直感とは?ヒューリスティックスの意味・直感の判断が当たる訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 専門家インタビュー   パーマリンク

直感を信じろ!という話は、世界中の成功者からよく聞く話です。それは、考えすぎた後に出した結果よりも、「直感」で判断したことの方が正しいことが多いからです。

「直感」や「ヒューリスティクス」は、運や勘といった何もないところから正解を拾うというような曖昧で適当なものでは決してありません。

そこで、直感とは、ヒューリスティックスの意味・直感の判断が当たる訳ついて解説します。

「何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのかもう知っているはず。ほかのことは二の次で構わないのです。」

<スティーブ・ジョブズ>Apple創業者

■直感とは?
必ずしも正しい答えではないが、経験や先入観によって直感的な考えが、確率的に正解に近い答えを得ることができる思考法です。

直感は、感覚的なもの、考えずにピンとくる、なんだかこんな気がするというような説明がつかないひらめきのことを指します。

直感は英語で、「intuition」もしくは、「heuristic」のニュアンスを持ちます。日本語では、思考を働かせて推察することなく、本能的・直感的に何かを理解する能力。つまり、「勘」を意味します。

人は以下のような時に直感を駆使して判断する傾向が高くなります。

・その問題を注意深く考える時間がない。
・情報が多過ぎて十分に処理できない。
・その問題が自分にとってさほど問題ではない。
・意思決定に用いる他の知識や情報がほとんどない。

直感は、意思決定の場面において、緻密な論理で一つ一つ確認しながら判断するのではなく、経験や先入観に基づく直感で素早く判断することを言います。

ヒューリスティックスは、必ずしも正しい答えではないが、経験や先入観によって直感的に、ある程度正解に近い答えを得ることができる思考法です。ビジネスでは、「経験則」と同義であるとも言われています。

ヒューリスティックスは、英語で「heuristics」、日本語では、「発見法」という意味があります。ヒューリスティックスの語源は、「見つけた!」を意味するギリシャ語の「Eureka」になります。

直感と同じ意味を持つヒューリスティックは、「発見的手法」という意味の心理学用語になります。

■ヒューリステック・直感の事例
服装からその人の性格や考え方、職業、仕事内容を判断するといったことは、ヒューリステックな方法の一つになります。

また、テレビCMは、ヒューリスティックの手法を利用して購買欲求を促している典型例になります。

CMの時間は15秒から30秒しかないため、視聴者にじっくりと考えさせるのではなく、雰囲気やイメージ、印象に残る映像や音などを使って、論理的というよりも感覚的に「欲しい」と思わせる訴求をしています。

特に、低価格帯の商品は消費者の購入のハードルが低いため、テレビCMを見た後、直感で思わず購入したということが多くなる傾向があります。

商品やサービスに対して特定のイメージを訴求することで、ブランドイメージを確立したり、強化に繋がります。

テレビCMを通して商品やサービスの認知度が高まり、良いブランドイメージが確立されれば、商品を購入して貰える機会も多くなります。

■直感を極めた第六感とは?
直感とは、偶然の産物ではなく、今までの経験や知識など、脳内にある膨大な情報の中から、無意識に今直面している問題と類似の状況を探し出し、一番最適な答えを導き出したものです。

直感は、自分の経験や知識を土台にして生み出される「第六感」を指します。

第六感「sixth sense」とは、基本的に、五感以外のもので五感を超えるものを指しています。

理屈では説明しがたい、鋭くものごとの本質をつかむ心の働きのことです。一般にはヒトの視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感以外の感知能力があります。

中村天風は、霊感を、五感を超えているところから「第六感」と呼びました。

■直感と霊感の関係性
霊感の身近な例としては、「虫の知らせ」というのがあります。霊感による予知能力が、一般的にあまり楽しい知らせをもたらさないように、「虫の知らせ」も近しい人の死や災難の予感が主になります。

虫の知らせの「虫」は、古く、人間の体内に棲み、意識や感情にさまざまな影響を与えると考えられていたもので、潜在意識や感情の動きを指します。

元々、人間として生命を得たからには、誰でもこの「第六感」の感覚を持っているものです。しかし、文明人になるに従ってこの「虫の知らせ」の働きが弱くなったそうです。

中村天風は、様々な鍛錬や修行を通じて、「この霊感(自覚正念)を磨けば、(無念無想=直感)によって、物事の選択を正しい方向に導くことが可能である」と説きました。

■起業家には直感を信じることが大切な理由
起業家であっても自身が考案したアイデアに基づき新規事業を立ち上げる際には、自分の直感が正しいか間違っているか、大切な決断を下す時に自信を持てる人は少ないでしょう。

直感と言うものは、ビジネスの経験や勉強などを積み重ねて得られる「経験則」をもとに「ヒューリスティック」が発揮されています。

そのため、社運を賭けるような大事な判断が必要な場面では、無意識に自分にとって有利なものを選ぶように、過去の積み重ねがヒューリスティックスとして活かされているのです。

だからこそじっくりと考えるよりも、直感のほうが正しい場面が多くなるのでしょう。

直感というのはヤマカンとは違い、感じ取るものには要因があります。なんとなくこちらのほうがよいと直感が働く時、偶然にそんな気持ちが湧いてくるものではありません。

テストで難しい問題に答える時に見直しの時間がある場合とない場合では、正解率が変わると言われています。見直しのできない環境では、無意識に直感を信じるため、反対に正解率が高くなるケースがあると言われています。

■適性検査とは?
企業が人材の採用を行う際、応募者の能力や人となりを把握する目的で「適性検査」と呼ばれるテストを行うことが多くあります。

大手企業の就職活動の経験者であれば、適正テストを一度は受けたことがあると思います。適性検査とは、一定の行動や職業に対して、どれほど適した素質を持つかを「直感」をベースに測定する検査です。

企業が求職者を採用する際には、単に学力や知能といった人としての一側面ではなく、感情、知能、意欲、価値観などさまざまな側面から適性を見極める必要があります。

適性検査は、基本的に質問に対して「直感」で答えるものです。

ですが、性格特性や基礎的な知的能力を測定しており、応募者の人と人物評価はもちろんのこと、どのような仕事に向いており、どのような組織に適しているのかが、かなりの確率で分かります。

転職・求人doda(デューダ)の「筆記試験の実施率、試験内容は?」によれば、「筆記試験ありの求人は全体の51%」であり、約半数の企業が筆記試験を実施していると明らかになりました。

筆記試験内容の内訳は、「性格適性検査+能力適性検査」の実施が59%、「性格適性検査」が24%、「能力適性検査」が10%と、適性検査が9割以上を占めています。

このことからも、大手企業でも人材採用に求職者の「ヒューリスティクス」や「直感」を非常に重視している表れということになります。

■まとめ
ヒューリスティクスや直感とは、心理学における「発見的手法」という意味合いを持ちます。

発見的手法は、人が複雑な問題解決などのために、何らかの意思決定を行うときに、暗黙のうちに用いている簡便な解法や法則のことを指します。

直感は、経験に基づくため、経験則と同義で扱われています。

「直感」と聞くと、自分の考え方や論理的思考とは関係なく、天から降りてくるものであるかのような印象を受ける方は多いと思います。

しかし、実はそうではなく、直感が働く背後にもきちんとした理由があります。

マックス・プランク研究所の認知科学者であるゲルド・ギゲレンザーの研究によれば、「不確実性の高い時代には、直感の方が優れた意思決定ができる」という結論になっています。

モノ・サービスが溢れてる今の時代では、左脳的に積み上げていくロジックだけではなく、右脳的なクリエイティブな発想こそが差別化のポイントとなり、良い戦略かどうかを決定づけるキーになると言えるのです。

ただし、直観を前提としてビジネスの具体的な問題を正しく説明したり、難しい事業課題を解決に導くためには、多くの経験と知識、理解が必要になることも確かです。

■最後に
経験則とは、広く経験から得られる知識やノウハウのことを言います。経験則は、個別的な経験から帰納的に導き出された一種の法則に近いものになります。

直感のベースとなる経験則には、自然法則の如くほぼ絶対的な確実性があるもの、高い蓋然性があるもの、そういう傾向があるという程度のものまで様々な程度があります。

ヒューリスティクスには、日常生活から得られた一般周知の常識的なものから、専門の科学研究によって見いだされた法則まで広く含みます。ちなみに裁判においては、裁判官は経験則に従って事実認定を行います。

連続起業家であれば、再び「直感」を得て、新規事業立ち上げにゼロからチャレンジ際には、1人で立ち上げることも多いです。これは、自身の成功体験や失敗した苦い経験を元に再現性を導き出すための「経験則」があるからです。

そのため、若手の起業家が新規事業を立ち上げるケースでは、経験則のある創業メンバーを集めることが大事になります。

その際、業界の経験則を豊富に持つ顧問やプロ人材に参画して貰い2人、できれば人脈が豊富な顧問を入れた3人のチームで事業をスタートすることを推奨します。

その理由としては、新規事業を立ち上げた際には、最初は売れないことも多いですが、それは、起業時のアイデアやビジネスモデルが悪かったからではでなく、単に営業力が足りなかったことが、販売不振の理由であることが意外と多いからです。

競争優位性のある新規事業を立ち上げたスタートアップの場合、トラクションが足りなかったということは、営業努力が足りず、「一定数の顧客を掴めなかった」もしくは、ビジネスの「 今後の成長する兆しが見えない」だと、投資家から烙印を押されてしまう可能性があります。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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