本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「平穏無事な環境が続けば、いつしかそれに馴れてしまい、自分の実力も向上しない。そう考えると、不安もまた良し、という大きな心で、日々自分のつとめを果たしていけるのではないかと思う。」
<松下幸之助>
現在、大手企業に勤めているビジネスマンは、人生100年時代に備え、「一気通貫型」で自分一人の能力で「自己完結」することが可能で、社外の顧客に対して貢献することが可能な「ポータブルスキル」の重要性に気付き「一匹狼」として生き抜けるチカラを磨くことです。
なぜなら、大企業の社員のほとんどの業務は、その人が急に会社を辞めたとしても、他の誰かに代替可能することができる様に細かく、業務が分解されているため、そこで「身に付くスキルは超限定的」だと言えるからです。
例えば、大企業の製造メーカーの製造工程は、以前よりも増して、「オートメーション化」が急速に進んでおり、誰が取り組んでも同じ結果を生み出せるように「仕組み化」が徹底されています。
大手企業では、確立されたビジネスモデルやノウハウが存在しており、仕事の「マニュアル」なども整備されています。一つのプロジェクトに多人数が関わるので、チームプレーが大切になります。
逆説的に言えば、大手企業は、ビジネスの原理原則に従って確実な成長を遂げているので、この「必勝パターン」の幾つかを自社の状況に合わせて取り入れることが出来れば、事業が「スケールアウト」する可能性があります。
ただし、大手企業の場合には、団体行動の中で自分がどう動けば良い結果を出すことができるかを考え、どのように振舞えば社内に影響力を及ぼすことが出来るのかを意識しているビジネスマンが「出世街道」を歩む傾向が高いです。
大手企業での新規事業の可決には、派閥に対しての根回しが必要になり、社内政治に優れた人が新しい企画を通すことができ、プロジェクトにも抜擢されるため、人心掌握や交渉力に長けた人は有利な状況を作れます。
このような経験やノウハウをベンチャーとの大手企業のアライアンスや人脈を活かした営業支援など、マネジメント経験の浅いスタートアップの起業家支援に是非、使って頂きたいところです。
反対にベンチャー企業の場合には、社員数も少なく仕事の範囲も個人の裁量に委ねられることが多いため、自然とスキルと責任感が身に付きます。あらゆる業務を1人でこなすマルチタレント的な役割を求められるため、常に仕事の効率化を追求するようになるのです。
「一匹狼」と言うと大手企業では、悪いイメージを持たれがちですが、自分の中での独自の物差しを持ち、群れ合うことを嫌い、周りの意見や行動に流されることなく、「自己責任」を基準に自ら行動を起こすので、こういう人がベンチャーに参画すると大活躍するケースが多いです。
人と群れず「一匹狼」でも頑張れる人は、「起業家精神」を豊富に持つアントレプレナーに近いとも捉えられます。
フリーランスの「プロ顧問」になると、個人事業主のソロ起業家的な立ち位置になるため、社員を抱えている人は少なく、大手企業のように担当が細分化されておらず一人が何役もこなすのが当たり前です。
そのため、自身のパーソナルブランディングや営業活動、報酬の交渉、契約、請求などのバックエンド業務が面倒な人は、芸能人のようにプロダクションに所属するような感覚で、顧問紹介会社に登録し、お互いの強みを活かして必要な仕事を分担したりするのです。
ですが、フリーランスの「プロ顧問」として、独自のポジションを獲得するまでは、どうしても「一匹狼」の資質があることが不可欠で、自分の頭で考え行動を起こす自発性と、ベンチャービジネスの戦に「一騎当千」の即戦力として、馳せ参じる覚悟が必要なのです。
一匹狼としてスキルを武器にベンチャーの戦に馳せ参じてますか?
<本田季伸>