本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「人生は、大きな犠牲や義務で成り立っているのではなく、もっと小さなもので、できあがっている。微笑み、思いやり、ちょっとした責任感を習慣にすれば、人の心をとらえ、安らぎを得ることができるのだ。」
<ハンフリー・デイヴィー>イギリスの科学者
起業家が特定のプロジェクトを成功に導くために必要なことは、双方にメリットがある「Win-Win(ウィン・ウィン)」の関係を作り、その仕事を遂行する上での大切なパートナーとして扱い、人を動かす鍵となる「ロサダライン」を知ることです。
なぜなら、大きなビジネスを創出するためには、多くの人や会社から賛同を得ることが欠かせませんが、利害関係者に力関係によって半ば強制的に値引きを強要したり、直ぐに上手く行かないと相手のみに責任転嫁を図るよりも、互いに協力し合う「共生」の姿勢を持つ方が、両者が満足する結果を得られ、「成功確率」を高められるからです。
国益が掛かる外交の分野では、トランプ元米大統領のように交渉材料を持ち出して「ディール(取引)」をちらつかせて相手が困る脅しをかけ、揺さぶりやブラフ(はったり)で交渉戦術が以前に増して目立つようになって来ています。
しかしながら、継続的に取引先と関係を構築しそれを維持することを目指すパートナーシップ交渉の場合には、双方の利益になりそうな落とし所を見据えつつ、軟着陸できる最善策を探る心構えを持つ方が、お互いの立場を尊重しながら、前向きに「人を動かす」という観点からもベストな方法になります。
継続的な関係にある相手に対して、言葉巧みな交渉術を用いることは、一時的な値引きの効果はありますが、長期的な付き合いが必要になる相手には、反対にリスクが孕んでいると明言できるのです。
「ロサダライン」とは、「業績のいいチーム」と「業績の悪いチーム」を比較して、それぞれのチームで「ネガティブな言葉」と「ポジティブな言葉」が使われている頻度から、数学的に導き出した法則です。
「ロサダインの法則」は、通称「上機嫌の法則」とも言われており、他者が望むことを与えることによって、自分が望むものを手にできる「Win-Win」の関係と基本的な考え方は同様のものになります。
組織を率いるリーダーにとっては、ステークホルダーや共に働く人達の「ご機嫌取り」を徹底し、「人心掌握術」を身に付けることこそが、気持ち良くパートナーを動かし、困難な事業を成し遂げるために必要な最終兵器になると言えるのです。
両者のメリットを考え「Win-Win」の関係を構築していますか?
<本田季伸>