ファシリテーターとは?経営会議を有意義なものに変えるコツ

投稿日: 作成者: KENJINS運営元代表 カテゴリー: 企業インタビュー   パーマリンク

多くの人が参加する会議は、なかなか意見が出なかったり、あるいは一部の人の意見に左右されたりしがちです。

経営会議では特に、経営幹部となる取締役やマネージャー全員から、価値ある意見を引き出し、結論に導くことが重要です。

会議などを円滑に進め、有意義なものとするためには、代表取締役が全ての会議を進行してはダメな場合があります。大事な会議を活性化し、業務の効率化を促進させる上では、調整役となる「ファシリテーター」の役割が重要になります。

そこで、今回は、ファシリテーターとは何か、経営会議を有意義なものに変えるコツについて解説します。

「すべての人々が年中会議をしているような組織体は、誰も何事も達成できない組織だと言わねばならない。会議は原則であるよりは、むしろ例外でなければならない。」

<ピーター・ドラッカー>

■ファシリテーターとは?
ファシリテーターとは、会議やプロジェクトなどの集団活動がスムーズに進むように支援する調整役として「ファシリテーション」を、専門的に担当する人物を指します。

会社などの組織において、相互理解を促しながら合意形成し、問題解決を促進する活動を「ファシリテーション」と言います。

日本のビジネスシーンでは主に会議やミーティング、研修といった場面で参加者の発言を平等に引き出し、会議をゴールに導く進行役のことをファシリテーターと呼びます。

ファシリテーターは、中立的な立ち位置から意見の対立を調整したり、積極的な意見交換を促したりするなど、有意義な会議を行ううえで重要な役割を果たします。

ファシリテーターは、会議や研修において3つのプロセスに関与します。

1つ目は、会議や研修の目的を達成するための進行役
2つ目は、参加者の思考や心理に関与しながら参加者に発言を促すサポート役
3つ目は、会議や研修の目的である合意形成に至るよう促す誘導役

ファシリテーターは、会議の参加者に問いかけを行い、意見やアイデアを取りまとめることが必要です。その上で、参加者全員が納得する結論へと導くことが求められます。

■経営会議な重要な理由
経営会議とは、「経営方針」「経営戦略」「事業の進捗状況」「予算と実績」などの決定を行う会議のことを指します。

参加者のほとんどは、取締役や執行役員などの経営の中心となるメンバーで構成されており、今後の企業戦略や事業展開について幅広く議論、決定を行っていきます。

経営会議では参加者と目的・その後の行動が重要視されます。意味のある経営会議にするためには、積極的に発言できる人や社内を熟知している人を集めるといいでしょう。

経営会議の最大の目的は、「経営に関する意思決定を行うこと」です。

経営会議では、幹部クラスの人間が集まって、現在の状況や課題を明確化して共有していきます。そういった情報を基に、今後の展望や方針を打ち立てて、下部組織に通達していくのです。

また、意思決定の他にも、下記のような議題について話し合う場合もあります。

・経営計画の確認
・自社が抱える問題について
・業績を上げるために取り組むべき課題
・企業の財務基盤強化のための課題

基本的には、どんな議題を話し合う場合でも、経営に直接関わる内容であることがほとんどです。

また、問題などが発生した際にも軌道修正ができるように、経営会議は月次などで定期的に開催されるのが一般的です。

経営会議を開催する際には、目的を明確にして、最終目標に向けたアジェンダを作成することが大切です。さらに、事前に資料配布や事前審議を行い、効率的に会議を進めることも意識した方が良いでしょう。

■ファシリテーターが重視される背景
ファシリテーターという言葉が使われ出したのは1960年代のアメリカです。体験学習などで参加者に働きかける技法として用いられました。その後、企業の会議進行に応用され、広く認知されるようになりました。

会議が適切に進行されない場合、取り留めもなく意見が出され、結局意見がまとまらずに終わってしまいます。

そうならないためにも、スムーズで建設的な議論ができるよう会議を進行するファシリテーターが重要となります。

従来、日本の企業では、強力なリーダーが縦割り組織を率いるのが効率的とされてきました。

しかし、近年は組織を構成する従業員の多様化が進んでいることもあり、権威的に組織をけん引するよりも、チームの和を生み出すリーダーシップが求められるようになってきています。

こうした背景から、個の価値観や考えを尊重しながら同じゴールへと誘導するファシリテーターの存在は、会議の場だけにとどまらず、組織運営に必要不可欠な存在になりつつあります。

■ファシリテーターと司会の違い
司会は、あくまで会議などを滞りなく進めることがその役割です。スムーズな進行が求められるものの、議論の内容や最終的な合意を得られるかどうかは司会の責任とは言えません。

ファシリテーターは、司会進行役にも似ていますが、司会進行役は段取りやプログラム通りに進めるだけの役割で、参加者の発言を引き出すようなことは求められません。

一方で、ファシリテーターは参加者から意見を引き出し、議論を円滑に進め、最終的に合意を得る役割が求められます。ここがファシリテーターと司会の大きな違いであると言えるでしょう。

また、ファシリテーターが司会と異なる点として、効率的で有意義な会議となるように、議題の検討や参加者の選定、会議内容の事前説明や資料準備なども必要となります。

■ファシリテーターによって得られる5つのメリット
進行役である司会のみの運営では、会の流れが参加者に依存しがちになります。これまで多くの会議では、参加者の自発的な発言や論議が難しい」「会の目的に到達せずに時間切れになる」といった問題点がありました。

そのような際に、ファシリテーター存在するよって5つのメリットが享受できます。

1、ゴールが明確になる
ファシリテーターの存在によって、どのゴールを目指しているかがブレなくなります。よって、参加者の意見がまとまらずに散会する事態が少なくなるのです。

ファシリテーターの役割は、会議の質を向上させ、問題解決やゼロから新しいことを創造するといった集団活動の目標をクリアできるようにサポートすることです。

2、話しやすい雰囲気になる
ファシリテーターの促しによって、「誰もが人の話に耳を傾けるようになる」「自分も意見を述べやすい雰囲気になる」といった空気感が自然と形成されます。

そのためには、会議中に段取りや進行といった外面のプロセスだけでなく、参加メンバーの考え方や感情、関係性、雰囲気といった内面のプロセスにも気を配る必要があります。

ファシリテーターには、「心理的安全性などをもとにした参加者が発言しやすい場の雰囲気の創造」「発言しやすい場の雰囲気の活性化」などが求められます。

3、参加者から新しいアイデアが生まれる
ファシリテーターには、アイデアや発言を参加者から存分に引き出す場づくりが求められます。

ファシリテーターの働きによって、参加者が相互理解を深めながら活発な意見交換を行うため、新たな発想が生まれやすい土壌ができます。

会議全体の進行をコントロールして時間を管理しつつ、参加者たちが新しいアイディアを生み出せるように発言を引き出すことがファシリテーターに求められる役割やスキルといえます。

4、合意形成しやすくなる
会議中は参加者が意見を出しやすい雰囲気作りに努め、意見の対立が起こった場合には、客観的な立場で双方の意見をバランスよく引き出すように心がけなければなりません。

ファシリテーターは、参加者に発言を促しながら共通認識を形成します。

ファシリテーターは、会の最終目的に参加者を導きます。そのため、発言やアイデアがまとめられ、最終的な合意形成が容易になるのです。

5、時間が適切に管理される
ファシリテーターが時間管理と議事進行役を同時に担うため、会が無駄に長引く事態が減ります。

ファシリテーター不在の会議では、時間管理が徹底されず、予定時間が超過したりだらだらと話しが続き、結論が出せないまま時間だけが過ぎたりといったことが起こります。

ファシリテーターがいれば時間管理ができるため、会を適切に進められます。

■ファシリテーターに求められるスキル
ファシリテーションスキルは、会議を活性化し、業務の効率化を促進させるために必要なもののひとつです。ファシリテーターは会議やプロジェクト、研修などのシーンによって求められるスキルが異なります。

今回は会議において必要になる3つのスキルを紹介します。

1、議事進行のスキル
会議においては「目的が何なのか」、「どのように議論を進めるのか」といったことを明確にしておかないと、望ましい意見が出ずにただ人が集まっただけの会議になり失敗する可能性があります。

そのため会議は、その目的や参加者をどうするかなど、設定の段階も重要です。

なぜその議題とするのか、誰が参加すれば有意義な話し合いとなり結論が出せるのかといったことを想定することが必要です。

ファシリテーターは会議において話し合われる目的やルールを明確にし、事前に参加者に周知することが求められます。

また、活発な議論がおこなわれるように、場を整えながら参加者へ発言を促し会議を進行させる必要があります。

2、参加者の意見を引き出すスキル
良い会議にするためには、参加者から偏りなく意見を引き出しすことが重要です。発言しない参加者には、ファシリテーターが働きかけて話しやすい雰囲気を作り、発言を促します。

会議の参加者は意見や考えを出し合い、互いの理解や共感を深めてアイディアを広げていくことで、会議の結論に対する納得感を高めることができます。

参加者の意見を聞く際には、否定することはせず、様々な意見を取り上げ、結論に至るよう議論を集約していきます

そのため、ファシリテーターには、参加者の意見を引き出す、あるいは受け止めるといった、傾聴・応答・観察・質問といったコミュニケーションスキルが求められます。

例えば、参加者の意見が曖昧なときには発言の意図をくみ取ってほかの参加者に伝えたり、話が長くなる参加者に対しては簡潔になるように促したりします。

また、発言が苦手な参加者にも相槌や質問をして発言させたりする対応が望ましいです。

3、結論に導くスキル
参加者の意見を集約し、合意形成することが会議においては最も難しく、かつ重要なことです。

会議は、さまざまな意見が出される中で、その意見を集約し、参加者が一定の納得感を持てる形で最終的な合意に至る必要があります。

ファシリテーターの役割としては、議題がそれないように注意しつつ、ひとつの結論を導き出すことが会議のゴールになります。

そのため、意見の対立が見られる場合には、話題を変えたり異なる角度からの質問を発したりしながら、参加者からバランスよく意見を引き出すことが求められます。

そして、最終的には納得が得られる結論が出せるように議論を進めることが必要です。

■ファシリテーターとしての立ち位置の注意点
ファシリテーターとは、会社や組織、特定のグループ等で物事を進めていくときに進行を円滑にし、目的を達成できるよう、中立的な立場から働き掛ける役割を担う調整役になります。

そのため、ファシリテーターの立ち位置としては、自分の主観や意見を入れずに、より良い進行に集中することが大切です。

社長や取締役など自らも組織の幹部クラスであれば、当事者意識を持つことは大事なことになります。しかし、社長がファシリテーターであるスタンスを取ると、その会議はファシリテーターがいないのと同じことになってしまいます。

ファシリテーターが会議にいる場合、参加者から出された意見に自分の考えを述べるのではなく、できるだけ参加者全員が意見を言えるような雰囲気作りを心掛けることが大事な役割になります。

会議の議題に挙がる問題の解決をすることはファシリテーターの役割ではありません。ファシリテーターは、自らの役回りを理解した上で、成果を上げるべく振る舞う必要があることを取り違えないように注意しましょう。

参加者の意見へ傾聴することや、発言を促したり議論を深めるための適切な質問をすることも重要です。

例えば、質問には相手が自由に答えられる「オープン・クエスチョン」や、「はい・いいえ」のように二者択一で答える「クローズド・クエスチョン」があります。

これらを会議の状況によって使い分けることも良いでしょう。

経営幹部だそいう責任感から、自分の意思や能力で最終意見を取りまとめようとするのも間違いです。参加者の意見をまとめ、意思決定をサポートするのがファシリテーターです。

■まとめ
ファシリテーターとは、集団活動がスムーズに進むように支援する「ファシリテーション」を専門的に担当する人物を指します。

ファシリテーターの役割は、ファシリテーションスキルを活用して、会議や話し合いの場がその目的に到達できるよう導き、会議の進行をサポートすることです。

つまり、「問題解決」「教育や学習」「創造活動」などを上手く進めるための支援を行うことが、ファシリテーターが存在する理由になります。

ベンチャー企業の場合、スピード感のある意思決定と実行、多様化する人材の共感醸成など、企業活動のパフォーマンスを最大化する上で重要な位置付けとなるのが、優秀なファシリテーターの存在がいることだと言えます。

ファシリテーションには、固定観念に縛られない多角的な視点と、個々の意見を引き出すコミュニケーション能力、そしてゴールに向かって議論を収束していく設計力が必要となります。

決して簡単なスキルではありませんが、ファシリテーターが企業にもたらす価値は大きなものです。

■最後に
ダイバーシティが推進されている現在、異なる考えをまとめたり、意見の対立を解消したりすることで、次の行動に繋げて行くスキルを持ったファシリテーターの存在は重要です。

ベンチャー企業の今後の組織運営には、ファシリテーターのスキルを持つリーダーの存在が必要不可欠だと言えます。

なぜなら、対話を促進して合意に至るファシリテーションの考え方を、会議だけではなく、組織やチーム運営にも応用して行くことが可能だからです。

経営会議がうまくいかない理由には、次のような原因が挙げられます。

・参加者が発言しない。積極的に参加してくれない。
・メンバー同士がなれ合いになってしまい、緊張感がなくなっている。
・会議の中で議論をするうちに脱線し、当初の目的を見失う。

こうした問題を解決するのが、進行役であるファシリテーターです。

ところが、ファシリテーターの能力が低いと、うまく発言を引き出せなかったり、脱線に気付かなかったりするということもあります。

それどころか、中立であるべきファシリテーターが、参加者の発言を意図的に無視したり、結論を誘導しようとしたりすることまであるのです。

そのような際に、外部から高いスキルを持った優秀なファシリテーターを招くことは、混乱が予想されたり、結論を導き出すことが難しい大事な経営会議において、幹部クラスの発言をまとめて、話を整理し、結論を導き出す大きな手助けとなります。

ベンチャー企業の経営では、先の予測ができないなか、多様なメンバーの知恵を結集して、目指すべき未来のベクトルを決めていく必要があります。

スタートアップの若い起業家が1人で、

・会社の方向性を考えボードメンバーに伝える。
・会議を進行しながら自分の意見をしっかり伝える。
・参加者全員の意見に十分にしっかりと耳を傾ける。
・多様な意見をひとつの方向にまとめて行く。

といったことは容易ではありません。

日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」では、顧問やプロ人材の知見を活かし、生産性が高く質の高いアウトプットを生み出す、重要な経営会議のデザインとファシリテーションの実行支援を行っています。

社内の経営会議に外部の顧問やプロ人材が「ファシリテーター」として混ざることで、普段とは違う緊張感が生まれます。

優秀な顧問や社外取締役が経営会議に参画することで、慣れあいになっている環境やビジネスの課題に対しても、鋭く切り込むことができるでしょう。

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本田季伸のプロフィール

KENJINS運営元代表 ★連続起業家★著者★人脈コネクター★KENJINSプロデューサー★「顧問のチカラ」伝道者★プライドワークス株式会社 代表取締役。 大学卒業後、日本食研株式会社を経て25歳で起業。複数のITベンチャーを創業する。業界初のサービスであることにこだわり、地域密着型コミットサイト、有店舗連動型ブランド品オークションサイト、日本初の出前サイト、セミナーチケット共同購入サイトなどを立ち上げる。クーポンサイトの運営時にバーコードを電子化し、チケットや会員証として携帯電話の画面上に表示するアイデアを世界で初めて考案し、発明者として20件以上の特許を申請し権利を取得。2002年にKDDIと共同で歌手の矢井田瞳のコンサートで電子チケット入場を実用化させ、モバイルチケットのパイオニアとして一躍注目を浴びる。 2012年に「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を出版。後に3部作となり累計販売部数は、75,000部を超える。2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設する。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している極端な顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、これまでの顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「サブスクリプション型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供している。特に複数の「営業顧問」の人脈ネットワークを活用した大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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