起業家として会社経営をしていると大学生や若い世代のビジネスマンから起業するには?どうしたら良いかと漠然と質問を受けることがあります。
そこで今回は、起業したい人必見のテーマで効果的な独立や起業するには、何からスタートすれば良いのか、起業の仕方について解説します。
「成功する人はいい習慣を持っている。手紙を書く、メモをとる、本を読む、どこへでも飛んでいく、その日にすべきことはその日にやってしまう。師匠から成功のコツを学び、師匠を身近に探し求める。」
<松下幸之助>パナソニック創業者
■起業するには、どうしたら良いのか?
起業家として卓越したアイデアを元に大成功を勝ち取った経営者に対して、ビジネスを思いついたキッカケや経緯を質問してみると、サラリーマン当時に良いアイデアを思い付いたという人は意外かもしれませんが、想像以上に少ないです。
最近の傾向としては、正社員をしながらアフィリエイトなどの副業で取り組んでいたインターネット領域のビジネスが大きくなり、独立する人が増えています。
私自身が25歳で起業した際も、漠然とした起業のアイデアをベースに思い切って独立し、まずは会社を設立し起業家精神やビジネス書を読み漁るなど暗中模索の日々が続きました。
その中で起業する大変さを思い知らされましたが、独立してから6ヵ月から1年くらい経過したある日、「直感的にこれだ!」という新規事業のビジネスプランに辿りつくことができました。
自らの体験からも、起業家として独立し会社をゼロから創業する人の多くは、革新的なアイデアを持っていた訳でなく、試行錯誤の中で経験を活かせる分野を発見したり、ライバルが少なくニッチで高収益なビジネスモデルに巡り会った人が多いと言えます。
どんな起業家のサクセスストーリーにも「予期せぬ幸運」が付きものです。これこそが、ビジネスの成功を引き寄せる「セレンディピティ」と言われる要素になります。
■起業家としてセレンディピティを引き寄せる方法
セレンディピティは、単なる「幸運」だと思われがちですが、前向きなモチべーションを持ち行動を起こしながら、心の準備をしておくことで、セレンディピティを引き寄せることが可能になり、偶然の出会いが起こりやすくなります。
例えば、マクドナルドをフランチャイズ化し、世界的な大成功を勝ち取ったレイ・クロックは、高校中退後にペーパーカップのセールスマン、ピアノマン、マルチミキサーのセールスレップとして働いていました。
1954年に、フリーランスの営業を行うセールスレップとして営業をしている際に、マルチミキサーを8台買いたいと問い合わせが入ったことでマクドナルド兄弟と出会いました。
このことが契機となり、マクドナルドのフランチャイズ権を獲得し、その後の全米展開に繋がって行ったのです。
ここから言えることは、まず、副業をスタートしたり、フリーランスの営業として独立する決断をすれば、アクションをする中で革新的な起業アイデアに遭遇するチャンスを高められるということです。
もしくは、起業アイデアの元となる情報を自分自身で無意識のうちに仕込んでいるケースが多いです。それはサラリーマン時代に取引先から聞いた事業課題であったり、テレビで見た特集番組に登場した内容であったりです。
つまり、スタートアップの起業には、ビジネスプランが航海図になることは確かですが、新規事業の立ち上げ当初に、市場調査を行い考えぬいて始めたことが上手く行かず、トライアルエラーを繰り返しているうちに、偶然見つけた幸運や別の価値あるものに辿り着き、そこに予想もしていなかった花を咲かせることが多いと言えるのです。
■本田季伸がブルーオーシャンに巡りあったストーリー
私自身がモバイルチケットのアイデアを思いついたストーリーをお話します。
1998年に自社でクーポンサイトを運営していた際に、未だ家庭にインターネット環境やプリンターが普及していませんでしたので、割引券を印刷する方法が課題になりました。
そこで、紙でななくバーコードを電子化し携帯クーポンとしてに使うというアイデアを偶然、思い付いたのです。
具体的には、週刊紙をコンビニで見た情報と、食品メーカーの営業マン当時に潜在意識にインプットされていた過去の経験が起爆剤となり、スポーツクラブのジャグジーバスでリラックスしている際に電撃的にアイデアが降りて来ました。
そこから、1999年にバーコードを電子化して携帯の画面に表示し、チケットやクーポンの代わりにするという、これまでに世の中に存在していなかったアイデアを事業化し、20件以上の特許を出願した上で独自のビジネスモデルを作り上げました。
それまで商品の裏にあるバーコードは、紙に印刷されることが常識でしたので、そもそもバーコードを電子化する発想を持った人は、世の中にいませんでした。
携帯でインターネットが見れる世の中になる前に、思いついたアイデアでしたので、インターネットに接続された携帯電話の画面にQRコードをモバイルに表示させる仕組み自体がそもそもありませんでした。
今でこそ、QRコード決済が当たり前になっていますが、日本でも世界でも同様の仕組みはおろか、これを事業化している会社はどこにも存在おらず、真似する相手もいませんでした。
また、複数の特許を申請した時期とその内容を見て貰えれば証明できますが、現在、普及しているモバイル決済の元のアイデアを考案したのは、間違いなく私でありパイオ二アであったと明言できます。
■起業アイデアをフォーカスするのが難しい理由
起業するメリットを一言で表すとすれば、サラリマンとは大きく異なり、「会社や上司による制約の一切が無くなること」と言えるでしょう。
具体的には、ビジネスプランや事業内容、どこで仕事で何からスタートするのか、何にどの程度の時間を掛け、事業投資に関する制約の一切がなくなります。
私の場合は、事業する前に事業アイデアをある程度は考えていましたが、25歳当時にはまともな事業計画書を作ることもできませんでした。
また、事業内容も自分でいかようにも自由に決めることが可能な状態になり、フォーカスの重要性も知りませんでしたので、沢山のアイデアばかりを考えてしまい、反対にどの分野で事業をするかを決めかねていました。
ですので、起業したい人と漠然と考えている段階やビジネスの方向性が決まっていない場合には、アイデアが無限に広がってしまい、どの分野で起業するのか迷ってしまうのです。
中小企業の経営者にありがちなのですが、フォーカスすべきビジネスの分野が絞れきれていないため、何でも屋になってしまう会社がとにかく多いです。
このような会社の特徴としては、会社の定款の事業内容やホームページを見ると直ぐ分かります。
HPの事業内容の内容に多種多様なサービスを載せ過ぎ、一体何がこの会社の強みなのかが分からず、サービスの売りとなるUSPが全くなく、競合他社とのポジショニングができていない会社が本当に多いです。
■エレベーターピッチできる準備をして置く
また、自分のアイデアを隠し過ぎず、エレベーターピッチを練習して置くことも重要です。エレベーターピッチとは、短時間で自分のアイデアや事業計画を投資家や重要人物に遭遇した際に的確に伝えるプレゼンを指します。
エレベーターピッチの発祥と言われているのはシリコンバレーになりますが、シリコンバレーでは若手の起業家の数が非常に多く、投資家から資金を調達するために数多くの起業家が集まっています。
有力なエンジェル投資家や創業オーナー、アーリーステージの会社に投資するベンチャーキャピタルの元には、沢山の事業計画が毎日届き、投資して欲しいという要請が連日のようにあります。
そのような競争の激しい場所で、起業家が資金調達を成功させるためには、長々と話しても相手にしてもらえません。特に有名な起業家や経営者は、忙しく事業計画書をじっくりみたり1時間ものプレゼンを聞く時間が無いです。
そこで端的に興味を引くための手法として重視されるようになった手法がエレベーターピッチなのです。
最近でも有力な投資家が目の前にいるにも関わらず、ビジネスプランを話す前に秘密保持契約書の求める起業家がいました。アイデアを守ることは大事ですが、事前に特許申請することでプロテクトすることも可能です。
「チャンスの女神は、前髪しかない」という言葉がありますが、ビジネスプランを人に話すことを隠したことで、ぜっかくの機会を棒に振り、ゼンブラニティ的な影響が起こるのを見てきました。
セレンディピティの反対語は、ゼンブラニティという言葉になります。
アイデアを話せばアドバイスや支援を得られる可能性も増える機会が多くなることを理解せず、ビジネスプランを真似をされるのを恐れるあまり、絶好のチャンスを逃さないことも非常に大事なのです。
■起業アイデアを昇華させる7ステップ
ステップ1:自分のアイデアのイメージを明確にする。
「起業アイデア」と聞くと、イノベーションが必須になるため、「これまで世の中になかった新しい商品・新しいサービスを考えなくてはいけない」と思いがちですが、実はそうではありません
ジェームス・W・ヤングは、「アイデアのつくり方」の中で「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない」と明言しています。
つまり、起業のアイデアも最先端技術や天才的なひらめきだけが生み出すものではなく、その多くは日常生活で見慣れたものなど既存のアイデア、情報を組み合わせて生まれるものだと考えられます。
ステップ2:アイデアを時代のキーワードで徹底分析する。
キーワードの組み合わせからアイデアを発想するフレームワークとして「刺激語法」という手法があります。刺激語法とは、一見テーマとは無関係なキーワードの組み合わせから刺激「インスピレーション」を得て、アイデア発想の糸口を生み出すフレームワークです。
ステップ3:メディアごとに焦点を絞った情報を収集する。
25歳で起業する前は、起業関連の雑誌を読み漁っていました。今ですと「事業構想」「アントレ」「ビジネスチャンス」などが情報収集するメディアとしては良いかと思います。
また、起業するには、それなりの投資するのも必要になりますので、まずは、副業でスタートしながら起業に関する書籍を読むことも大切になります。
以下は、起業に関する本を4つに分けたものになります。
1、起業の基礎知識を学べる本
2、ロールモデルを見つけるためにオススメの本
3、起業に役立つ思考を学べる本
4、経営について学べる本
ステップ4:類似ビジネス、競合他社をチェックしてみる。
起業するには、類似ビジネスをベンチマーキングすることが欠かせません。
ベンチマーキングとは、自社の商品、サービス、経営活動などを革新しようとした時に、業種を問わず、ベストプラクティスと比較対照し、目標を達成しようとする活動です。
ただし、単に競合トップのをチェックして真似をするのではなく、選考するライバルの優れたパフォーマンスの本質を理解し、あらたなイノベーションを創造することが重要です。
ステップ5:マーケットを細かく分析してみる。
起業したい人は、起業アイデアを検討する際に、市場規模を意識して新規事業を構想しているでしょうか?
業種や業界を問わず、大きな市場でビジネスを展開すれば、大きな売り上げと大きな利益を得るチャンスが広がります。
ですが、大きな市場には、強力なライバルが存在している可能性がありますので、対象とするマーケットとその領域で活躍している市場は、どのようになっているか分析することが欠かせません。
その市場のプレイヤーが多ければ、レッドオーシャン市場ということになりますので、後発で事業化を試みても期待していたほどの利益は得られないこともあります。
そういった意味では、参入するかどうかは別として、市場規模を知ることはビジネスの方向性を決めることに繋がります。
ステップ6:ビジネス・ネーミングを自分なりに考える。
ネーミングが商品やサービスの特性を伸ばして、起業した際の売上獲得に大きなパワーをもたらすことがあります。
特に起業アイデアの着想段階では、ネーミングを考えることでビジネスのイメージをより具体化でき、事業コンセプトを定義したり、再確認することが出来るからです。
ステップ7:事業化の壁はいったい何か?
事業化の壁が大きいと参入することが厳しいと感じることもありますが、高い参入障壁があったとしても大手企業が1社独占でビジネスを展開している市場は、反対に良い市場だと言える場合もあります。
また、造園会社のように強力な大手企業のライバルが少なく、その割に比較的客単価が高い分野は、狙い目になります。
起業するには、まずアイデアを発想する最初のフェーズか一つ目の壁になります。基本的に起業家を目指す人が出せるアイデアは、個人の体験や知見に依拠するものになりますので、新規事業のアイデアの幅は限定的になります。
起業家1人だけで始めるとリスクを抑えることは可能ですが、新規事業立上げの壁打ち相手になる相談相手が周囲に誰もいないと孤独に耐えられず、メンタル的に消耗しビジネスンの継続が厳しく起業家も多いです。
そのような際には、新規事業に立ち上げに精通したプロ人材とに相談したり、既に起業した経営者などにアドバイスを貰うことや経営顧問をブレインとして招聘し、ブレーンストーミングなどでアイデアを補ったり、実行支援のサポートを受けることが良い打開策になるのです。
■まとめ
起業の仕方を考えるときは、最初の段階ではこれまでの勝ちパターンがある業界に入るのが理想ですが、異業種の領域にゼロからチャレンジしたいという起業家もいるかと思います。
起業するには、まず、過去の経験や得意分野を活かし、まずは早い段階で売上が確保できる分野でスタートしてみることです。
なぜなら、起業したいと思ったときに、最初の大きな壁となるのが「どんな事業を始めれば良いのか?」と具体的なビジネスプランを考えることだからです。
サラリーマンと異なり、選択肢が幾らでもあるために逆に、「アイデアが壮大過ぎる」「元の会社と方向性被る」「革新的なアイデアが思い付かない」「どう考えれば良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
そのような際は、自分の好きなことをベースに「特定の誰かの課題を解決に導く」という観点で業種や業界を問わず角度からアイデアを出してみることが大切です。
その上で「厳しくても長く継続できそうか」「現実的に実現できるか」「自分の起業目的に合っているか」という視点で、アイデアを絞り込んでいくと良いでしょう。
成功したスタートアップや企業の裏には、必ずと言っていいほど彼らの挑戦を支えたメンターやコーチがいます。
米Forbesによると、優秀なメンター持つ起業家は、そうでない人に比べて3倍の確率で高いパフォーマンスを残せるそうです。
起業するには、人として考え方や生き方を尊敬でき、師匠と呼べるような起業家や実行支援を受けられるコーチを持つことも欠かせないと言えるのです。
■最後に
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