フリーランスや業務委託でも加入できる労災の特別加入制度とは?

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 運営会社社長   パーマリンク

フリーランスの個人事業主は、毎月安定した収入を得られる会社員とは異なり、働けなくなった時点でいきなり収入が無くなる不安を常に抱えています。

今般、労災の特別加入制度の適用範囲が拡大されました。そこで今回は、フリーランスや業務委託でも加入できる労災保険の特別加入制度を解説します。

■会社員における労災保険
労災保険加入は会社の義務であり、会社員は入社当日から補償の対象となります。社内で起きた事故のケガはもちろん、業務上必要な外出や出張先でのケガについても補償の対象となります。

労災保険(正式名称: 労働者災害補償保険)とは、雇用されている立場の人が業務中の事故でケガや病気に見舞われた場合、もしくは死亡してしまった場合に、必要に応じて保険給付を行う社会保険制度です。

労災保険(正確には労働者災害補償保険という)は、その正式名称がいうように、労働者の業務上又は通勤途上における災害を対象にする保険です。

この労働者とは労働基準法に定義される労働者のことで、「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」とされています。

労働者が安心して働けるように、安全衛生の確保や支援、被災した場合の遺族の生活補償などを目的としています。

病気については、労働環境に存在する有害因子(有害な化学物質、病原菌、肉体面・精神面への過度な負担など)によって健康上悪影響を受けた場合、補償の対象です。

長時間労働やハラスメントに起因するうつなどの精神障害も、労災認定された場合は補償の対象となります。業務中に発生した労働災害だけではなく、通勤途中に事故にあった場合などの通勤災害も補償の対象です。

一人でも労働者を雇っている事業主は労災保険への加入を義務付けられており、保険料は全額事業主側の負担です。正社員だけではなく、パート、アルバイト、日雇いなど、その事業所で働くすべての労働者が被保険者対象となります。

フリーランスや個人事業主、自営業者は人を雇用する事業主にあたります。つまり、フリーランス(個人事業主)は労働者側ではなく、雇用する事業主側となるため、こらまでの法律では基本的に労災保険への加入はできませんでした。

■労災保険の特別加入制度とは?
フリーランス人口が増えてきた昨今、新たに整備されたのが、労災保険の特別加入制度です。

特別加入制度とは、労災保険上「労働者に準ずる」として特別に加入を認める制度です。本来労災保険に加入することができない労働者以外の方であっても、一般労働者と同様の業務に従事する場合など、労働者同様の業務災害を被る可能性がある場合が該当します。

コロナ渦の影響で宅配の需要が大きく拡大し、東京の新宿などでも「Uber Eats」の配達員の自転車を良く見かけます。「Uber Eats」は、フードデリバリーサービスの仕事は、空いた時間で手軽に働け、報酬が高額のため副業として人気が高くなっています。

怪我のリスクが高い仕事であるにも空い自転車やバイクで出前に従事する配達員は個人事業主のため、配達中にけがをしても労働者とされず、これまで労災適用はありませんでした。ですが、2021年9月から特別加入が認められるようになりました。

自営業やフリーランスに携わる方々は、仕事に関わる全ての責任が自らの肩にかかってきます。

万が一健康を損なってしまうと、収入の減少や消失に直結することも企業で働く労働者との大きな違いです。そのため、危険性の高い業務に従事する方には、個人事業主であっても労働者同様の保障が必要になります。

■特定加入制度の対象となる自営業者とは?
特定加入制度の対象となる自営業者は、一人親方などと呼ばれる、労働者を雇用せずに下記の業務に従事する人です。

この労働者と使用者(いわゆる社長、役員、個人事業主の意味)とは相対する概念であり、使用者は労働者でないため、労災保険の対象にはなりません。しかし中小事業の使用者の中には、経営者としての側面だけでなく、労働者に準じて業務を行うことが多いのが実情です。

労災保険で通常カバーされない方たちに対して救済的に用意されているのが「労災保険の特別加入制度」と考えていただければ分かりやすいかと思います。

以下の業務の実態は、労働者の業務と変わらないことから、労災保険の特別加入制度の対象、言い換えれば「労災保険に特別に加入していいですよ」ということになっています。

・個人タクシーや個人トラック運送など、自動車を使用する旅客業や貨物運送業従事者
・大工や左官工、とび職人などの土木業、建築業従事者
・漁船による漁を行う漁師
・林業従事者
・医療品の配置販売業者
・廃棄物収集や運搬、解体業者
・船員法第1条に規定する船員

ただし、一般的にフリーランス(個人事業主)としてイメージされるような、プログラマーやWebデザイナーなどを生業とする個人事業主は上記に含まれません。

■フリーランスエンジニアやデザイナーも加入対象へ
フリーランスのプログラマーやWebデザイナーなどの、いわゆるITフリーランスが通勤や仕事で被ったケガや病気、障害、死亡などに対して補償が行われる、国による労災保険の特別加入の対象拡大が今日、2021年9月1日からスタートしました。

この特別加入制度は国の成長戦略においてフリーランスとして働く人の保護を行う方向性に沿って見直されており、昨年には俳優などの芸能従事者やアニメーション制作事業者などにも対象が広げられました。

これにより今日からプログラマーやWebデザイナーなどのITフリーランス、及びウーバーイーツの配達員などを想定した自転車を使用して貨物運送事業を行う者なども特別加入制度の対象になったのです。

今回「ITフリーランス」として特別加入の対象になるのは原則として以下の業務や作業をする者と説明されています。

1、情報処理システムの設計、開発、管理、監査、セキュリティ管理
2、情報処理システムに関する業務の一体的な企画
3、ソフトウェアやWebページの設計、開発、管理、監査、セキュリティ管理、デザイン・ソフトウェアやWebページに関する業務の一体的な企画その他の情報処理

具体的な職種としては次のような例が挙げられています。コンサルタントからプログラマー、保守、Webデザイナーやディレクターまで、幅広いものとなっています。

・ITコンサルタント
・プロジェクトマネージャー
・プロジェクトリーダー
・システムエンジニア
・プログラマ
・サーバーエンジニア
・ネットワークエンジニア
・データベースエンジニア
・セキュリティエンジニア
・運用保守エンジニア
・テストエンジニア
・社内SE
・製品開発/研究開発エンジニア
・データサイエンティスト
・アプリケーションエンジニア
・Webデザイナー
・Webディレクター など

労災保険加入の手続きはフリーランス個人では出来ず、既にITフリーランスの特別加入団体として承認をされた団体を通じて、または新規にITフリーランスの特別加入団体を設立して、加入申請書等を所轄の労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に提出する必要があります。

保険料は個人負担です。また保険料率は(3/1000)です。なお、対象が広がった方についての労災保険料率は「原動機付自転車又は自転車を使用して行う貨物の運送の事業」は12/1000で、その他が3/1000となります。保険料は個人負担です。

具体的には給付額の計算の基礎となる「給付基礎日額」に365を掛けた値の1000分の3(ITフリーランス等の場合)が年間保険料となります。例えば、給付基礎日額を1万円とすると、365万円の1000分の3で1万950円。給付基礎日額を2万円とすると2万1900円となります。

給付基礎日額を基に、ケガや病気をした場合の療養費や休業時の給付、障害が残った際の年金額などが決められます。

労災保険への特別加入は個人が直接申し込むのではなく、フリーランスのITエンジニアを構成員とする団体を組織し、その団体が特別加入団体として申請を行い、認められた後に、その団体員が団体を通して加入手続きを行うことになります。

■まとめ
企業に雇われている労働者でも、自営業やフリーランス・個人事業主として働く方でも、仕事を起因とするけがや病気、過重労働で健康が害されてはならないのは同じです。近年はコロナ不況の影響もあり、どのような立場であっても先行きが非常に見え辛い状況です。

フリーランス(個人事業主)の労災保険は、労働者が労働災害を被った場合の補償制度です。ITフリーランスは2021年9月1日より労災保険の特別加入が可能になっています。新たにフリーランス(個人事業主)向けに各種団体が傷病保険や休業補償制度を提供しています。

現時点では職種によってはフリーランス(個人事業主)の多くは現状労災保険に加入できませんが、特別加入制度の範囲が拡大されれば、今後加入できるようになる可能性があります。

■最後に
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本田季伸のプロフィール

KENJINS運営会社社長 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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