日本国内のDMPの市場規模は2018年で107億円。2023年には325億円と、5年間でおよそ3倍になると予測されています。
矢野経済研究所による調査では、将来の展望について「IoTの普及や5Gの登場などを背景に、ユーザー企業が扱うデータは今後急増する見通しです。
ビッグデータを活用しデータを統合・分析、活用するためのプラットフォームである、DMPの需要はますます高まる」と、さらなる成長を見込んでいます。
そこで今回は、DMPとは?DMPを収集・分析しビッグデータを活用するメリットについて解説します。
■DMPとは?
「DMP」とは、散在するデータを収集・統合・分析し、マーケティングツールへデータ連携させることで、マーケティング活動を支援するプラットフォームのことです。
データには、「自社の顧客データ」や「購買情報」などさまざまな種類があります。
事業会社にとって、自社と外部の様々なデータを一元管理・分析することは非常に重要な施策になります。例えば、「資料請求」や「問い合わせ」といったデータも顧客を理解するうえで非常に大切です。
また、オンライン上では、ユーザーの行動を記録した「ログデータ」や、リアル店舗のビジネスを行っている場合は、「POSデータ」などもあります。
デジタルマーケティングの分野でDMPやビッグデータというキーワードを目にする機会が増えました。
DMPとビッグデータというキーワードは、ネット上だけでなくリアルも含めたマーケティング活動全体を最適化するためのビッグデータを活かすための重要な基盤となる可能性を秘めています。
■ビッグデータの活用にも大きく関係するDMP
ビッグデータとは、さまざまな種類や形式のデータを含む巨大なデータ群のこと。「量(volume)」「種類(variety)」「入出力や処理の速度(verocity)」の3つの要素から成り立っています。
ビッグデータは、従来では活用が難しかった非構造化データ(動画や音声、テキストなど)やリアルタイム性のあるデータの蓄積を可能にしました。
また、ビッグデータは、DXを推進における重要なファクターの1つとしても注目されており、IoTやAIといった他の先進技術とも深い関連があります。
テクノロジーの進歩により、膨大かつ多様なデータを一度に扱うことができるようになっただけでなく、従来では保管・活用が難しかったリアルタイム性のあるデータも、即座に解析することが可能になるなど、ビッグデータの活用が広まってきました。
『情報通信白書(平成29年版)』では「ビッグデータ利活用元年の到来」として、データ活用に関する法整備やIoT、AIなどのテクノロジーの普及に伴い、ビッグデータが効率的に収集・共有できる環境が実現されつつあることが記されています。
■DMPのメリット
ビッグデータを活用することで、膨大な過去の実績データから傾向を分析し、高精度な予測を行うことが可能になります。DMPを導入する大きなメリットは「従来のマーケティング施策を効率化することができる」ところにあります。
「できればユーザに合わせてマーケティング施策をしたいけど、ユーザそれぞれに合わせて施策を分けるととても手間がかかるし、そもそも自社で持っている情報やターゲティングでは限度がある…」
とお悩みの方もいると思います。この悩みの解決の糸口が、まさにDMPなのです。
DMPを活用することで、自社で取得したお問い合わせのデータや、外部ツールで取得したWebサイト内での行動履歴などのさまざまな情報をセグメントすることができます。
その結果、お問い合わせフォームで離脱したユーザだけをターゲットにした広告配信をしたり、過去に商品を購入したユーザからのリピート購入を狙ったキャンペーンメールを配信したりと、ユーザそれぞれに合ったマーケティング施策(One to Oneマーケティング)が実施できるようになるのです。
【導入のメリット】
・様々なデータ統合
・大量の情報の加工
・高速な処理スピード
・結果の分析や課題発見
・セキュリティ性
DMP、IoT、ビッグデータ、AIという循環を何度も繰り返すことで、より優れたデータやAIモデルが生み出され続けると期待されています。
■DMPの可能性
DMPは全く新しいシステムということではなく、DMPと同じような目的・機能を持つシステムにDWH(Data WareHouse)が昔からあります。
これにオーディエンスデータという外部データが加わり、さらに分析したデータを広告配信などの施策に、より落としやすくなったシステムがDMPというイメージです。
DMPは、「オープンDMP」と「プライベートDMP」の二つに分けられます。
1、オープンDMP
「オープンDMP」は、Webサイト訪問ユーザーのデモグラ情報や、興味関心・嗜好性等などの外部のオーディエンスデータとデータエクスチェンジさせることができるクラウド型のデータプラットフォームです。
分かりやすく言うと、様々なWebサイトのオーディエンスデータを集約して整理するデータ格納庫のようなもののことです。広告関連のアクセスデータやデモグラフィックデータなどを他社に提供するプラットフォームのことを指しています。
2、プライベートDMP
「プライベートDMP」は、オープンDMPの領域に加え、企業独自ののマーケティングデータ(購買情報、ユーザープロファイル、各種プロモーションの結果等)を集約し、これを外部のオーディエンス情報とシンクさせ構築するプラットフォームです。
CRMデータに、従来では取得することが難しかった外部データを組み合わせたものだとすると、理解しやすいと思います。データ格納先が企業側にある点がポイントです。
事業会社(広告主)がオープンDMPのデータに加え、自社Webサイトのアクセスデータや、保有しているリアルの顧客情報などの自社データも統合して分析する、企業独自のプラットフォームです。
■ワン・トゥ・ワン・マーケティングを実現するDMP
「One to Oneマーケティング」とは、「顧客ひとりひとりに合わせたマーケティング」という意味です。
誰に対しても画一的なマーケティングを行うのではなく、顧客それぞれの興味関心に合わせたマーケティングを個別に行うのです。
個別にマーケティングの対応すると聞くと手間がかかるように感じますが、IT技術をフル活用することで自動的に処理を行うことができます。膨大なコストをかけなくても、適切なマーケティングができる点も、One to Oneマーケティングの魅力です。
プライベートDMPが大手企業やEC事業者で利用され始めて、マーケティング活動に変革をもたらそうとしています。
「人」への配信を最適化するという考え方は、ドン ペパーズやマーサ ロジャーズにとって1990年代に提唱された顧客を「個」として捉えるワン・トゥ・ワン・マーケティングに通じるものです。
マスカスタマイズの考え方は、インターネットの黎明期に多くの賛同を集めたものの、実践するには技術的な課題が多く広まりませんでした。
しかし、ワン・トゥ・ワン・マーケティングがDMPを使えば実現することできるようになり、インターネット上だけでなくリアルも含めた形で、個別対応を含めてマーケティング活動全体を最適化する時代になるでしょう。
■まとめ
DMPを導入することによって、アクセス解析から得られる細かい情報や、自社の顧客データだけでは取得が難しいオーディエンスデータも活用して、ターゲティングすることが可能になります。
その結果、これまで大きなカテゴリ単位でしかできなかったターゲティングが、より細かい属性や単位で行うことが可能になり、効率的なマーケティング施策につながるのです。
もちろん、莫大なデータを手動で管理することもできますが、DMPを用いることによって、より細かく・早く管理ができ、工数やミスの削減もできるでしょう。
DMPを含めたIoT技術により、従来では収集することのできなかった、人々の生活に関わるさまざまなデータをリアルタイムで取得することが可能になりました。
これらの情報はビッグデータとして収集・蓄積され、サービスやプロダクト、マーケティングなど、さまざまな領域で活用されています。
ビッグデータを活用すれば、膨大かつ多様な情報の中から課題解決に必要な知見を引き出し、ビジネス上の意思決定を行うことが可能になるのです。
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