営業日報とは?営業日報を作成する目的と営業のヨミを書く利点

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 企業インタビュー   パーマリンク

営業日報は、日々の営業活動をマネジメントする者としては必須になるものです。

営業マンにとっては営業日報を書くことは、大変な手間と時間が掛かります。一方では日報を確認する営業マネージャーにとっても労力がいる業務になるため、営業日報を書く意味がないのではないかと思われがちです。

しかし、営業日報の作成には、社内で業務進捗などを共有するという大きな意味合いを持っています。

そこで、今回は営業日報とは何か、営業日報を作成する目的と営業のヨミを書く利点ついて解説します。

「仕事を生産的なものにするには、成果すなわち仕事のアウトプットを中心に考えなければならない。技能、情報、知識は道具にすぎない。」

<ピーター・ドラッカー>

■営業日報とは?
営業日報とは、営業マンが1日の営業活動を上司が把握できるように、日々の活動内容や業務の進捗状況を報告するための「報告書」を指します。

営業日報は、その日の稼働数や成果をアウトプットして上司に報告することを目的にしています。会社として、顧客の動向や目標への進捗のように共有すべき内容を営業日報に記載します。

また、部下にとっての営業日報はそれ以上の意味があります。自分の成果をアウトプットすることで客観的に評価する振り返りツールとして営業日報は役立ちます。

なぜなら、営業日報を書くことによって、1日の行動や成果を見直せるため、自分の役割や課題を見つめ直し、営業活動のPDCAを回転させるにより、売上アップに繋がるアクションを起こすことが可能になるからです。

営業日報の構成としては、当日の活動内容の報告、結果振り返り(反省)、改善点(ネクストアクション)によって構成されます。

ちなみに行動目標と連動した「営業のヨミ」を営業日報のフォーマットに組み込み、事前に予定表として翌週の活動スケジュールとして提出を促すことで、「前年対比」の売上で30年以上にも渡り、右肩上りに持続的な成長を遂げている会社もあります。

■営業日報を書く3つの目的
営業日報は、上司、部下、会社のそれぞれの目的があって作成するものです。しかし、普段、営業日報を書く目的や意義をあまり意識せずに行っている会社が多いです。

本人、上司、会社、それぞれにとっての日報の意義を押さえておきましょう。

1、営業マン本人にとっての目的
商談状況を自身で確認することが可能になるため、上司の支援が必要なときなどに、アドバイスを受けたり、タイムリーに上司が同行訪問をして受注に繋がるようなバックアップを受けることが可能になります。

前年対比の評価が浸透している会社の場合、昨年の業績と比較して月単位や日単位での目標に対する達成度が分かります。また、当日の目標を下回っている場合には、その対策を上司と一緒に検討することができます。

1人で考えていても、視野の狭さに気がつかない可能性があります。内省的反省や、概念・抽象化を実施する際は、多方面からの考察が求められます。客観的な分析を行うには、周囲のメンバや営業マネージャーとの対話が必要です

デイビット・コルブの「経験学習モデル」によれば、具体的経験」「内省的反省」「概念化・抽象化」「能動的実験」の4つのステップからなるサイクルを繰り返し、経験学習が行われると提唱されています。

つまり、営業日報のメンバーにとってのメリットとしては、毎日の振り返りと情報を共有するためのアウトプットによって、営業マンとしての成長速度を高められることにあると言えます。

2、営業マネージャーにとっての目的
営業マネージャーは、マネジメントにおいて非常に重要な役割を担っています。状況に応じて、フィードバックも実施しましょう。至らない点を指摘するだけではなく、認める・褒める内容のフィードバックも大切です。

マネージャーの仕事は以下の通りです。

・人材を開発する・部下がきちんと稼働しているか管理する。
・営業部全体の動向を把握して営業戦略に活かす。
・営業マン個々のノウハウ、ナレッジを蓄積して全員が活用できるようにする。

なぜ、営業日報を部下に書かせなければいけないのか。その一番の理由は、部下が予定通りやるべきことをできているかどうか、それによりどういった成果が出たのかを営業マネージャーが把握するためです。

もちろん、その日の商談における疑問点・懸念点などを報告させ、適切な指示を与える目的もあります。

部下も作成した以上、日報に書いてある成果をちゃんと見て欲しい。疑問があったら日報を元に聞いて欲しい。という思いを持っています。営業日報をベースに適切なフィードバックを行うと、上司や先輩と部下の間に信頼関係が生まれ、経験学習の浸透に役立つ職場環境を構築することができます。

組織の目標によってマネージャーのあり方は様々です。しかし、ドラッカーが調査した結果、成功したマネージャーには共通している習慣がありました。

・成されるべきことを考える。
・組織のことを考える。
・綿密なアクションプランを考える。
・意思決定を行う。
・コミュニケーションをとる。
・機会に焦点を合わせる。
・生産性のある会議を行う。
・「私は」ではなく「我々は」と考える。

3、経営層にとっての目的
経営者にとっては、営業日報を日々確認することによって、営業の最前線で起きている事実を把握することができることです。マネジメントは目標なしでは始まりません。

適切な目標を設定することが経営者やマネージャーに求められる大切な能力です。
目標設定には以下のような大事なポイントがあります。

・目標は高くすること。
・目標の期限は妥当な期間であること。
・目標は分かりやすく、具体的にできるだけ数字で表すこと。
・目標の内容は新たな価値を創造する、世の中を変えるものであること。

会社の目標は、社長のみが掲げるものではありません。

組織の大小にかかわらず、すべての組織において共通して必要なものなのです。経営層の役割は、会社の中長期的な成長=将来価値を高める事であるため、必然的に視点が「戦略的・抽象的・長期的・マクロ」に寄りがちです。

その点、営業日報には、営業部門が顧客とやり取りした内容や学びが具体的に記載されています。

・最近勢いのある競合企業はどこなのか?
・自社の製品は顧客や市場からどの様な評価を受けているのか?
・今日、売れている自社の商品やサービスは何なのか?
・営業部門は今、何に対して困っているのか?
・商品やサービスを販売する上で営業課題は何なのか?

これらの情報は、戦略的な意思決定に関して重要な情報となります。従って営業日報を運用する場合には、経営層も出来る限り目を通すことが重要だと言えるのです。

■営業日報に必要な4つの項目
企業によって異なりますが、共通する基本的な構成を挙げると、営業日報には、訪問先、訪問相手、訪問目的、商談状況、商談結果などを記録します。営業日報に必要な項目は以下のものです。

1、営業内容
営業は企業にとって顧客との窓口という重要な位置付けにあります。それにも関わらず、マネージャーが営業一人ひとりの営業現場の状況が把握できていないケースが往々にしてあります。

そのため、営業社員に対する指導や適切なアドバイス、成果の予測を行うことが難しい状況に陥っているマネージャーが多いのが現状です。

業務の内容は必ず営業日報に記載します。できるだけ具体的に、些細な情報も書き漏らさないのが商談報告書の基本です。「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「したのか」を常に意識して、文章を書きましょう。

まずは時系列順に1日のスケジュールを書いて、下に補足をプラスしても良いでしょう。

2、成果
営業日報には、業務に対しての成果も書きましょう。どのような成果が得られたのか、逆に思った成果が出なかった場合にも、対応策や見通しを書きます。成果を書くことで目標への意識が生まれ、所感の記入もスムーズになります。

営業日報や報告書が提出されることで、マネージャーは営業一人ひとりの活動状況や商談の状況を把握することができます。

その結果として、マネージャーは部下に対して適切なタイミングで評価やアドバイスを行い、成果を挙げている営業社員の手法を共有し、商談の成功確度を高めることができます。

3、所感
営業日報があると、マネージャーが営業一人ひとりの状況を把握できるだけでなく、営業同士でもお互いの状況を把握できるため、成功例や失敗例の共有や競合の動きを踏まえた形で案件へのアプローチをチームで検討することが可能になります。

営業活動で得られた知見や反省点は所感として記載します。次にステップアップするためにどのような行動が必要か、できるだけ具体的に記載してください。

4、翌日の目標
営業計目標とは、
・何の商品を
・いつまでに
・どの程度(売上として) 売っていくのか

を明確化することです。計画を立てることで中長期的な営業のイメージを社内で認識を統一することができ、その後の情報共有などがスムーズになります。

仕事の振り返りや所感から、次の日にどのような行動をするか具体的に記載します。数字が出る仕事であれば数字を記載すると達成したかどうかもわかりやすくなります。

■営業日報の書き方と成果に繋げる3つのポイント
営業日報を成果に繋げるためには、押さえておくべき3つのポイントが存在します。

1、商談フェーズを進めるための情報を記載する
営業の成果は最終的には成約数や成約額、成約率という数値で判断されます。その過程である商談フェーズを進めることが営業の仕事です。

以下の3ステップを経てスッキリ作成してみましょう!

ステップ1:目標値を設定する
ステップ2:アクション目標を算出する
ステップ3:日次の数値目標を算出する

営業の成果が出ているかどうかを確認するためには遅行指標である成約に関わる数値を確認するのではなく、営業パーソンが順調に商談フェーズを進められているのかを確認する必要があります。

マネージャーはプレイヤーが商談フェーズを次に進められない要因が明確かどうか、取りうる対策が取れているか、何か支援が必要ないかを確認する必要があります。

また、全体に成果を上げたい場合は順調に商談フェーズを進められる要因から分析することも良いでしょう。

2、書き手がメリットを感じられる設計をする
プレイヤーが営業日報・営業報告書を作成する最大のメリットはPDCAのC(Check)→A(Action)→P(Plan)を行うことで、セルフマネジメントが行えることです。

このメリットをプレイヤー自身に理解してもらうことが運用の前提になります。売上やアポイントメントは相手がいて初めて成り立つ為、自分の行動だけで変動する数値ではありません。また、相手に左右されるため、自分の行動を積み重ねる”だけ”では売上・中間目標は達成できません。

各プレイヤーが提出した営業日報・営業報告書からメリットのある情報が共有できることが重要です。

例えば、市場の変化(お客様のニーズの変化や競合の戦略変更等)や営業の成果をあげることができた要因を共有できるとマネージャー対プレイヤーの1対n構造ではなくn対nのコミュニティ化をすることが可能となります。

お互いに有益な情報交換をするための場としての活用を目指すのがポイントです。

3、定性的な内容を含める
営業パーソンは営業の最終的な数値(成約に関わる数値)で評価をされることが多く、プロセスの評価や個人の成長に目を向けた評価がしにくいと言われています。

各プレイヤーに次の商談フェーズに進むための課題やそれに対する対策を営業日報や営業報告書に記載して貰うことでマネージャーはサポートがしやすくなるだけでなく各プレイヤーの変化に気付けるようになるでしょう。

また、各プレイヤーも自分の成果を受動的に評価して貰うことを待つのではなく、能動的に自分で自分をプロモーションしていくことも必要です。

半期や四半期の評価で自分がどのように変化したか、どんな工夫がどのような成果に繋がったかを全て覚えておくことは困難です。従って日々の積み重ねとして記録に残しておきましょう。

■営業日報の必要性
営業日報は書くための時間もかかるため、廃止している企業もないわけではありません。営業日報に割く時間を、営業日報を書くために会社に戻るといった手間をなくすための試みです。

営業日報の廃止は一見合理的に感じられ、営業の生産性を上げそうな印象を抱くかもしれません。しかし、残念ながら営業日報を書かなくなった会社では、上司が部下の持つ必要な情報を把握できない、部下が上司に相談する方法が減るといった悪影響を及ぼしました。

問題に直面した際の的確な意思決定は、マネージャーがもつ役割の一つでもあります。問題解決においては、問題への答えではなく、問題についての理解が大切です。

営業マンとマネージャー正しい意思決定のためには、以下の順番で、考えることが重要になります。

1.問題の本質を明らかにする。
2.果たすべき必要条件を明らかにする。
3.決定を行動に移す。
4.決定が正しいか検証する。

もちろん、営業日報を惰性で書いている、面倒で誰も見ないような営業日報はなくしても問題ないかもしれません。しかし、必要な情報がまとまった営業日報は組織の情報共有や生産性向上に大きく貢献します。

営業日報の手間や時間を抑えるためには、SFAを導入するなど、営業日報の運用方法や提出方法を見直しても良いでしょう。

■まとめ
営業日報とは、営業マンの1日の業務内容の記録であり、業務時間にどのような仕事をしたかを上司に具体的に報告するための社内書類です。

営業日報は上手く活用すれば、営業メンバーの成長を加速させるとともに、組織の情報共有を促し、チームを目標達成に導く強力なツールとなります。

そのため、近年では、営業日報を部下の管理としてのツールというよりも、成果をあげるためのツールとして活用しようとする企業が増えています。

営業日報の目的は、上司にとっては部下の仕事の状況把握や育成、業界の動向把握などが中心です。

一方で、営業日報は形骸化しやすい施策という側面もあります。営業日報を書かせる目的があいまいだと営業マンも事務的な感覚で書いて提出し、営業管理職もさらりと目を通すだけとなり、日報に書いた内容があまり活用されません。

導入する場合は、上司やマネージャーが責任をもって日報に目を通し、フィードバックを行う事によって、営業日報を通じて部下の成長をサポートする取り組みを行いましょう。

自分自身の振り返りのためにも、チームに学びや視点を共有するためにも、進んで意義のある営業日報を書く事が重要です。

■最後に
成果をあげるために営業日報を書かせるのであれば、「営業のヨミ」と呼ばれる「商談の目的」と「商談の目標」を営業日報のフォーマットに組み込むと絶大な効果があります。

「営業のヨミ」とは、「商談ごとの目的を事前に日報に記載したもの」や「案件を一覧化し、プロジェクト毎の売上予測を立てたもの」になります。

営業日報と連動した目標管理の手法は、食品メーカーの中で最強の営業部隊と言われる「日本食研」という会社で実践している「ルートセールス」と「提案型営業」を組み合わせたノウハウになります。

食品メーカーの場合、問屋を介在し販売するのが一般的ですが、同社は「直販営業」を行うセールス部隊を日本全国316ヵ所に配置しており、5000品目を超える自社商品を企画・開発した商品を「コンサルティング営業」で販売し、リピート率が高いことを特徴にしています。

個々の営業マンが担当しているクライアントのプロジェクト毎にどんな商談があって、どれぐらいの売り上げが予想されるのか、どのような仮説を持って商談に臨むのか、それを事前に考え書き込みPDCAを回すことこそが「営業のヨミ」となります。

営業マンは、営業日報の中に前の週の金曜日に翌週のスケジュールを書き出します。その後、日々の活動状況をマネージャーが営業マンと1件ずつ、営業の進捗状況を確認しながらチーム単位で営業会議を毎日開催します

営業のヨミのステータスと見比べて、商談内容にズレがあった際は、次回の商談のヨミを見直します。それを定期的に改善することでPDCAを回転させるという非常にパワーのかかる運用方法になります。

しかし、商談に目的意識しを持たせ目標を感覚ではなく、行動によってステータスを管理することで、営業マンの感覚に頼った業績管理から脱却することができます。

フィールドセールスであれば、訪問で商談をする必要があるため、商談目的を事前に明確にすると目標が明確になり営業効率が格段に高まります。

「案件を一覧化し、売上予測を立てる」ヨミという概念と、人の感覚ではなく、営業プロセスによって案件を管理するということを掛け合わせることによって、業績の管理及び見立てがこれまでとは違う精度で実現できるようになるのです。

■大手企業のキーマンとの商談を増やしたい企業様へ
難攻不落の大手企業と新規取引をしたい場合には、既に繋がりのある顧問からの「リファラル紹介」でトップダウン営業で提案する方が、アポイントを獲得できるだけでなく、クロージングする際のスピードが速いとされています。

これまで営業活動の分業化やジョブ型雇用が進むなかで、人脈ネットワークを豊富に保有する顧問を積極的に営業のアウトソースすることで短期間で大きな売上アップに繋がった会社が沢山あります。

スタートアップ企業が大手企業と新規取引をしたい場合には、共通の知り合いを介在し「トップ会談」を開催することです。

なぜなら、中小企業やベンチャー企業の場合には、リード顧客の大手企業の取締役や事業部長などの決裁者と「トップダウン営業」を仕掛けることこそが、大手企業の経営トップと商談する社長営業のコツになり、費用対効果も高く功を奏することが多いと言えるからです。

また、売上が上がる営業日報の導入、営業戦略の立案、営業提案書のブラッシュアップ、インサイドセールス部隊の構築の課題など、社内に最適な営業のプロ人材が確保できない際には外部人材を活用すると良いでしょう。

課題に感じている営業プロセスの一部をを営業顧問やセールスのプロ人材に顧問契約をベースに業務委託することで、大きな成果が見込めます。

まずは会社アカウントを登録し、是非、どのような顧問やプロ人材がいるか選定をしてみてください。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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