ポジティブな人を想像したときに、「疲れ知らずでいろんなことに挑戦し、毎日を充実させている前向きで明るい人」というイメージがあるのではないでしょうか。
そこで今回は、革新的なビジネスにチャレンジする起業家がポジティブなマインドを持つ重要性について解説します。
「真理は人に属し、誤りは時代に属する。それゆえ、並はずれた人について、次のように言われる。時代の弊風が彼の過ちをひき起こした。しかし、彼の精神力がそれを離脱させ、光栄を得させた!と。」
<ゲーテ>『格言と反省』
アントレプレナーとしてゼロから会社を興した起業家ならば、いかなる状況に置かれようとも、ポジティブな起業家精神で明るく前向きな考え方を育てることです。
そして、新規事業立ち上げに挑戦するプロセスにワクワク感を抱きながら、高い志と情熱を持ち、「鋼のメンタル」で、打たれ強くビジネスを推進することです。
なぜなら、あらゆるチャレンジは、「挑戦者」となる起業家のポジティブな意識や感情など、心の持ちよう次第で、脳内のドーパミンの働き方に大きく作用し、脳内の活性化を促し知能の向上や才能の開花に繋がるからです。
起業家の持つマインドと行動するチカラは大きく連動しており、脳科学の観点からも前向きな思考を持つエネルギーの高い人物は、優れた性格を持ち合わせた人格者が多いと言われています。
それゆえ、世の中にインパクトを与えるビジネスを担う起業家がポジティブな生き方をするためには、ネガティブな口癖を前向きなものに変え、創造の喜びの中に大きな幸せを感じる習慣をつくり、未来志向で過ごすことが大切なのです。
■「ポジティブ」な起業家マインドを持つ人の3つの特徴
ポジティブは、「積極的であるさま」を表す言葉です。反対語としては、ネガティブといという言葉があります。
積極的かつ前向きな姿勢でいることを「ポジティブな生き方」と表現したり、「ポジティブな考え方をしている」と言ったりします。「何事もポジティブに考えれば、人生もうまくいく」という考え方も、その積極的かつ前向きな姿勢から生まれたものです。
1、周囲からの人望が厚い。
物事をポジティブに捉え、前向きに考え積極的に行動を起こす人は周囲に熱量が伝播し、周囲からの人望が厚くなります。人望の厚い人は、前向きで笑顔を絶やしません。
何かトラブルがあっても対処に全力を注ぎ、解決した後に原因を突き止めます。また、「なぜこんなミスをしたのか」と、人を過剰に責めません。トラブルの要因となった人がいても「次また頑張ればいい」と背中を押せます。
特にバイタリティがあふれる起業家は、周囲からの高評価を得て、好印象を与えることが多く、社会的な成功者になることが多いです。渋沢栄一、松下幸之助、稲盛和夫などは、その典型例だと言えます。
2、何事にも結果を出す人が多い。
エネルギーの高い人の特性としては、「地頭が良く」脳が常に活性化しているため、ビジネスの分野だけでなくスポーツなど「何事にも結果を出す!」という傾向がかなり高いです。
地頭がいいとは、「その人本来の頭の良さ」を指します。頭の回転が速かったり柔軟性が高かったりといった特徴があり、コミュニケーション能力が高く人から信頼される人が多いようです。
いつも笑顔や明るい振る舞いで、周囲を元気づけたり、自ら先頭に立ってアグレッシブに行動を起こすという大きな特徴があります。どんな失敗にもめげない不屈の姿勢があり、向上心が高く読書家で、努力家な人も多いです。
3、逆境力「レジリエンス」が高い。
ポジティブな起業家の最大の特徴は、逆境力「レジリエンス」が高いことです。レジリエンス(resilience)とは、「回復力」「弾性(しなやかさ)」を意味する英単語です。
レジリエンスが高い人と形容される人物は、困難な問題、危機的な状況、ストレスといった要素に遭遇しても、すぐに立ち直ることができます。
例えば、特定の人や会社ともめ事や困難な出来事があっても、両社の関係を立て直したり、お互いの成長に繋げたりすることができます。レジリエントな人は、逆境に遭遇してもうまく乗り越えることができます。以下はレジリエントな人が持っている代表的な特徴です。
● 考え方が多様
● 気持ちの切り替えがうまい
● 自分にも人にも優しい
● 周りの人と協力関係を築ける
● チャレンジを続ける
● 自分の良い面を認識している
■ポジティブに生きるために必要な5つのこと
1、起業家としてなりたい自分を決める。
あなたは「なりたい自分」を思い描いていますか?目隠しして車に乗せられるとどこに着くかわからないのと同じように、「どんな自分になりたいか」が見えていないと、どこをどのように努力すべきかを決めることができません。
自己肯定感が高い人は物事のプラス面へ目を向けているのに対し、低い人はマイナス面ばかりを見てしまっています。ポジシティブなマインドの起業家は理想の姿を明確に設定しています。
だからこそ、その理想像から逆算して「なりたい自分ならこの場面でどう話すべきなのか?」「どのように行動すべきなのか?」と考え、日々の習慣を良いものへ変え、ビジネスモデルや仕事の仕方を常に改善しています。
正しいゴールが見えていれば、目標に向かって創意工夫したり努力の方向性も見えてきます。理想の自分が見つかれば、それに向けてエネルギーが湧いてくるでしょう。
2、日頃の口癖をポジティブに変える。
プラス面へ目を向けるためには何を意識するためには、まず、日頃の「口癖」を良いものに変えることです。
その理由としては、プラスイメージの言葉を多用すると、脳も自然とプラスのことを記憶するようになり、自己肯定感を高めることができるようになるからです。
大脳生理学的にも、「心にある思い」よりも「言葉や動作」を脳は強く記憶する仕組みになっています。ですので、日頃の口癖をポジシティブな内容にすることを心掛ることを徹底することでよい方向へも悪い方向へも自分の行動は変わります。
例え今がよくない状況であっても「それなら」とポジティブに解決策を考えれば、やる気はおのずと出てくるはずです。未来はきっと明るくなり自己肯定感も高まるでしょう。
3、失敗したときのリカバリーを考える。
理想の自分を決め、形から取り組み始めると自分でもポジティブな起業家精神がが高まったと感じられるようになります。しかし、そんな起業家からバイタリティを奪う敵も現れます。
それはチャレンジしたことによる「失敗」です。新規事業を立ち上げる過程で方向性を誤ったり、行動を起こした結果失敗をしてしまったとき、「どうせ自分は」と考えたり、落ち込んでいたりするばかりでは、次のチャンスにつなげにくいでしょう。
ミスや失敗になっても、ポジティブに考えられる人は、「なぜこの失敗をしてしまったのか」「次はこうしよう」と対策を練ることができ、次に与えられた機会を確実に成功に導けるよう考えることができます。
また、ミスや失敗をリカバリーするために、得意分野を伸ばそうと考えれば、ピンチをチャンスに変えることが可能になります。
4、過去より未来のことを考える。
過去を振り返り、反省すべきことを洗い直すことは、決して悪いことではありません。本当にポジティブな人は、問題の原因が何だったのかについてとことん考えることができます。
しかし、ここで大切なのが、どこを見据えて考えているかということです。過去のことで、ああすればよかった、こうすればよかった、とくよくよするのではなく、次にもっとうまくできるために、どうすればよかったのか、という視点をもっていることが重要です。
過去をしっかり受け止めたうえで、明るい未来になるよう前向きに考えていきましょう。その際、未来にどうありたいかという具体的なイメージを描くことで、今すべきこと、できることにも思いが至り、ポジティブな行動を起こせるようになります。
5、ポジティブな人と接する機会を増やす。
前向きで地頭の良い起業家は、明るく優しい心の持ち主でもあります。そのため、ポジティブな人との付き合いを深めると、自分の人生も好転して来ます。
ポジティブなマインドに溢れる人が放つ前向きなエネルギーは、周囲に伝染する傾向を持っています。やる気がある人や元気な人と一緒にいると、こちらも自然と力が湧いてくるのは、プラスの良い影響を受けるからです。
ですので、いますぐポジティブな心を取り戻したい人は、「バイタリティあふれる人と一緒にいる」ということです。周囲で一番バイタリティがある人と交流を交流を深めこと良い波動が伝播し、自分もエネルギシュになれるのです。
■まとめ
ポジティブとは、物事を肯定的に捉えられる、積極的で前向きな考え方や性格のことです。ポジティブという言葉には、「積極的な」「前向き」「自信がある」「プラス(陽性)」「確信」「確実」などの意味があります。
ポジティブ言葉は、まわりとの人間関係を円滑にするだけではなく、自分の気分までよくしてくれます。
思わずネガティブな言葉や発想が出てきてしまったときには、ポジティブな思考に変換することです。なぜなら、ポジティブになれる言葉を口に出すことの良い効果は、脳科学的にも証明されているからです。
ポジティブな言葉が口癖になれば、自然と生き方もポジティブになってくるはずです。ポジティブな言葉を味方につけて、起業家としてアグレッシブで楽しいビジネス人生を謳歌する毎日を送りましょう。
いつも前向きなアントレプレーナーは、「どうすれば難局を打開できるんだろう?」と、いつもポジティブに考えています。
そのため、この人のために役立ちたい、是非とも応援したい、何とか力になってあげたいと感じる強力なサポーターが周囲に集まるので、総じて成功を掴み取り易くなると言えるのです。
ポジティブな起業家精神でビジネスの限界突破に挑戦してますか?
<本田季伸>