オペレーショナル・エクセレンスとは?業務の標準化が必要な訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営元代表 カテゴリー: 運営会社社長   パーマリンク

卓越した企業の特徴として様々なオペレーションを確立している点が挙げられます。なぜなら、ビジネスの飛躍にはオペレーションを工夫し、いかにして仕組みを作り、属人から脱却しシステム化して社内バリューチェーンし価値連鎖を浸透させるかが鍵になるからです。

実は、多くの企業経営者が既に気づいているオペレーションのシステム化は、昨今のインターネットの普及に伴うDXの推進以前から必要とされていました。そこで今回は、オペレーショナル・エクセレンスの説明と業務の標準化が必要な訳について解説します。

「何かをすることに決めたら、何を期待するかを書き留める。9か月後、1年後に結果と照合する。私自身これを50年間続けている。そのたびに驚かされる。

誰もが驚かされる。こうして自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそ最も重要である。」

<ピーター・ドラッカー>

■オペレーショナル・エクセレンスとは?
オペレーショナル・エクセレンスとは、企業がその価値創造のための事業活動の効果・効率を高めることで競争上の優位性を構築し、徹底的に磨き上げること。オペレーショナル・エクセレンス(略称Opex)は、現場の業務遂行力が、競争上の優位性を持つレベルとなるまでに鍛え上げられた状態を指します。

オペレーションという言葉は、運用・運行・作業・操作という意味のほか、演算・作戦・手術という意味も持ちます。複数の意味を持つ言葉ですが、ビジネスにおいては、「業務のフローを定めること、また、それに沿って進行する作業や実務のこと」を指すのが一般的です。

現場で徹底的にオペレーション(業務の管理や実行過程)を改革することで、競合優位性の獲得を目指す考え方です。オペレーショナル・エクセレンスの考え方は、現場のオペレーションを改革することから始まり、競合他社からの優位性を得るための方法論になります。

オペレーショナル・エクセレンスを確立した企業では、高い業務の品質や効率化により他社が真似できない品質、スピード、コストを実現でき、優位性を持てるだけでなく、常により良いオペレーションを追求しようという考え方が現場の末端まで浸透し、継続的なオペレーションの進化を可能にする仕組みができていることが多いです。

■ビジネスにおけるオペレーションの重要性
オペレーションは、日常の企業活動そのものであり、競争戦略を実行する土台と言えます。優れた戦略を生み出すことは大変重要ですが、それはオペレーションとして実行されることで、初めて成果を生み出すことができるものです。

オペレーショナル・エクセレンスでは、QCD(品質、コスト、スピード)における高い優位性を、生産や販売などの現場が組織能力を向上させることにより実現し、その結果として競合企業に打ち勝つことを目指しています。

経営戦略として革新的な製品を投入し、一気に顧客支持の獲得を狙うという、いわば大当たりの確率論的な方策だけに頼るのではなく、地道な業務改善を積み重ねて持続的な成果実現に繋げることが目的です。

ムダなくスピード感のあるオペレーションは、簡単には構築することはできません。しかし、一度構築できれば他社は容易においつくことができないため、ビジネスにおいて大きな武器となります。

■オペレーショナル・エクセレンスには業務改善が不可欠
企業や組織の目標を実現させるためにプランを立てる、人員を配置する、成果を見直すといったことを「オペレーションマネージメント」といいます。

組織の業務遂行能力のレベルアップには時間がかかるものの、一度競合との差をつけることができれば、容易に追いつかれることはありません。つまり「急がば回れ」という発想で、中長期的な業務レベル向上の取り組みが必要となるのです。

マイケル・トレーシー(Michael Treacy)とフレッド・ウィアセーマ(Fred Wiersema)が、1995年の著書『ナンバーワン企業の法則 – 勝者が選んだポジショニング』で提唱した概念である。優良企業の価値基準として、以下の3つを挙げています。

オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence)
プロダクト・イノベーション(Product Innovation)
カスタマー・インテマシー(Customer Intimacy)

■オペレーショナル・エクセレンスを実現する3つのメリット
オペレーショナル・エクセレンスとは、業務改善プロセスが現場に定着し、業務オペレーションが磨きあげられ、競争上の優位性にまでなっている状態のことを言います。企業の競争源泉の重要要素として位置づけられることもあります。

1、業務のマニュアル化が出来上がる
業務フローだけでなく、業務フローを改善するプロセスそのものがマニュアル化され、常に良いオペレーションのために改善を重ねるカルチャーが現場の末端まで根付くとされています。業務マニュアルは業務の全体像や仕事に対する考え方、作業フローなどが記されています。たとえば、「〇〇の製品を扱う際の注意点」や「〇〇の操作手順」などです。

オペレーショナル・エクセレンスにより「誰が」「いつ」「どこで」「何をする」などが記載されていることで、読み手が作業しやすくなります。このようなマニュアルがあることで、作業スピードの向上や業務の品質の均一化を図ることができます。それは結果的にチームや会社全体の業績にも影響してくるでしょう。

例えば、ファストフードチェーンのマクドナルドには、現場のちょっとした気づきを活かし、販売や接客のマニュアルを絶えず変化させるカルチャーが根付いています。一度根付いた文化は簡単には失われません。競合他社から模倣されやすいプロダクト・イノベーションと違い、簡単には真似できない貴重な財産となります。

2、常に改善をすることが推進できる
オペレーショナル・エクセレンスでは、組織のケイパビリティ(総合的な能力)を最大限に生かすことが重要とされています。事業戦略に使用されるケイパビリティは、製品や市場など単体を指すものではなく、事業全体のプロセスについての強みを意味します。

つまり、事業の一連の流れである、研究、開発、調達、製造、販売、維持などの中で、組織を横断的に眺めた時に、他社と比較して強みがある部分全体をケイパビリティと呼ぶのです。

組織によって、得意なオペレーションには違いがあり、例えば、正確な仕事が得意な組織がある一方で、スピーディな作業に強い組織もあります。こうした組織の特性を最大限に生かし、「他社にはない組織能力」に昇華するのが、オペレーショナル・エクセレンスの特徴です。

「品質(Quality)」「コスト(Cost)」「納期・スピード(Delivery)」の要素において、新しい改善策を柔軟に取り入れ、組織能力において競合他社に差をつけることができます。

3、「全体最適化」を図ることが可能になる
会社経営において、一部の部門やシステムの生産性のみを向上させたとしても、他の部門とのあつれきが生じる可能性があります。会社経営者が社員全員の意識改革を実行し、全体最適に対する考え方を会社に浸透させることが大切です。

オペレーショナル・エクセレンスに取り組むことで生産、販売、企画・研究開発、サプライチェーンなどがシームレスに連携し、組織の各部門が高いパフォーマンスを発揮する「全体最適化」を図ることが可能になるとされています。

全体最適とは、会社経営や組織運営の場面において、会社や組織が抱えるシステム全体が最適化されている状態を指します。個々の現場だけでなく、企業を構成するあらゆる組織の効率化に取り組み、現場全体の高効率と高生産性の実現を目指します。

競合他社が「どうすればよいか?」が分かっても容易に追いつけないレベルの持続的優位性を実現しています。トヨタ自動車やフェデックス、マクドナルドなどの企業が、オペレーショナル・エクセレンスを確立させ、ビジネスの成功を勝ち取った好例として挙げらています。

■オペレーショナル・エクセレンスにDXが鍵になった
これまでのオペレーション改革では、生産現場の前工程と後工程が緊密に連携するカンバン方式や、現場の優れた管理者がリーダーシップを発揮するシックスシグマなど、人手によるオペレーションの単純化・定型化が中心でした。

しかし、IoTやAIなどの導入が製造業で急速に進み、人手のかからない自律的なオペレーションが増えつつあります。人的リソースを機械化する従来の手法だけでなく、デジタルテクノロジーに対応したオペレーション改革を行わなければ、DX時代で競合優位性を保つことは難しいでしょう。

IoT、AI、RPA、ロボティクス、ブロックチェーンなどのテクノロジーが実用段階に入ったDX時代では、従来とは異なるオペレーション改革が必要になっています。

■「DX」時代のオペレーショナル・エクセレンス
デジタルトランスフォーメーション「DX」とは、スウェーデンのエリック・ストルターマン教授が提唱した概念で、「デジタル技術を世の中に浸透させ、人々の生活をより豊かなものに変化させる」ことを意味します。

経済産業省は、「DX 推進指標」とそのガイダンス」で、DX(デジタルトランスフォーメーション)を次のように定義しています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」

DX の推進は、これまでの仕事のやり方や企業文化の変革を求められるものであり、あらゆる産業において、今後の競争力を決する重要な課題として位置づけられています。

オペレーショナル・エクセレンスを実現するためのDXに取り組むことは、会社や業務の現状に満足せず、「人手不足に陥ることなく優秀な人員を増やす」「新事業に挑戦する」など、企業が新たなステージに進むための重要な足場固めの施策と言えるでしょう。

■まとめ
オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence)とは、現場の業務遂行力(オペレーション遂行力)が競争上の優位性を持つレベルにまでに磨き上げられた状態のこと。

オペレーショナル・エクセレンスを確立した企業では、常により良い業務オペレーションを追求しようという考え方が現場の末端まで浸透し、継続的なオペレーションの進化を可能にする仕組みができています。オペレーショナル・エクセレンスは、生産、企画、研究、開発、サプライチェーン、等企業を構成するあらゆる機能・業務において達成し得るのです。

オペレーショナルエクセレンスが推進されている状態になると、業務フローだけでなく、業務フローを改善するプロセスもマニュアル化されおり、常に改善を重ねようとする企業文化が根付くとされています。つまり、継続的なオペレーションの進化が可能となるため、競合企業に簡単に模倣されることがありません。

DX実現に向けたオペレーション改革は、もはや「待ったなし」の状況を迎えていると言えます。既存システムから脱却する新しいオペレーション改革は、経営トップが強いコミットメントを持ち、企業全体での変革をしていく姿勢が必要です。

■最後に
現在のような変化の激しい企業環境では、競争相手がどの様な対策を次に打ち出してくるのかを予測することは困難です。中でもスタートアップが持続的な競合優位性を持つには、オペレーショナルエクセレンスの概念が重要です。

オペレーショナル・エクセレンスは、プロセスを標準化する取り組みになります。市場における競争力の優位性を真に向上させて行くためには、オペレーショナル・エクセレンスに取り組むことは、持続的な企業行動そのもの匹敵するくらい重要度が非常に高いものだと言えます。

なぜなら、オペレーショナル・エクセレンスを実現している企業は、他社が短期間で真似できない“現場力”を保持しているからです。時間をかけて磨き上げてきた現場力を模倣するのは容易ではないため、結果、持続力の高い優位性を企業にもたらしているのです。

オペレーショナル・エクセレンスを改善するためには、顧客との関連性を考えながらサービスを見直し最適化を図り、競争力を検討していきます。このプロセスを経ることで企業の組織の変革が可能になり、潜在能力を最高に発揮できるようになります。

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本田季伸のプロフィール

KENJINS運営元代表 ★連続起業家★著者★人脈コネクター★KENJINSプロデューサー★「顧問のチカラ」伝道者★プライドワークス株式会社 代表取締役。 大学卒業後、日本食研株式会社を経て25歳で起業。複数のITベンチャーを創業する。業界初のサービスであることにこだわり、地域密着型コミットサイト、有店舗連動型ブランド品オークションサイト、日本初の出前サイト、セミナーチケット共同購入サイトなどを立ち上げる。クーポンサイトの運営時にバーコードを電子化し、チケットや会員証として携帯電話の画面上に表示するアイデアを世界で初めて考案し、発明者として20件以上の特許を申請し権利を取得。2002年にKDDIと共同で歌手の矢井田瞳のコンサートで電子チケット入場を実用化させ、モバイルチケットのパイオニアとして一躍注目を浴びる。 2012年に「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を出版。後に3部作となり累計販売部数は、75,000部を超える。2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設する。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している極端な顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、これまでの顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「サブスクリプション型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供している。特に複数の「営業顧問」の人脈ネットワークを活用した大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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