志望動機の書き方完全ガイド・例文とNG集

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 働き方改革   パーマリンク

履歴書と面接で通用する志望動機の基本と作り方

書類選考や面接で差がつくのは、応募先への熱意を長く語れる人ではなく、最初の1文で理由を明確に伝えられる人です。履歴書で通用する志望動機は、まずその企業を選んだ結論を示し、次に自分の経験や価値観を根拠として添え、最後に入社後にどう貢献するかまでつなげて書くのが基本です。面接でもこの流れを崩さないことで、話に一貫性が生まれます。

採用担当者が見ているのは、言葉のうまさだけではありません。本当にその会社を理解しているか、これまでの経験が仕事にどう結び付くか、入社後に活躍する姿を想像できるか。その3点です。そこで志望動機では、「なぜこの企業なのか」「その思いはどんな経験から生まれたのか」「入社後に何を実現したいのか」を順番に整理すると、読み手にも伝わりやすくなります。

たとえば、ただ「人と関わる仕事がしたい」と書くだけでは、販売職にも営業職にも当てはまってしまいます。これを「接客アルバイトでお客様の要望を聞き取り、提案によって満足してもらえた経験から、課題に合わせて提案する仕事にやりがいを感じました。顧客ごとに最適な提案を行う貴社の営業方針に魅力を感じ、志望しました」と組み立てれば、理由と経験が自然につながります。抽象論ではなく、事実で語ること。ここが通過する文章の分かれ目です。

書く前には、企業研究で見つけた特徴を三つほど挙げ、その中から自分の経験と結び付きやすいものを一つ選ぶと整理しやすくなります。続いて、学生時代の活動や前職の実績から、関心を持つきっかけになった出来事を一つ決め、最後にその経験を入社後のどの業務で活かせるかを言葉にします。結論、根拠、展望。この3段階で組み立てるだけで、履歴書でも面接でも使いやすい内容に変わります。

この記事では、伝わる志望動機の基本構成をはじめ、採用担当者が確認しているポイント、書き出しの作り方、新卒と転職それぞれの例文、避けたいNG表現まで順に整理しています。読み終えるころには、自分の経験をどう応募先につなげればよいかが見え、提出前に何を直すべきかまで判断しやすくなります。

目次

  1. 志望動機とは何かを最初に理解する
  2. 志望動機の基本構成は3ステップ
  3. 志望動機はどう書く そのまま使える作成手順
  4. 志望動機の書き出しは何を書くべきか
  5. 志望動機で避けるべきNG表現は何か
  6. 志望動機の例文を新卒 転職別に見る
  7. まとめ

志望動機とは何かを最初に理解する

企業名や仕事内容を並べるだけでは、採用担当者に応募の必然性は伝わりません。志望動機は、「なぜその企業で働きたいのか」を自分の経験や価値観と結び付けて示す文章です。単なる入社希望ではなく、企業との接点と将来の貢献を伝える役割があります。

たとえば「教育に関わりたい」という思いだけでは、同じ業界の企業にも当てはまります。そこで、貴社が提供する学習サービスを実際に利用し、学習の継続を支える仕組みに魅力を感じた、と具体化すると、その企業を選ぶ理由が明確になります。企業理念、商品、顧客層、仕事の進め方などから、自分が共感した点を一つ選ぶ方法が有効です。

作成するときは、まず企業の特徴を三つ書き出し、その中から自分の経験と結び付く項目を一つに絞ります。次に、いつ、どのような場面で関心を持ったのかを整理し、最後に入社後に活かせる強みを加えます。この順番なら、待遇への関心だけに見える表現を避けながら、応募理由に説得力を持たせられます。新卒と転職では使える経験が異なるため、次の段階では自分の立場に合う材料を選ぶことが必要です。

志望動機で採用担当者が見ている3つのポイント

書類を読む採用担当者は、文章の上手さだけで合否を決めません。志望動機では、企業への関心、過去の経験との一貫性、入社後の貢献可能性という三つの点を確認しています。冒頭で企業を選んだ理由が明確になっているかが、最初の判断材料です。

一つ目は、企業理解の深さです。「成長できそうだから」といった表現ではなく、商品、顧客、事業方針など、応募先ならではの特徴に触れているかを見ます。二つ目は、関心の根拠です。学生時代の活動や前職の業務が、応募理由と無理なくつながっていれば、思いつきではないと判断できます。三つ目は、入社後の再現性です。経験やスキルをどの業務で活かし、どのような成果を目指すのかまで書くと、働く姿が伝わります。

筆者が添削した応募書類では、「人と関わる仕事がしたい」とだけ書いた文章を、飲食店で注文ミスを減らすために手順を改善した経験と、顧客対応の仕組みづくりに強い企業への関心へ修正しました。その結果、面接では改善方法を具体的に質問され、会話が深まりました。作成時は、企業の特徴、経験の事実、入社後の行動を一行ずつ書き出し、三者がつながるか確認してください。

志望動機の基本構成は3ステップ

文章の順番に迷ったら、応募理由を「結論・根拠・展望」の三つに分けると整理しやすくなります。志望動機は、最初に企業を選んだ理由を示し、次にその理由につながる経験を説明し、最後に入社後の貢献を伝える流れが基本です。

一段目の結論では、「貴社の地域密着型の営業方針に魅力を感じ、志望しました」のように、企業独自の特徴を入れます。単に「営業職に興味がある」と書くより、応募先を選んだ必然性が伝わります。二段目の根拠では、その関心を持った出来事を示します。接客で顧客の要望を聞き出し、提案によって購入後の満足度を高めた経験など、行動と結果を添えると説得力が増します。

三段目の展望では、経験や強みを使って入社後に何を実現したいかを書きます。「経験を活かして売上に貢献したい」という抽象的な表現にせず、「顧客の課題を丁寧に聞き、継続受注につながる提案を行いたい」と業務に落とし込むことが効果的です。

作成時は、まず三つの見出しをメモし、それぞれ一文ずつ書きます。その後、結論と根拠がつながっているか、展望が企業の仕事と合っているかを確認してください。三段階を一つの流れに整えることが、読み手に伝わる志望動機を作る最短の方法です。

結論 志望動機はなぜその企業なのかを先に書く

応募先を選んだ決め手は、志望動機の最初の一文で明らかにするべきです。事業内容、企業理念、社風のいずれに惹かれたのかを具体的に示すと、数ある企業の中でなぜその会社を選んだのかが伝わります。

たとえば「地域の中小企業を支援する事業に魅力を感じ、志望しました」と書いた後、「単に商品を販売するのではなく、経営課題の整理から伴走する姿勢に共感した」と続けます。会社案内の言葉をそのまま写すのではなく、採用サイトや事業実績から特徴を一つ選び、自分が感じた価値まで言い換えることがポイントです。

筆者が添削した書類では、「業界大手で安定しているため」という書き出しを、「高齢者向けサービスを地域の医療機関と連携して提供する点に惹かれた」と修正しました。面接では連携の仕組みについて質問され、応募者の関心を深く確認する会話につながりました。

作成時は、企業の事業・理念・社風から魅力を感じた項目を三つ挙げ、その中から自分の経験と結び付くものを一つに絞ります。その理由を一文で書き、続く根拠の段落へ橋渡ししてください。「成長できそう」「有名だから」といった他社にも当てはまる表現より、企業固有の情報を使う方が説得力を高められます。

根拠 志望動機に経験と価値観のエピソードを添える

応募理由に説得力を持たせるには、その思いが生まれた過去の経験と、仕事を選ぶうえで大切にしている価値観を具体的に示します。経験の事実だけで終わらせず、「何を感じ、どのような行動を取ったか」まで書くことが根拠になります。

たとえば、顧客に寄り添う姿勢へ共感した場合、「アルバイトでお客様の要望を聞き、商品を提案した経験から、相手の状況に合わせて課題を解決することにやりがいを感じました」と説明できます。担当した業務、工夫した行動、相手の反応を加えれば、抽象的な自己紹介から具体的なエピソードへ変わります。結果が数字で示せるなら、対応時間やリピート率なども有効です。

筆者が添削した文章では、「人の役に立ちたい」という価値観だけだった内容に、大学祭で来場者の動線を改善した経験を追加しました。混雑箇所を観察し、案内表示を増やした結果、問い合わせ件数が減ったと整理したところ、本人の考え方と行動力が伝わりやすくなりました。

作成時は、まず印象に残る経験を三つ挙げ、各経験から得た気づきを一文で書きます。その中から応募先の事業や仕事と接点があるものを選び、「経験したこと」「大切にする価値観」「企業でどう活かすか」の順に並べてください。経験の規模より、応募理由とのつながりが明確であることが大切です。

展望 志望動機で入社後の貢献まで示す

採用後の活躍を想像してもらうには、自分のスキルをどの業務で使い、会社にどのような成果をもたらしたいかまで示します。志望動機の最後は「頑張りたい」で終わらせず、経験と応募先の課題を結び付けた貢献案で締めることが効果的です。

たとえば営業職なら、「前職で顧客の購入履歴を分析し、提案内容を見直した経験を活かし、入社後は顧客ごとの課題に合う提案を行い、継続契約の拡大に貢献したいです」と書けます。保有スキル、活かす場面、期待する成果がそろうため、意欲だけでなく再現性も伝わります。新卒の場合は、授業や部活動で培った力を、応募職種の業務でどう伸ばしたいかに置き換えるとよいです。

筆者が添削した転職者の志望動機では、「経験を活かして貢献したい」という表現を、業務改善で培った集計力を使い、部署間で共有できる報告資料を作成したいという内容に変えました。面接官から具体的な改善手順を質問され、入社後の姿を明確に伝えられました。

作成時は、求人票から担当業務を一つ選び、自分のスキルと接点を整理します。そのうえで「何ができるか」「どの場面で使うか」「どんな状態を目指すか」を一文ずつ書き、企業の方針とずれていないか確認してください。入社直後に実行できる貢献を示すことが、説得力を高める近道です。

志望動機はどう書く そのまま使える作成手順

書き始める前に、応募者の立場と目指す方向を整理すると、内容のぶれを防げます。新卒か転職かを確認し、志望する業界と職種を決めたうえで、企業との接点を集め、結論・根拠・入社後の展望の順に文章化する流れが実践しやすいです。

最初に「新卒または転職」「希望する業界」「希望する職種」をメモします。新卒なら授業、部活動、アルバイトなどから得た経験を、転職なら前職の業務、実績、身に付けたスキルを材料にします。立場によって使える根拠が異なるため、ここを曖昧にしてはいけません。

次に企業の公式サイト、求人票、採用ページを読み、事業内容、顧客、募集職種の仕事内容、求める人物像を確認します。気になった情報を「魅力を感じた点」「自分の経験との接点」「入社後に活かせる力」の三列で整理すると、文章に使う材料を選びやすくなります。

その後、最初の一文で応募理由を述べ、経験の具体例を加え、最後に貢献方法を書きます。下書きでは各段落を一文ずつ作り、企業名を変えても成立する表現が残っていないか確認してください。仕上げに、実際の仕事内容と展望が合っているか、書類と面接で説明が一致するかを読み直せば、説得力のある志望動機に整えられます。

新卒か転職かで志望動機の軸を決める

応募者の立場によって、志望動機で前面に出す材料は変わります。新卒は将来性や学びへの姿勢、転職はこれまでの実績と入社後に再現できる能力を軸にすると、採用担当者が評価しやすい内容になります。

新卒の場合、職歴の代わりになるのは、授業、研究、部活動、アルバイト、ボランティアなどで取った行動です。「何を学んだか」だけでなく、課題に対してどう考え、どのように工夫したかを示します。たとえば、学園祭の運営で参加者アンケートを分析し、案内方法を改善した経験なら、企画力や周囲と協力する姿勢を応募職種につなげられます。

転職では、前職の業務内容を並べるだけでは足りません。担当した役割、達成した成果、成果を出すための工夫を整理し、応募先でも活かせる理由を示す必要があります。営業職なら、顧客管理の方法を見直して訪問効率を高めた経験を、応募先の営業課題への貢献へつなげます。退職理由は不満の説明にせず、目指す仕事内容と成長の方向として表現してください。

作成前に、まず「新卒なら経験から得た強み」「転職なら実績から再現できる力」を一文で書きます。次に企業の仕事内容と照らし合わせ、接点が最も強いものを一つ選びます。立場に合わない材料を無理に使わず、経験の深さと入社後の活用方法を具体化することが、説得力を高める最短の方法です。

業界 職種 企業研究から志望動機の材料を集める

応募先に合った志望動機を作るには、業界全体の特徴、希望職種の役割、企業固有の情報を順番に調べます。事業、理念、社風のどこに魅力を感じたのかを具体化し、自分の経験や強みと結び付けることが材料集めの目的です。

まず業界研究で、市場の動向、顧客が抱える課題、各社の主なサービスを確認します。次に職種研究へ進み、求人票から担当業務、必要な能力、成果の評価方法を読み取ります。企業研究では、公式サイトや採用ページ、事業実績、企業理念、社員の働き方に目を通し、他社と異なる特徴を三つ書き出してください。これは料理でいえば、レシピを知らずに材料を買うようなものです。調査の順番を誤ると、情報を集めても応募理由に使えません。

整理した内容は、「魅力を感じた点」「自分の経験との接点」「入社後に活かせる力」の三項目に分けます。たとえば、企業が地域の課題解決を重視しているなら、地域活動や顧客対応の経験を関連付けます。社風に惹かれた場合も、「風通しがよい」と感想で終わらせず、部署横断の企画制度など確認できる事実を根拠にしてください。

最後に、企業ならではの情報が志望動機に一つ以上入っているかを確認します。求人票の表現をそのまま写すのではなく、自分が感じた理由と言い換えることが、説得力を高める最も効果的な方法です。

志望動機の書き出しは何を書くべきか

読み手の関心をつなぎ止めるには、最初の一文で「なぜこの企業を志望するのか」という結論を書きます。事業、理念、商品、社風など、応募先ならではの魅力を一つ選び、自分が惹かれた理由まで短く示すことが効果的です。

たとえば「地域の医療機関と連携し、利用者を継続的に支援する貴社の事業に魅力を感じ、志望しました」と書けば、企業の特徴と応募理由が同時に伝わります。「御社で成長したいです」「人の役に立つ仕事がしたいです」だけでは、他社にも当てはまるため、書き出しとして弱くなります。最初に企業固有の情報を置くことが、志望動機の方向性を決めるポイントです。

作成前に、企業研究で見つけた魅力を三つ挙げ、その中から自分の経験と結び付くものを一つに絞ります。次に、「何に惹かれたか」「なぜ惹かれたか」をそれぞれ一文でメモし、二つを自然につなげます。書き出しは長くしすぎず、結論を一文で読める長さに収めてください。

書いた後は、企業名を別の会社名に置き換えても成立してしまわないか確認します。置き換えられる場合は、事業の特徴やサービス名など具体的な情報を加えるべきです。最初の一文で応募理由を明確にし、次の段落で経験、最後に入社後の貢献へ展開すると、読み手が内容を追いやすくなります。

書き出しで使える短い例文パターン

最初の一文は、企業を志望する理由を短く言い切る形にすると伝わりやすくなります。事業、理念、社風のどこに魅力を感じたのかを示し、次の文章で経験や価値観を補足する構成が基本です。

使いやすい型を三つ紹介します。事業に惹かれた場合は「〇〇事業を通じて△△に取り組む貴社の姿勢に魅力を感じ、志望しました」と書きます。理念への共感なら「〇〇という理念を実際のサービスで実践している点に共感し、志望しました」と表現できます。社風を理由にする場合は「社員同士が挑戦を支え合う風土に惹かれ、自分も〇〇の経験を活かしたいと考え、志望しました」とすると、印象だけで終わりません。

企業の特徴と書き出しの組み立て方は次の通りです。

魅力の対象書き出しの型続ける内容
事業〇〇事業に魅力を感じ、志望しました関心を持った経験
理念〇〇の理念に共感し、志望しました価値観との接点
社風〇〇の風土に惹かれ、志望しました活かせる行動

作成時は求人票や企業サイトから具体的な言葉を一つ選び、型に当てはめます。「成長できそうです」のように他社にも使える表現は避け、企業固有の情報を入れてください。書き出しは一文で結論を示し、根拠を次の段落へ渡すことが最も効果的です。

志望動機で避けるべきNG表現は何か

評価を下げやすい表現は、給与や休日などの待遇だけを応募理由にする言い方、どの企業にも当てはまる抽象的な言葉、企業への理解が伝わらない定型文です。志望動機では、待遇への関心を完全に隠すのではなく、仕事内容や事業への魅力を中心に組み立てる必要があります。

「給与が高いから」「残業が少なく、休みが多いから」といった表現だけでは、条件が変われば退職する印象を与えます。「成長できそうです」「人の役に立ちたいです」も、経験や応募先との接点がなければ説得力が不足します。「御社の理念に共感しました」と書く場合も、理念のどの部分に共感し、過去の行動とどうつながるのかを説明してください。

実際にある応募者の書類では、「安定した企業で働きたい」という一文を、地域向けサービスを長期的に提供する事業方針に魅力を感じたという表現へ修正しました。面接では事業内容への質問が増え、待遇以外の関心を示せる結果になりました。

見直すときは、待遇に触れた文を一度外し、企業独自の事業や仕事への魅力を一つ加えます。次に、その魅力を感じた経験と、入社後に活かせる強みをつないでください。「頑張ります」「貢献したいです」で終わる場合は、担当したい業務や実現したい成果を具体化します。書いた志望動機を別の企業にも使えるか確認し、置き換え可能なら情報を掘り下げるべきです。

給与や休日だけを志望動機にしない

採用担当者に長く働く意欲を伝えるには、給与の高さや休日の多さを志望動機の中心に置かないことが大切です。待遇は応募先を選ぶ条件の一つでも、文章では事業内容や仕事内容への関心、自分が実現したいことを主軸にします。

「給与が高く、土日も休めるため志望しました」「残業が少なく、働きやすそうだからです」といった表現だけでは、条件のよい企業へ移る可能性が高いと受け取られます。採用側が知りたいのは、仕事内容を理解しているか、経験や強みを活かせるか、入社後に貢献する意思があるかです。待遇に触れる場合も、仕事への意欲を示した後に補足として扱うべきです。

たとえば「休日が多い点に魅力を感じた」という理由は、「顧客と長期的に向き合う営業方針に共感し、前職で培った傾聴力を活かしたい」と置き換えられます。休みが確保されることで学習や資格取得に時間を使えると伝える場合も、身に付けた力を業務へどう還元するかまで説明してください。

書き直すときは、待遇に関する文を一度外し、企業独自の事業や職種の魅力を一つ加えます。次に、その魅力を感じた経験と、入社後に担当したい業務をつなぎます。「働きやすさ」だけでなく「何を成し遂げたいか」まで書ければ、志望動機の説得力は大きく高まります。

志望動機で貴社と御社はどう使い分けるか

応募書類では「貴社」、面接などで話すときは「御社」と使い分けます。「きしゃ」は同音の言葉が多く、文章では漢字で意味を明確にし、「おんしゃ」は会話で自然に伝わるためです。志望動機の内容だけでなく、場面に合った表現を選ぶことも社会人としての基本です。

履歴書やエントリーシートでは、「貴社の地域密着型の事業に魅力を感じ、志望しました」と書きます。メールで応募先に送る文章も書面に当たるため、「貴社」を使用してください。企業の採用担当者へ質問するメールで、「御社の選考について」と書くと誤りではありませんが、文書では「貴社の選考について」とする方が適切です。

面接では、「御社の製品を利用した経験から、顧客に寄り添う姿勢へ共感しました」と話します。履歴書の文章をそのまま読み上げるときも、口頭で伝えるなら「貴社」から「御社」へ置き換えます。書類と面接で呼び方が違うことに、戸惑ったことはないだろうか?これは意味が変わるのではなく、媒体に応じた敬語の使い分けです。

提出前は文章中の「御社」を検索し、書面なら「貴社」に直してください。面接練習では、声に出したときの「貴社」を「御社」に統一します。なお、銀行や学校など一部の組織では「貴行」「貴校」など別の表現を使うため、応募先の種類も確認しておくと安心です。

志望動機の例文を新卒 転職別に見る

同じ企業を目指す場合でも、新卒と転職では志望動機の組み立て方が異なります。新卒は学生時代の経験から将来性や学ぶ姿勢を示し、転職は前職の実績や専門性を入社後の貢献へつなげることが基本です。

新卒の例文では、研究、部活動、アルバイトなどで取り組んだ課題と工夫を取り上げます。「大学祭の運営で来場者アンケートを分析し、案内方法を改善した経験から、利用者の声をサービスに反映する仕事に魅力を感じました。顧客起点を重視する貴社で、課題を整理して提案する力を磨きたいです」のように、経験、企業への関心、将来の成長をつなげます。

転職向けなら、担当業務や成果を具体的に示します。「前職で顧客管理の方法を見直し、訪問準備の時間を短縮しました。この改善力を活かし、貴社でも顧客ごとの課題に合う提案を行い、継続受注に貢献したいです」と書くと、即戦力としての再現性が伝わります。

区分主な材料示す内容
新卒学生時代の経験学びと成長性
転職職務実績スキルと貢献

例文はそのまま提出せず、企業の事業や求人内容に合わせて書き換えてください。自分の経験を一つ選び、企業を選んだ理由と入社後の行動を加えることで、借り物ではない志望動機になります。

新卒向けの志望動機例文

職歴がない場合でも、授業や研究、部活動、アルバイトで得た学びを企業の魅力と結び付ければ、説得力のある志望動機を作れます。最初に企業を選んだ理由を示し、次に価値観や経験を説明し、最後に入社後の意欲を伝える流れが基本です。

例文は次の通りです。

「地域の中小企業を支援し、経営者に寄り添った提案を行う貴社の事業に魅力を感じ、志望しました。大学では地域商店街の活性化をテーマに調査を行い、店舗への聞き取りを通じて、課題を解決するには相手の立場を理解することが必要だと学びました。調査結果を発表する際には、意見の異なるメンバーと役割を調整し、資料を完成させました。この経験で培った傾聴力と協調性を活かし、入社後は顧客の課題を丁寧に整理し、信頼される提案ができる営業を目指します。」

この例では、企業の魅力、学生時代の経験から得た価値観、入社後の行動が一つにつながっています。単に「勉強を頑張りました」と書かず、何を考え、どのように行動し、何を学んだのかを具体化する点がポイントです。数字や成果があれば加えてください。

作成時は、経験を三つ挙げ、応募企業の仕事と接点が最も強いものを選びます。例文をそのまま使わず、自分の言葉と事実に置き換えることが、面接で質問されたときにも説明しやすい志望動機につながります。

転職向けの志望動機例文

転職で評価される志望動機は、これまでの職務経験、転職を考えた理由、入社後の貢献を一本の線でつなげて書きます。最初に企業を選んだ結論を示し、経験を根拠にしながら、応募先で再現できる成果まで伝えることがポイントです。

例文は次の通りです。

「顧客の課題を丁寧に把握し、長期的な関係づくりを重視する貴社の営業方針に共感し、志望しました。前職では法人営業を担当し、顧客への定期訪問で潜在的な要望を聞き出し、社内の技術担当と連携して提案内容を改善しました。その結果、担当顧客の継続契約率を高められました。今後は単一の商品を提案するだけでなく、複数のサービスを組み合わせて課題を解決する営業に挑戦したいと考えています。これまで培ったヒアリング力と調整力を活かし、貴社の顧客基盤の拡大に貢献します。」

この例では、企業への関心が結論、前職の行動と成果が根拠、転職後に実現したい仕事と貢献が展望になっています。転職理由は「現職への不満」ではなく、経験を活かして挑戦したい方向として表現してください。これは料理でいえば、前職の経験を新しい職場で使える材料に加工するようなものです。

作成時は求人票から担当業務を一つ選び、関連する実績を一つだけ深掘りします。数字、工夫、成果を整理し、応募先での行動へ置き換えてください。実績を並べすぎず、応募理由から貢献まで一貫させることが説得力を高めます。

まとめ

書き終えた文章を見直すとき、確認すべき軸は多くありません。企業を選んだ理由が最初にあり、その根拠となる経験が続き、最後に入社後の貢献で締めくくられているか。この三つがそろっていれば、履歴書でも面接でも伝わりやすい内容になります。

本文で見てきた通り、志望動機は気持ちの強さを並べる文章ではなく、企業理解、経験との一貫性、入社後の再現性を示すためのものです。新卒なら学生時代の行動、転職なら前職の実績を材料にし、業界・職種・企業研究で見つけた特徴と結び付けることで、抽象的な表現を避けられます。書き出しは結論を一文で示し、待遇だけを理由にせず、書類では「貴社」、面接では「御社」と使い分ける点も押さえておきたいところです。

次にやるべきことは明確です。応募先の特徴を三つ書き出し、自分の経験を三つ並べ、その中から最も接点の強い組み合わせを一つ選んでください。そこから「結論・根拠・展望」の順に一文ずつ下書きし、企業名を入れ替えても通用しないかを確認します。この見直しまで終えてはじめて、通用する志望動機になります。

本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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