競争優位性とは?スタートアップの経営に競争優位性が必要な訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 運営会社社長   パーマリンク

スタートアップの起業家が大手企業との競争に勝つためには、あなたの会社にしか絶対にできない「競争優位性」は何ですか?と質問をされて、即答できるよう独自性を磨きあげることです。

なぜなら、スタートアップの存在意義は、顧客や世の中が抱える課題に対してイノベーターとして「創造的破壊」を引き起こすことが欠かせない要素になるからです。

革新的なビジネスモデルを構築すべく、新たな価値と市場の開拓に繋がる「競争優位性」を生み出すことこそが、困難に挑戦するスタートアップだと言えるからです。

そこで今回、競争優位性とは何か、スタートアップの経営に競争優位性が必要な訳について解説します。

「人は、最高の中の最高と思われたいだけではない。他の人間には、絶対にできないことをやる人間だと思われたいのだ。」

<ジェリー・ガルシア>

■競争優位性とは?
競争優位性とは、ビジネスにおいて自社が他社よりも有利なポジションにいることです。

スタートアップの場合、少なくとも1つの分野において卓越した戦略を構築することが、競争優位性のある立場に立つために必要不可欠になります。

起業家が新規事業を立ち上げる際には、自社事業をどのマーケットで展開するか、どのような競争優位性を構築するかを綿密に計画しなければなりません。

有利なポジションにいるためには、競合他社がマネできない独自性を出したり、競合他社ができないレベルで事業を行ったりすることが必要です。

現在の市場において市場占有率が高い事業を行っている企業は、この競争優位性を持っている企業であると言えます。

■競争優位性を作り上げる要素
競争優位性を築き上げるポイントとしては、市場が認知する他社の製品・サービスの価値に対し、自社の製品・サービスの認知上の価値を増加させることが必要になります。

なぜなら、顧客の認知上の価値に着目し、顧客ニーズを捉え製品の価値と結び付けることが重要だと言えるからです。

新規事業にとっての最大の障壁は「不確実性の高さ」であり、サービスに対する顧客の反応や外部環境ばかりに注目してしまいがちです。

新規事業開発においては、VRIO分析を行うことが有効です。

自社(内部環境)についても冷静かつ客観的に深堀りをしておくことで、多角的な視点から新規事業を検討することができます。

VRIO分析の一番のメリットとしては、企業が保有する経営資源を見極めることで、強み・弱みが明確になり、競争優位性のある戦略が立てやすくなることです。

このことにより、下記のような効果も期待できます。

・競争優位性がある製品・サービスの開発により、顧客満足度の向上やシェア拡大が期待できる
・分析により、投資・撤退などの判断を行いやすくなり、リスクを低減することにつながる

■VRIO分析の4項目
多くの組織の競争上の優位性は、消費者が他の場所で見つけることができない独自のコスト構造、流通ネットワーク、顧客体験、または製品ラインから来ています。

これにより、顧客だけでなくステークホルダーの間で企業の全体的な価値が促進されます。

VRIO分析は4つの視点から評価を行います。

1、経済価値「Value」
「ある経営資源が外部環境における機会の活用や、脅威への対応に寄与するか」

経済価値は、市場への進出機会を検討する上で重要な項目となります。

2、希少性「Rarity」
「ある経営資源を多くの競合企業が保有しているか、少数の競合企業しか保有していないか」

希少性が高い場合、競合他社は自社が保有する経営資源を多くの場合有していないため、差別化ポイントになり得ます。

3、模倣困難性「Imitability」
「ある経営資源は他社による模倣が容易か、困難か」

簡単に模倣されてしまう場合、中長期的に競争優位を維持することはできません。

4、組織「Organization」
「経営資源を活用するための組織の仕組みが整っているか」

運営方針が決まっていない場合や、属人性が高い場合、事業の持続・発展は困難と言えます。

■競争優位性を作り上げるために必要な技術力
競争優位性を作り上げるためには、製品やサービスの価値を支える技術力が必要になります。

クオリティの高い製品を作ることが競争優位性のベースとなり、差異化するために重要なことは誰もが想像に容易いことでしょう。

また、他社に模倣されにくい特徴性や特異性を持つことだけでなく、高い品質を保持することも重要な差異化のポイントになります。

高い機能性や品質を維持するための源泉は技術力であり、技術を守り強化していくことは製造業においてもっとも重要な課題であると言えます。

技術力を起点とした差異化を目指すためには、自社のコア技術や周辺技術、さらに自社が保有するさまざまな技術を把握することが必要になります。

技術の棚卸が重要な位置付けとなっているのは、自社アセットを最大限に活用するためになります。

■投資家からのファイナンスでは競争優位性が最も重要
スタートアップが「第三者割当増資」でファイナンスを行う場合、起業家は、投資家に対し必ず事業プレゼンを行う必要があります。

その際、投資家から聞かれる質問を10個あげると以下の通りです。

1、現在ユーザーが感じている問題、不都合は何か?
2、どのようにして、その問題を解決するのか?
3、対象とするユーザー、マーケットは何なのか?
4、競合となる会社は、どのような会社なのか?
5、競合他社との差別化ポイントは何なのか?
6、ビジネスモデル、課金・収益モデルは何か?
7、個人としてのアピールポイント、実績は何?
8、チームの人材はどんな構成になっているのか?
9、不足しているのは何でどんな支援欲しいのか?
10、どのくらいの資金を必要としているのか?

投資家は、起業家自身がどれだけリスクを負っているかも重要視します。

ビジネスへ賭ける情熱の度合い、労力、時間、自己資金など、個人の持つ資源を惜しみなく投入し、事業の成長にぜフルコミットしている意気込みを示すことも大きな評価ポイントになります。

あなたの会社にしか絶対にできない競争優位性は何ですか?

■まとめ
競争優位性は、他社と自社を比較したときにビジネスにおいて有利になっている状況のことです。

競争優位性は、企業が競合他社よりも高品質または低価格ポイントで、自社商品やサービスを製造し、提供する方法を指します。

これにより、ビジネスは売上高と収益を促進し、ライバルよりも多くの利益を生み出すことができます。

どのようなものであっても、企業は優位優位性を定義し、市場投入方法を理解する必要があります。一部のビジネスは排他的な製品ラインを持ち、他のビジネスは経済的な価格設定を提供します。

反対に競争優位性がない企業は他社との差別化ができず、顧客の獲得もできず、売上が落ち込んでしまいます。

顧客ニーズの移り変わりが早く、市場環境が不安定な今の世の中において、現在のコア技術のみならず企業の将来を担うような次世代のコア技術の創出も必要不可欠なミッションとなります。

■最後に
競争優位性を持たない企業の場合、経営者が、同様のモデルや製品を持つ周囲の企業から離れて立つことは困難だと感じています。

しかし、その強みを評価することで、企業は競合他社が複製できない 独自のメリットを顧客に提供することができます。

ビジネスにおける競争優位性を築き上げるためには、顧客を引き付けるためにユニークなポジショングを獲得するための、マーケティングに取り組み、露出を増加させる必要があります。

独自のブランド作りに成功すれば、組織は寿命、顧客ベース、収益性を向上させることができます。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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