本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「CEOにとって一番大切なのは、才能。
それは将来についてのビジョンや戦略を立てる才能ではなく、人を見分ける才能だ。」
Grameen America<アンドレア・ユング>
起業家として事業の成功を勝ち取るための必須要件として、日頃から多数の社内外の一流の社長やプロ人材と交流を深め、人間観察力を養い、人を見抜く洞察力を見つけることです。
なぜなら、スタートアップを急成長させるエンジンは創業時に、高い実務スキルを持つ取締役候補となる創業メンバーの選定と、優秀なプロ人材をいかに確保できるが飛躍の鍵になるからです。
経営者にとって適切な人だけをバスに乗せることは重要ですが、会社に適切か、適切でないかという判断基準を持ち、ビジョンに合わない不適切な人をバスから降ろす勇気も必要なのです。
起業家なら成長意欲の高い人材を見抜く、洞察力を磨いてますか?
<本田季伸>
■スタートアップの起業家の人材登用の考え方
「ビジョナリーカンパニー2」によれば、「適切な人をバスに乗せる。不適切な人はバスから降りてもらう」が伸び続ける会社の共通条件としています。
つまり、スタートアップにおける人材採用は、理念や方針、目的を決める以前の前提条件になり、事業立ち上げの仲間集めとも言えます。
言葉を換えれば「いい人材が見つかってからプロジェクトなどを始めればよい」のであり、「単なる人材」ではなく、「適切な人材」であるかが重要で、後天的に人材を育成するではなく、ベストな人材探しが飛躍のカギということになるということです。
偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まず初めにバスの目的地を決め、次に目的地までの旅をともにする人々をバスに乗せる方法をとったわけではありません。
まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めているのです。つまり、起業時は「何をやるか」も重要ですが、「誰とやるか」がスタートアップとして成長を遂げられるのか否かの明暗の分かれ道になるのです。
■ベンチャー企業の人材採用の難しさ
ベンチャー企業とは、明確な定義が決まっている言葉ではありません。
「設立間もない会社」、「画期的なビジネスを手がけている会社」「従業員規模が少ない会社」、「急成長中の企業」など、様々な企業のことを指して使われています。
ベンチャー企業の仕事内容は日々の変化が激しいです。その理由としては、常に一つのことをやり続けているだけでは、顧客ニーズや市場に合わせて革新的なビジネスを立ち上げることが出来ないからです。
そのため、決まった仕事をやり続けるのではなく、新しい仕事に取り組み、時にはこれまで経験したことがない全く新しいポジションの業務を行う必要も出てきます。
このような環境の中で短期間で大きく成長することが可能なのですが、ベンチャー企業には、計算されたリスクを承知の上で臨機応変に考え、行動を起こすことが求められるため、日々の変化を楽しめることが欠かせません。
それゆえ合う人と合わない人がいるのも事実です。
■正社員採用以外の副業やフリーランスとして働く選択肢
現在、大手企業の副業解禁や多様な働き方が進む中、会社から独立しフリーランスを目指す人が増えています。 2020年2月の調査によるとフリーランスを1年以内に始めた方は312万人となっており、前年比では8%増と着実に伸びています。
2020年は特に、多くのビジネスマンがコロナ禍の影響を大きく受け、在宅でのリモートワークの普及によって、フリーランスの働き方がアメリカ等の海外だけでなく、日本でも急速に注目が集まっています。
また、優秀な幹部候補や正社員人材の採用が難しいベンチャー企業が大手に負けず優秀な人材を採用するには、かなりの困難が伴います。
ハイスキルで能力の高いビジネスパーソンを正社員として採用したいと思う気持ちは分かります。
その結果、採用コストを掛けてせっかく採用した人材が早期に離職してしまったり、経営者のビジョンとは方向性が異なる不適切な人材を経営陣としてジョインさせたことで、組織として機能不全が生じてしまうケースも多々あります。
そのような際の打開策となるのは、「プロ顧問」を活用することです。
なぜなら、フリーランスの顧問やプロ人材として仕事を続けている人は、起業家精神に富み、極めてアグレッシブな人が多く、専門スキルを常に「磨き続ける」を当然とし、専門スキルや対応能力もさることながら、ビジネスマンとして優秀であり、プロ意識を持って仕事の結果に対してコミットしている人が多いからです。