コストリーダーシップ戦略とは?単なる安売りとは違う競争戦略

投稿日: 作成者: KENJINS運営会社社長 カテゴリー: 運営会社社長   パーマリンク

「良い商品を安く購入したい」というのは誰もが考えることであり、価格は大きな判断材料となります。

単なる値下げは、会社の利益が減るためマイナスになる部分がありますが、企業努力により自社サービスの販売価格が競合他社よりも抑えることが実現できれば、売上増加と「コストリーダーシップ戦略」に繋がります。

そこで今回、コストリーダーシップ戦略とは何か、単なる安売りとは違う競争戦略が重要な訳について解説します。

「どんな市場にも2人の馬鹿がいる。1人はあまりにも安い値段をつける馬鹿。もう1人はあまりにも高い値段をつける馬鹿である。」

<ロシアの諺>

■コストリーダーシップ戦略とは?
コストリーダーシップ戦略は競合他社と比較して安い価格帯で商品やサービスを提供する、あるいは原価を抑えて利益率を増大させることで競争における優位性を確立する戦略です。

コストリーダーシップは、原価を抑える仕組みを構築した上で価格を下げる、利益率をアップさせるという戦略です。

企業努力により低コストでのオペレーションを実現すると、販売価格を下げ高いシェアを目指すことができます。また、他社と同等の価格で販売し高い利益率を確保することもでき、経営に自由度が増すというメリットがあります。

コストリーダーシップ戦略は、特定の期間価格を下げることで、集客と売上率増加を目指す従来の戦略とは異なります。

常に一定価格で商品提供をすることで長期的観点からLTV「顧客生涯価値」の増加を目指す戦略になります。

LTVとは、ある顧客が取引を開始してから終了するまで、自社に対しどれだけ利益をもたらしたか、つまり収益の総額を算出するための指標です。

■コストリーダーシップ戦略を成功させる3つのプロセス
コストリーダーシップ戦略を成功させ売上増加につながる手法をコスト削減、店舗改善、マーケティングの3つの観点から解説します。

1、ローコストオペレーションを実施する
コストリーダーシップ戦略を展開するには、ローコストオベレーションを実現させることが必要です。そのためには、低価格であり続ける経営体制をとらなければなりません。

まずは、注意が行き届く限り、コストを抑えた経営体制を構築します。

コストを抑えるでの視点だけでなく、顧客目線を取り入れることで自社では気づきにくい視点を取り入れ、見直しを効果的にできます。

この経営改革により、販促方法の変更によるコスト削減、作業工程の標準化、それに伴うシステム導入検討などから自社の理念にあった作業効率化を図りローコスト経営を実現させましょう。

2、顧客の購入単価をアップさせる
コストリーダーシップ戦略を展開し売上増加のためには、商品ラインナップを豊富にし買上点数を促進させ、顧客の購入単価を上げることが必要になります。

それには、主力商品に注目をさせ、その商品と一緒に購入したいと考えるような仕組みづくりをすることです。

たとえば、主力商品がサーバであった場合、関連商品となるSSLをクロスセリングことで買上点数を増やします。

3、ターゲットに最適なマーケティングを実施する
インターネットの普及により、かつて主力の宣伝手段であった雑誌広告を見る顧客も減少しています。

その代替案に、検索エンジンを利用したマーケティング方法が台頭しています。成功に導くには、顧客層にリーチできる最適なマーケティング方法が求められます。

具体的には、コンテンツマーケティングを駆使し、価値ある情報を提供することで、集客を促し売上増加を目指すといった方法が挙げられます。

■コストリーダーシップ戦略の土台となる適正価格
自社の商品やサービスに対して、「適正価格」をいくらにするべきか決断が出来ない時は、複数の見込客に対し4つの質問をしてみることも効果的です。

1)この商品を高いと感じ始める金額はいくらですか?
2)この商品は高いけどいくらまでなら買いますか?
3)この商品を安いと感じ始める金額はいくらですか?
4)この商品は安くて不安だと思う金額はいくらからですか?

一度マーケットで形成された慣習価格は、ユーザーの意識の中に根強く固定されています。

その場合、コストリーダーシップ戦略により、慣習価格より値下げして提供しても売上は伸びませんし、逆に値上げしてもユーザーは敬遠してしまうので売上は大幅に減少してまう可能性もあります。

■まとめ
コストリーダーシップ戦略をとるマーケティング戦略は、単なる安売りでなく、ローコストオペレーションを実現することで、価格を武器に顧客の安心感を核に展開している戦略です。

高すぎる価格設定をすれば商品は売れなくなり、低すぎる価格設定をすれば、商品は売れるかもしれないが利益が得られなくなります。

安かろう悪かろうのイメージを払拭し、安心感を継続させて購入して貰うためには、品質向上を成功させなければなりません。

顧客が何を求めて自社に問い合わせを行った来たのかと、ターゲットとなる顧客の課題を明確に理解する必要があります。

ビジネスにおいて最も重要なのは売上ではなく利益であり、行き過ぎた売上至上主義は利益減を招く可能性があります。

その上で、コストリーダーシップ戦略を実現するためには、ライバルとなる競合他社との差別化を図り、集客と売上増加を見込める仕組みを作り上げる必要があると言えます。

■最後に
「価格戦略」は企業利益に直接関係するだけではなく競合にも影響を与えるマーケティング戦略です。そのため「価格戦略」がとても重要になります。

「高価格・高付加価値戦略」は上手くいくと素晴らしい効果をもたらしますが、その一方で金銭的価値以上の満足度を提供できないと逆効果になってしまいます。

また、現代社会では、安ければ売れるという時代ではなくなり、顧客は製品そのものの価値だけでなく、買うまでの一連の流れの中の経験や体験を踏まえて購入を考えるようになりました。

特定のマーケットがある場合、ライバル企業の商品やサービスがほぼ存在しています。

そのライバルに対して、品質を維持しつ、どのように価格面で打ち勝ち、どう戦っていくのか?をブランディングを加味しながら、考えるのが価格戦略の視点になります。

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本田季伸のプロフィール

Avatar photo 連続起業家/著者/人脈コネクター/「顧問のチカラ」アンバサダー/プライドワークス株式会社 代表取締役社長。 2013年に日本最大級の顧問契約マッチングサイト「KENJINS」を開設。プラットフォームを武器に顧問紹介業界で横行している顧問料のピンハネの撲滅を推進。「顧問報酬100%」「顧問料の中間マージン無し」をスローガンに、顧問紹介業界に創造的破壊を起こし、「人数無制限型」や「成果報酬型」で、「プロ顧問」紹介サービスを提供。特に「営業顧問」の太い人脈を借りた大手企業の役員クラスとの「トップダウン営業」に定評がある。

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