ブランド戦略とは?ベンチャー企業は競合他社との違いが大事な訳

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 専門家インタビュー   パーマリンク

ブランディングは、正しく行うことで長期的な利益を得られる、企業の飛躍にとって非常に重要な戦略です。

しかし、ベンチャー企業がブランディング戦略を正しく理解できていないと、間違ったことに時間とお金と労力を割くことになってしまいます。

そこで今回、ブランド戦略とは何か、ベンチャー企業は競合他社との違いが大事な訳について解説します。

■ブランド戦略とは?
ブランド戦略とは、自社の商品やサービスに対して価値を感じてくれるターゲットユーザーに向けた「認知、信頼、共感」による戦略活動の意味合いを持ちます。

つまり、ベンチャー企業であってもブランドを評価しているユーザーやクライアント企業に対して、もっと価値を感じて貰うために、良いプロダクトやサービスを提供するだけでなく、企業側から積極的に価値を高める情報や体験などを提供することとも言えます。

■ブランドを構築する3つのメリット
ブランディングの役割は、大きく3つの要素に分けることができます。
・認知
・信頼
・共感
これらブランディングの役割となる3つの要素は、主に企業のWebサイトやブログ上の表現を対象にして解説しましょう。

1、認知
企業のブランディングは、将来見込み客になる可能性がある潜在層に魅力を伝えていく行動です。 潜在層が集まる場所や、潜在層が求めて探す情報に合わせて露出していくことが必要になります。

そのような観点から、Webサイト経由で露出させる「認知」のポイントを3つ取り上げてみましょう。

・ベネフィット(顧客価値)をファーストビューで確認できるか?
・ブランドイメージとなるデザインが一貫しているか?
・ブランド認知のためのロゴはあるか?

Webサイトの場合は、訪問ユーザーが、一瞬で「自分に役に立つサイトか?」判断してしまいます。

そのため、ファーストビューは重要なのです。 また、Webサイトに限らずSNSの企業アカウントページやWeb広告などで認知させるためにも一貫性のあるデザインやロゴの統一が必要になるでしょう。

上記の3つのポイントを押さえて、露出させることが潜在層への認知拡大になるのです。

2、信頼
Webサイトやブログから情報を発信して、信頼を築いていくことができます。 信頼を築くために注力していくポイントを3つ上げましょう。

・独自の情報・・・このサイトでしか知ることができない情報の配信
・顧客との距離感・・・サイトの居心地。次も訪問したくなる構成
・最新情報・・・常に情報が更新されている発信源

特に顧客との距離感を保つためには、Webサイトの居心地は重要なポイントです。 Webサイト内を迷子になるような構成では、訪問ユーザーにストレスを与えることになります。 そのため、Webサイトの構成はわかりやすく、「何の情報を提供しているWebサイトなのか?」明確にすることです。

以上のポイントをふまえて、オリジナルな情報を更新していくことで、訪問ユーザーとの信頼関係が築けることになるでしょう。

3、共感
3つ目の要素は、Webブランディングにより共感を与えることができる点です。

そのためには、自社の「企業理念」を明確にして、「何をもって社会に貢献する企業なのか」また、「ウチの会社はこのような人に利用してもらって喜んでももらいたい」というメッセージが顧客と共感できる接点になります。

共感の部分でも、ユーザー目線は重要です。 自社の商品やサービスに対しての愛着ではなく、利用したユーザーにとってどのような価値があるのか」を常に念頭に置きましょう。

ユーザーの立場になってWebブランディングをしていくことが、結果的に顧客との共感関係を作ることになります。

ブランディングをすることで、多くのメリットを得ることが出来ます。商品を使った例えを見てみましょう。現在、コロナの影響でマスク不足が問題になってりますが、目の前に購入したいマスクが2種類陳列されています。

あなたなら、どちらを購入しますか?

1、国産メーカーマスク:100円
2、海外製無名マスク:70円

この国産メーカー側が、ブランディングをしてきたことによって「国産で安心と信頼がある」という情報を提供してきました。あなたの中には、その情報に対して「安心と信頼」が有り、購入する際の基準価値になっています。

すると、予算が少なくても、海外製が低価格にもかかわらず、多くの人は国産メーカー製品を購入するでしょう。

このように、価格等に左右されることなく購入してもらえるようになれば、企業としては収益も安定する、メリットがあり、これが目的ですよね。ですが、ブランディングすることで得られる事がある反面、デメリットもあります。

・商品やサービスの不具合
・信頼を失うような事件
などがあった場合、

ブランディングしていた分、悪いイメージは大きくなります。顧客は、商品の購入をしなくなる二度とサービスを受けなくなるといった事態にもなる可能性があることを覚えておいてください。

インターネットを活用したブランディングの要素には、以下の4つの項目がありますので、それぞれ解説していきます。

1、ブランディングと差別化の違い
競合に対して差別化出来るということは、優位になることで、大変良いことですが、では、その差別化された価値が、競合に上書きされたらどうでしょうか?一時的な価値は、小さくなる、もしくは無くなってしまいます。

ですので、ブランディングでは、「差別化とそれ以上の価値を感じてもらうことが必要」ということなります。

では、ブランディングが差別化だけにならないようにするためにはどうするのか・・・それは、残りの項目を踏まえて説明していきましょう。

ブランディングは、
・機能的価値
・情緒(感情)的価値
・自己表現的価値
の3つの項目を足すことで獲得出来ます。

差別化で終わってしまうネットブランディングは、機能的価値と情緒(感情)的価値の2要素だけの情報を提供してしまうことにあります。では、抜け落ちてしまっている「自己表現的価値」とは何なのかを順に理解していきましょう。

2、機能的価値
機能的価値とは言葉のとおり、商品スペックやサービスの利便性、利益等の他にマネしにくい「品質」のことになります。

ただし、これだけでは、同等の品質をされてしまえば価値は小さくなってしまいます。ですので、次の情緒(感情)的価値が必要になってきます。

3、情緒(感情)的価値
情緒(感情)的価値とは、そのものに対しての顧客の感情に訴えることになります。

そのものに対して、
・かっこいい
・おいしそう
・楽になりそう
等のポジティブな感情を感じてもらうことです。

とここまで、品質に関してと、ポジティブ感情を提供して「差別化」になります。ではここからが、「差別化以上の価値」を提供するためにどうするのか?自己表現的価値についての説明をしていきます。

4、自己表現的価値
自己表現的価値とは、「対象とする相手の想像力」を刺激することです。
「想像力って何?」って感じですよね。では、想像力を刺激するとはどのようなことかを、ブランド商品で例えてみます。

ある男性の人が、「200万円のロレックスのデイトナを購入したい」と考えています。この男性はロレックスを手に入れた状態を想像しています。ロレックスを付けていることを他人に見せたいのです。

その想像の中にあるものは、尊敬されたい優越感を感じたいなどの感情がありますが、ここで重要なのは、「手に入れることへのステータス」があることです。

ロレックスは、高級感を出し、価格を上げることで一般的な価値観では、「お金持ちが持っている象徴」と感じるブランド価値が出来ています。

このように、相手の想像を「強く、大きく」することが出来れば、差別化の部分が小さくなってしまっても相手は、一生あなたのファンであり続けます。

つまり、ブランディングでは、顧客の頭の中になりたい自分憧れステータスを想像させることが最も重要なことだと理解しておきましょう。

■脳を刺激するネットブランディングのテクニック5項目
4要素が分かったところで、実際に何を相手に広告し、伝えていけば良いのかを紹介していきます。

1、実績
実績とは販売台数や、売上金額のことになりがちですが、企業をブランディングする場合、「地域に愛されて創業○○年」等の伝え方の方が、イメージが良いです

2、権威性
権威性とは、そのものについての、業界での評価の高い人物、もしくは、有名人に推薦してもらう。ということです。

有名人から推薦してもらうなんてことは、なかなか出来ませんので、まずは、利用者、お客様の声を紹介するか、専門家、専門施設からの評価を紹介しましょう。

信用できる内容であれば、顧客には、「安心感」が生まれます。

3、話題性
話題に上がるということは、多くの人に、何度も繰り返し見て貰えるということになります。

あなたが話題に上がればそれは良いことですが、すでに話題になっている大きなニュースがあればそこに乗ることも方法ですし、企業であれば、地域ボランティアを通して社会貢献をPRすることも考えましょう。

4、視覚で記憶させる
ネット上では、アイキャッチ画像と言われています。

人は、パソコン画面にWebサイトの画像が表示されてからその印象を決めるのに、50ミリ秒(20分の1秒)で認識しているとカールトン大学の研究結果が出ています。人は、ほんの一瞬のことでも反応していることになります。

この最初に受けた印象は、その後に閲覧していく意識に影響し続けます。

「一瞬でサイト全体の印象を左右する」ということですね。そこで必要になるのが画像です。画像は文章と違い、一瞬で内容を伝えることが出来ます。

画像を選ぶコツとしては、
・あなたのブランドが伝わるもの
・顔(とくに笑顔)の画像
・活気のある画像
こういった画像を選ぶことを意識しましょう。

5、顧客を教育する必要性
ここで伝えたいことは、人は、一度見た、聴いた程度では、表面的にしか記憶されません。そもそも、そのものに価値を感じていない人は、「見ない、読まない、信じない」が原則です。

いくら訴えても効果はありません。ですので、そのような人を教育していく必要があります。「その人にとっての価値のあるもの」に変えていくために、同じことでも何度も、何度も、その相手の視界に入るように活動するようにしましょう。

■まとめ
ブランディングとは「ユーザーに共通のイメージを持たせる手法の総称」です。

ブランドが顧客に提供できる価値を、「誰に」「どこで」「どのように」伝えるかを考えて、顧客の気持ちとブランドのイメージを繋げることがブランディングの本質です。

独自のブランドを構築するためには、長期スパンで取り組む覚悟が必要になりますが、ブランディングを正しく推進することで、ポジショニング、市場シェア、経営に必要な要素の調達力、長期的な利益を得ることができるようになります。

ですので、目先の売上だけを追うのではなく、長期的な戦略に基づいてブランド構築への投資を行って行きましょう。

■最後に
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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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