本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「成功する交渉にはバランスがある。双方が得をするのが最高の交渉である。
妥協もしなければならない。相手の言い分に注意深く耳を傾けるということ。
それができれば、良い結果が出る。」
<ドナルド・トランプ>
大きな事業を成し遂げるためには、投資家や顧客、パートナー企業などのステークホルダーを味方に付け、ビジネスに必要となる「支援の輪」を拡げるべく、情熱のこもった「知的な説得力」によって事業の利害関係者を「口説き落とす」プロセスを知ることです。
なぜなら、経営者、起業家、フリーランス、プロ顧問、マネージャーなど、大きなプロジェクトを推進するために「人を動かす」こと無くしては、仕事が進まない「リーダー」にとっては、上手に「ラポール」を形成し、交渉の土台を作ることが、仕事で成果を上げる必須スキルになるからです。
ラポールとは、「架け橋」を意味し、心理療法の世界では相互の信頼関係を構築する方法として存在しています。
相手とのラポールを上手に築くことは、起業家の仕事やビジネスの成功、恋愛など、すべての円滑な人間関係を作ることで手に出来る様々な「結果」に対して「多大な影響」を与えます。
例えば、創業期に起業家に資金面から支援する多くのエンジェル投資家は、若き有能な起業家や未知数のビジネスの可能性を持つ魅力的な企業に対し、経営者の成長を期待してリスクを負い、自らの自己資金を援助します。
彼らは必ずしも「どの商品やサービスが成功しそうか?」というだけでなく、「どんな人間が成功しそうか?」という「投資の判断基準」を持っています。
仮に今の事業が挫折してしまっても簡単に諦めてしまうようなメンタル的に弱い人間でなく、
「社会的な使命を帯びた革新的な事業を展開しているか?」
「他の事業を真似したモノでないか?」
「不屈の精神でやり遂げるか?」
という観点で最終的に経営者の内面を見て投資実行を決定します。
また、ベンチャー起業家が人脈ネットワークを豊富に持つ営業顧問から、クライアント候補を「トップダウン営業で」紹介して貰いたい際には、自社が展開している事業に興味を持って貰い、社会的な意義などを伝え、応援して貰えるように事業説明を行うかが重要なポイントになります。
サポーターの心を動かすのは、顧問報酬というお金だけでは無いのです。
スタートアップを成功させるには、イノベーションを起こせる商品やサービスを生み出すことが前提になります。
加えて経営資源の少なさを補うために、どのように社外から「ヒト・モノ・カネ」という三種の神器を集め、特に人を味方に付けるかを戦略的に考え「パワーフレーズ」で、表現する必要があります。
そう考えると、起業家が明確な目標を持ってビジネスを進めるためには、会社の経営方針や事業計画を練り上げるだけではいけません。
いかにして仕事の仲間を内部に集めつつ、強力な外部の支援者を突き動かし、パートナーの賛同を得て「顧客を創造できるか」が、最大のキーファクターになります。
アントレプレナーが人間性を磨き、対話スキルや交渉力、人心掌握術に優れていれば、ビジョンを実現し、事業の発展の大きな武器になります。
自らの体験からもスタートアップの成功は、起業家の夢と情熱を武器に、世の中に役立つ事業を展開するために、変革の当事者意識の高い人材を巻き込み、支援の輪をいかにして作れるか次第だと言えるからです。
起業家として己を磨き、事業の支援者や味方を増やしてますか?
<本田季伸>