心理的安全性とは?心理的安全性の高さを意識した職場が良い訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 運営会社社長   パーマリンク

現在、米グーグル社が、「心理的安全性は成功するチームの構築に最も重要なものである」と発表したことで、「心理的安全性」というキーワードが今、非常に注目されています。

「心理的安全性」とは、「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を日本語に訳した心理学用語です。

チームの上下関係がなく、誰もが気づいたことを発言できる雰囲気があれば、学びの機会も増え、それだけ業績が上がりやすくなります。

そこで今回は、心理的安全性とは?心理的安全性の高さを意識した職場が良い訳について解説します。

■心理的安全性とは?
心理的安全性とは、 従業員が安心して、自分の考えを自由に発言したり行動に移したりできる状態を指します。つまり、チームのメンバーがそれぞれ不安を抱えることなく、自分の考えを自由に発言できたり、行動に移したりできる状態を指します。

「心理的安全性とは、対人関係のリスクを負うことに対して安全であるという、チームに共有された信念」として、ハーバードビジネススクールのエイミー・C・エドモンドソン教授によって定義されています。

優れた人材が集うチームでは、メンバーが何か発言をしても否定されたり罰せられたりしないという確信がある状態であり、お互いを尊重し、信頼しあっていることから生まれるとされています。

■心理的安全性が注目されてきた背景
「心理的安全性」が近年注目を集めている背景には、米Googleが2012年から行ってきた「プロジェクト・アリストテレス」という生産性向上計画が関係しています。

Googleは本プロジェクトの中で自社の数百にも及ぶチームを分析の対象として、どのようなチームがより生産性が高い働き方をしているのか調査をしました。

その結果、チームメンバーの能力や働き方によって生産性が左右されるのではなく、他者への心遣いや、どのような気づきも安心して発言できるという心理的な要素が、生産性に影響していることがわかりました。

2016年に研究結果が発表されて以降、心理的安全性が徐々に注目を集めています。Googleの研究成果という点も注目を集めた理由の一つですが、テクノロジーが急速に発展する中で、効率がよく生産性が高い働き方を多くの企業が求めていたという背景もあるでしょう。

■心理的安全性が確保されることでおきる5つの変化

1、チームメンバーのパフォーマンス向上
心理的安全性が高くなると、チームのメンバーにフロー状態に入ることが出来ます。フロー状態とは、心理学で夢中になる、のめり込んでいるといった精神状態を意味します。

メンバー全員が安心しながら集中して仕事に取り組めるため、業務の生産性も高くなります。。また、何かにのめり込むとドーパミンの分泌量が増え、仕事へのストレスも緩和されると言われています。

2、情報共有のベースが構築される
まずは、自分の発言が否定されるかもしれないという不安がなくなるため、安心して意見が言えるようになります。わからないことを確認できたり、ミスなどネガティブな事案が発生した際にも、隠さず性急に上司に報告したり、相談できるようになります。

例えば、心理的安全性が高いチームは、各自が主体的な行動を取り、チーム内のアイデアを効果的に活用することができるという。
そうなることで、 損失を最低限に抑えたり、メンバー皆で課題を解決する といった土壌ができます。

3、新たなイノベーションの創出
チームに心理的安全性があることで、マネジメント層でなくても各自が、現状をより良くしていこうという前向きなマインドに変化が生まれます。

新しい物事や困難なことに立ち向かいやすくなるため、イノベーションや改善が生まれやすい組織が出来上がるという。

このように「情報共有のベース」が構築されれば、チームで協力しあえる関係性ができるため、 コミュニケーションが活性化します。アイデアは活発に交換され、 新たなイノベーションにも繋がる でしょう。チーム全体の学習も促進されます。

4、従業員エンゲージメントの向上
これらの環境が整えば、メンバーそれぞれが仕事にやりがいを感じ、主体的な行動が増えていきます。モチベーションも高まり、結果的に 従業員エンゲージメントの向上 や 個人・チーム両方のパフォーマンスの向上も期待できます。

「心理的安全性」が担保されることにより、このような効果が現れ、結果的に 生産性の大幅な向上 や、 離職率の低下に寄与していくのです。

5、質の高い「エンプロイー・エクスペリエンス」の提供
「エンプロイー・エクスペリエンス」は、メンバーが仕事を通して得られる体験を指す。例えば、入社してから体験する社内制度やルール、退所までに経験する様々な出来事などになります。

心理的安全性が高ければ、メンバーがどのような体験によってモチベーションが上がるかマネジメント層や周囲のメンバーが考える傾向にある。その結果、一人ひとりにとって仕事の原動力になるような最適な経験を提供しやすくなる。

■心理的安全性を高める3つの方法と作り方

1、1on1の活用
ヤフーなどが導入している事で注目を集めている「1on1ミーティング」。これは、上司と部下で行う個人面談です。一般的な面談よりもフランクな雰囲気で行われ、1週間に1回30分など、高い頻度で実施されます。

雑談も交えながら、直近の業務について思う事や、そこから得られた事、それを今後どう生かしていくかなどをざっくばらんに会話します。上司は傾聴の姿勢を保ち、部下が本音を言いやすい空気を作ることがポイントです。

これを繰り返す事により、「会社は自分の意見を聞いてくれる」「上司は自分について理解してくれている」という安心感を醸成することができます。 本来の姿を正しく理解してもらうことで、メンバーの精神環境に大きな余裕が生まれます。

2、多様な価値観を認め合う
組織では、年齢・性別・国籍など様々な背景を持った多様な人材が共に働いています。それだけでなく、価値観や考え方、ライフスタイルなども一人ひとり違うという事を十分に理解し、組織としてだけでなく従業員それぞれがその事を理解し、受け止める努力をする必要があります。

多様な価値観を認め合うことで、 国籍や性別、年齢、役職を超えたフラットな関係性の構築が可能 となり、個々の視点や価値観をベースとしたバラエティ豊かなアイデアが飛び交うようになります。

3、互いに助けあえる関係性の構築
分からないことを尋ね合い、できないことをサポートし合えることはチームの強さとなります。

そのような関係性を構築するには、まず仕事は「お互いの弱点を補完しながら、協力して行うもの」であることや、「個人間の競争ではない」という事への理解を促します。

その上で、会社の目標、組織の目標、自身のチームの目標をしっかりと共有し、方向性を統一します。そして、その目標に対するメンバーそれぞれの役割を明確にしましょう。

■心理的安全性を高めるポイント
「心理的安全性」が組織やチームの中に浸透していくために重要なのはリーダーの意識改革が必要になります。

なぜなら、リーダーが、心理的安全性とは何か、それを活用してどのような組織にしたいかのビジョンを持つことで、それ以外のメンバーも働きやすくなるからです。

活動内容やルールが曖昧な状況では、暗黙の了解や一部のメンバーによる独裁が発生しやすく、同調圧力によって発言内容が制限されることが少なくありません。そのため、まず、チーム内での「共通認識」を持つことも大切になります。

具体的には、 目標や方向性をしっかりと定め、不文律ではなく明文化された規則や規律を中心に扱うこと。そして、その定められた項目をしっかりと従業員一人ひとりに浸透させることが最大のポイントだと言えます。

また、それぞれのスキルの得手不得手を共有し、上司だけでなくメンバー同士も互いのことについて知る機会を設けます。同じ方向を目指した上で役割を明確にし、スキルについて把握することにより、相互に助け合うことのできる組織へ繋げることができるのです。

■まとめ
心理的安全性が高い職場は、組織の目標や課題に対して、従業員が自由に議論できる環境が整っています。

建設的な議論が行えることで、目指すビジョンが明確になりやすいくなります。腹落ちしたビジョンを企業全体で共有でき、全員が結束して同じ目標に向かえるため、目標達成のスピードも速いという。

「心理的安全性」が高い職場は、各自が安心して自分の考えを自由に発言したり、行動に移したりしている。その結果、各部署でイノベーションが生まれたり、従業員のエンゲージメントが向上したり、組織において多くのメリットを生み出すことができる。

また、お互いを認め合い、尊重し合うという価値観の共有が職場内に根付くため、従業員同士が切磋琢磨する良い競争環境が生まれます。自発的な学習も増え、個人のポテンシャル向上に繋がって行くのです。

■最後に
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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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