ユーザーインサイトとは?インサイトを把握する重要性とは?

投稿日: 作成者: KENJINS運営元代表 カテゴリー: 専門家インタビュー   パーマリンク

モノが溢れている現在、良い商品が必ず売れるとは言えません。つまり、技術的に優れていることも重要ですが、ユーザーが求めていることを提供することも重要であると言えます。よって、ユーザーインサイトを知ることで、ユーザーの本音を知ることによって受け入れられる商品やサービスを提供できると言えます。今回、ユーザーインサイトという言葉の意味や、事業に取り入れるためのプロセスを解説します。

■ユーザーインサイトとは?
ユーザーインサイトの「インサイト」には、物事の本質を見ることや洞察などの意味があり、マーケティング業界では、「ユーザーが持つ隠れた本音」や「深層心理」という意味で使われます。人間の行動は、多くの場合、潜在的な意識の中で決定され実行されることが分かっていますが、ここで注目すべきなのは、行動をした本人ですら本音の部分に気づいていないということ。

従って、ユーザーの隠れた本音を知り、適切なアプローチをすることが、マーケティングレベルを高めることに必要であるといえます。ユーザーインサイトは、ユーザーが無意識的に持っている欲求や悩みになりますので、このユーザーインサイト的確に掘り起こすことで、サイトや広告の作成だけでなく、新たなサービスや商品の開発にも繋げること可能になります。

Webマーケティング においては、サイトに訪問したユーザーの本音をいかに導き出すかがユーザーインサイトの重要な課題です。Webサイトではどのページを開き、どのリンクをクリックしたかという行動を計測するのが容易だという特徴がある一方で、誰がどんな意図をもってサイトを閲覧しているのかを推定するのが難しいとされています。

ある商品を購入したときやWebサイトを訪れたとき、何を求めてその行動を起こしたのか、自分で明確に説明できるでしょうか?明確な意図をもっているときもあれば「何となく気分で」行動しているときも多いでしょう。この「なんとなく気分で」行動を起こすとき、その人の裏側には自分でも気づかない本音が隠れていることがあります。この本音や本質的な欲求を、ユーザーインサイトと呼ぶのです。

ユーザーインサイトを深く知ることで、ユーザーの隠れたニーズに応えられるようなヒット商品や、よく訪問してもらえるWebサイトを作ることもできます。ユーザーインサイトを押さえることは、Webサイトの運営者やマーケティング担当者にとって非常に重要であるといえるでしょう。

■インサイトとニーズの違い
ニーズは顕在ニーズと潜在ニーズがあります。インサイトと顕在ニーズの違いは、ユーザーが自覚しているかしていないかですインサイトと潜在ニーズの違いは、ブランドに結びつく視点が入っているかどうかです。具体的には潜在ニーズは顧客の状態を認識するものであり、自社の商品の購入までの視点が含まれていません。一方で、インサイトは顧客の状態を認識し、自社の商品購入にどのようにつなげるかが含まれています。

無意識の状態ということで、インサイトは「潜在ニーズ」と混同されることがありますが、これは正しいとは言えません。例えば、「痩せたい」という顕在ニーズがあると仮定します。なぜ痩せたいのかさらに掘り下げると、「健康になりたい」「おしゃれな服が着たい」「自信を持ちたい」などといった理由、潜在ニーズが見えてきます。潜在ニーズは欲求があるのにそれに気付いていない状態を指し、対してインサイトはまだ欲求さえない状態を指しています。

商品やサービスを利用してみて初めてわかる感情だったり、当たり前のこととして見過ごしている課題だったり、インサイトはさまざまなところに存在しています。

■ユーザーインサイトを知る重要性とは?
現代は、「モノが売れない時代」といわれています。高品質で手ごろな商品やサービスが当たり前になり、どれを選んでもそう失敗はしないでしょう。消費者が商品やサービスを選んだ理由は特にはっきりしていないことが多く、商品やサービスを選ばなかった理由も明確ではありません。

いくら素晴らしいビジネスアイデアや優れた商品があっても、それらが必ずユーザーに受け入れられ、ヒットするとは限りません。ターゲットとなるユーザーの中に潜む隠れた本音を把握し、それを満たしてユーザーに興味、関心を持ってもらうための的確なコミュニケーションができなければ、ユーザーには受け入れられないのです。

例えば、Webサイトや商談の場で、自分たちが伝えたい商材の強みばかりを伝えてしまっていませんか?ターゲットユーザーが求めているものは、”自社や自分にとって価値のあるもの、効果を期待できるもの”です。自社商材が、どういった価値や効果を提供するものなのかを、ターゲットユーザーの欲求に沿って伝える必要があるのです。

このように、ユーザーインサイト=ターゲットユーザーの本当の欲求を知ることが、マーケティング戦略において重要と言えます。「サービスを開発したけれどユーザーのニーズとはかけ離れていた」という失敗を避けるためにも、ユーザーインサイトを把握するようにしなければなりません。

■インサイトを見つけるためには
インサイトを見つけることで、消費者の需要を満たす製品やサービスを開発するアイデアが生まれます。また、インサイトにアピールするキャンペーンを展開でき、市場でのポジション強化につながります。インサイトは効果的なマーケティング戦略を立てるのに欠かせない要素です。

インサイトは消費者自身も意識していない領域。言動や行動、感情、思考など、消費者の表面的な部分から奥底のインサイトを見抜かなければなりません。アンケート調査からインタビュー、行動観察、ソーシャルリスニング、コラージュエクササイズ、文章完成法など、インサイトを見出すための調査方法はさまざまです。どれか一つを行ったからといって発見できるものではなく、あらゆる調査で得られた結果を基に洞察を加える必要があります。

見つかってみると特に目新しいことではないことが多く、ほんの少しの引っかかりから因果関係や相関関係を探った先にインサイトは存在しています。非常に難しく感じますが、好奇心をもって消費者を観察することがインサイトを見つけるための第一歩。膨大なデータを収集したり、似たような事柄を結び付けたりして考えるためには、マーケティングリサーチ会社や分析ツールなどを利用することも手段のひとつです。

★ユーザーインサイトの解析方法
マーケティング戦略に重要なユーザーインサイトですが、ユーザー自身も自覚していないニーズを明確にすることは、容易ではありません。ユーザーが自覚していない以上、さまざまなデータから推定していく必要があります。ここでは、ユーザーインサイトを把握する方法を3つ、ご紹介します。

1、Google アナリティクスなどのアクセス解析ツール
ユーザーのWebサイト内での行動を、マーケティングでよく使われる数値として可視化してくれるのがアクセス解析ツールです。Webサイトでのユーザーの行動について分析し、閲覧ページ数やページの遷移、滞在時間、リピーター率やコンバージョン数などを表示してくれます。なかでもGoogleアナリティクスは、無料で使えるとは思えないほど解析内容が充実した、Webサイトの運営にはもはや定番ともいえるツールです。

2、ヒートマップ
ヒートマップは、ユーザーがWEBサイトでどのような操作をしてどのページを閲覧したかを解析し、映像化したマップです。ヒートマップを使用することによって、操作の多さやよく見られているページなどを視覚的に把握することができます。そして、ヒートマップを分析することで、ユーザーインサイトの把握につなげることができます。サイト全体ではなく、ページごとのユーザーインサイトを把握したい場合に効果的なツールです。

3、検索キーワード
検索キーワードとは、ユーザーが何かを検索する先に入力するキーワードのこと。検索キーワードを調べることによって、サイトを訪問した理由を知ることができます。ネット上には数多くのサイトがありますが、その1つ1つのサイトを訪問しているユーザーが全て同じキーワードで訪問しているとは限りません。

たとえば、野球日本代表のサイトを訪れた人には、「野球 日本代表」というキーワードで検索した人もいれば、「サムライジャパン」と検索して訪問した人もいます。つまり、検索キーワードを調べることでユーザーの検索意図、ユーザーインサイトを知ることができるのです。

4、Q&Aサイト
サイト閲覧者のユーザーインサイトを把握するための方法として、Q&Aサイトの書き込み情報を参考にするという方法もあります。例えば、「車」に関するQ&Aでは、車の購入や運転、免許や名義変更に関する質問など、ユーザーが持っている悩みにはどういうものがあるのか、を知ることができます。

Q&Aを調べることで、自身のサイトがターゲットとするユーザー層がどのような悩みを持っているのか知ることが可能です。Q&Aサイトのユーザーインサイトを分析することは、サイトの運営はもちろんサイトの立ち上げにも役立ちます。

5、インタビュー・アンケートなどの定性調査
インタビューやアンケートは、アクセス解析ツールなどでは集計できない、生の声を集められる手法です。場合によっては、より詳細な課題やニーズを深堀することもできますが、質問内容などを慎重に設計しなければ、バイアスの掛かった解答が集まることになり、ユーザーのリアルな本音を見誤るというケースもあるため、注意が必要です。

これらの手法で得られるデータについても、年齢や性別、居住地域といったユーザーの属性情報などによって、傾向が異なる場合もあります。自分たちの商材のメインターゲットはどのような傾向なのか、しっかりと把握することをお勧めします。

■ユーザーインサイトを把握したり掘り起こすメリット
1、売上に結びつくマーケテイングができる
人間の行動は、97%が無意識の部分で決定しているといわれています。つまり、商品やサービスの購入には無意識的部分での判断が大きく関わっていて、ユーザーインサイトを把握することで、サイト訪問者の増加や売上に結びつくマーケティングが可能となるといえます。

2、ユーザーインサイトを知ることで差別化ができる
ユーザーインサイトを掘り起こしていけば、他社との差別化が有効になります。インサイトを考慮しないマーケテイングでは、データを他社との比較にしか活用しないことが多く、自らの弱点を克服したとしても他社との価格競争になりがちです。しかし、ユーザーインサイトを発見することで、あらたな商品やサービスの形を作り差別化を図ることができるようになります。ユーザーインサイトは、企業にとって宝の宝庫といえるかもしれません。

■法人に対する「ビジネス・インサイト」とは?
インサイトを反映したマーケティングには、消費者のインサイトだけでなく、法人のインサイトを対象とした戦略が存在します。法人に関してももちろんインサイトは「購買(契約)動機につながるスイッチのようなもの」ではありますが、消費者インサイトと比較するとアプローチの仕方がいくぶんか異なってきます。

通常法人には、購買や契約に関して幾人かの担当者がいますので、複数の担当者が、何度もミーティングし分析・検討を重ね、上席者の承認を受けたうえで、購買・契約に向かいます。法人のインサイトを対象としたマーケティングでは、それぞれの企業のインサイトを明確に捉え、複数の担当者の心を掴むアプローチを行う必要があるのです。

個人の消費者がいわばインスピレーションのような直感的感覚で購買行動を起こすのと対照的に、法人はその購買・契約がその企業にどれだけの有益な結果をもたらすのか、それに支払う対価はバランスのとれているものになっているかなど、綿密に分析し検討を重ねます。

その結果、対価を支払ったとしてもその製品・サービスが欲しいと結論付けたとき、購買・契約行動へと移るのです。

法人がインサイトから購買・契約に向けた検討に入る時期は、ソリューションを提案する企業にとっては新たなビジネスが生まれるときでもあります。ビジネスの世界では、新しいビジネスやマーケティングが決まる背景に、インサイトの時期があると考えられています。

■まとめ
多くの人が満たされた今、企業にとって消費者の必要とする商品やサービスは「需要を見つけてつくる」のではなく、「需要からつくり出す」ものになりました。機能や品質が均質化され、消費者に重要視されるのは「価値」や「体験」です。消費者の置かれている状況を理解し、そこから考えられる消費者が必要とする何か、つまり「インサイト」を発見しなくては、新たな需要をつくり出すことは難しいのです。

ユーザーインサイトとは、普段なかなか把握できないユーザーの隠れたニーズのことです。情報があふれている現代においては、表向きの疑問や悩みはほぼほぼ解決されているのが実情といえます。ユーザーインサイトは、「ユーザー自身も気づいていない隠された本音」になります。このところ消費者ニーズ重要視型のマーケットインが主流ですが、現在は消費者ニーズでも潜在ニーズと的確なインサイトの把握が求められています。

また、法人においても、潜在的に眠るニーズや、ビジネス対象者の本音を的確に捉えることが重要です。他社にはない魅力的なサービスや商品を生み出すためには、ユーザーの奥深くに眠る無意識の領域にアプローチすることが必要です。ユーザーインサイトを知ることで、効果的なマーケティングが可能となるでしょう。

ユーザーインサイトをしっかり把握することで、商品やWebサイトなどが世の中のユーザーに受け入れられ、好まれるためのヒントが見えてきます。解析ツールなどから見えてくるユーザーの行動に、隠された本音を見つける練習をすることで、マーケットについてより知識を深めることになるのではないでしょうか。

本田季伸のプロフィール

KENJINS運営元代表 ★連続起業家★著者★人脈コネクター★KENJINSプロデューサー★「顧問のチカラ」伝道者★プライドワークス株式会社 代表取締役。 大学卒業後、日本食研株式会社を経て25歳で起業。複数のITベンチャーを創業する。業界初のサービスであることにこだわり、地域密着型コミットサイト、有店舗連動型ブランド品オークションサイト、日本初の出前サイト、セミナーチケット共同購入サイトなどを立ち上げる。クーポンサイトの運営時にバーコードを電子化し、チケットや会員証として携帯電話の画面上に表示するアイデアを世界で初めて考案し、発明者として20件以上の特許を申請し権利を取得。2002年にKDDIと共同で歌手の矢井田瞳のコンサートで電子チケット入場を実用化させ、モバイルチケットのパイオニアとして一躍注目を浴びる。 2012年に「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を出版。後に3部作となり累計販売部数は、75,000部を超える。2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設する。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している極端な顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、これまでの顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「サブスクリプション型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供している。特に複数の「営業顧問」の人脈ネットワークを活用した大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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