが、個性と多様性を尊重され、家庭で、地域で、職場で、それぞれの希望がかない、それぞれの能力を発揮でき、それぞれが生きがいを感じることができる社会です。
それでも変わらない働く本質とは、自身のこれまでの経験でスキルで価値を生み出すことです。給料が保証されているサラリーマンとは大きく異なり、仕事に対する対価を得るために知見を磨き稼ぐチカラを身に付ける必要があります。
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