代理店営業とは?販路拡大に営業力のある代理店を活用する利点

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 企業インタビュー   パーマリンク

販売代理店とパートナー契約を結べば、こういった営業部隊構築と維持コストを最小限に抑えた上で、売上アップに繋がる販路拡大を行うことができます。

ですが、代理店営業は、企業に直接商品やサービスを売らないことが多いため、通常の営業とは仕事内容がかなり違っています。

メーカー側の経営者や営業責任者としても「実際に代理店営業って、どんな仕事なの?」と疑問に思うビジネスマンも少なくありません。

そこで今回、代理店営業とは何か、販路拡大に営業力のある代理店を活用するメリットについて解説します。

「成果を上げるためには、リーダーは人が持つ最大の強みに焦点を合わせ、その強みの発揮の妨げとならない限り、弱みは関係ないものとして無視しなくてはならない。

重要なことは人を変えることではない。人のも持つあらゆる強み、活力、意欲を動員し、そうすることによって全体の能力を増大させることである。」

<ピーター・ドラッカー>

■代理店営業とは?
代理店営業とは、メーカーが独自に開発した製品やサービスを販売してくれる販売代理店へのアプローチを中心とする営業手法です。代理店営業は法人営業のひとつになります。代理店の営業支援活動を行う営業になるため、「パートナーセールス」とも呼ばれています。

例えば、企業が企業向けのIT関連のプロダクトを調達する場合、ハードウェアやパッケージソフトをメーカーから直接買うことは少ないです。

メーカーと顧客企業の間には大抵、ディーラーやシステムインテグレータなどの「パートナー企業」が存在しており、特に理由がなければ間接販売の形をとることが多いです。

これは日本のIT市場におけるBtoB営業やマーケティング戦略の大きな特徴になります。パートナー企業はメーカーにとっては、顧客企業と同様に非常に重要な存在になります。

そのため、メーカーは必ず「パートナーセールス」を置いています。また、代理店営業は「チャネル営業」と言われることもあります。

■代理店営業の役割
販路拡大するにあたっては、営業拠点を立てたり営業マンを採用したりと何かとセールス強化に必要な費用負担が増えることになります。

代理店営業は、エンドユーザーに販売やサービスの提供を行う代理店に対し、取り扱う製品やサービスに関する知識や販売のためのノウハウを提供したり、キャンペーンなどの販促用の施策を展開したりする営業サポートの仕事です。

そのため、代理店営業では、メーカーとして自身の扱う製品やサービスについて、踏み込んだテク二カルな知識が必要となります。

ビジネスパートナーとしての販路拡大を支援して貰うために必要な信頼を得るためのコミュニケーション能力や人を動かす実行力なども必要となります。

■メーカーの直販営業とは?
直販営業とは、メーカーがエンドユーザとなる企業に対して直接、プロダクトやサービスを販売する営業のことです。ダイレクトセールスも同じ意味で用いられます。

代理店営業とは異なり、メーカー営業の仕事は、自社で製造した製品を顧客に対して売り込むことです。

メーカーの多くは、BtoB(Business to Business)であり、訪問先は個人の消費者ではなく法人企業になります。

リード獲得を経た新規開拓はもとより、企業に定期的に訪問して顧客の状況や課題を定期的に確認しつつ、顧客と信頼関係を築いていきます。高額なソリューションを売り込むためには、自社で製造した製品に対して深い知識が求められます。

メーカー製品の受注をするまでには、以下のステップを踏んでいきます。

1、クライアントに対して商品の要望をヒアリング
2、見積提案の作成
3、価格交渉
4、サンプル品の提供
5、社内で製造した製品を評価する
6、クライアントからの評価を受ける
7、製品を受注する

客単価の高い製品によっては、提案から受注までに約半年以上掛かることもあります。

■代理店営業に取り組む3つのメリット
代理店営業には以下のようなメリットがあります。

1、技術力のあるメーカーに最適
日本メーカーの「ものづくり」の技術は、その品質や性能の高さ、安全性などが世界的に高い評価を得ており、「Made in Japan」は高品質製品の証として知られています。

しかし、メーカーの多くは、海外メーカーとの厳しいコスト競争の中、人件費や材料費の高騰、ベテラン技術者の退職による人材不足、設備の安定的な操業が課題とされています。

上記のような経営課題を解決するべく、多くのメーカーではAIやloTといったIT技術を導入し、業務の効率化を進めています。

これに伴い、製品の製造にあたって必要な知識や技術は日々アップデートされているため、メーカーは優れたプロダクトの開発業務に特化し、今後は共に成長できる技術営業のテクニックや販売チャネルを持った販売理店がより必要とされていくでしょう。

2、コストを抑えつつ、販路拡大ができる。
モノ作りに特化した製造業などマーケティングが苦手な事業者は、面倒な営業業務や販売という仕事を得意な代理店に委託することで、モノづくりに集中しやすくなり、メーカーとしてのの強みを強化することができます。

通常、営業の人数を増やさずに、営業力を高めることは簡単ではありません。

また、優れた商品やサービスを開発していたとしても、それ自体の認知度が低ければ、新規顧客を開拓し売上を伸ばすのは困難です。

自社に営業部隊がない場合、販路を広げていくには、手間と労力、時間がかかり、営業力が全くないとビジネスにおいて成功するかどうかもわかりません。

ただし、自社だけでゼロから販路を拡大する場合、営業人員の新規採用や新たな拠点の設置といったように、どうしてもコストが掛かってきます。

このような深刻な課題に対してメーカーは代理店営業に取り組むことで、これらのコストをかけることなく、販路拡大ができるというメリットがあります。

3、効率よく売り上げを伸ばせる。
中小企業やベンチャー企業の場合は、営業活動をしたくても販路拡大への投資が必要だと分かっていても、人・モノ・カネの3つを同時に確保することは厳しい制約があります。特に様々な業界をターゲットにし、広い地域では営業の展開を行うことは難しいでしょう。

また、小規模なスタートアップ企業の場合、求人広告を出稿しても沢山の応募者が集まることはあまり期待できません。

即戦力となる優秀な営業マンを採用するために、人材紹介会社使う方法もありますが、人材紹介会社を活用すると年収の30%を支払う必要があるため莫大なリクルーティング費用がかかります。

そのような際に販売代理店を上手く活用することで、自社単体で実現できる販路拡大ができるため、スピーディに大きな売り上げを達成できるでしょう。

日本全国への販路拡大もコストを抑えながら実施できるため、効率よく売り上げを伸ばすことが可能なのです。

■代理店営業の3つのデメリット
代理店営業のデメリットは主に下記の3つです。しかし、これらすべてが代理店とのコミュニケーションや連携を密に行うことで解決できる可能性も多分にあります。

1、販売代理店が自社製品に注力してくれるとは限らない
代理店は顧客のために良い商材を届けたい、もしくは自社の売り上げを上げたいと思っています。つまり、顧客のニーズが高く、売りやすいプロダクトや顧客のためになりやすいサービスの取り扱いを望んでいます。

そのため、代理店は基本的に自社の売上を上げることを目的に営業活動を行うことを基本にしているため、競争優位性だけでなく収益的な魅力が少ないと、自社商品の販売だけに注力してくれない可能性があります。

依頼するメーカーからすれば、代理店に支払う手数料のコストは減らしたいところですが、極端に減らしすぎると代理店にとってのメリットが少なくなります。

マージン率が低いと代理店自体もパワーを投下できず販売数が伸びない可能性もあるため、バランスが大切です。双方にメリットがある仕組みになるように魅力的な報酬を設定をすることが成功の秘訣だと言えます。

2、営業方法やアプローチ先を100%コントロールできない
メーカーとしては販売したい業種や企業の規模感などを指定したいケースもあると思います。

しかし、代理店側でもビジネスの方向性や重点商品、売上目標があるため、全てをメーカーの指示通りに動いてくれるとは限りません。

また、最初は順調にいっていた代理店制度も、規模が拡大するにつれて、管理するのが大変になっていきます。

代理店制度は、手軽に営業部隊を増やして売上を伸ばせる分、質の悪い代理店を使ってしまうと、やり取りの負担が増えたり、顧客からのクレームに繋がることもあります。

3、営業・販売ノウハウが蓄積されない
代理店制度を導入すると、自社でクライアント企業と直接対話をする機会が減ります。販路は増えますが、新たな商品開発やクロスセリングに繋がる大事なヒアリングを行うことがができません。

営業プロセスの初期段階に行なわれるヒアリングは、事前の情報収集だけでは把握できない潜在的なニーズや、自社商品が課題解決に貢献できる領域などを聞き出せるチャンスになります。

なぜなら、 質の高いヒアリングができれば、提案の精度が高まり、成約に至る可能性が高まるからです。

クライアント企業から直接聞ける商品やサービスに対する生の声など、営業トークや販売ノウハウを積み上げることが難しくなります。1番のリスクは、外部の人に営業を行なって貰っているため、直接の顧客コミュニケーションが取れず営業、販売ノウハウが蓄積されないという問題が発生する点だと言えます。

■代理店営業と一般的な営業との違い
代理店営業は具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。ここからは、代理店営業の仕事内容について触れていきたいと思います。

代理店営業の仕事内容は、代理店の新規開拓、既存代理店サポート、代理店との営業同行の3種類に大別されます。

1、新規代理店開拓
販売代理店の新規開拓 一つ目の仕事は、販売代理店の新規開拓です。 自社から新たに新商品をリリースした時には、既存の付き合いのある代理店よりも、他の代理店の方が効率よく販売して貰えることもあります。

そのため、自社製品やサービスを顧客に対して販売してくれる販売代理店を増やすためのアプローチを継続的に実施していくことが必要になります。

代理店営業の仕事の中でも、新規のパートナー開拓は大きな割合を占める仕事になります。

なぜなら、優良な代理店を獲得し稼働して貰える代理店の数が多ければ多いほど、自社の商品やサービスの販路拡大に繋がり、売り上げアップが実現するからです。そのため、代理店の新規開拓は、代理店営業にとって重要な仕事となります。

また、代理店営業では、新規代理店からの問い合わせや資料請求などのインバウンドの対応も行います。これは新たな代理店候補企業から自社製品を販売させて欲しいと来る時が該当します。

この場合は代理店側の販売できる勝算があり、売れる可能性があることを前提に問合せをしているので、スピーディかつ丁寧に対応しましょう。

2、販売代理店の営業活動サポート
無事に代理店契約を結べたら、そこで終わりではありません。代理店に利益を上げてもらわないと、自社の利益につながりません。

代理店契約を結んだらすぐに商品の販売を開始して貰うのではなく、その商品やサービスについて徹底的にレクチャーすることが大事になります。

そのため、新規及び既存の販売代理店に対する定期的なサポートも代理店営業の大切な仕事になります。

具体的には、自社製品・サービスの特徴をより理解して貰うためのトレーニング、販促へのアドバイス提供といったことを実施していきます。販売代理店との良好な関係を維持するためにも欠かせない業務だと言えます。

商品やサービスの特徴、それによって得られる顧客満足、商品に適した販売方法などを説明して、代理店がその商品やサービスを売りやすくします。

ひとつの商品やサービスだけで代理店を賄っているケースは少ないので、自社の商品やサービスが、どれだけ代理店の利益に貢献できるかを説明します。

3、キャンペーン企画・コンサルティング
メーカーとしては、営業同行も代理店営業の仕事として非常に大事な仕事であることを忘れてはいけません。

自社製品やサービスがテクニカルで専門的であるプロダクトの場合などは、営業同行を実施して販売代理店の営業活動をサポートしたり、説明を代わりに行ったりするケースも当然あります。

営業同行は時間もコストもかかるので一見非効率に見えます。しかし、長期的な視点で考えると、1回の同行で代理店が今後効率よく販売してくれるようになることを考えると同行営業はメリットでしかありません。

営業同行も販売代理店のモチベーション向上には欠かせない重要な仕事なのです。

また、他社の商品やサービスより、自社の商品やサービスの販売を増やして貰うためには、メーカー側から定期的なキャンペーンの企画を提案したり、販促用のツールを配ったりするなど、定期的なアフターフォローも大切です。

代理店側も、サービスの説明が難しく、簡単に売れない商品には力を入れてくれません。

そのため、自社の商品やサービスが売れるように、メーカーから積極的情報を提供するなどのアプローチを継続して行かなければなりません。

また、代理店が販売する上で困っていることなどをヒアリングし、その都度コンサルティングをしていく必要もあります。こうした定期的なアフターケアを実施することで、代理店との良好な関係を構築できます。

代理店との有効な関係性が構築できると代理店側のモチベーションも変わってきます。手を抜いてしまうと、これまでの努力が水の泡になってしまいます。

■代理店制度の種類
次に代理店制度の種類についてご紹介します。 代理店制度は大きく以下の7つに分類されるので、それぞれの特徴や違いを理解していきましょう。

1、販売代理店
メーカーと顧客の媒介役となって販売手数料を報酬として得るエージェント方式の形態です。一般的にアウトバウンド型の営業活動を行っている会社が多く、「販売代理店」という言い方も広く浸透しています。

代理店は基本的に顧客に対して、製品・サービスの紹介のみを実施し、その後の契約締結といったプロセスはメーカー側が対応することになります。 契約もメーカーと顧客間で締結され、販売価格から一定割合の手数料を販売代理店に支払います。

2、再販代理店
次にご紹介するのは再販代理店です。 再販代理店は取次代理店とは異なり、商品説明から契約に至るまで、基本的に販売代理店側が全て対応する形になります。

販売代理店と顧客間で契約を締結し、メーカーからの卸価格と代理店の販売価格との差額が、販売代理店の利益となるのです。

3、OEM
最後にご紹介するのはOEMです。 メーカーとしてのブランド名ではなく、販売代理店のブランド名で製品・サービスを販売する形態で、完全に販売代理店が見込み顧客への対応を実施します。

契約形態や販売代理店の手数料は、再販代理店と同じです。

4、総代理店
メーカーが自ら代理店募集などの営業活動を行うのではなく、特定の会社を総代理店に指名し、代理店本部の機能を委託することがあります。

総代理店は代理店募集などの権利を持ち、代理店を束ねる役割を担います。

5、取次店
商品やサービスの取次のみを代理で行う形態です。例として宅配便の発送受付や、クリーニングの受け取り・引渡しなどが挙げられます。顧客のフォローなどは代理店本部が対応するため、代理店の負荷が少ないのが特徴です。

代理店は取次手数料として報酬を得ます

6、特約店
代理店本部と特別な契約を結んだ販売店を指します。代表的なものに、街中にある電機メーカーの看板を掲げた電気店などが挙げられます。

特約店は、メーカーのロゴなどを使用できるメリットがある一方、競合他社の商品は置くことができないといった制約もあります。先に例として挙げたガソリンスタンドは特約店に含まれます。

7、紹介店
紹介店は代理店本部に見込み顧客を紹介し、その顧客が契約成立に至った場合に手数料を得られる仕組みです。

厳密には「取引の代理」には該当しませんが、代理店の一種として認知されています。

最近では、「リファラル営業」や「紹介営業」と呼ばれることもあり、業務負荷が少ないという利点から、フリーランスの営業顧問だけでなく、副業として「リファラル営業」の仕事を始める人も増えています。

■代理店営業の進め方
ここからは代理店営業の進め方について、いくつかのステップに分けて見ていきましょう。

1、販売代理店の候補リサーチ
まずは販売代理店の候補先をリサーチします。 ターゲットとする顧客層やエリアなどを踏まえ、自社の営業戦略に合った販売代理店を選ぶことがポイントです。

販売代理店の種類によっても自社の対応範囲や手数料などが変わってくるので、しっかりとリサーチしましょう。

代理店開拓にあたっては、自社の商品やサービスがターゲットにする顧客層などを考えて、販売代理店の候補をリストアップします。そして、自社の営業戦略に合ったエリアなどを絞り込み、代理店営業を開始します。

2、販売代理店へのアプローチ・契約
次に候補先となった販売代理店に対してアプローチをしていくことになります。ここは通常営業と同じく、ただやみくもに営業したのでは契約は取れません。

代理店営業の場合、自社商品やサービスの優位性はもちろん、代理店にとってのメリットを納得して貰えなければなりません。そのため、代理店側の視点に立ったアプローチが必要になります。

自社の販売代理店になることのメリットなど、販売代理店側の視点に立って分かりやすく説明していきましょう。 アプローチの結果、双方が問題なければ代理店契約を締結します。

3、製品・サービスについてレクチャー
代理店契約を無事締結できれば、すぐに販売開始と言いたいところですが、その前に自社の製品・サービスについてレクシャーを実施しましょう。

代理店営業で一番時間を要するのが代理店サポートです。まず代理店に対して商品説明をします。自社の製品を販売してもらうためには、正しく理解してもらう必要があります。また営業トークの伝授や効果的な販売方法をコンサルティングします。

製品・サービスの特徴や顧客の得られるメリット、適した販売方法の説明などを実施して、販売代理店が売りやすくするためのベースを構築します。 レクチャーだけでなく、販促用のツールを提供するのも良いでしょう。

4、販売開始・定期フォロー
レクチャーやツールの提供が完了すれば、いよいよ販売開始です。 販売開始後は定期的に販売状況をチェックしたり、販売する上で困っていることや悩んでいることがないかなどを確認したりすることになるでしょう。

他にも代理店に寄せられているクレームに対しても対応します。現在起きているクレームについてはもちろん、今後同じことが起きないようにレクチャーもします。

定期的なフォローの実施は、販売代理店との関係性構築やモチベーションの維持・向上に繋げることができるので、丁寧に取り組むことがポイントです。自社の販路拡大だけを目的にしてはいけません。

その商品・サービスでwin-winの関係を築くことが大切です。

■代理店営業の3つのポイント
最後に代理店営業に取り組む際のコツについてご紹介していきます。

1、プロダクトの強みを磨き上げ、共感を得る
代理店と言えどもメーカーとしての商品開発に対する想いや経営者のビジョンに共感が得られない状態で、スポットで紹介して貰ったり、1つの会社だけに売って貰うことはできなくはありません。

ただし、継続して売って貰うことは難しくなってきます。長く良いお付き合いを続けかつ、お客様に価値を届けるにはとにもかくにもサービス・プロダクトの共感を持って貰うが非常に大切です。

そのため、プロダクトへの共感ありき代理店開拓を行っていくにあたって最も大切なことは、会社のビジョンやプロダクト、サービスをパートナーに好きになって貰うことです。

相手のメリットや利益などの前にまずはこちら側がなぜ、売って欲しいと思っているのか、今後のビジョンも含めて言葉にして伝えましょう。

2、販売代理店側の利益を考える
次のポイントは、メーカーとしての利益も大事ですが、「販売代理店側の利益も考える」ことです。

なぜなら、代理店営業は自社単体で売り上げを上げることはできず、販売代理店側の営業努力があってはじめて売上を上げることができるスキームになるからです。

つまり、販売代理店のモチベーションの維持や向上が非常に重要になってきます。 販売代理店側のモチベーションを向上させる上で、大きなカギとなるのは当然販売代理店側の利益になります。

そのため、代理店営業に取り組む際は、販売代理店側の利益を可能な限り最大化できるように調整することが、人を動かす最も重要な要素だと言えるでしょう。

3、サポート体制を充実させる
3つ目のポイントは、「販売代理店へのサポート体制を充実させる」という点です。 販売代理店が見込み顧客に対して営業しやすいよう、環境を構築することも代理店営業の重要な役割となります。

販促資料の提供や定期的な製品・サービスの勉強会、営業同行などといったサポートを充実させることで、販売代理店のモチベーションを高めるとともに、成約率の向上にも繋げることができます。

直接顧客に販売を行わない分、販売代理店へのサービスを手厚く実施するということが重要であると押さえておきましょう。

代理店は1社の製品だけを扱っているわけではないので、エンゲージメントを常に高めておくことも重要です。

なぜなら、エンゲージメントが低いと自社の製品を販売して貰えなくなる恐れがあるからです。そのため、密に代理店とコミュニケーションをとり信頼関係も構築することが必要不可欠になるのです。

■まとめ
代理店はメーカーが自身では獲得できない企業に対して新規にアプローチすることが出来たり、既に代理店と取引を行っている企業に対して、メーカーが開発したプロダクトやサービスを提案してくれる貴重な存在になります。

サービス提供主と代理店が交わす代理店契約は、アライアンスの一種となります。アライアンスとは、企業と企業が互いの利益最大化を目指す目的で、業務提携を組み交わすことです。

アライアンスを組む大きなメリットのひとつは、自社だけでは開拓できない会社や自社の人材では対応できない顧客要望にも応えられるようになることです。

優れたメーカーの持つソリューション(商材、サービスなど)を担ぐことで、自社顧客が抱えている課題を解決することができれば、顧客満足度はさらに向上するでしょう。

代理店営業は基本的にメーカーが新規顧客へ直接アプローチする訳ではありません。そのため、販売代理店に対して、自社の製品・サービスを扱って貰えるよう営業をかけることになります。

代理店契約に基づくアライアンスによる協業体制を構築することで、双方のメリットと利益の最大化を目指すものです。

代理店側は、サービス提供主の商材をエンドクライアントに提供し、サービス提供主は代理店に対して販売手数料を支払うことで、双方に利益が発生します。

メーカー側としても優れた商品を開発するだけでなく、販売代理店に関して様々な情報や販促ツール、サポート体制などを提供し、両者が有機的にタッグを組むことで的確なアプローチを展開し、新たなビジネスシナジーを生み出して行く必要があるのです。

■最後に
メーカーとして日本だけでなく海外での販売を目指すためには、プロダクトの競争優位を磨き上げることにフォーカスし、代理店を活用して販路拡大することも重要な経営戦略の一つになります。

実際にアメリカのメーカーの多くは、自社では製品開発と生産に経営資源を集中させ、自前の営業部隊は持たず「セールスレップ」を活用することが当たり前の常識になっています。

日本でも有数の有力なメーカーの中には、代理店が得意とする業界ごとにプロダクトをカスタマイズしたり、OEM提供を推進するなどし、強固な頼関係を築いているメーカーと強力な代理店がたくさん存在しています。

これまで販売不振だったメーカーが販売チャネルを持った有力な代理店1社と提携することができたことで、経営が大きく好転することもあります。

まずは、1つの代理店と強固な関係性が構築できれば、その先には何十社というクライアント企業に販売することが可能になります。

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最近では、代理店募集サイトも幾つかありますが、沢山の営業マンを抱えた有力な大手企業が代理店募集サイトを活用することは少なく、上場会社から販売代理店としての問い合わせのがあることはほぼ期待できません。

また、代理店募集サイトでBtoBの販売代理店を募集しても、大手の商社の担当者や大手企業で商品ラインナップを決定している「キーマン」が良いプロダクトを探すことは、皆無に等しいと断言できます。

ビジネスとしての実績があるにも関らず、販路拡大や代理店開拓が上手く進んでないメーカーを見かけることがありますが、その際に共有している課題は以下の7つになります。

1、そもそも代理店営業を理解した人材がいない。
2、自社が求める理想の代理店像が明確でない。
3、主体的な代理店開拓の営業戦略が無い。
4、USP(Unique Selling Proposition)が存在しない。
5、代理店に対する自社の商品の売りが明確でない。
6、代理店営業がシステムとして構築されていない。
7、代理店の立場に立って、自社の事業を説明していない。

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なぜなら、特定企業との繋がりや業界のコネクションを持った営業顧問に優良法人の加盟店開拓の機能をアウトソーシングすることで、一気に代理店の急拡大を実現することが可能になるからです。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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