損益分岐点とは?新規事業開発には損益分岐点の最適化が大事な訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営元代表 カテゴリー: プロ活用方法   パーマリンク

予算の限られたスタートアップ企業の新規事業を軌道に乗せるためには、ビジネスの「損益分岐点」を知り、固定費を抑えつつ、売れるプロダクトの方向性を見極めることが重要です。

なぜなら、新規事業の立ち上げには、どの程度の採算性があるかどうかが、事業を持続させ発展させる上で、大変重要なファクターになるからです。

経営をする上で、利益を出すためには、沢山販売することが基本になります。その際、どれくらい販売すれば黒字になるのか、その数値目標を持つことが、限界利益を突破する分岐点になります。

そこで今回は、損益分岐点とは何か、新規事業立ち上げに損益分岐点が鍵になる訳について解説します。

「社会と企業との間で価値が共有されるようになれば、社会だけでなく企業も利益を得られます。長い目で見れば、より持続可能な競争上のポジションを企業は作り上げることが可能になります。」

<マイケル・ポーター>

■損益分岐点とは?
損益分岐点とは、営業利益がゼロのときの売上高で、財務分析で収益性を分析する指標の1つです。損益分岐点は、BEP「Break Even Point」とも呼ばれています。

売上高と費用の額が同じになり、損益がゼロとなるなる売上高または販売数量を言います。

新規事業の立ち上げにおける損益分岐点は、黒字と赤字を分けるポイントになる売上高になります。損益分岐点を超えれば、利益が出て、損益分岐点を下回れば赤字が出ます。

そのため、スタートアップの起業家であれば、以下を把握するこが必要です。

・どの程度の売上があれば、事業の採算が取れるのか?
・売上次第である程度の投資リスクは、許容できるのか?
・目標売上を達成できれば、どの程度の利益が得られるのか?

採算性を検討する上でもっとも一般的に用いられるフレームワークが、「損益分岐点分析(CVP分析)」です。

これは、コストを大まかに売上に連動して増えない固定費と売上に応じて増えていく変動費に分け、それらをグラフ上に示し、売上との交点が損益分岐点になるというものです。

■ビジネスモデルの損益分岐点を把握する重要性
事業の損益分岐点を知ることで、どのくらいの売上高や販売量があれば赤字にならないかを把握することができます。

これにより、経営の目標設定や、キャッシュフローの安定化に繋がるため、非常に重要な経営指標になります。

損益分岐点を見て分かるのは、赤字を出さないための売上高です。企業を経営する上で、本業で利益を出すための売上高になります。

損益分岐点を応用すると、目標利益(計画利益)を達成するために必要な売上高(必要売上高)も計算できます。

必要売上高=(計画利益 + 固定費)÷ 限界利益率

損益分岐点は、公式で導けますが、単純にその値を知るだけではなく、売上とコストの関係や、コストの増え方を図解することで可視化し、関係者で共有することが大切です。

■創業期や新規事業の立ち上げの1期目は赤字になる
創業して間もないスタートアップの場合、1年~2年は赤字となっているケースが殆どになります。

また、大手企業が新規事業を立ち上げる際には、売上が安定的に上がる3年赤字となるのが一般的です。

中小企業の場合、赤字の期間をいかに短くするかが、事業を継続していく上で大きなポイントとなりますが、その際に重要となるのが「損益分岐点」です。

一般的に、利益を出しやすいのは「固定費が低くて変動費が高い」ビジネスモデルです。ただし、薄利多売になる傾向があり、利益を拡大するためには売上を相当に増やさなければなりません。

一方、「固定費が高くて変動費が低い」ビジネスの場合、最初の利益を出すまで大変です。

ただし、変動費が低い(限界利益が多い)ため、いったん利益が出てしまえば、あとは利益を拡大しやすくなる傾向にあります。

損益分岐点の売上高や販売数量を目標設定し、まずはその売上高や販売数量までに全精力を使って到達するかが、事業経営を成功させる鍵となる要素になると言えます。

■損益分岐点を下げる3つの方法
損益分岐点を下げる方法は、固定費を減らすか、変動費を減らす(限界利益率を高くする)か、または両方を同時に実施するか、といった方法があります。

当然、最後の選択肢が理想ですが、そう簡単ではありません。

なぜなら、世の中のビジネスは、「固定費が高くて変動費が低い(変動費を下げにくい)」か「固定費が低くて変動費が高い(固定費を下げにくい)」ビジネスが多いからです。

1、変動費を減らす方法
変動費とは受注件数・生産量・販売量などの増減に比例して発生する費用のことを指します。

原材料費や仕入れといった原価に関わる部分のほか、輸送費や外注費などもこれに該当します。変動費を削減する方法で分かりやすいのは、商品や材料などを仕入れる単価を下げることです。

変動費の削減方法として、仕入れ先との価格交渉のほか、外注先との価格交渉に切替えることなどが考えられます。

もちろん、得意先との関係もあり簡単ではない場合や変動費を削減すると、品質の低下を招くこともありますので、注意が必要です。

変動費にあたる費用の多くは企業のビジネスと直結しているため、固定費に比べて削減できるかを見極めづらい側面があります。大事な事項としては、売上に貢献していない費用を見つけ出して削減することです。

基本的には「売上に応じて支払う額が変わるコスト」と考えられるため、まずは固定費を優先的に削減していくことが企業の経費削減における重要なポイントとなると考えられています。

2、固定費を減らす方法
企業活動においては売上の増減に関わらず一定金額が発生することから、固定費は経費削減を検討する時になるべく優先してコストカットを目指したい費用のひとつです。

利益を「売上-固定費」と単純化して考えると、固定費を抑えれば抑えるほど多くの利益が獲得できるためです。

固定費とは、企業の業績や売上高、季節などに影響されず一定的に発生する費用全般を指す言葉です。人件費や福利厚生費、家賃や減価償却費などがこれにあたります。

固定費を減らす方法としては、

・人件費を削減する手があります。ただし、給与カットや人員整理をしなければなりません。
・地代家賃を下げる方法もありますが、貸主との交渉が必要です。

まずは、自社の努力だけで削減できる固定費を探しましょう。

見つからなければ、変動費の中に固定的に使われている費用(増減させても売上が変わらない)があれば、それを固定費と見なして削減の候補としてください。

3、アウトソーシング活用による人件費削減
固定費のなかでも大きな割合を占めるのが、人件費に関する項目です。

多くの企業では正社員以外にも契約社員、派遣社員といった様々な雇用形態の従業員が活躍していますが、どうしても時間外労働を抑制できず、人件費がかさむというケースもあります。

解決策のひとつとして、例えば事務や電話対応などの定型業務をBPOサービスの活用で外注し、時間外労働を削減することです。

また、アウトソーシングの活用を進めることで、それまで固定費だった人件費の費用を変動費へと計上でき、従業員の働き方改革にも繋がるでしょう。

■固定費を抑えてテストする大切さ
スタートアップが新規事業を収益化することの基本は、固定費をなるべく低く抑えつつ、「持続可能なビジネスを構築する方法を学習すること」です。

なぜなら、スタートアップ企業の基本的な活動は、アイデアを製品・サービス化し、見込み客の反応を観察・測定し、改良点や問題点などを把握して学習することが、ビジネスを成功させる鍵になるからです。

スタートアップ企業は、「ビルド・測定・学習」サイクルを短期間で構築し、製品やサービスのクオリティを最大化する必要があります。

新規ビジネスにおいては、固定費を掛け過ぎることが、損益分岐点の上昇を招き、事業の失敗を誘発してしまう可能性が高くなります。

リーンスタートアップという言葉をご存知でしょうか?

リーンスタートアップはアメリカで生まれた概念で、コストや人材などの事業資源を必要最小限で投資し、テストを繰り返して製品やサービスを昇華させ、ローリスクで起業を成功させるメソッドです。

スタートアップでは、実際にユーザーに製品・サービスを使って貰い「ニーズなどの検証」をしながら、学習するステップを含むことが欠かせません。

この仕組みが社内にないと、当てずっぽうな市場予測をもとに大規模な投資を行い、結果的に事業立上げに大失敗したりするリスクを抱えたりすることになります。

■まとめ
一般的には、損益分岐点売上高が低くなれば、その分黒字化するためのハードルとなる売上高が低くてもよくなるため、経営は安定します。

一方で、事業を成長させるためにはどうしても人件費や物件費などの固定費が必要となるため、損益分岐点が上がることも一概によくないとはいえません。

新規ビジネス立上げ時は、固定費を節約して損益分岐点を下げ、収益化しやすい体制でスタートしましょう。

スタートアップでは、固定費を掛けるより、新規顧客の開拓に必要な予算の確保の方が事業を伸ばす上では大事です。

重要なのは、常に自分の事業の損益分岐点を把握して、「バーンレート」を抑え、損益分岐点を意識したマネジメントをすることです。

バーンレートとは、資金燃焼率のことで、ベンチャーやスタートアップ企業でよく用いられる、企業が1ヶ月にどれだけコストを費やしているかを示す指標です。

スタートアップの新規事業立上げでは、「コストをかけずに最低限の機能を持った試作品を短期間で作り上げ、顧客の反応を的確に取得して、顧客がより満足できる製品やサービスを開発していくマネジメント手法」が必要になります。

まだ安定した売上を得られない企業にとって、資金調達はとても重要です。

しかし、同時に、右肩上がりで売上を見込めないスタートアップ企業にとって、資金調達時に高い株価でファイナンスを推進するのは難しくもあります。

生存率が低いといわれるスタートアップ企業ですが、営業戦略次第で業績を伸ばすことが可能です。

まずは、バーンレートの高騰を回避しつつ、1年以内に損益分岐点を超えることを目指し、その後さらなる成長を達成しましょう。

■最後に
新規ビジネスの立ち上げ時は、とにかく節約して小規模でスタートするのが鉄則です。

大規模な資金調達を行い全ての機能を整えて万全の体制でビジネスをスタートできるに越したことはありません。

しかし、その体制を維持できるのは、マーケティングや営業活動に投資した上で、損益分岐点を上回る売上を獲得できた時だけです。

体制維持のために売上を確保しなくてはいけない状態では、本末転倒です。少ない売上でも収益化できる事業計画を立てるべきでしょう。

新規ビジネスは、顧客を確保することにパワーを集中させなくてはいけません。

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本田季伸のプロフィール

KENJINS運営元代表 ★連続起業家★著者★人脈コネクター★KENJINSプロデューサー★「顧問のチカラ」伝道者★プライドワークス株式会社 代表取締役。 大学卒業後、日本食研株式会社を経て25歳で起業。複数のITベンチャーを創業する。業界初のサービスであることにこだわり、地域密着型コミットサイト、有店舗連動型ブランド品オークションサイト、日本初の出前サイト、セミナーチケット共同購入サイトなどを立ち上げる。クーポンサイトの運営時にバーコードを電子化し、チケットや会員証として携帯電話の画面上に表示するアイデアを世界で初めて考案し、発明者として20件以上の特許を申請し権利を取得。2002年にKDDIと共同で歌手の矢井田瞳のコンサートで電子チケット入場を実用化させ、モバイルチケットのパイオニアとして一躍注目を浴びる。 2012年に「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を出版。後に3部作となり累計販売部数は、75,000部を超える。2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設する。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している極端な顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、これまでの顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「サブスクリプション型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供している。特に複数の「営業顧問」の人脈ネットワークを活用した大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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