本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「リーダーとボスの違いは何かと問われれば、リーダーの仕事は開かれているが、ボスの仕事は隠されている。リーダーは導くが、ボスは強いる。」
第26代大統領<セオドア・ルーズベルト>
あらゆる組織において人の上に立つ者を指し示す表現には、「ボス」と「リーダー」の2つがありますが、いずれも部下を統率するという点は共通していますが、両者には根本的な違いがあることを知ることです。
なぜなら、部下に恐怖を与えて支配するのが「ボス」ですが、ビジョンと結果に着目し、目標達成に向けて挑戦し創造することで、熱意を引き出し、未来を意識させるのが「リーダー」だからです。
真の「リーダー」は、企業のビジョンを部下に共有するとともに、自らも一緒になって取り組み、チームにあるべき方向性を示し、組織をゴールへと導き、牽引するエネルギーを持っているのです。
部下の熱意を引き出し、組織をあるべき方向へと導いてますか?
<本田季伸>
■リーダーシップの定義とは?
リーダーシップとは「指導力・統率力」などと表現され、ある一定の目標達成のために個人やチームに対して行動を促す力のことです。基本的なポイントとしては主に以下の3つがあげられます。
1、目標達成のためのビジョンを示す。
2、ビジョンが実現するように、スタッフのモチベーションを維持しながら励ます。
3、ビジョンを実現するにあたって問題となる部分を解消する。
チーム全体で仕事の成果を上げるには、リーダーの力だけでは成し得ることはできません。
そのため、リーダーにはメンバーそれぞれが周りに好影響を与えつつ、どのように行動していったらいいか自主的に行動して行けるように導く力が求められるのです。
リーダーシップ論については、これまで様々な有識者たちが提唱してきました。
なかでも経営学者として有名なピーター・ドラッカーが提唱したリーダーシップ論では、リーダーとはカリスマ性とは関係がなく、人々が自ら「つき従う」ことだとしています。
リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。リーダーは、妥協を受け入れる前に、何が正しく望ましいかを考え抜く。リーダーの仕事は明快な音を出すトランペットになることだ。
■ドラッカーが提唱するリーダーシップとは?
ドラッカーは、リーダーシップについて「仕事・責任・信頼」という3つの言葉を使って定義付けています。
1、リーダーシップは生まれ持った資質ではなく「仕事」である。
目標・基準・優先順位などを定めるとともに維持・行動するのがリーダーであるということを説いています。
2、リーダーシップは地位や特権ではなく「責任」である。
リーダーとしてスタッフの行動を支援しながら、責任を持つことが必要とされています。
3、リーダーシップは「信頼」である。
リーダーとしての仕事をしてメンバーに対する責任を持つことで、最終的に信頼が得られ、スタッフがつき従うということになります。
近年、プロジェクト単位での業務の増加や働き方改革の推進により、管理職以外の従業員も多くのビジネスシーンでリーダーシップを発揮することが求められています。
ただ一口にリーダーシップと言っても、企業文化や経営者の個性、企業規模、業界などに応じて様々なタイプやスタイルが存在します。そのため、組織やプロジェクトを率いる際は、まず自分の特性や組織の状況を十分に把握することがマスターキーになるのです。