新卒採用や中途採用、フリーランス、副業での仕事依頼を問わず、一般的には書類選考を通過後に、対面での面接やオンラインで面接が始まります。
企業ごとに選考の流れは違いますが、中途採用の面接は2回程度実施する場合がほとんどです。フリーランスの場合には、面接は1回だけの会社が多く、オンライン面接も一般的になりました。
就職活動や顧問活動でも、合否を左右するポイントの一つとなるのが面接対策をしているかどうかになります。
そこで今回、面接対策とは、就職活動やフリーランスでも面接対策が大事な訳について解説します。
■面接対策とは?
面接対策とは、面接官に「この人ならうちで活躍してくれそうだ」と思って貰うために必要な事前準備を指します。面接対策は、英語で「Job Interview measures」と表記されます。
企業が面接を行う理由としては、志望してくる人物が企業の求める人物像と合っているかどうかを確認する意味合いがあります。
企業が人材採用を決定する上では、「スキルフィット」と「カルチャーフィット」という言葉を理解する必要があります。
スキルフィット:経験や能力が採用企業に求められている基準に達していること。
カルチャーフィット:経営理念や企業独自の組織文化に人材が馴染めていること。
フリーランスの場合、スキルフィットを重視して採用を決めケースが多いと言われています。前職での実績や成果など、明確な事実として捉えられるもので判断することが多いです。
企業が即戦力人材を採用したい場合には、スキルフィットを重視する傾向が高いですが、カルチャーフィットとのバランスが取れた採用基準を設けている会社もあります。
なぜなら、履歴書や職務経歴書を見れば勤務先や仕事内容、ポジション、実績などをベースに、スキルフィットするかは、ある程度は予測ができますが、相性は面接をした見ないと分からないからです。
特に自社の企業文化にカルチャーフィットしているかどうかは、やはり面接を行いコミュニケーションをしてみないと把握することは難しいと言えます。
就職活動を問わず、顧問活動でも面接は、避けて通れない面接になりますので、対象企業では何が人物評価の対象になるか?を理解することが重要です。
■面接対策の3つのポイント
1、面接の目的を理解する
面接とは、企業に貢献してもらえそうな人物かどうかを見極める機会になります。
そもそも、面接は何のためにするのでしょうか?面接は、「どんな仕事をする」のか決まっている求人に応募をした後に行われる人物評価の場になります。
企業側は、その仕事ができる人か、成果を上げる人かを見極めるために面接が行われます。つまり、マッチングという意識をもって自己アピールをしなくてはいけません。
企業が対象人物の社会人としてのマナー、態度、コミュニケーション力、判断力、性格、仕事の意欲などを見ながら、面接官は志望者一人一人を評価していきます。
中途採用の面接では、社会人として培った経験やスキル、転職理由についての確認が大きな比重を占めるため、多くても3回程度あります。
フリーランスや顧問の場合には、1回で合否が決まることもあります。
その分、しっかりと面接の準備をするには、短い時間で企業に自分をアピールする必要がありますので、充分な準備が必要になります。
2、面接対策では、自己PR・自己紹介も重要
一般的に中途面接は自己PRや自己紹介を促されて始まります。自己紹介は、専門分野、特技などの自分自身を知ってもらうための簡単な説明です。
掘り下げて話すのではなく、どんな背景を持った人物なのかを簡潔に伝えます。面接全体の流れに大きく影響するため、事前に自己分析やスキルの棚卸しをしたうえで、1~2分で話せる内容を考えておきましょう。
一度の会話が長すぎたり、得意分野が多すぎたりすると、面接官には焦点がぼやけて聞こえます。自己PRを伝えるコツは、できるだけ具体的に経験を話すことです。数値で表現できる実績などがあれば、より伝わりやすいでしょう。
会社・職種が求める人物像やスキル、経験を把握して自己PRしなければ、あまり意味がありません。
また、1度作った内容を使い回すのではなく、事前の企業研究や求人の内容から評価されそうな実績やスキルを厚めに回答するべきです。
3、面接対策で志望動機が大事な理由
企業が志望動機を重視する理由としては、採用側からすると「自社の求める人物像にマッチするかどうか」の判断材料となるからです。
面接官は、志望理由から以下の二点を推察した上で評価をつけます。
・自社をどの程度深く調べ研究しているか?
・応募者が自社の求人ニーズや社風などを的確に理解しているか?
フリーランスの場合には、面接官は志望動機や自己PRから「自社を応募先に選んだ理由」「契約後にどんな成果を上げることか可能か」をくみ取ります。
自社の経営課題や方向性に合う人物かどうかと、ジョブ・ディスクリプションを正しく理解し、ニーズにマッチした人材を採用したいと考えます。
そのため、熱意だけ・口先だけの志望理由を面接で口にするとマイナス評価となり、面接突破は困難となります。
志望理由は、「なぜ、その企業を応募先として選んだか」を具体的に述べるのが鉄則です。
応募時や面接で「具体的かつ説得力のある志望動機」を述べるためには、事前に企業研究を徹底的に行い、ジョブ・ディスクリプションを押さえて志望理由を考えることが欠かせません。
■転職面接でよくある質問10選
中途採用や顧問契約の場合、企業は採用後に即戦力となる人材を求めています。
そのため、特に「志望理由」「スキルフィット」「成果を上げることが可能か」が重視されます。
まずは転職面接で年代やテーマに関係なく、よく聞かれる質問をピックアップしてみました。
・職務経歴
・転職理由
・志望理由
・長所・短所または強みや弱点
・前職の仕事内容
・仕事に生かせるスキル
・前職での成果
・前職での周りの評価
・希望年収
・今後のキャリアプラン
転職での面接を成功させるためには、よくある質問の傾向を知っておく必要があります。
面接官が確認したいのは、主に「募集しているポジションで活躍して、自社に利益をもたらしてくれる人か」「即戦力になりそうか」という2点です。
事前の企業研究とスキル・経験の棚卸しをとおして、アピールすべきことを明確にしておく必要があります。
・「なぜ当社に応募したのか」という面接官の疑問に明確に答える。
・企業のニーズを把握し、そのニーズに合った実績・経験をアピールする。
・自分の強みを活かして応募企業に貢献できる理由を提示する。
■まとめ
面接対策では、企業研究をして、求める人物像と自身の強みなどを関連付けるのが基本的な対策です。
しかし、求人票や企業のHPを情報源に、志望動機を作成すると、どの応募者も似たようなアピール内容になってしまいます。
そのため、面接を受ける企業に勤めている人や人材紹介会社で、求人票や企業のホームページにのっていない情報を収集し、スキルフィットとカルチャーフィットの両輪から自己PRを作成することで、面談の通過率だけでなく、書類選考をパスする可能性も高まります。
カルチャーフィットの一番のメリットは、採用ミスマッチを防げることです。
採用企業の理念と考え方が一緒であることや、他の社員との雰囲気に合うことは実力を発揮する上で非常に大切だといえます。
転職面接を成功させるためには、もちろん過去の経験やスキル等に関する受け答えも大事ですが、それ以上にビジネスマンとしての立ち振る舞いも重要です。
正社員やフリーランスを問わず、自身の理想的なキャリアプランを実現するためには、知見を活かして応募企業に貢献できるかを軸に、志望動機を作成するのがオススメす。
働き方改革が推進されている今、面接は自分を売り込む場面であると同時に、あなた自身が応募先の企業を見極める場でもあるため、仕事の方向性の擦り合わせの機会にもなります。
面接対策では、受身の姿勢ではなく「面接官の言動から企業の本質を掴もう」と、自分から情報を得にいくことを意識しましょう。
「何か質問はありますか?」という逆質問も、面接では行われています。
その際、「特になし」と答えるのはなるべく避けましょう。
なぜなら、面接とはあなたが企業について見極める場でもあるから。その会社について面接官からしか得られない情報は沢山あるからです。
会社への質問事項を面接の面談の前段階で、適切にまとめることも非常に効果的な面接対策になります。
「御社に興味があります!」という意欲をアピールすることもできるので「逆質問はチャンス」と捉え積極的に活用したいところです。
「改革が必要であればあるだけ、それを成就するための『人格』が必要になる。今日すぐに始めたまえ、勇気、実在、自尊、明確、高貴を目ざして君自身を鍛えることを、君自身の『人格』を固め広めるまでは休んではならぬ。」
<ウォルト・ホイットマン>
■最後に
現在、大手企業のOBからフリーランスの顧問になる人以外にも、現役ビジネスマンが副業のプロ人材として、顧問契約で経営に参画し、お互いが合意できれば、CXOとして転職するワークスタイルが増えています。
特に「プロ人材としての副業での参画」や「外部のCXOに就任すること」は、経営幹部となる取締役やCXOクラスの正社員1人を採用することのインパクトが大きい、小規模なスタートアップやベンチャー企業を中心に広がりを見せています。
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