フリーランスの顧問として沢山のプロジェクトにエントリーをした際に、書類審査を簡単に通過する顧問と面談まで漕ぎ付けない顧問やプロ人材には共通する特徴があります。
例えば、大手企業の新規開拓に課題を抱えている企業の場合には、「特定の企業との太い人脈」や「業界でのネットワーク」があることが最大のアピールになります。
そこで今回は、顧問案件の志望動機とは何か、案件への応募時の志望動機が大事な訳について解説します。
■顧問案件の志望動機とは?
顧問案件の志望動機とは、特定の顧問案件やプロジェクトへの応募時に、案件毎にカスタマイズした自己PRや貢献できる事柄を、熱意を持って記載し、エントリーすること意味します。
人気の案件には、沢山の顧問やプロ人材からのエントリーは入ります。案件への応募時には、他の顧問候補との比較されていることを意識することが欠かせません。
顧問案件への応募時には、クライアント企業の課題を解決に導くために、志望動機としてどのような提案ができるのかが書類選考を通過する大事なポイントになると言えます。
クライアント企業が特定の顧問に対して、重視している事柄は、プロジェクトの内容によって異なりますが、「顧問としての専門性」、「顧問としての実績」、「課題に解決力」になります。
そのため、面談時の自己PRや具体的な解決策を事前に考え、面談時にいかに効果的なプレゼンテーションができるかで顧問契約に繋がるのかどうかが決まります。
新規事業立ち上げに対する営業支援の場合、大手企業の新規開拓に課題があるケースでは、営業活動のアドバイスが求められている訳ではありません。
営業支援の場合には、長年に渡って培った人脈を駆使したアポイントの獲得や商談への同席など、販路開拓の実行サポートを行うことが顧問の役割になります。
それらを踏まえて、志望動機を記載することで、書類選考を通過し面談への到達する確率が高まります。
■正社員の面接と顧問との面談の意味合いの違い
正社員と顧問では、企業側から求められる役割や依頼内容、仕事のミッションがそもそもが異なるため、両社の面接時の質問内容は大きく変わります。
正社員の面接では、あくまで入社を希望する求職者という立ち位置になりますので、求人広告への応募者や人材紹介会社のエージェントから紹介を受けた場合には、求職者から先に自己PRを行うことが多くなります。
一方で顧問契約の場合には、企業サイドが抱えている特定の課題を解決するプロジェクトに参画するスキームになります。
そのため、クライアント企業から会社紹介やサービス説明、現状の取り組みや課題をまず先に事業プレゼンした上で顧問に対して依頼したい仕事内容を説明する流れになるのが一般的です。
【エージェント型の面談の流れ】
1、顧問紹介のエージェントよる両者の紹介
↓
2、企業より事業内容や現状の課題、プロに依頼したい業務内容を説明
↓
3、顧問より自身の強みや経歴、企業の課題に関する提案をプレゼン
↓
4、お互いに質疑応答
基本的に両者の面談に顧問紹介会社のエージェントが同席する場合には、エージェントが両者の面談をコントロールするため、面談の進め方では特に問題は発生しません。
ですが、求人サイトのようにクライアントなる企業と顧問が二社間で面談を進める場合には、注意が必要になります。
特に企業サイドが顧問の活用が初めてのケースや顧問サイドも顧問としての面談に慣れていない場合、いずれもが正社員採用と顧問契約を進める上での違いを把握していないと、面談の流れがスムーズでなくなる恐れがあります。
■正社員の面接と顧問の面談との違い
正社員採用の面接は選考の一部になりますが、顧問の面談は話し合いになるという違いもあります。
そのため、正社員の選考の一部である面接は、主導権はあくまで企業側にあり、面接官の質問に対して応募者が答えていく形式が一般的です。
正社員採用の面接は多くの場合、かしこまった緊張感のある雰囲気となります。
一方、応募者と企業側が対等な立場となる顧問との面談は、応募者側も自発的に発言し、質問できる場であることが多くなります。面接と比べて、フランクな雰囲気で対等な立場で意見交換するケースもあります。
顧問の仕事では、ある分野についての深い知識と経験をベースに、クライアント企業の相談に乗り、解決策を示すことを期待されています。
顧問は皆同じ業務を果たすのではなく、さまざまな業界に精通した顧問が、それぞれのクライアント企業が抱えている問題を解決に向けてサポートする形になります。
■企業が顧問と面談を実施する3つの理由
1、仕事内容の説明
会社概要や業務内容、自社製品およびサービスなどについて、企業側が説明します。
企業のウェブサイトやパンフレットには記載されていない魅力や社風を聞ける機会でもあるため、プロジェクトに応募した顧問にとっては、その企業のイメージを多く掴むことができます。
2、条件の話し合い
面談は、事前または最終的なお互いの認識をすり合わせるための場でもあります。
そのため、勤務条件についての話し合いが行われることも多くあります。不明点があれば、ここで質問し、疑問を解消します。
3、親交を深める
面談は、応募者と企業側がお互いの理解を深め、親交を深める場でもあります。
応募者が入社後に安心して働くために、信頼関係を築く必要があるのです。そのため、業務や勤務条件とはあまり関係のない、雑談をすることもあります。
■企業との面談で顧問契約獲得に向けてするべきこと
顧問の仕事内容は、クライアント企業からの依頼を受け、その企業の課題解決を行うことが中心になります。
課題と言っても様々でありCxOに関わる経営課題や、事業部単位での業務オペレーション、もしくはシステム関連やファイナンス領域など異なりますが、基本的にはクライアント企業の担当者と特定の課題の解決や改善策をクライアントに提案し実行サポートしていきます。
中小企業向けの課題解決プロジェクトの場合には、基本的に他のコンサルタントや顧問とチームを組まず、顧問契約を結んだクライアントに定期的に訪問するスタイルで、経営相談を受けることが多くなります。
正社員の場合には、1つの会社に専属という形で働くためプロジェクトの掛け持ちはしませんが、顧問の場合は一般的に複数のクライアントのプロジェクトに関与し、1人で担当するケースが多いのが特徴になります。
そのため、顧問契約前の段階では、クライアントが顧問に対して何を求めているかを案件情報を見たり、企業のホームページで十分に把握した上で面談に臨むことがポイントになります。
企業が抱える何らかの問題を解決に導く「顧問」の業務は、仕事内容を知らない人にとって「クライアントにアドバイスをするだけで高額の顧問料が入るなんてうらやましい」などと言われることもあります。
しかし、実際はアドバイスに至るまでの膨大な企業分析や業界研究などへの対価になります。顧問の仕事としては、課題が明確でなく改善ポイントを企業が把握できていない場合には、クライアントの問題点や改善点を見つける仕事もあります。
■顧問によるコンサル型の課題解決プロジェクトの進め方
1、プレゼンテーション
企業のおかれている状況、問題の背景、解決へのアプローチ、取組体制、プロジェクト期間など、プロジェクトの提案書を作り、企業の経営層へのプレゼンテーションを行います。プレゼンでは複数の顧問とコンペを行うこともしばしばあります。
2、案件受注
クライアントに提案を受け入れてもらい正式にプロジェクトの依頼という形になります。エージェントが介在するケースでは、ここで初めて顧問契約を締結する形になります。
また、同時にクライアント側でもプロジェクトメンバーの選出を依頼し、社内の推進役を務めてもらうようにします。
3、キックオフ・ミーティング
チーム発足後、全員で集まり顔合わせと、プロジェクト全体の体制、スケジュールなどの確認を行います。
4、インタビュー・仮説
問題解決の仮説構築のため、クライアント社内や社外の専門家へのインタビューやヒアリング、顧問のナレッジや知見を活用しながら調査し、データ収集をすることで提案に必要な材料を集めていきます。
問題解決に向けて分析および仮説を立て、検証するサイクルを繰り返し、クライアントともさまざまな仮説を立て検討し、双方で議論しながら進めて行きます。
5、課題解決方法の決定
これまで集めた情報・データを基に最終的な課題解決方法を策定していきます。顧問がクライアントの課題をとりまとめ最終的に提案するシナリオを固め、中身を充実させてから最終報告、提案に臨みます。
6、提案・実行支援
最終的な結論を経営層に報告して発表します。この報告が終われば、ひとまずプロジェクトは終了です。
近年では策定した課題解決方法を実行するため、クライアントと一緒に実行支援まで行うコンサルティングスタイルが多くなっています。その場合は、クライアントに成果が出るよう定着に向けて最適な改善を図りながら支援していきます。
■まとめ
顧問契約を獲得するためには、「顧問としての専門性」、「顧問としての実績」、「課題に対する提案力」そして、大手企業の新規開拓に課題を抱えている企業の場合には「人脈」になります。
その際、特定の分野でこれまでどれだけの経験を積んできたのか、できるだけ具体的に語れるかがポイントになります。さらに、クライアントが抱える悩みや課題に対して、解決策や改善策を示せる「提案力」も重視されます。
基本的に「社内に知見を持っている人がいないから顧問ににお願いした」いという悩みを持っています。
それゆえ、顧問紹介会社を経由して顧問を探している企業は、現在、抱えているビジネスの課題に対して顧問からの「提案力」や「実行支援」に期待を寄せています。
その理由としては、企業の多くは困っていることがあるけど、社内に知識や経験、スキル、人脈のある人材が不足しており、具体的にどうしたらいいか分からないからです。
また、顧問としてフリーランスになった後は、会社員時代の実績よりもフリーランスとしての実績が求められます。そのため、面談の席で具体的かつ的確な提案ができるほど、クライアントの評価は高くなり、顧問契約の獲得に繋がる角度が劇的に高くなると言えます。
■最後に
日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」では、プロジェクトへのエントリー時に「志望動機」を記入頂くことを重視しています。
その理由としては、特定分野の専門性やスキル、実績だけでなくクライアント企業の社風とカルチャーフィットしていないとミスマッチが起こり、顧問契約の早期の打ち切りになる可能性が高いためです。
また、志望動機を通じてクライアントの課題に合わせた自己PRや課題解決の提案を行うことが可能だからです。
どのようなプロジェクトでも面談まで辿り付くかどうかが最初のハードルになります。
つまり、面談の前に必ず書類選考が例外なくありますので、クライアントが抱えている課題が何でそれらを解決する方法について上手に「志望動機」に記載すると、面談まで辿り付く可能性が高くなります。
独自の提案や自己PRの出し惜しみをしてしまうと、沢山の候補者の中か選ばれず、何の返信もなく保留の状態になるか、残念ながら面談前にお断りのメールが届くということになります。
この選考のステップを理解した上で、面談の際に具体的かつ的確な提案ができると顧問契約に繋がる可能性が一気に上がります。
顧問契約の面談は、クライアント候補企業がどのような課題を抱えておりどんな支援を期待しているのかを理解して上で、受け身の姿勢を取るのではなく、積極的な提案を行うスタンスで取り組むと良い結果に結び付きます。
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