ITベンチャーの社長など、会社を立ち上げたばかりの起業家は、新規事業のアイデアをブラッシュアップしたり、現在の事業を「スケールアウト」させるためには、ビジネスの「壁打ち相手」となる複数の「メンタリングパートナー」を持つことです。
なぜなら、シリコンバレーでユニコーン企業を育て上げた社長の共通点としては、そのほとんどが外部にビジネスの知見を豊富に持つ理想の相談相手となる「プロ顧問」のようなブレインがいるからです。
そこで今回、社長の壁打ち相手とは何か、メンタリングパートナーが社長に必要な訳について解説します。
「社長は素直に謙虚に人の意見に耳を傾ける。確固たる信念とともに、そうした姿勢を持っていれば、事はおのずと上手く行く。」
<松下幸之助>松下電器産業(現パナソニック)の創業者
■社長の壁打ち相手とは?
社長の壁打ち相手とはビジネスのメンターとして、知識や経験が少ない後輩を個別にサポートする指導者のことを指します。
社長のメンターの仕事は、対象となる経営者と信頼関係を築き、ビジネスのスケールアウトのサポート役として、仕事上の悩みや課題の相談に乗ることです。
通常、「メンタリング」と呼ばれる1対1の定期的な面談を起点として、社長が自ら答えを見つけられるよう見守り、指導していきます。
脳科学的な観点からも社長が事業について優秀な外部人材とブレストすることで、ビジネスに対する思考が深まり、方向性の選択や新たなプラン想起が必要になります。
社長が適切な相手からメンタリングを受けるだけで単純に脳を使うことになるため、社長の事業課題をブレイクスルーに導くべく、脳にある「海馬」が高速で活性化するのです。
経営戦略に関するブレスト会議は、できるだけ沢山のアイデアを出することで、社長がひとつのテーマについてあらゆる視点から考え直すことが可能になります。
他人のアイデアに付け足してみたりすることで、画期的な経営課題の解決法や新たなアイデアを生み出すことができるはずだという、「三人よれば文殊の知恵」の考え方に基づいています。
■外部のメンタリングパートナーによる成功体験
私自身の場合でも25歳で起業し革新的なアイデアを持ち夢と情熱は、人一倍ありましたが、若くして社長になったこともあり会社経営の経験が全く無く、事業の方向性に悩むことが日々ありました。
そのため、社長になった当時は会社立ち上げの初期段階から意図的に上場企業のオーナー経営者を株主になって貰い、社外取締役として迎い入れました。
社長には時には甘い言葉ばかりでなく、会社の一期目から株式総会を開催するなど、社長として耳に痛いことを進言される体制を意図的に作り上げていました。
それ以外にも第三者割当増資による大きな資金調達のために必要なファイナンスの専門家や大手企業とのアライアンスを支援して貰える「営業顧問」が沢山いました。
特許取得に精通した弁理士など、知識・経験・人脈を持った業界の重鎮的な顧問を含め強力な5人のブレインがいたことで、短期間で事業が飛躍的に成長しました。
■新規事業の立ち上げに社長のメンタリングパートナーが必要
業界に強烈なインパクトを与える新しいイノベーションや革新的な事業アイデアというのは、ゼロベースから草案されるケースは少なく、既に世の中に存在している何かと何かの組み合わせから生まれるものだと言われています。
社長新規事業の立ち上げに必要な資金調達のために顧問とビジネスプランを議論をしている最中、会話を続けているうちにアイデアの点と線が繋がり、未来のイメージが鮮明に見えたことがあります。
社長になったばかりの当時に描いた起業の原点とも言える古い記憶が対話の中で蘇り、改めて挑戦する闘志がみなぎった経験があります。
米国科学アカデミー紀要に掲載された、ハーバード大学のミッチェル博士らの論文によると、ただ話をするだけでなく「自分について話す」ことで、快楽をもたらす脳内物質のドーパミンが増えることが解明されています。
ただし、友たちとの楽しい会話とは異なり、社長はビジネスにおいて結果を出すことが求められるので社長としての戦略と行動の結果を振り返り、事業の改善点を見出し、そして次に生かすことが重要なテーマとなります。
■社長のメンタリングと社長コーチングとの違い
コーチングは指導を受ける社長(クライアント)に目標を達成するための取り組みや、社長が抱えている問題への解決策など、具体的な方法についてアドバイスしていくものです。
コーチからの一方的な指導ではなく、社長とコーチがお互いに話し合うことで解決策を見つけるという点はメンタリングと同様です。
社長のメンタリングはコーチングと大きく異なる点としては、メンタリングは職務上の具体的な解決策に限らず、社長の仕事やプライベートに関するすべての問題が対象になる点です。
1on1において、社長の育成者は三つの役割を担っています。一つ目が業務をサポーターする「業務支援」、二つ目が能力を向上させる「内省支援」、三つ目が動機づける「精神支援」です。
社長のコーチングと社長のメンタリングでは目的が異なるため、この三つの中で特に大事なことが異なります。コーチングでは「業務支援」と「内省支援」が特に大切で、メンタリングでは「精神支援」が特に大切です。
■まとめ
社長の仕事におけるメンターの役割はメンタリングを繰り返し、社長が自分自身で問題の把握と解決に向かって行動できるよう導くことだと言えます。
そのためには、社長の壁打ち相手となるメンターが、ディスカッションパートナーとしての信頼関係を築くことが非常に大切です。
社長がメンターを選ぶポイントとしては、成長の段階に応じて目標を共有したり、社長には社内に社長の考え方や行動を戒める人を選ぶと良いと言われています。
ただし、社長がメンターを「尊敬できる相手であると思える」ことと、「苦言も含めた的確な助言をしてくれる」存在であることが必要で、これこそが「成長の鍵」になります。
その際、社長として尊敬するメンターができたとしても、会社経営に関係する全ての事柄を1人の人に相談すると偏りが出たり、専門分野ではないこともあります。
そのため、社長のメンタリングパートナーは2人以上作ることが視野を広げることに繋がります。
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