創業社長の仕事とは?創業社長に欠かせない起業家としての役割

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 専門家インタビュー   パーマリンク

サラリーマン人生にピリウドを打ち、起業家として会社をゼロから創業した場合、創業時は社長1人でスタートする人が多いです。

ビジネスモデルの構築や商品やサービスを通じて価値提供する仕組みを作り上げることが、最初のステージになります。

競争優位性のプロダクトが出来上がった後は、法人企業を対象にビジネスを展開するケースだと、社長としての仕事の中心は、クライアントとなる見込客を集客し、アポイントを取得した上で営業活動を行うことになります。

そこで今回は、創業社長の仕事とは、創業社長に欠かせない起業家としての役割について解説します。

■スタートアップの創業期の大きな壁とは?
インターネットベンチャーを立ち上げる際には、まず、自分1人だけで起業する社長がほとんどですが、最初から創業メンバーを集め、何人かで創業する社長もいます。

その際、優秀なエンジニアを正社員で採用するには難易度が高いため、外部のエンジニアと組むなどして、初期のプロダクト開発に着手する起業家も多いと思います。

その後、初期プロダクトの開発をようやく完成に漕ぎ着け、サービスのローンチもした。

しかしながら、営業とマーケティングが弱いと、新規事業立ち上げたが1年近く、まともに売上が上がらない状況が続いている状況に陥ってしまった。

その間に、自己資金がが尽き果て、資金繰りが悪化したというパターンが、スタートアップの創業期の落とし穴になります。

■中小企業の創業からの生存確率
「中小企業白書」の統計によると、新たに設立された会社や個人事業が1年後に残っている生存率は約72%です。

逆に言えば、今年起業した人の内10人中3人は、その翌年に廃業してしまっている計算になります。

「経済産業省のデータから計算すると、起業後、3年たった時点での生存率は約50%、5年たった時点での生存率は約40%となっています。

ここで必要になってくるのは、資金繰りに走るのではなくサービスをローンチした後に、とにかく売上を上げる意思を持つことです。

そして、どうやって顧客集めるための集客の施策を考えることです。

当然、創業期はサバイバル状態になりますので、オフィスを持たない、人は雇わず外注するなどで固定費を下げる必要があります。

資金調達を考えるのは、その後で大事なのは、「売上を上げる仕組み作り」を構築すことが要件になります。

■創業期にベンチャー企業の社長に必要な3つのこと

1、価値提供・・・商品やサービスの開発、または提供すること。
2、集客・・・・・見込み顧客を集めること。
3、セールス・・・見込み顧客を顧客にする。

創業時にはとにかくこの3つをきっちり回さないと売上が立たず、商売が軌道に乗りません。

そのため、社長自身がマーケティングと「集客方法」をマスターし、自らクライアント企業への「営業活動」に取り組み、価値提供に時間を使い、売上を上げる必要があります。

最初の1年間の内に廃業してしまう起業の中には、十分な事業計画を持たずに見切り発車のような形でスタートし、途中で息切れしてしまうベンチャー企業が多いです。

創業時には事業計画を立てますが、必ずしも予想通りに事が運ぶとは限りません。

特にはじめて起業する人であれば、どの時期にどの程度の売上が立つかどうかを正確に予測することは困難です。

ですので、もし計画通りに収益が得られない場合は、その後にアイデアを思いついてもビジネスで使える資金も少なくなり、結果として廃業に追い込まれてしまいます。

■ケンタッキー・フライドチキンの創業期
ケンタッキー・フライドチキンの創業者であるカーネル・サンダースは、65歳時にオリジナルスパイスを提供し、調理法を伝授して契約料を受け取る、というビジネスを考案しました。

ですが、資産もない金を貸してくれる銀行は1つもありませんでした。

しかし、サンダースは、こんなことで諦めることなく己を奮い立たせました。高圧釜と特製のフライドスパイスを車に積み、米国中のレストランを回りました。

何ヵ月も車の中で寝泊まりし、試作品のフライドチキンが1日の食事でした。

アポイントもなく飛び込みでの訪問営業のため、門前払いは当たり前でした。それでもサンダースは、粘り強くフライドチキンのレシピを飲食店に売り込み、ついに成功を勝ち取ったのです。

大手企業の創業オーナー経営者が「最初の頃の営業活動は、全部自分でやった」と、自伝に書かれていることが良くありますが、粘り強く頑張ったのは「集客」、「セールス」、「価値提供」の3つになります。

創業社長は、業種や業界は問わずほぼ例外なく、この商売の基本サイクルを泥臭く回転させているはずです。

カタログを作成し、チラシをポスティングしたり、クライアントに営業活動を行い、売れたら商品を納品しに行ったりなど、営業マン同様の仕事を自らやり抜く必要があります。

会社をゼロから立ち上げ見事に大きな成功を勝ち取った経営者のほとんどは、資金的な余裕が無い創業期に安易に株式を発行するファイナンスに頼りません。

試行錯誤の中で創意工夫しながらも「自己資金の範囲」で粘り強く頑張ります。

その中でビジネスの「基本サイクル」を回すことで、いわゆる「商売勘」を身に付けるのです。

最初は1匹狼と言われようが、創業期の生みの苦労を乗り越える中で会社経営に欠かせない野性的な本能が目覚めるのです。

・それは、どうすれば、集客できるのか?
・どのような商品であればお客様受けがいいのか?
・お客様が本当に望んでいるのは何か?

など現場の最前線に自ら立たないと得ることが難しい起業家を経営者への「覚醒」に繋がる「経営思想」への意識改革です。

■二代目社長だとビジネスの「商売勘」が極端に弱い理由?
先代社長が引退したり、急遽病気で亡くなった場合に、創業社長から二代目に会社を引き継いだ場合、創業の大変さを知らず、顧客開拓の営業の経験も殆どしていません。

現場の勘が身につかず、創業者からの事業承継した途端に会社が上手く行かなくなることも多いです。

基本的に二代目や三代目社長は子供の頃から甘やかされて育っています。

中小といえども創業者が会社を興して沢山の社員を抱えている時点で、そこそこな役員報酬が取れる形になっています。

最初に会社に入った時点で、社長の息子、次期社長候補として、先代に仕えていた古い従業員からは、裸の王様のように扱われてしまうことが多いです。

ですので、二代目経営者は、不屈の名著『バビロンの大富豪』に登場する富豪のように、いきなり会社を自分の息子に引き継くのは辞めることです。

本当に跡取りとして相応しい人物なのかを見極めるために、会社経営に必要なある程度のお金を渡して自分の会社をゼロから立ち上げる経験をさせることを強くお勧めします。

もしくは、親の会社とは、何の関係も無い他の会社に新入社員として入社させ、一度、営業の現場で何年もの間、泥臭い営業を経験し、新規開拓営業の大変さを理解させることです。

売上を上げるための行動としては何か必要で、どうすれば顧客に喜ばれるという実務を積ませることが、真の経営者になるための「商売勘」を引き出す試練になると言えるのです。

■スタートアップの社長が次の成長ステージに入る時
創業ステージを超えると、初期成長ステージに入ります。

初期成長ステージ入る目安としては、明らかに「人手が足りずに顧客に対応できない」という状態が来たときです。

事業に対する顧客やリピーターが増加していくと収益が安定していき、まず課題になるのが“人材確保”でしょう。

企業の成長に人材確保は欠かせないポイントであり、このフェーズで確保した人材は将来的に役員等、経営上欠かせない人材になる可能性が高いでしょう。

そのため、人材のスキルに加えて人間性なども重視する傾向にあります。

このステージは、商売の基本サイクルを頑張って回してきた結果、顧客も安定して増え、売上も安定してきます。

このステージにおける経営者の仕事は、いままで自分が行ってきた「価値提供」「集客」「セールス」という仕事を、他の社員でもできるように、「仕組み化」することが会社成長の必須要件になります。

■まとめ
創業期から成長ステージに入った経営者は次第に、もう少し先の目線で、経営理念や経営方針、経営計画について、時間を十分にとって作戦を練り、本来の社長の仕事を実行をしていくことが必要になってきます。

なぜなら、会社の成長には、状況が異なるステージがあるからです。

現場を任せられる自発的に行動できる人材を育成することに時間を使うようにするのです。

商売の基本サイクルから自分の手を放すことができれば、多くの自由時間ができ、さらなる成長へと向かうことができます。

逆にここから手を放すことができなければ、いつまでも現場が働くことになり、それ以上の成長を模索する余裕ができません。

事業が拡大していくと経営者がすべてに目を行き届かせることは不可能になります。

経営者が注力することは「自らが現場を牽引して自分が引っ張ること」から、「人材を活用して成果を出すこと」に転換する必要が生じます。

具体的には、経営者が自ら行っていた業務を、信頼できる部下に任せていくことが必要になります。

ここが会社が成長できるかどうかの最初の分岐点となります。

多くのスモールビジネスがスモールな状態から抜け出せないのは、社長が現場から抜けることができないのが理由なのです。

このステージでは、経営戦略や人事政策が重要になってきますので、経営者は計画策定に注力することです。

大局的・長期的な視点で策定する戦略と、現場でオペレーションを回す戦術とは、異なるものになるのです。

「運が悪いのではない、資金が足りないからではない。コネがないからではない。マネジメントの失敗によって倒産する。新たに設立される企業の100社のうち75社が、マネジメントの失敗を主たる原因として5年以内に倒産している。」

<ピーター・ドラッカー>

■最後に
会社の創業期となるアーリーステージは、集客、セールス、価値提供が何よりに重要でこれこそが社長の大事な仕事になります。

ですが、どんなにタフな創業社長でも、いつまでも多忙な状況が続いては、身体が持ちません。

スタートアップの場合、販路拡大が非常に大きなテーマなり、最初に乗り越えなければならない大きな壁は、トラクションの獲得になります。

たった一人では、沢山の新規顧客を増やし、会社を持続的に成長させることができませので、ボードメンバーを集めることも必要になります。

ただし、正社員を急激に増やすことは、リスクも伴います。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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