本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「人は誰でも、他人よりも何らかの点で優れていると考えていることを忘れてはならない。相手の心を確実に掴む方法は、相手が相手なりの重要人物であるとそれとなく、あるいは心から認めてやることである。」
<デール・カーネギー>
フリーランスのプロ顧問やコンサルタントが依頼主となる経営者と対峙する際には、大手企業の創業オーナー社長、二代目社長やベンチャー企業のオーナー社長、外資系企業の社長、事業規模などにより、「社長としての気質」や「経営陣のメンツ」が全く違うことを認識することです。
そして、外部のプロ人材に求められる役割自体が大きく異なることを理解して接することです。
なぜなら、ベンチャー企業の社長の場合、アイデアと情熱を武器に、信念を持ち、自らの可能性に絶対的な自信を持つ創業社長がリスクを冒して何も無い状態から起業し、「志のある事業」を展開しているため、経営理念や事業方針に社長の考えが強く反映されいるからです。
特にITベンチャーの経営者としてゼロから会社を作り大きく発展させ、事業を大きくした経験があり、株式上場を目指している社長の場合には、卓越したアイデアと様々なスキルを保有しています。
また、長期間ストイックに自己研磨し、新規事業の立ち上げのプロセスを通じて良く学んでいるのでコンサルタントが考える以上に、ビジネスマンとしても優秀な人材が多いと言い切れます。
自身の経験からも複数の会社や事業立ち上げ経験があり、幾多の困難を乗り超えて来た連続起業家と言われる人の中には、人並み外れた精神力を持ち合わせています。
誰よりも人一倍努力をしているので人間的な魅力にも溢れた、「カリスマ性」のある社長が、かなりの確率で存在していると思います。
戦略ファームの問題解決のスタイルは大手企業には向いています。
しかし、起業家が立ち上げたベンチャー企業には必ずしも合わないことも往々にしてあります。
戦略コンサル出身のDeNA、エムスリー、スターマイカ、リアルコム、ビジネス・ブレークスルーなどを創業した経営者達は、戦略コンサル時代の考え方や行動パターンからの脱却が欠かせないと、ベンチャー経営者としての成功は難しいと発言しています。
ですので、スタートアップの起業家の気質が溢れる社長や経営陣には、クライアントにヒアリングした情報をもとに、目標を達成するための戦略を考え、行動プランを与えるコンサルタントは適さないことも多いです。
それよりも、社長本人に会話によるプロセスを経て、目標を達成するための戦略を考えさせ、自分で答えを見つけることを促す「コーチング・カンバセーション」=「対話」の方が適しているケースもあります。
コーチングとコンサルティングを社長の気質により変えてますか?
<本田季伸>