はてさて、
はてさて、「うちはここが弱いからなぁ~」「うちがそんなこと出来るわけないよ~」「うちが?!そんなの無理だよ~」などなど、皆さまの会社でもこんなフレーズが氾濫していませんか?
会議で行き詰った時や昼飯のときも「うちは・・・だよなぁ~」がいっぱいでてきます。会社帰りにちょっと一杯やっているときなんか、「・・・なのは、あいつが悪い!」と悪口になって噴出してきます。
でも、ここで面白い現象が観測されます。それは居合わせたみんなが必ず「そうそう、そうだよ!」とすぐに同意してくれることです。
あれあれ、でもちょっと思い浮かべてください。会議でみんなが「そうそう、そうだよ!」と全員の意見が一致することなど年に何回あります?
私が新規移動体通信事業の立ち上げ
私が新規移動体通信事業の立ち上げの中核(参謀職)としてやっていた時、「絶対無理」という5つの弱みがありました。
1.移動体通信事業ではNTTドコモとセルラーが強すぎて「新規参入組で知名度がまったくなかった」です。
2.しかも、上層部はすべて国鉄官僚出身者と当時の郵政省天下りがほとんどでマーケティングというものを経験した人がほとんどいませんでした。東大法学部とか頭がいい人は大勢いましたけどね。
3.だから、開業前にもかかわらず交換機や基地局に多額の投資をおこなっており「顧客数に見合っていない過剰設備」となっていました。
4.その上、石橋を叩いても渡らずもう一つ同じ石橋を作ってからでないと渡りませんので、最新技術の導入やシステム改修がなかなか進みません。
5.おまけに「誰もリスクテイカーになろう」なんて考えてもいません。
この5点は、ぱっと見る限りそれは全くの「弱み」です。
この5点は、ぱっと見る限りそれは全くの「弱み」です。誰もそうじゃないと言えませんし、確かにその通りです。
しかし、人間は「弱みだ」と認めた瞬間に大脳はその働きを8割ほど停止してしまいます。「出来ない」という事が固定化されてしまい、やがてそれは、グチや悪口になっていきます。
私はそこが一番重要なところだと思っています。
上の例では、
1.「知名度がない」なら、「おもいっきり派手なことをやっても失うものはない」はずです。
2.「マーケティングの経験者がいない」ならマーケティングが出来る奴を登用するとか、信頼できる外部の人に委託することにも否定はしません。
3.「過剰設備となっていた」なら、それの使い道も多くあるはずです。NTTドコモやセルラーが満杯で困っていましたが、新参者はガラガラです。これは「大きな明確なギャップ」ですが同時に「差別化の要素だ」と考えることもできます。
4.「最新技術導入にお金と時間がかかる」なら「お客さまに評価いただくために多額の投資と充分な時間をかけています」とアピールできますよね。
5.「リスクテイカーがいない」なら自分がリスクテイカーとなって実績を上げるチャンスです。簡単です。だって「弱みはみんなが100%同意するキーワード」ですから「一度やってみたい」というだけで根回しができます。
●「クリアな音質!」(過剰設備ですからそれをたっぷり使って)
●「確実につながる!」(ユーザーが少ないので交換機はガラガラですから)
このたった2行が5年後の1兆円企業に導いてくれました。
この顧問の実績
金融危機と景気後退を味方につける100年に一度の好機到来/昨今、「どうしようもない」という言葉が世界中から聞こえてきます。アメリカでは銀行や自動車会社救済のために「税金を使うという選択」をしました。あの自由の国アメリカがです。私なんかマルクスの計画経済に近いような印象を受けてしまいます。 でも、こんな...
これまでの「なんとなくマーケティング」から「ちゃんとしたマーケティング」への転換です。/私利私欲を捨て、常に第三者に徹する・お客様のことを最大限思いやる・関係する人すべてにメリットがあるように、企画を有機的に組み立てる・Win-Win-Win...Solutionを実践する・正しい方向に絞り込むプロセス(マーケティング戦略)をプロデュースする・スタッフの...
マーケティング戦略の本質/[[マーケティングの投資と配分]] 経営というものを一行でこう表現する方がいらっしゃるようです。 この場合の「マーケティング」は、「企業の持つ資産(ヒト・モノ・カネ)」を意味しているように思えます。「資産の投資と配分の最適化」は、なんと言っても企業...
この顧問の人脈
顧問本人 業種:メーカー(素材・食品・その他)
顧問本人 業種:IT・通信・インターネット
顧問本人 業種:コンサルティング・リサーチ・専門事務所