本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「嘘でない心からの賞讃を与えよう。心から賛成し、惜しみなく賛辞を与えよう。
相手は、それを心の奥深くしまい込んで、終生忘れないだろう。与えた本人が忘れても、受けた相手は、いつまでも忘れないでいつくしむだろう。」
<デール・カーネギー>
アントレプレナーとして社会的使命を帯びた事業を成し遂げるには、「役割演技の法則」を理解し、社内外を問わず肩書を惜しまずに与え、それぞれのミッション達成に向けて「共闘体制」を作り上げることです。
その理由としては、日本のビジネスマンの場合、名刺の肩書や役職がどのようなポジションなのかを気にする人が多く、個々のやる気を引き出し大きな成果を上げて貰うには、「大事な役割」があることを内外に示し、責任感を持たせることが最も効果的だからです。
イエール大学の心理学者である「スタンレイ・ミルグラム」教授による「アイヒマン実験」では、一般人に看守の制服を着せた途端、看守の様な振る舞いをし始め、囚人達は盲目的に看守に対して従いました。
反対に今度は同じ人物に囚人服を着せると、本当に囚人のような立場になってしまったそうです。
その人が着ているユニフォームによって着ている人の「印象」が変わり、影響力が変化する現象のことを「ユニフォーム効果」と呼ばれています。
若い起業家の場合でも会社の設立最初は、経営者としての風格が無くても社員が増えたり、長期間に渡って社長として大事な立場を演じ続けると、名刺の肩書に相応しい人物になり、飛躍的な成長を遂げるようになります。
つまり、「役割演技の法則」とは、人は一度自分の役割が明確に決まると、その役割通りに動こうとする人間心理が働き、「与えられた役割」に対し無意識で忠実すぎるほど演じてしまう傾向が誰にでもあるということです。
プロのサッカー選手でもそうですが、試合の中で監督が全てのプレイの指示を行うよりも、本人が一番輝ける適切なポジションを与えることで、個々の選手が立場に応じて、何をいつまでに、どんな役割を担う必要があるのかを、自ら考えて動けるチームは最強だと言えるのです。
役割演技の法則により大事な役割を全うする肩書を与えてますか?
<本田季伸>