本日の「賢人たちに学ぶ 道をひらく言葉」を贈ります。
「真の差別化を達成できる古い武器は、もう使えなくなった。値下げや技術力の向上で、競争上の優位性を長く保つことはできなくなった。デザインはもはや、マーケティングと経営戦略の選択肢ではない。その中核に捉えなければならない。」
<クリストファ・ロレンツ>
消費者向けのプロダクトを独自に開発し、販売している中小企業の部類に入る製造メーカーは、「デザイン思考」の概念を取り入れ、オリジナルの「差別化戦略」を築き上げることです。
なぜなら、顧客のニーズが多様化し変化の激しい現代では、最初にプロトタイプとなる試作品を開発し、顧客からのフィードバックを得る「リーンスタートアップ」型の「仮説検証型」だけで問題の本質を捉える事が難しいケースも増えて来ているからです。
ビジネスデザインは、「事業を設計する」という意味ですが、「デザイン思考」は、見た目や使い勝手を整える、美しい装飾を考案することだけではなく、使う人や当事者を想定した人間中心の考え方という意味もあるのです。
「デザイン思考」とは、通常、何も無いところからデザイナーがゼロベースでデザイン案を考える際に使う思考のプロセスを活用し、ビジネスで前例のない問題や未知の課題に対し、最も相応しい解決を図るための思考法のことになります。
つまり、「デザイン思考」とは「与えられた問題を解決する考え方」ではなく顕在化されていない顧客が持つ「解決すべき問題を見つけ出し、それに対して最善の解をもたらそうという考え方」をすることです。
「VUCA」の時代が到来した今、従来の商品開発やマーケティング手法を「マインドセット」し、何をアピールしたいか?によって企業全体の思考や価値観を訴求する明確な「ビジョン」を持つ必要性が高まったと言えるのです。
デザイン思考を核に優位性の高いプロダクトを創出してますか?
<本田季伸>