品質管理に必要な3つの管理業務の内容とは?

投稿日: 作成者: KENJINS運営元代表 カテゴリー: プロ活用方法   パーマリンク

「メイドインジャパン」といえば、全世界的に高品質の代名詞として知られてきました。しかし、近年日本を代表するモノづくり企業で品質問題に関する不祥事が相次いでいます。日本製品の質の低下が懸念されています。原因を辿ると、「人員削減」「熟練技術者の減少」などの雇用環境の変化があるようです。かつて、戦後の日本企業は、社員と会社が一体となり、終身雇用を前提としてものづくりにあたってきました。

その結果、会社への忠誠心や製品への誇りが高まり、QC活動(品質管理)のようなボトムアップからの現場改善に支えられ、品質を維持してきたのです。

今回は、社内環境を改善して品質向上するためのヒントを探っていきましょう。製造業の基本、P(量的生産性)、Q(品質)、C(原価)、D(納期)、S(安全・衛生)、E(環境)とされています。

■品質管理とは?
製造業の品質管理は、「工程管理」、「品質検証」、「品質改善」の3つの管理からなります。「工程管理」では、確かな手順で仕事がされるように作業手順の標準化を図り、確かな品質をつくり込める人を育成するための教育訓練を実施、更に、設備能力を維持するための管理を行い、工程が常に正常な状態に保たれるように管理します。

「品質検証」では、まず、製品が確かなものであることを検査し、工程では品質をつくり込む能力を維持しているか監視し、そして、工程管理や検査などが適切に実施されているかを監視します。

「品質改善」では、発生した不適合の再発防止のための改善を行い、将来発生するかもしれない不適合の未然防止のための改善も行います。

■品質保証とは?
品質を保証するには、「どのような製品を作るか?」といった企画段階から、設計、製造、そして出荷・販売後まで、社内サプライチェーン全般に関わっていかなくてはなりません。

具体的には検査、品質管理などのシステムづくりや組織づくりを行います。品質保証は社員の躾まで責任を負い、規律良い会社の体質づくりまで包括します。従って品質保証は、製造部門だけではなく、設計、営業に対しても仕事の品質(出来ばえ)を管理します。

■QC七つ道具と新QC七つ道具
QC七つ道具は、現象を数値的・定量的に分析するための技法です。事象・原因などを可視化し、問題点を理解し説明を容易にすることを目的としています。①ヒストグラム、②管理図、③チェックシート、④パレート図、⑤層別(グループ別)、⑥特性要因図、⑦散布図、を「QC七つ道具」と称しています。また、QC七つ道具が定量的な現象分析であるのに対し、新QC七つ道具は定性的な分析にウェイトが置かれ、問題の構造を早期に明らかにするのが目的です。主な手法に、連関図法、親和図法、系統図法、マトリックス図法などがあります。

■製造業の現場改善ポイントの基本「5S」
製造業の現場改善ポイントとしてよく知られるのが「5S」です。言うまでもないことかもしれませんが、念のためおさらいしておきましょう。以下の5項目の頭文字をとって「5S」と呼びます。

整理・・・捨てる
整頓・・・戻せる
清掃・・・きれいにする
清潔・・・維持する
躾 ・・・守る

5Sの目的は、作業環境を整えることで、製品、社内、従業員の質を向上させることです。
作業導線が確保され、作業ライン全体が見通せることによる在庫の削減、段取時間の短縮、機械の汚れ防止・故障の防止、コスト削減、納期厳守、安全の確保といった直接的な効果のほかに、社員の責任感の向上、組織推進力の向上といった間接的な効果が見込めます。
よくある導入パターンとして、5Sを推進するため、マニュアル作りをしたり現場の監督を行ったりと活動の維持・継続を指導する5S委員会を設立するというものがあります。

■伝統的な品質改善活動「QCサークル」、時代とともにあり方も変化
品質改善に向けた企業の活動には、前回までにお伝えしたISO9000や環境会計に代表される品質マネジメントシステムを構築し展開を図っていくトップダウン的な手法と、日本の品質改善活動の中心的な存在として続けられてきたQCサークル活動があります。QCサークル活動は従業員主体の活動になりますので、ボトムアップ型となります。

QCサークルは高度経済成長の頃に盛んに活動されていました。しかし、バブルが崩壊した1990年以降は、製造業でISOの導入が進んだことなどから、活動は下火になりつつあります。また、トヨタの社員が2002年にQC活動中に死亡した件で、当初会社側は「QC活動中の死亡なので労災にあたらない」としており、監督署も同様の判断をしていましたが、法廷の場に解決が持ち込まれ、2007年に名古屋地裁で「QC活動は業務」との判決が下り、労災が認定されるという事例も、QC活動の在り方を変えるきっかけになりました。トヨタも、この一件以降はQC活動に残業代を支払っています。
また、QCサークル活動が成果発表と一体となるケースが増え、スタンドプレー的な活動が多くなったことも、要因のひとつと考えられます。

■「見える化」で作業現場を可視化、当事者意識高めて問題解決
最近、現場の環境改善として人気を集めているキーワードが「見える化」です。見える化は作業現場を可視化することで問題の発生の発生に気付きやすくし、解決に導きます。また、従業員すべてに情報を共有することで、当事者意識も高めます。

見える化の基本は上で挙げた5Sですが、そこからさらに一歩進めて、「可視化」を意識します。例えば、モノの置き場や通路を明確にするための「白線表示」、どこに何があるのかを表示する「看板(表示板)」などを立て、作業員だれもが判断基準を共有できるようにします。こうすることで、異常発生時に気付きやすくなります。

さらに、異常が発生したらどうすべきかというルールを策定し、マニュアルを共有します。異常が発生した場合どのようにすべきか、個人が判断して即座に対応できるようになり、「指示待ち」で時間のロスをすることがなくなります。
異常が発生したら、隠ぺいするのではなくなぜ発生したのかを分析し、今後の対応策を共有することも大切です。現場の改善教育を通じて、各自のムダや異常を察知できる能力を養うことが目的です。

■現場のIT化はまず、生産管理システム、大手の電子調達対応、事務作業のOA化から
製造効率を高め、品質管理を確実にしていくために、IT化は避けては通れません。昨今の製造業では「ビッグデータ」や「IoT」といったワードがさかんに取り沙汰されていますが、小規模の生産現場ではまず、事務作業のOA化や生産管理システムのパッケージ・ソフト導入、大手企業からの電子商取引(EDI)や調達システムに対応できるような環境から、まずは整えていきましょう。これだけでも、かなり生産効率が改善され、品質も向上するはずです。

■製品の品質と製造現場の在り方、従業員のモチベーションには密接な関係
これまで紹介した要素は、基本中の基本にすぎません。企業の環境改善には、上記のほかに、例えば会計的な要素や、生産管理的な要素など、多くの側面が考えられます。
ただし、製品の品質と製造現場の在り方、またそこで働く人々のモチベーションには、まちがいなく密接な関係があります。品質向上に向けて、社内の環境改善にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

■まとめ
日本企業が世界に誇ってきた“高品質”とその徹底した「品質管理」は高度熟練技能者の大量リタイアによる技能伝承などの大きな課題を抱えていますが、一方で、“最先端デジタル技術(IoTやビッグデータ分析/AIなど)”と“卓越した品質関連ノウハウ”を融合して、一段上の高度品質管理の実現が期待できます。

品質管理の目的は製品の質を一定に保ち、不良品が出るのを防ぐことです。データ収集や解析を統計学を用いて活動します。そして、現状把握から対策を講じ、効果を測定をします。統計的な手法や数値を正確に理解する能力も欠かせません。また、現場では全体の流れを把握し、他の部門との調整も図るリーダーシップ能力が求められます。ネットワークにあがる情報に目を向け、業界の最新技術や知識を学ぶことも大切です。

品質管理の資格には「品質管理検定(QC検定)」があります。これは、一般社団法人日本品質管理学会の認定を受けて、「日本科学技術連盟」や「日本規格協会」が主催している民間資格です。品質管理に関する知識がどのレベルにあるかを客観的に評価するためのもので、品質管理全般に関する知識が問われる1級・準1級から、基礎的な知識の有無が問われる4級まで5つのレベルがあります。あらゆる製品やサービスの品質管理において意義のある資格といえるでしょう。

日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」には、品質管理の有資格者をはじめ、品質保証・品質改善に必要となる各会社の品質課題に基づき、品質マネジメント、品質保証、開発支援、品質向上、ISOコンサルティング、テストコンサルティング等品質に関わる一貫したコンサルティングが可能です。

品質コンサルティントに依頼するメリットは、単に製品のクオリティを向上させるばかりでなく、生産性の向上・コスト削減・ブランドイメージ向上といった、多くの副次効果があるという点が大きいでしょう。

どのようなプロフェッショナル人材に依頼するのが自社にとってベストなのか分からない、費用面、提案内容、付随サービス等あらゆる方面で満足のいく専門家と出会えますようしっかりサポートさせて頂きますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

本田季伸のプロフィール

KENJINS運営元代表 連続起業家・著者・エンジェル投資家 新卒で日本食研株式会社を経て、25歳で起業。これまでに自身で複数のITベンチャーを創業する。 1997年の起業時は、新宿の高田馬場でWEB制作事業からスタート。その後、インターネット事業プロデュース会社として、日本初の事業であることにこだわり、クーポン専門サイト、地域コミュニティサイト、出前専門サイト、チケット共同購入サイトなど、数々の専門・特化型ポータルサイトを立ち上げる。 クーポンサイトの運営時にバーコードを電子化し、クーポンやチケットとして携帯電話の画面上に表示するアイデアを考案し、20件以上の特許を申請し事業化を推進。2002年に業界で初めて、「携帯チケット」のソリューションを開発。KDDIと共同で歌手の矢井田瞳のコンサートでモバイルチケット入場を実用化させ、電子チケット事業のパイオニアとして一躍注目を浴びる。 2014年プライドワークス株式会社を設立。日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」のプラットフォームを武器に、顧問紹介業界で横行している極端な顧問料のピンハネを撲滅を推進し、「顧問料の中間マージンをゼロ」をコンセプトに業界で唯一、適正価格で顧問紹介サービスを提供している。

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